2007年11月25日

【ALWAYS 続・三丁目の夕日】My Cinema File 142

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2007年 日本
監督: 山崎貴
出演: 
吉岡秀隆:茶川竜之介
堤真一:鈴木則文
小雪:石崎ヒロミ
薬師丸ひろ子:鈴木トモエ
堀北真希:星野六子
小清水一揮:鈴木一平
須賀健太:古行淳之介
三浦友和:宅間史郎先生

<シネマトゥデイ>
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日本アカデミー賞ほか数多くの映画賞を総ナメにした感動の大ヒット作『ALWAYS 三丁目の夕日』の続編。前作終了から4か月後、昭和34年に春の夕日町三丁目に住む人々の姿を描く。パワーアップしたVFX技術により東京駅、羽田空港、日本橋、また当時開通した、こだまもリアルに再現。情緒あふれる風情で物語を引き立てる。キャストは前作に引き続き吉岡秀隆、堤真一、小雪、堀北真希ら豪華な面々が勢ぞろいする。VFX技術と俳優の熱演が融合し、あらゆる世代が共感できる感動のドラマに仕上がっている。
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昭和34年春。
東京オリンピックの開催が決定し、日本は高度経済成長時代に足を踏み入れようとしていた。取引先も増え、軌道に乗ってきた鈴木オートに家族が増えた。
事業に失敗した親戚の娘、美加を預かることにしたのだ。
しかし、お嬢様育ちの美加と一平は喧嘩ばかり。
一方、一度淳之介を諦めた川渕だが、再び茶川の所にやってくるようになっていた。
淳之介を渡したくない茶川は、再び芥川賞に挑戦しようと決意する…

前作から続く昭和34年の東京。前作そのままの登場人物が嬉しい。
原作から取り寄せた珠玉のエピソードが一つ一つ登場人物に散りばめられている。
それゆえにこの映画は一人一人の登場人物みんながそれぞれ主役という感じがする。
それぞれの人にそれぞれの人生が当然のようにあるのだ。
心に残るエピソードに共通するのは「誰かのために何かをする」というもの。
茶川さんと淳之介だったり、一平と美加だったり、茶川さんを応援するご近所さんだったり・・・

それだけではない。
まだ戦争の影があちこちに残る時代。
戦争によって人生が変わってしまった人々のエピソードも味わい深い。
鈴木オートのご主人と奥さんのそれぞれだったり、タクマ先生しかり・・・

それらのエピソードは映画で語られるものばかりが心に残るわけではなく、見るものに想像させてしまう部分も大いにある。
きっとこうだったんだろうなと想像してしまうのである。
そんなうかがい知れるものも含めてのエピソードの数々は涙腺のゆるい人には要注意だ。

また昭和34年という時代の映像もまた主役と言えるだろう。
完成したばかりの東京タワー、3丁目の町並み、首都高が通る前の日本橋、新幹線ができる前の東京−神戸間を結んでいた特急こだま・・・
映像技術の進歩は本当に素晴らしいと思う。

良い映画を見たあとは人生得したなといつも思うが、これもその1本と言える映画である・・・


評価:★★★★☆





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posted by HH at 18:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(3) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月24日

【博士の愛した数式】My Cinema File 141

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2005年 日本
監督: 小泉堯史
出演: 
寺尾聰:博士
深津絵里:杏子
齋藤隆成:ルート
吉岡秀隆:ルート(成人)
浅丘ルリ子:未亡人
井川比佐志:家政婦紹介所所長

<シネマトゥデイ>
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50万部を超えるベストセラー小説を原作に、『雨あがる』『阿弥陀堂だより』の小泉堯史監督が映画化した感動のヒューマンドラマ。交通事故で記憶が80分しか続かない天才数学者の主人公を、小泉監督と3度目のコンビとなる寺尾聰が静かに力強く熱演。彼の世話をする家政婦に深津絵里、彼女の10歳の息子に子役の齋藤隆成。家族にも似た関係性の中で人を愛することの尊さを問いかける。彼らの心の機微を美しく切り取る映像美も味わい深い。
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数学教師のルート先生は、新しく受け持ったクラスで、自分の名前の由来を語り始める。それは幼い頃、彼が大好きな博士が名づけてくれた仇名だった。シングルマザーだったルートの母は、事故の後遺症で記憶障害を負った数学博士の家で、家政婦として働き始めた。ある日、彼女に10歳の息子がいることを知った博士は、家へ連れてくるように告げる。その日から、博士と母、ルートの3人の和やかな日々が始まるのだが…

事故の影響で記憶が80分しか持たない数学者と家政婦として世話をするシングルマザーの母とその子。
3人の交流を描いた心温まる映画である。
物語は家政婦の子供が数学の教師となり、教壇でなぜ自分が数学に興味を持ち、数学の教師となったかを自己紹介を兼ねて始めるところからスタートする。

ここには映画のストーリーのイントロダクションとしての意味合いと同時に数学という学問そのものに対するイントロダクションという意味があると思う。
実際、ストーリーが展開する中で出てくる数学はすべて簡単に理解できるが奥深いものである。

素数、完全数、友愛数等々の話は聞いていて大変興味深い。
「数学」と聞くと途端に拒絶反応を起こす人でも抵抗なく聞ける話しである。
1年間の授業の最初に、この映画のイントロのようにこんな数学の話を聞けたなら、数学への興味もみんな持つのではないだろうか。

誕生日、野球選手の背番号、靴のサイズ、電話番号等々と我々の周りに溢れている数字。
そんな数字から様々な数式を解説する教授。
そういえば「ダ・ヴィンチ・コード」にもフィボナッチ数列の話が出てきた。
興味を持って接してみると面白いと思う。

映画を見ながら数学の勉強も出来る。
そんなメリットも楽しめる映画である・・・


評価:★★★☆☆





posted by HH at 12:37| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月23日

【四月の雪】My Cinema File 140

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原題:외출
2005年 韓国
監督: ホ・ジノ
出演: 
ペ・ヨンジュン:キム・インス(金仁秀)
ソン・イェジン:ハン・ソヨン
イム・サンヒョ:カン・スジン
キム・グァンイル:グァンイル

<シネマトゥデイ>
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「冬のソナタ」で韓流ブームの火付け役となったペ・ヨンジュンの主演映画第2作目。『ラブストーリー』のソン・イェジンを相手役に、愛し合ってはいけない男女の姿を描いた切ない純愛物語。監督は『八月のクリスマス』『春の日は過ぎゆく』など微妙な感情をスクリーンに映し出す演出に定評があるホ・ジノ。妻への疑惑と新たな愛の存在に心かき乱されているペ・ヨンジュンの演技に、観る者の心もかき乱される。
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コンサート会場の照明チーフディレクターのインスの元に、妻の交通事故の知らせが届く。
海岸沿いの小さな町、サムチョクの病院に着くと、そこには見知らぬ女性ソヨンと、もうひとつの受け入れがたい事実が待っていた。
事故に遭った時、インスの妻とソヨンの夫は同じ車に乗っていたのだった。
デジカメ、携帯電話には、二人が知りたくない秘密が残されていた。
突然の出来事に、戸惑いながらも、看病をする二人。
二人にしか分からない苦しみを背負った彼らは、励ましあううちに、いつしかお互いを心の支えにしていることに気付く・・・

男と女がいて、カップルができればその数だけドラマがあるものである。
そうはいってもこのドラマの設定は面白い。

突然の妻の事故の知らせに病院に駆けつけた夫。
意識不明の妻は不倫相手と一緒に事故にあった事を知る。
その場に居合わせた不倫相手(=男)の妻。
そこにドラマが生まれてしまう・・・
不倫された者同士がいつの間にか・・・
ありえなさそうで、ありそうという感じが映画には良いのだろう。

それにしてもぺ・ヨンジュンであるが、良い男である事は否定しないが何となく優男としか思えないのは僻みであろうか?
派手なアクションを前面に出した「男」をアピールするタイプではなく、ひたすら優しい「おとこ」という感じがする。
そういうのがタイプだったりする女性にはたまらないのかもしれないが・・・

そういうヨン様が主演なので、この映画もひたすら優しく進んでいく。
ドラマチックな展開などなく、ただひたすら、である。

ところで映画では脇役であるが、不倫していて事故にあったカップルであるが、こちらの方も元はと言えば同じ大学のサークルの仲間という設定。
卒業してそれぞれの人生を歩んでいたが、ふとしたきっかけで再会して・・・と想像してみたが、こちらの方も何だかドラマになりそうである。

そういったドラマを映画で疑似体験してみるのも良いかもしれない。
何よりも無害だから。
そう思える映画である・・・


評価:★★☆☆☆






posted by HH at 22:17| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月18日

【インサイドマン】My Cinema File 139

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原題: INSIDE MAN
2006年 アメリカ
監督: スパイク・リー
出演: 
デンゼル・ワシントン:キース・フレイジャー
クライブ・オーウェン:ダルトン・ラッセル
ジョディ・フォスター:マデリーン・ホワイト
クリストファー・プラマー:アーサー・ケイス
ウィレム・デフォー:ジョン・ダリウス
キウェテル・イジョフォー:ビル・ミッチェル

<シネマトゥデイ>
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銀行強盗グループと事件解決に向けて奔走する捜査官、そして現場に駆けつけた女性交渉人らの心理戦を描いたサスペンス。監督は『25時』のスパイク・リーが務め、監督とは『マルコムX』以来2度目のタッグを組んだデンゼル・ワシントンが主人公の捜査官にふんする。銀行強盗をクライブ・オーウェン、交渉人をジョディ・フォスターが演じ、ハリウッドを代表する演技派たち豪華キャストの手に汗握る演技合戦が見どころ。
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白昼のマンハッタン信託銀行で強盗事件が発生。
頭脳明晰な犯人グループのリーダー・ダルトンは、50人の人質全員に自分たちと同じ服を着せる陽動作戦に出る。
人質と犯人の見分けがつかない以上、突入は不可能。犯人グループから“型通り”の要求はあったものの、現場は膠着状態に。
指揮を執る敏腕捜査官フレイジャーも、まったく焦りを見せないダルトンの真意をはかりかねていた。
そんな中、銀行の会長から“特別”な依頼を受けた女弁護士が現場に現れる・・・

白昼堂々の銀行強盗から映画が始まる。
てきぱきと手際が良い。

最近は誰もが携帯電話を持っている。
簡単に、パーソナルに外部と連絡が取れる。
この強盗は人質からまず携帯電話を取り上げる。
まるほど「今時の強盗」らしいと関心。
人質の扱い方などこういう計画性がきちんとしていると実際にやってみてもうまくいきそう(?)でリアリイティに富んで映画に面白みを増すものである。

出てくるのがデンゼル・ワシントン。
この人が出る映画は本当に「ハズレ」が少ない。
本作品もまたその期待に応えてくれる。
それにクライブ・オーエンにジョディ・フォスターとくればそれだけで見る価値はありそうである。

ストーリーも期待に違わず緊迫した展開を見せてくれる。
犯人側と警察側の攻防も期待を裏切らない。
その一方でオーナーが雇った弁護士(ジョディ・フォスター)が両者に絡んでくる。
まんまと警察を出し抜いて逃亡した犯人グループの手法は見事であった。
すくなくともアイディアは・・・

ただ、焦点である銀行強盗の目的がなんとなく曖昧であった。
「何の目的で」が今一不明確で疑問が残った。
一応それなりに説明はされているし、なんとなくわかったような気にもなる。
でもなぁ・・・と思うのである。
もう少ししっかり描いて欲しかったと思う次第である。


評価:★★★☆☆







posted by HH at 11:07| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 犯罪ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月17日

【タービュランス2】My Cinema File 138

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原題: TURBULENCE 2 - FEAR OF FLYING
2000年 アメリカ
出演: クレイグ・シェイファー/ジェニファー・ビールス/トム・ベレンジャー

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飛行機に極度な恐怖を感じる人々が、それを克服するためのプログラムを受けることになる。
プログラムを終えた人々は、トランスコン・エアー110便に乗り込むが、出発直後に乗客や副操縦士が原因不明の昏睡状態に陥ってしまう。だが、この異常事態の背後には謎のテロリスト集団の存在があった。
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「タービュランス2」となっているのだから「1」もあったのだろうが、見たかどうかの記憶はない。
まあストーリーも人物もまったく別物なのらしいで見ていないと言ってもまったく影響はないようだ。

「タービュランス」とは乱気流のこと。
ここでは実際の乱気流というよりもテロリストによる騒動を引っ掛けているのだろう。

出演者を見ていて「ジェニファー・ビールス」という名に気がついた。
そういえば「フラッシュダンス」という映画で話題になっていたな、と・・・
だがそれ以降はヒット作に恵まれていなかったようだ。
「こんなところに出ていたのね」と思わず懐かしい気も・・・
けっこう美人だし良いと思うのだけれどもったいない気もする女優さんだ。

映画の方は航空機パニック。
怪しげな人物が次々に現れてどうなるか観客に先を読ませない工夫がしてある。
最初は思ってもみなかった人物が活躍することになる。

それはそれで面白い。
けれどちょっと出来すぎと言う感じだ。
そんなに都合よくいくかぁ〜、機転を利かせられるかぁ〜、ジェームス・ボンドじゃあるまいしと独り言ぶつぶつ・・・

最後は主人公の大活躍でハッピーエンド。
事件も解決、ロマンスも成就というアメリカ映画らしいノー天気エンディングだ。
まあ暇つぶしにどうぞといったところだろう・・・


評価:★☆☆☆☆

posted by HH at 09:58| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | パニック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする