
原題: Die Fälscher
2006年 ドイツ・オーストリア
監督・脚本 : ステファン・ルツォヴィッキー
出演 : カール・マルコヴィクス/アウグスト・ディール/デーヴィト・シュトリーゾフ/アウグスト・ツィルナー/マルティン・ブラムバッハ
<STORY>********************************************************************************
第二次世界大戦中のドイツ。
ユダヤ人強制収容所の一画に、各地から集められた職人たちが働く秘密工場があった。
パスポートや紙幣の偽造で逮捕されたサリーは、そこでかつて自分を逮捕したヘルツォークが、大量の贋ポンド紙幣をばら撒き、イギリス経済を混乱させる目的の「ベルンハイト作戦」の指揮を執っていることを知る。
作戦が成功すれば家族や同胞への裏切りになる。
しかし完成できなければ、死が彼らを待っているのだった…
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第2次対戦中に実際に行われた「ベルンハイト作戦」。
それを描いたドラマである。
紙幣の流通量はその国の中央銀行によってコントロールされている。
足りなければデフレになり経済は停滞するし、多すぎればインフレになってその価値は下がってしまう。
紙幣とはそんな存在である。
ナチスドイツが企んだ「ベルンハイト作戦」はポンド及びドル紙幣を大量に偽造し、相手国の経済を混乱させようといものであった。
戦争ゆえにあの手この手なのであろう。
駆り出されたのは強制収容所のユダヤ人たち。
いつ殺されるかという毎日を送っていた彼らが突然徴収される。
拒否すれば銃殺であるし、協力すればそれはドイツの勝利=ユダヤ人のさらなる虐殺へと繋がる。
八方塞りの中で贋札作りはスタートする。
主人公は贋札作りのプロ、サロモン。
彼によってポンド紙幣は完成する。
その出来栄えはイングランド中央銀行がお墨付きを与えたほど。
そしていよいよドル紙幣作成の命令が下る。
贋札チームの主役サロモンと印刷工ブルガーの対立。
ブルガーはユダヤ同胞への裏切りにあたるとして作戦遅延工作をする。
しかし理屈はその通りだが、生きるためには協力も仕方ないと主張するサロモン。
反乱を主張するブルガーに対し、サロモンが答える。
「今日の銃殺より明日のガス室のほうがましだ」
もともとサロモンは悪人なのであるが、彼らの置かれた状況を表している。
ラストのサロモンの表情がその心境をよく現しているように感じた。
映画ならではの表現力だ。
結局作戦はポンドに関してはかなりの贋札が作られて終わった。
ポンド紙幣はスパイの謝礼や各種工作活動に使われたようである。
経済にどのような混乱があったかは定かではない。
歴史上の事実を元にしたドラマというのも、なかなか面白いものである。
評価:★★☆☆☆








