2008年02月24日

【ドミノ】My Cinema File 176

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原題: Domino
2005年 アメリカ=フランス
監督: トニー・スコット
出演: 
キーラ・ナイトレイ:ドミノ・ハーヴェイ
ミッキー・ローク:エド・モズビー
エドガー・ラミレス:チョコ
クリストファー・ウォーケン:マーク・ハイス
ジャクリーン・ビセット:ポーリーン・ストーン
リズワン・アバシ:アルフ
ルーシー・リュー:タリン・マイルズ
ミーナ・スバーリ:キミー
デルロイ・リンドー:クレアモント・ウィリアムズ3世

<映画.com>
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俳優とスーパーモデルの両親を持ち、モデルとして活躍するが飽きたらず、賞金稼ぎとして活動、今年の6月に自宅の浴槽で謎の死を遂げたドミノ・ハーヴェイ。この実在の人物をモデルに『パイレーツ・オブ・カリビアン』の人気女優キーラ・ナイトレイが熱演するアクション大作。監督は「エネミー・オブ・アメリカ」のトニー・スコット。共演はルーシー・リュー、ジャクリーン・ビセット、ミッキー・ローク、クリストファー・ウォーケンら。
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名優ローレンス・ハーヴェイの娘としてロンドンに生まれたドミノは、恵まれた特権階級の生活を送りながらも何か満たされない思いを抱えていた。ロサンゼルスに移り住んだ後、彼女に大きな転機がやってくる。新聞で偶然見つけた『バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)募集』の文字。湧き立つ気持ちを抑えられないドミノは、なかば強引にバウンティ・ハンターの仲間入りを果たす。そして、エドやチョコら仲間とともに、死と隣り合わせのスリルに魅入られていく……

実在の賞金稼ぎドミノ・ハーヴェイの半生を映画化した作品。
主演はキーラ・ナイトレイ。
実はキーラ・ナイトレイは2005年には3本の映画に出演している。
「 ジャケット」「 プライドと偏見」そしてこの「ドミノ」である。
ちょうどこのブログで「3部作」を取り上げたことになる。

ここでのキーラは実在の賞金稼ぎに扮する。
この賞金稼ぎという職業はアメリカでは逃亡犯や仮釈放中の犯罪者の身柄を拘束するプロフェッショナルとして合法的に存在しているらしい。
相手は犯罪者なので危険もともなう。

モデルとなったドミノ・ハーヴェイはこの映画の完成直前に亡くなったらしい。
名優とトップモデルの間に生まれ、比較的恵まれた環境に育ったはずの彼女が危険な職業に向かっていった理由は知る由もないが、映画から伺うところではまわりに順応できず、孤独感に覆われていたようである。

ドミノのボスはあのミッキー・ローク。
「シン・シティ」でもそうであったが、昔の「ナイン・ハーフ」のイメージはまったくない。
「チャーリーズ・エンジェル」「キル・ビル」シリーズのルーシー・リューもアクションなしで出てくる。

そのほか「ディア・ハンター」「 デッドゾーン」のクリストファー・ウォーケンや「TV版チャーリーズ・エンジェル」で懐かしのジャクリーン・ビセットなどがさり気なく出てきて、なんとなく「あれっ」と思わせるキャストだったりする。

キーラ・ナイトレーばかりをお目当てにして見るだけではなく、それ以外のキャストにも注目したい映画である・・・


評価:★★☆☆☆






posted by HH at 22:20| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | スリリング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

【プライドと偏見】My Cinema File 175

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原題: Pride & Prejudice
2005年 イギリス
監督: ジョー・ライト
出演: 
キーラ・ナイトレイ:エリザベス・ベネット
マシュー・マクファディン:フィッツウィリアム・ダーシー
ドナルド・サザーランド:ベネット氏
ブレンダ・ブレッシン:ベネット夫人
ロザムンド・パイク:ジェーン・ベネット
ジュディ・デンチ:キャサリン夫人
サイモン・ウッズ:Mr.ビングリー
ルパート・フレンド:Mr.ウィッカム
トム・ホランダー:Mr.コリンズ
ジェナ・マローン:リディア・ベネット
キャリー・マリガン:キティ・ベネット
タルラ・ライリー:メアリー・ベネット

<シネマトゥデイ>
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「ブリジット・ジョーンズの日記」の基になった、ジェーン・オースティンの小説「自負と偏見」を美しい田園風景を背景に映画化したラブストーリー。主演は『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』でブレイクしたキーラ・ナイトレイ。監督は本作が長編デビュー作ながら見事にこの名作を描ききったジョー・ライト。オール・イギリス・ロケで撮った由緒ある豪邸の数々も要チェック!
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18世紀末のイギリス。5人姉妹がいるベネット家の隣に大富豪の独身男性ビングリーが引っ越してきた。美しく慎み深い長女ジェーンとビングリーが互いに惹かれ合う一方で、快活な次女エリザベスは、ビングリーの親友ダーシーの気位の高さに強い反発を抱いていた。様々な噂を耳にし、ますますダーシーに嫌悪感を募らせていくエリザベスだったが、なぜか彼の存在が気になって仕方がなく……

キーラ・ナイトレイといえば昨年公開された「パイレーツ・オブ・カリビアン」で海賊どもを向こうに回して一歩も怯まない姿が印象的であった。今度は古典名作に登場である。

原作はイギリス女流文学の最高峰と称されるジェーン・オースティン。
古式ゆかしき18世紀のイギリス社会。
女性には相続権がなく、人生の目的は「結婚」といってもその重みは今のそれとは桁違いという時代。
男勝りの役柄とは正反対の役柄と思いきや、5人姉妹の中にあっていい男を見つけてははしゃぐ他の姉妹とは一味違いしっかりと自己主張する女性の姿はなんとなく相通ずるものを感じる。

ストーリーは5人姉妹の次女エリザベスと隣家に越してきた富豪ビングリーの友人ダーシーとの恋物語。
しかし、高慢なダーシーにエリザベスは反発する。
悪い噂も耳にする。
プライドの高い男とそれに偏見を持つ女。
やがてそのプライドと偏見が取り除かれていく・・・

そうしたストーリーとは別にのどかな田園風景とイギリスの階級社会の様子、風俗などが興味深い。
女性に相続権がない、ということはこのベネット家のように両親と娘だけの家は、父親が死んでしまうと相続権が親族の(相続権のある)男に移ってしまうわけであり、場合によっては路頭に迷うわけである。

そういう時代背景、階級制度、紳士淑女の振る舞い・・・
一昔前のイギリス社会もまた確実に物語の一部であると言える映画である・・・


評価:★★★☆☆








posted by HH at 11:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月20日

【16ブロック】My Cinema File 174

16 BLOCKS.jpg


原題: 16 BLOCKS
2006年 アメリカ
監督: リチャード・ドナー
出演: 
ブルース・ウィリス:ジャック・モーズリー
モス・デフ:エディ・バンカー
デビッド・モース:フランク・ニュージェント
ジェナ・スターン:ダイアン・モーズリー

<シネマトゥデイ>
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証人護送の任務を言い渡された刑事が、留置所から裁判所までのわずか16ブロックの間に過酷なトラブルに巻き込まれるアクション。監督は『リーサル・ウェポン』シリーズのヒットメイカー、リチャード・ドナー。主人公の刑事を『ダイハード』シリーズのブルース・ウィリス。彼に護送される証人を『チョコレート』のモス・デフが演じる。物語と映画の時間がほぼシンクロするリアルタイム進行と、怒涛の銃撃戦が展開する迫力のアクションが満載。
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夜勤明けで署に戻った刑事ジャック・モーズリーは、上司に簡単な任務を課せられた。
それはわずか16ブロック先の裁判所まで囚人エディ・バンカーを護送するというもの。
嫌々任務を引き受けたジャックはエディを車に乗せて護送を始めたものの、渋滞やうるさいエディに嫌気がさし、エディを車に残したまま酒を買いに行ってしまう。
だがジャックが車に戻ってくると、そこにはエディに向けて銃を構える男がいて……

ブルース・ウィリス=刑事とくればなんといっても「ダイハード」であるが、ここでは同じ刑事でもちょっと違う。
のっけからやる気なさのオーラを発し、実際に上司の命令にも嫌々ながら従う。
さらには証人を移送中に酒を買いに寄り道してしまう有様・・・

わずか16ブロック先の裁判所までの簡単なドライブのはずが、突然の襲撃によって様変わりする。
そして襲撃してきた相手がなんと20年来の「同僚」。
酒に溺れていても観察力は死んでおらず、何かがおかしいと咄嗟に危機を回避。
ここらあたりはブルース・ウィリス刑事の活躍を期待させてくれる「つかみ」だ。

わずか16ブロック先の裁判所までの距離が俄然遠くなる。
阻止する相手が警察だからだ。
お互いに手の内を知り尽くしている間柄。
孤立無援の刑事ジャックと証人エディ。
裁判の時間まで2時間を切っており、時間との戦いでもあるところはハラハラドキドキの要素も盛り込まれている。

将来の夢を語り続ける証人エディ。
命を狙われているのにあまり緊迫感が感じられないがよくしゃべる。
ちょっとうざったくなってしまうが、まぁ愛嬌だ。
次第に心境が変化していく刑事ジャック。
最後に事件の全貌が明らかになり、そしてジャックが決断をする。
やっぱり最後に見せてくれました。
思わず拍手。

一味違ったブルース・ウィリス刑事が楽しめる一作である。


評価:★★★☆☆





posted by HH at 08:33| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | アクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月13日

【閉ざされた楽園】My Cinema File 173

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原題: Love Thy Neighbor
2006年 カナダ
出演: アレクサンドラ・ポール/シャノン・ローソン/ゲーリー・ハドソン/クセニア・ソロ

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強盗に押し入られ、命こそ無事だったものの心に深い傷を負ったベンソン一家。
特に留守がちな夫ジムのいない間、娘エリンの面倒を見る妻ローラはたびたび強迫観念に襲われ、忌まわしい事件のフラッシュバックに悩まされるようになった。
ジムは二度とこのような事が起きないよう、区域に入るにもパスが必要という厳重なセキュリティを売り物にした高級住宅地への引っ越しを決める。
やがて新生活が始まり、隣に暮らすジャニスとジェニーの母子とも知り合いになった。
ジャニスは少々お節介なところがあるが、世話好きで申し分ない隣人に思えたのだが……
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深夜に飼い犬のただならぬ鳴き声でめを覚ます。
階下に人の気配。
それが実は強盗であり、間一髪で死を免れた母娘。
実に恐ろしい。

旦那も不在がちという事で安全な環境を求めて引越しする。
区画内に立ち入るには警備員のいるゲートを通らなければならず、また家の中はセキュリティで守られ、何かあれば警備員が駆けつけてくれる・・・

というわけで極めて安全な地域に越してきた一家。
ちょっとおせっかいな隣人はいるものの平和な日々を迎えていた。
ところが、この隣人がだんだんと本性をむき出してくる。

強盗に銃を突きつけられるのに比べればはるかにましにも思えるが、互いに利用しているセキュリティの裏をかいて家に侵入したり、飼い猫を殺したりと嫌がらせの手口は真綿で首を絞めるが如くである。
しかもはっきりとした証拠がないから誰にも信じてもらえない・・・

強盗という誰にでもはっきりとわかる恐怖とじわじわとエスカレートする嫌がらせの恐怖。
その対比が何とも言えない。
どうして平穏な暮らしができないのかとついつい同情してしまう。

家を買って住むという事はアメリカに比べて日本では永住の意味が強い。
そういう意味でどんな隣人がいるのかは住んでみないとわからないだけに考えようによっては恐ろしい事である。そういう事を考えるとちょっと怖い。
ただ、全体としてはそれまでと言える映画である・・・


評価:★☆☆☆☆




posted by HH at 23:40| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | スリラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月12日

【イーオン・フラックス】My Cinema File 172

aeonflux.jpg


原題: AEon Flux
2005年 アメリカ
監督: カリン・クサマ
出演: 
シャーリーズ・セロン:イーオン・フラックス
マートン・ソーカス:トレヴァー・グッドチャイルド
ジョニー・リー・ミラー:オーレン・グッドチャイルド
ソフィー・オコネドー:シサンドラ

<シネマトゥデイ>
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『モンスター』でオスカーに輝いたシャーリーズ・セロン主演の近未来SFアクション。政府が圧政を強いる近未来の世界を舞台に、人類の命運と自らの存在意義を賭けて立ち上がる美しき女戦士の活躍を描く。全身武器のヒロインをダンサー出身のセロンがスタイリッシュに演じ、本格的なアクションまで初披露する。近未来のユートピアを意識して作られた、最新のCG技術による刺激的な映像の数々も必見。
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2015年、ウィルスが発生。人類は絶滅の危機に陥り、98%が死滅。ワクチンでなんとか生きながらえた人類は、開発者トレバーの一族によって成り立つ政府の下、生活してきた。2415年、君主トレバー8世への暗殺指令が下る。圧政を憎む反政府組織“モニカン”が暗殺者として選んだのは美しき女革命戦士イーオン。要塞に乗り込んだ彼女は、ついにトレバーに銃を突きつけるが、イーオンを見たトレバーは彼女を別の名で呼ぶ。混乱するイーオンは、さらに想像を超えた驚愕の事実を知る・・・

西暦2415年。
バラ色の未来とは言えそうもない未来社会。
未来世界を舞台にしているといってもあまり突拍子もないテクノロジーは出てこない。
人類の98%が死滅という前提だからであろうか。
したがって見所と言えばイーオン・フラックスのアクションということになる。

この映画、どうやら原作が他にあるらしいが、そういう作品を映画化するとどうも説明部分がカットされるためわかりにくくなる事は否めない。
例えばイーオンに暗殺命令を下す組織はどんなところで、イーオンがどういった経緯でそこに参加する事になったのかとか、イーオンを助けるシサンドラとイーオンはどういう関係なのかとか、数え上げると結構ある。
まあそういうのを想像して楽しめというのも一つではあると思う・・・

イーオンに扮するシャーリーズ・セロンであるが、オスカーをとった「モンスター」や昨年ご紹介した「スタンド・アップ」ともまったく違う雰囲気で登場する。
この3本が同じ女優さんとはまるで思えない。
あらためて驚異を感じる。
個人的な好みでいえば「スタンド・アップ」のシャーリーズ・セロンがやっぱりいいだろうか。

しなやかな動きで華麗なアクションがバリバリである。
ちょっと違うシャーリーズ・セロンが見たい人には良いかもしれない映画である・・・


評価:★☆☆☆☆






posted by HH at 23:50| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | SF/近未来ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする