2017年06月18日

クリミナル・ミッション

クリミナル・ミッション.jpg

原題: Criminal Activities
2015年 アメリカ
監督: ジャッキー・アール・ヘイリー
出演: 
ジョン・トラボルタ:エディ・ロバート
マイケル・ピット:ザック
ダン・スティーブンス:ノア
クリストファー・アボット:ウォーレン
ロブ・ブラウン:ブライス
エディ・ガテギ:マルケス

<映画.com>
********************************************************************************************************
「パルプ・フィクション」のジョン・トラボルタ、「ラストデイズ」のマイケル・ピット、『ザ・ゲスト』のダン・スティーブンスが共演したクライムドラマ。『ダーク・シャドウ』『ウォッチメン』などで活躍する個性派俳優ジャッキー・アール・ヘイリーが初メガホンをとった。高校時代の友人が急死したことをきっかけに再会した4人の男たち。彼らは裏情報を基に株で大儲けしようとマフィアのエディから資金を借りるが、結果は惨敗。返済不能に陥った4人は、借金を帳消しにする代わりにエディからある仕事を命じられる。それは、エディの敵対組織の甥を拉致して一晩だけ監禁するというものだった。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2016」上映作品。
********************************************************************************************************

1人の男がバスにはねられて死ぬ。その葬儀の場で、高校時代の友人であるザック、ウォーレン、ブライスらは、同じ同級生のノアと再会する。久しぶりの再会であるが、話の成り行きである会社の株の裏情報を知ることとなる。ノアがその資金を出せるとなり、4人は思わぬ期待に胸を膨らます。しかし、1か月後、事件が起こりその株は紙くずとなってしまう。

話はこれで終わらない。ある日、ザックは突然謎の男に拉致され呼び出しを受ける。4人が呼び出されたところにやってきたのは、マフィアのエディ。実は、ノアはこのエディから金を借りていたのだとわかるも後の祭り。返さないとまずい相手なのに返すあてはない。途方に暮れる4人に対し、エディはある提案をする。それは、エディの敵対組織のボスの甥マルケスを拉致して、一晩監禁するというもの。4人に選択肢はなく、マルケス誘拐に向かう・・・

なにせ4人は素人。素人ゆえに足がつかないと踏んだエディの指示であるが、失敗してもエディは困らない。4人が陥った窮地は大変なもの。それがドタバタでマルケスを誘拐するが、なぜか現場にFBIが張り込んでいる。監禁後はマルケスの甘言に4人は動揺する。果たして一体どういうことになるのかと、いつの間にかストーリーに引きずり込まれていく。

途中、ザックは結婚を控えた恋人の浮気疑惑に取り乱し、4人の過去が描かれる。ノアは何でエディなんかに金を借りたんだろうかとか、FBIは何で盗聴していたんだろうかとか、都度都度疑問を抱えながらの鑑賞だったが、最後にそれらのピースが実に見事に嵌め合わされていく。出来上がったピクチャーは、初めには予想もしていなかった絵模様。実に見事などんでん返し映画である。

インサイダー情報というのは、誠に甘美な誘い。その誘惑に抗うのは難しい。そしてそこにとんでもない罠が潜む。マフィアから金を借りるなどとは、だれ一人考えてもいない。ザックとウォーレンとブライスは、まさに「寝耳に水」。自分だったらどうするだろうと考えてみる。「警察」というのが優等生的回答だが、マフィア相手では本当に守ってくれるかどうかわからない。出された「誘拐」の条件も、失敗しても成功してもリスクしかない。4人が陥る窮地は先が気になって仕方がない。

そして中でもひたすら存在感を放つのがジョン・トラボルタ。この人はむしろ悪役の方が、存在感がある。約束の時間にはわざと遅れて行き、ファーストネームで呼んでくれと気さくさを装う。まずそうな野菜ジュースを飲み、表面の穏やかさのすぐ裏には、馴染みのウエイトレスの暴力亭主を叩きのめす顔も持っている。まさにその存在感がこの映画を引き立たせている。

思いがけないどんでん返しが心地良い、クライム映画である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 00:00 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪ドラマ

2017年06月17日

キングスマン

キングスマン.jpg

原題: Kingsman: The Secret Service
2014年 イギリス
監督: マシュー・ヴォーン
出演: 
タロン・エガートン: ゲイリー・“エグジー”・アンウィン
コリン・ファース: ハリー・ハート
サミュエル・L・ジャクソン: リッチモンド・ヴァレンタイン
マーク・ストロング: マーリン
マイケル・ケイン: アーサー
ソフィ・クックソン:ロキシー・モートン
ソフィア・ブテラ:ガゼル

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
『英国王のスピーチ』などのオスカー俳優コリン・ファースを主演に迎え、『キック・アス』などのマシュー・ヴォーン監督がメガホンを取って放つ痛快スパイアクション。世界を股に掛けて秘密裏に活躍するスパイ機関所属の主人公が、最強の敵相手に奮闘する姿が描かれる。『サイダーハウス・ルール』などのマイケル・ケインや、『パルプ・フィクション』などのサミュエル・L・ジャクソンらが共演。エレガントな小道具やウイットに富んだ会話はもとより、切れ味のいい怒とうのアクションに見ほれる。
********************************************************************************************************

イギリス発のスパイ映画となると、ついつい『007』を連想してしまうが、これは政府機関であるMI6とは異なる“民間”のスパイ組織の物語。このあたり、面白い発想だと思う。冒頭、敵の捕虜を捕らえたスパイ組織「キングスマン」のメンバー。しかし、油断をつかれ捕虜は自爆する。咄嗟の判断でメンバーの一人が覆い被さって犠牲になり、キングスマンのメンバーは救われる。そしてリーダーのハリーは、遺児であるエグジーに「困った時に連絡しろ」とメダルを渡す。

それから月日が流れ、エグジーは成長する。車を盗んで逮捕されたエグジーは、「困った時」のメダルに連絡し、暗号を伝える。解放されたエグジーを待っていたのは、ハリーであり、ハリーはエグジーをロンドンのサヴィル・ロウにある紳士服店「キングスマン」に連れていく。そこは、表向きは高級テーラーだが、実は民間のスパイ組織「キングスマン」の拠点であった・・・

この映画、実にあちこちに見所が潜んでいる。「キングスマン」のメンバーであるランスロットが、ある組織に誘拐された教授を助けに行く。取り巻きの面々を実に鮮やかな手口で抹殺する。しかし、そのランスロットは組織の両足義足の女に真っ二つにされてしまう。義足がそのまま凶器となった殺し屋のようである。そして「キングスマン」にスカウトされたエグジーの訓練シーン。

家柄の良い他の候補生たちと共に試練を受けるエグジー。訓練生が睡眠中、突然部屋が水で満たされる。他のメンバーは、咄嗟にトイレを利用し空気を確保するが、そんな知識のないエグジーは、必死にマジックミラーを叩き壊す。しかし、逃げ遅れたメンバーの一人が溺死する。降下訓練では、メンバーの一人のパラシュートが開かないと降下中に告げられる。エグジーは、何とか最後まで残るが、合格したのは紅一点のロキシーだった。

母親と付き合うボスの手下絡まれるエグジーを助けるハリー。仕立ての良いスーツに身を包み、顔色一つ変えずチンピラたちを叩きのめす。いくつもの見せ場が続いていて、いつの間にやら時間は経っていく。そしてその間、悪の組織の人類抹殺計画が着々と進んでいく。その組織の親玉は、サミュエル・L・ジャクソン。『アベンジャーズ』『トリプルX:再起動』では、正義の組織のトップだったが、ここでは悪の組織のトップ。どちらにしても似合う男である。

民間でも、Q真っ青のスパイ小道具がいろいろ登場し、楽しませてくれる。「キングスマン」のメンバーは、いずれも凄腕のスパイであるが、ジェイソン・ボーンやイーサン・ハントのような“肉体派”ではなく、古き良き007タイプの仕立ての良いスーツが似合うタイプである。この点では、「伝統の英国スパイ」である。「ダニエル・クレイグ」ボンドにも見習ってほしいと思う。

コメディ要素もあって気楽に楽しく観ることができる。シリーズ化されたらうれしい一作である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | スパイ

2017年06月16日

トリプルX:再起動

トリプルX:再起動.jpg

原題: xXx: Return of Xander Cage
2017年 アメリカ
監督: D・J・カルーソー
出演: 
ヴィン・ディーゼル:ザンダー・ケイジ / xXx〈トリプルX〉
ドニー・イェン:ジャン
ディーピカー・パードゥコーン:セレーナ・アンガー
クリス・ウー:ニックス
ルビー・ローズ:アデル・ウォルフ
トニー・ジャー:タロン
ニーナ・ドブレフ:ベッキー・クレアリッジ
ロリー・マッキャン:テニソン・トーチ
トニ・コレット:ジェーン・マルケ
サミュエル・L・ジャクソン:オーガスタス・ギボンズ
アイス・キューブ:ダリアス・ストーン
ネイマール:本人役

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
型破りなシークレットエージェントの活躍を豪快に描き、ヒットを飛ばした『トリプルX』の続編。再びヴィン・ディーゼルを主演に迎え、息もつかせぬバトルが展開する。『イップ・マン』シリーズや『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などのアクション俳優ドニー・イェン、名優サミュエル・L・ジャクソン、FCバルセロナ所属のサッカーブラジル代表のネイマールらが出演。華麗なアクションにホレボレする。
********************************************************************************************************

 ヴィン・ディーゼルの『トリプルX』は観たことがあるが、いつの間にやらもう15年も前の作品だということらしい。時を経て続編が製作されることは珍しくないが、これも12年ぶりの第3弾というわけである。しかも、第2弾はヴィン・ディーゼルからアイス・キューブに主役が変更しており、今回また改めてヴィン・ディーゼルが主役に復帰してのものであり、面白いものだと思う。

 冒頭、NSAエージェントのギボンズは、とあるレストランでサッカー界のスーパースターにしてブラジル代表のネイマールを新たなエージェント「トリプルX」としてスカウトしようとしている。突然侵入してきた強盗をネイマールが一蹴りでノックアウトするが、何ともご愛敬である。そしてそこに突然、上空から人工衛星が落下してきて、レストランは爆破炎上してしまう。

 CIAは早速緊急会議を開き、原因は地球上空周辺に点在する全ての人工衛星を意のままに制御し、地球上の指定した地点に自由自在に落下させることのできるコントローラー「パンドラの箱」が原因と断定する。しかし、その会議の最中、謎の男ジャンとその一味が乱入し、鮮やかに「パンドラの箱」を奪って逃走する。この事態を受けて一方、CIAエージェントのマルケは、トリプルXのチームに対応させることを提案する。

 そのチームリーダーであるザンダーは、ドミニカで気ままに暮らしている。衛星放送の受信装置を奪って村に設置する登場シーンは実に派手である。そんなザンダーに対し、マルケは復職を迫る。ザンダーは、マルケが用意した特殊部隊の協力を拒み、かつての仲間たちを招集する。凄腕のスナイパーのアデル、DJのニック、スタントドライバーのテニソンである。ザンダーはさらに天才ハッカーのエインズレーの協力を得て、「パンドラの箱」を盗んだジャン一味がフィリピンのある島に潜伏していることを突き止める・・・

 こうして悪の企みと、それを阻止しようとする正義の味方トリプルXチームとの闘いの様相となっていく。ここで意外な展開となっていく。冒頭で現れたジャンやセレーナらのチームは、実はギボンズにスカウトされた別チームだったというもの。強敵同士の対決と思いきや、突如襲ってきたロシア軍の襲撃を共同して退ける。そしてジャンが奪った「パンドラの箱」は、実は試作品であるとわかり、物語は振出しに戻る。

 何せ常人離れした二つのチームが組むわけなので、「普通の悪役」がかなうわけがない。次々襲い来る敵を、ちぎっては投げの大活躍。『エクスペンタブルズ』シリーズもそうであったが、正義の味方の一方的なワンマン試合なのである。それは観ていて呆れるほかない。お祭り映画と言ってもいいかもしれない。

 ラストでは、第2弾の主人公のアイス・キューブも登場するオマケつき。こういう「お祭り映画」も、これはこれで悪くないと思う。何も考えずにスカッとしたい時にはもってこいかもしれない。さらに続編が創られるのかどうかはわからないが、気分に合わせて観ていきたいと思う第3弾である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | アクション/シリーズ

2017年06月11日

Dearダニー 君へのうた

Dearダニー 君へのうた.jpg

原題: Danny Collins
2015年 アメリカ
監督: ダン・フォーゲルマン
出演: 
アル・パチーノ:ダニー・コリンズ
アネット・ベニング:メアリー・シンクレア
ジェニファー・ガーナー:サマンサ・リー・ドネリー
ボビー・カナヴェイル:トム・ドネリー
クリストファー・プラマー:フランク・グラブマン
カタリーナ・キャス:ソフィー
ジゼル・アイゼンバーグ:ホープ・ドネリー

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
ジョン・レノンが新人アーティストに宛てた励ましの手紙が、数十年を経て本人に届いたという実話から着想を得たドラマ。曲を作るのをやめた往年の人気アーティストが、ジョン・レノンが自分宛てに送っていた手紙を読んだのを機に人生を見つめ直す。監督は、『塔の上のラプンツェル』などの脚本を手掛けたダン・フォーゲルマン。主演を務めた名優アル・パチーノを筆頭に、アネット・ベニング、ジェニファー・ガーナーら実力派が結集。全編で流れるジョンの楽曲も作品に彩りを添えている。
********************************************************************************************************

実話の映画化というのはよくあるが、これは実話からヒントを得て創られたというもの。若い頃の自分にジョン・レノンが手紙を書いてくれていて、それが長い年月を経て本人に届けられたというもの。映画のストーリーもさることながら、その事実の方も気になってしまう。

主人公は、絶頂期を過ぎた往年のロックスター、ダニー・コリンズ。コンサートには多くの観客を動員するも、ファンの年齢層も高く、歌う曲も往年のヒット曲という状態である。そんなある日、長年マネージャーを務めているフランクが、ダニーにプレゼントを持ってくる。それは何とジョン・レノンからの手紙。43年前、駆け出しの頃のダニーが雑誌のインタビューに応えているのを読んだジョン・レノンが、ダニーを励ますために書いたものであった。

その手紙には、富や名声に惑わされず、音楽への愛情を持ち続けることの大切さが綴られていた。当時の自分を思い出したダニーはツアーをキャンセルし、会ったことのない息子トムに会いに出かけていく。ヒルトン・ホテルに滞在し、そこの従業員達と交流を深めながら、新曲の作曲にチャレンジし、そして息子と和解しようと家を訪ねて行く・・・

こうしてロックスターのダニーが、周りの人たちとの交流をして行く様子が描かれて行く。なにせ、老いたりとはいえロックスター。その収入は、尋常ではない。金には不自由はしないものの、若い女と婚約し、常にクスリと酒とを手にする生活。父を拒否し、庶民の生活を送る息子の生活とは対照的である。なにせ100ドルのチップがなくて、車をあげてしまったりするのである。

そんなロックスターを演じるのは、アル・パチーノ。さすが名優だけあって、ステージで歌うロックスターの姿も違和感がない。いいおじいさんになってしまった感があるが、いつまでも映画の中で輝いていてほしいと思う役者さんである。劇中では、背景にジョン・レノンの曲が何曲も流れる。それもまた良しの映画である・・・


評価:★★☆☆☆





posted by HH at 00:00 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2017年06月10日

アサシン クリード

アサシン クリード.jpg

原題: ASSASSIN'S CREED
2016年 イギリス・フランス・アメリカ・香港
監督: ジャスティン・カーゼル
出演: 
マイケル・ファスベンダー:カラム・リンチ / アギラール・デ・ネルハ
マリオン・コティヤール:ソフィア・リッキン博士
ジェレミー・アイアンズ:アラン・リッキン
ブレンダン・グリーソン:ジョセフ・リンチ
シャーロット・ランプリング:エレン・ケイ
マイケル・ケネス・ウィリアムズ:ムサ
ドゥニ・メノーシ:マクゴーウェン

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
世界的なヒットを記録したゲーム「アサシン クリード」を、新たなキャラクターとストーリーで実写映画化したミステリーアクション。遺伝子操作によって、スペインでアサシンとして活躍した祖先の記憶を追体験させられる男が、歴史に隠された謎に挑む姿を描く。主人公とその祖先をマイケル・ファスベンダーが演じるほか、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズらが共演。監督は『マクベス』でマイケル、マリオンとタッグを組んだジャスティン・カーゼルが務める。
********************************************************************************************************

マイケル・ファスベンダーとマリオン・コティヤールの競演と言えば、それだけで観てみようという気になるもの。期待していたのだが、残念な結果となった映画である。

主人公・カラムは幼少時に、父親に母親を殺されるという悲惨な経験をする。そして物語はいきなりカラムの死刑執行シーンとなる。どうやら成人してからロクな人生を送らなかったようである。何があったのかはわからない。そして死刑は執行されるが、やがてカラムは目を覚ます。そこはいずことはわからぬ施設。現れたのは、ソフィア・リッキン博士と名乗る女性。彼女が語るには、人の暴力性を無くすことが可能となる「エデンの果実」が必要で、そのためにカラムの力が必要だという。

そしてカラムは、「アニムス」と呼ばれる装置に接続される。その装置は、遺伝子記憶を再現するもので、実はカラムは15世紀のスペインに生きていたアサシン・アギラールの直系子孫であり、「エデンの果実」のゆくえはそのアギラールが知っているはずであったため、カラムの遺伝子に眠るアギラールの記憶を再生・追体験させようとしたのである。なかなか面白そうなストーリーだとこの時点では思う。

アニムスを通じてアギラールの記憶が再生される。アギラールは、侵略してくるテンプル騎士団を迎え撃つ役割を課される。遠い過去の出来事が再生されていく中で、リッキン博士の目的も明らかになる。裏にいるのはテンプル騎士団。そしてカラムの父は、なぜ母を殺害したのかといった謎が紐解かれていく。

 何となく面白そうな感じで進んでいたのであるが、「エデンの果実」そのものがあいまいで、いつだれが何の目的で作ったのかなど、観ていながら疑問が脳裏を離れない。遠い過去の祖先の活躍は、何となくアクション映画を観ている感じで楽しめなくはないが、現代のストーリーがマッチしない。死刑になるくらいの犯罪者であるはずのカラムは、あまりにもスマート過ぎて死刑囚という臭いがしないし・・・

 映画の観方も人それぞれだし、気にならない人は気にならずに楽しめるのかもしれない。遺伝子から記憶を再生するというアイデアも面白いと思うが、それでも子供ができるまでの記憶しか引き継げないだろうとか、それならこの出来事のあと子供を作ったのかなど、くだらないことを考えてしまう。大物俳優さんがいろいろ出演していた割に面白みを感じなかったのは、やはり「ストーリーが貧弱だった」に尽きるのであろう。

 残念ながら、眠気をこらえるのが大変な映画であった・・・


評価:★☆☆☆☆





posted by HH at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2017年06月09日

ハーバー・クライシス 都市壊滅

ハーバー・クライシス 都市壊滅.jpg

原題: 痞子英雄:黎明再起
2014年 台湾
監督: ツァイ・ユエシュン
出演: 
マーク・チャオ:ウー・インション
ケニー・リン:チェン・チェン
ホアン・ボー:シュー・ダーフー
チャン・チュンニン:ラン・シーイン
シュウ・ジエカイ:ホァン

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
台湾で絶大な人気を集めたテレビドラマ「ブラック&ホワイト」の劇場版シリーズ第2弾となるポリスアクション。台湾屈指の湾岸都市で発生した連続爆破事件を追う2人の刑事が、その裏に潜む秘密武装組織に立ち向かっていく。監督にツァイ・ユエシュン、マーク・チャオとホアン・ボーら前作のメンバーが続投。ミサイルやウイルス兵器までもが飛び出すスケールの大きな見せ場に加え、刑事コンビの絆をめぐるドラマが展開。
********************************************************************************************************

 台湾映画と言えば、『KANO〜1931海の向こうの甲子園〜』『あの頃、君を追いかけた』『海角七号 君想う、国境の南』といったところが脳裏に浮かび、そのイメージはとても良い。台湾映画というだけで、観てみたいと思わされる。だが、当然ながらすべていい映画というわけではない。この映画は、そんなハズレケースであった。

 海港市(ハーバー・シティ)の各所で自爆テロが発生する。実行犯はいずれも犯罪者。爆発は橋やトンネル、高速鉄道など交通の要であり、爆破はまるで海港市を孤立させるかのように行われる。主人公である刑事ウーは、冒頭で武装グループと対峙。そこで若手の頭脳派刑事チェンと遭遇しコンビを組むことになる。

 そんな中、今度は新たに軍が保有する特殊ミサイルが強奪されるという事件が発生する。さらには高い致死率のウイルスがまかれようとしていることが判明する。実行犯は、謎の武装組織・夜歩者(ナイトウォーカー)。ウーとチェンは捜査に取り掛かる・・・

 どうやらこれは台湾でヒットしているテレビドラマの劇場版だとのこと。日本でもよくあるが、台湾でも同じようにヒットしたテレビドラマの劇場版が創られたりしているようである。そして刑事のコンビが活躍するというのも、もはや王道パターンといっていいかもしれない。ただし、チェンはどうやら初登場の雰囲気である。それ以前どうだったのかはわからない。

 冒頭から連続する自爆テロ。高速道路が落下したり、高速鉄道が爆破されてこれも落下したりと派手なシーンが続く。CG全盛のこの時代、そうしたシーンの迫力には驚かないが、この映画ではなぜかその出来栄えがイマイチで、合成感あふれる映像となっている。派手な活躍のウーとチェンも、台湾版「アブナイ刑事」といった感じで、まぁ好きにやってよといったところ。

 映画化されるくらいヒットしているということは、そのくらい面白いのであろうが、残念ながらこの劇場版でそれを感じるのは難しい。テレビドラマがそこそこヒットしているからといって、劇場版が必ずしも面白いというわけではないのは日本でもそうであるから別に不思議ではない。考えてみれば、最初は選りすぐりの映画が日本公開となるわけで、当然それなりの高い質の映画ばかりとなるが、数が増えればハズレも入ってくるというもの。この映画もそんな一作なのだと言えるかもしれない。

 これからは、台湾映画だからと無条件で観るのではなく、改めて厳選しようと思わされた一作である・・・


評価:★☆☆☆☆




posted by HH at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 中国/香港/台湾映画

2017年06月08日

ヴィクター・フランケンシュタイン

ヴィクター・フランケンシュタイン.jpg

原題: Victor Frankenstein
2015年 アメリカ
監督: ポール・マクギガン
出演: 
ジェームズ・マカヴォイ:ヴィクター・フランケンシュタイン
ダニエル・ラドクリフ:イゴール・ストラウスマン
ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ:ローレライ
アンドリュー・スコット:ロデリック・ターピン警部補
チャールズ・ダンス:フランケンシュタイン男爵
フレディ・フォックス:フィネガン・ウェイランド

<映画.com>
********************************************************************************************************
『X-MEN』シリーズのジェームズ・マカボイと『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフが主演を務め、伝説のモンスター誕生の瞬間と人間の狂気を描いたダークファンタジー。大ヒットテレビシリーズ「シャーロック」のポール・マクギガンが監督を務め、『クロニクル』のマックス・ランディスが脚本を手がけた。ロンドン王立医科大学の学生ビクター・フランケンシュタインは、自身の手で命を創り出すという思いにとり憑かれていた。ある日、人体の構造を独学で学んでいるという青年イゴールと知り合ったビクターは、その医学的才能を見込んで自分の助手にする。やがてビクターの研究は常軌を逸していき、ついに非人道的な方法で生命体を創造することに成功。しかし、生み出された「怪物」は暴走し、ビクターとイゴールに襲いかかってくる。
********************************************************************************************************

 フランケンシュタインは、ドラキュラや狼男と並ぶ世界三大モンスターとして映画でも取り上げられることが多い。直近では『アイ・フランケンシュタイン』があったし、オールスター勢ぞろいの『ヴァン・ヘルシング』もあったし、数え上げればキリがない。そんな中でまた新たな一作である。

 物語は、サーカス団で不遇な境遇にあるせむし男の目を通して描かれる。のちにフランケンシュタインによってイゴールと呼ばれるが、その醜さから他のサーカス団員から蔑まれている。(ちなみにこのせむし男イゴールは『ヴァン・ヘルシング』にも登場する)イゴールはなぜか医学に興味を持ち、独学ながら知識を蓄えている。そして密かに空中ブランコのローレライに想いを寄せているが、醜いせむし男には高根の花。

 そんなある日、演技中にローレライが落下して重傷を負う。その場にいた医大生のヴィクター・フランケンシュタインが様子を伺うが、そこでイゴールが咄嗟に応急処置を行う。その才能に気付いたフランケンシュタインは、檻に閉じ込められていたイゴールを救い出し、背中の膿を抜き矯正器を着けさせ、せむしを治療する。名前のなかった男に「イゴール」と名付けるが、それはフランケンシュタインのルームメイトの名前である。

 フランケンシュタインがイゴールを助けたのには理由があり、実はフランケンシュタインは命を創造する研究をしているのである。動物の死体を集めて来ては、臓器をつなぎあわせる。イゴールの手伝いもあってやがて蘇生に成功する。気を良くしたフランケンシュタインは、大学でその成果を発表することにし、イゴールは大怪我から回復したローレライを誘う・・・

 かつてロバート・デ・ニーロが主演した『フランケンシュタイン』は、ヴィクター・フランケンシュタイン博士が造った怪物(クリーチャー)を物語の中心に添えていた。この映画は、助手ともいうべきイゴールの視点。どこに視点を合わせるかによって、物語も雰囲気が異なってくる。ロバート・デ・ニーロの『フランケンシュタイン』は、悲しみの色をまとっていたが、この映画でもイゴールの切なさが随所に溢れている。

 一方、ヴィクター・フランケンシュタインは、発明に向かってまっしぐら。その情熱は良しであるが、その危うさを訴える周囲の声は耳に入らない。何かを成し遂げようとする時、こういう情熱は不可欠だと思うが(実際、その情熱がゆえに研究は成功している)、辿り着いた結末は、やはり周りの危惧した通りとなった。その行為は責められても、情熱は責められない。「最大の作品はお前だ」と最後にイゴールに向けた手紙に記すが、それがせめてもの救いであろうか。

 この手の物語は、怪物の動きに焦点が当たりやすいが、この映画はヴィクターと助手を務めたイゴールの人間ドラマ。オカルト・ホラーには分類しにくい映画である・・・


評価:★★☆☆☆