2009年08月31日

【バブルへGO!!タイムマシンはドラム式】My Cinema File 448

バブルへGO.jpg

2006年 日本
監督: 馬場康夫
出演: 阿部寛/広末涼子/吹石一恵/伊藤裕子/劇団ひとり

<STORY>********************************************************************************************************
2007年。
日本の経済は破綻し、国家の崩壊が目前に迫っていた。
この危機をなんとか食い止めようと、財務省に勤める下川路功(阿部寛)は、ある計画を極秘で進めていた。
その頃、元カレの作った借金返済に追われるフリーターの田中真弓(広末涼子)のもとに、疎遠だった母・真理子(薬師丸ひろ子)の訃報が届く。
葬儀中にもかかわらず、サラ金の取立屋・田島(劇団ひとり)は容赦なく返済を迫って真弓を困らせていた・・・
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バブル崩壊以降長きにわたって低迷を続ける日本経済。
一部で景気は回復しても、日本全体が好景気に沸いたバブル期には比べるべくもなく、華やかなりし時代を懐かしむ声も多い。
そんなバブル時代にタイムマシンで戻って、バブル崩壊のきっかけとなったと言われる大蔵省の総量規制を止めようというコメディである。

1990年3月30日に発表された不動産融資向けの総量規制であるが、それをやめたらバブル崩壊が止められたか、という真面目な話をすれば面白くもなんともなくなる。
映画自体はコメディだし、ここは素直に受け止めたい。

主人公は田中真弓(広末涼子)。
経済の「け」の字も知らないお気楽フリーターである。
元カレの作った借金返済に追われている。
いつの間にかタイムマシンを開発し、過去に戻った母親(薬師丸ひろ子)を探すために自身も過去に戻る事になる。

バブル期の日本はまさに浮かれ放題。
懐かしい部分もあるが、そんなに遊んだ覚えがない身としてはそう大した事もない。
ただ派手な時代ということをデフォルメして描いているが、わずか17年前とはいうものの、ディスコで踊るボディコンのお姉ちゃんたちや、広末涼子のへそ出しジーンズが笑われるなどファッション面での変化などにはあらためて気付かされるところがある。
携帯もないから待ち合わせの風景も今とは違う。
ほんの少し前のような気もするが、時代は確実に経過しているものである。

登場人物も広末涼子以外は17年前と現代とで登場し、その変化も面白い。
阿部寛もコメディ系でも柔軟に対応でき、楽しませてくれる。
タイムマシンがどうだとか、実際にはどうだとか、あまり真面目な話をしても意味はない。
それはそれとして楽しむのがいい。

計画を進めようとした財務省の下川路(阿部寛)の意図したところは、800兆円を超える日本の借金である。
日本経済の崩壊を2年以内と予測し、それを食い止めるためであったのだ。
方法としてはもっと別にあると思うのだが、それを論じるのはここの趣旨ではない。
コメディとは言いながらも一点の真実が、笑えないところだったりするのである。

映画を気軽に笑える未来を迎えたいものである・・・


評価:★★☆☆☆
posted by HH at 22:41 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | コメディ/ラブコメ

2009年08月30日

【バンディダス】My Cinema File 447

バンディダス.jpg

原題: BANDIDAS
2006年 フランス/メキシコ/アメリカ
監督: ヨアヒム・ローニング
出演: ペネロペ・クルス/サルマ・ハエック/スティーヴ・ザーン/ドワイト・ヨーカム

<STORY>********************************************************************************************************
1880年、メキシコ。
サラ・サンドバルは裕福な銀行家の娘。
マリア・アルバレズは貧しい農家の娘。
この2人の女性にはメキシコ文化を覗いては何の共通点も見られないようだが、実は運命と状況のせいで同じアバンチュールの中に引き込まれていた。
若くニューヨーク出身の理想的な刑事、カンタン・クックの協力によって、彼女達はニューヨーク・バンクアンドトラストの代表、テイラー・ジャクソンと対立する事になる。
この人物こそ鉄道を通させるためにメキシコ人と不法な土地取引に狙いをつけて陰謀を策略していた人物だった・・・
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バンディダスとは女盗賊という意味(らしい)。
メキシコを舞台とした西部劇である。
音楽もかつての全盛期の西部劇のそれに似せて、懐かしい西部劇の雰囲気を醸しだしている。

ヒロインはペネロペ・クルスとサルマ・ハエックというスペイン女優。
特にペネロペ・クルスは絶世の美女とも言える美貌でいまやハリウッド映画にも出演している。
演技やスペイン語訛りの英語はともかくとして見ているだけで満足できる女優である。

ストーリーは西部劇としてはよくありがちな勧善懲悪もの。
あくどいアメリカ資本の銀行が鉄道建設のために農民から不当に土地を奪っていく。
被害を受けた農家の娘マリアと父親を殺された金持ちの娘サラ。
対立しながらも共通の敵を倒すため、傘下の銀行を襲っていく。

展開としては素人の女二人が大勢の敵を向こうにまわしての大立ち回りで、「んなアホな!」と言いたくなるシーンも多いのだが、そこは映画の世界。
それはそれとして楽しむべきであろう。
特に何も構える必要もなく、頭をカラにして観る事ができる映画である。

たまにはこういうお気楽映画もいいものである・・・


評価:★★☆☆☆

posted by HH at 10:30 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代劇/西部劇

2009年08月29日

【マイ・ブルーベリー・ナイツ】My Cinema File 446

マイブルーベリーナイツ.jpg

原題: My Blueberry Nights
2007年 フランス・香港
監督・製作・原案・脚本 : ウォン・カーウァイ
出演:  ノラ・ジョーンズ/ジュード・ロウ/デイヴィッド・ストラザーン/レイチェル・ワイズ/ナタリー・ポートマン

<STORY>********************************************************************************************************
恋人に捨てられたエリザベスは彼のことが忘れられず、彼の行きつけのカフェに乗り込む。
そんな彼女を慰めてくれたのは、カフェのオーナー・ジェレミーと、甘酸っぱいブルーベリー・パイ。
それからのエリザベスは、夜更けにジェレミーと売れ残りのパイをつつくのが日課になる。
しかしそんなある日、彼女は突然ニューヨークから姿を消す。
恋人への思いを断ち切れずにいたエリザベスは、あてのない旅へとひとり旅立ったのだった…
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雰囲気的にはアメリカ映画なのであるがなぜかフランス・香港合作というちょっと変わった映画。
といっても内容的にはアメリカ映画そのものである。
ストーリーは失恋したエリザベスが、あるカフェのオーナーとそこのブルーベリー・パイに慰められ、やがて旅に出るというもの。
カフェ・オーナーとの出会いと旅先で出会った人との交流との2部構成とでもいう内容である。

カフェのオーナーはジュード・ロウ。(「スルース」、「スターリングラード」、「イグジステンズ」
旅先で出会う女性にレイチェル・ワイズ(「コンスタンティン」「ファウンテン〜永遠に続く愛」)。
それとナタリー・ポートマン(「スターウォーズシリーズ」、「Vフォー・ヴェンデッタ」)とくると何だかそれだけで得した気分になるというもの。

しかし、内容的には短い時間に詰め込み過ぎている感は否めない。
前半のジェレミーとの出会いからエリザベスは約300日間の旅に出てるのだが、その間のエピソードは2つだけである。
旅の間、NYにいるジェレミーに手紙を書くのだが、内容もさらっと触れた程度。
長い物語をダイジェストでお届けしますといった感じを受ける。

個人的に期待していたナタリー・ポートマンの出番も最後のエピソードだけで短いものであった。
ただ、ダイジェストなりによくまとまっていたのも確かである。
全体の印象としては悪くない。
毎夜売れ残っていたブルーベリー・パイに何となく悲運な自分の運命を重ね、遠回りしながらも自分の居場所を探すエリザベス。
若い頃にありがちな迷いに共感できた気がする。
こんな旅をしてみてかったが、そんな暇なかったなと羨ましくも思う。

失恋は誰でもある事であるが、その痛みは当人にしかわからない。
だから失恋したエリザベスの気持ちもなんとなくしかわからない。
恋人の部屋の下から、窓に映った恋人とその新しい恋人が仲睦まじくしているところを見上げる辛さも本当の意味では当人にしかわからない。
ただ、エリザベスと一緒に旅をして、そこで出会った人を見て思うのだ。
人生いろいろだ、と。
自分一人が不幸を背負っているわけではない。
みんないろいろと抱えて生きているのである。
そして誰にでも平等に朝がやって来る・・・

もう少しいろいろなエピソードも観てみたかったと思うが、これだけでもいいかもしれない。
学生時代よりも、少し社会経験を積んでから観てみたい映画である・・・


評価:★★★☆☆

posted by HH at 21:59 | 東京 ☔ | Comment(0) | TrackBack(2) | ドラマ

2009年08月27日

【ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛】My Cinema File 445

ナルニア国物語第2章.jpg

原題: The Chronicles of Narnia: Prince Caspian
2008年  アメリカ
監督 : アンドリュー・アダムソン
原作 : C・S・ルイス
出演 : ジョージー・ヘンリー/スキャンダー・ケインズ/ウィリアム・モーズリー/アナ・ポップルウェル/ベン・バーンズ

<STORY>********************************************************************************************************
ペペンシー兄妹の治めた黄金時代から1300年の歳月が流れたナルニア国。
かつて全能なる王アスランに祝福され、生きとし生けるもの全てが幸福に包まれていた魔法の国は、戦闘民族テルマール人に征服され、もはや存在しない。
人間たちに迫害され生き残ったナルニアの民は森に逃れ、この暗黒の世界に再び光をもたらす者の出現を待ち続けていた。
一方、テルマールの王宮では、亡き王の弟ミラースが、正統な王位継承者カスピアンの暗殺を企てる。
“伝説の四人の王”を呼び戻すと言われる魔法の角笛だけを手に城から逃亡した美しき王子は、テルマール人が決して足を踏み入れない森の奥深くで、ナルニアの民と出会う…
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前作「ナルニア国物語/第1章ライオンと魔女」に続いての第2章である。

テルマールの王宮で一人の男の子が生まれる。
父親は亡き王の弟ミラース。
正統な王位継承者はカスピアン王子であるが、ミラースは我が子への王位継承を企んでカスピアンを亡きものにしようとする。

かつて豊臣秀吉も晩年になって実子秀頼が生まれると、それまで後継者として関白まで譲った秀次を一族諸共葬った出来事を彷彿させるが、古今東西権力というものを巡る争いは似たものなのであろう。
何とか生き延びて森へ逃げ込んだカスピアン王子が、直前に渡された伝説の角笛を吹くと・・・

いまだ第2次大戦下のイギリス。
ナルニアへの冒険物語から帰ってきて戦時下の生活を送る4兄妹。
その4兄妹の前から風景が一新し、気がつけば見慣れぬ海岸に立っている。
そうして角笛に呼ばれた4兄妹が再びナルニアにやってくることで物語はスタートする。

前回は邪悪な魔女との対決であったが、今回はテルマールの王位継承に絡んだテルマール人との対決。
しかし、そうすると問題が起こる。
前回は魔女が相手であったが、今回は人間が相手。
しかも王は野心の塊だとしても兵士は一般人である。
いくらなんでも次から次へと斬って捨てるというのはいかがなものかと考えてしまう。
王室のゴタゴタに巻き込まれて命を落とすのではいかにも不憫である。

そんな考えはおとぎ話を観るのには邪魔なばかりなのであるが、戦略としてはどうだろうかと現実的思考に絡め取られてしまう。
子供向けにするのであれば、魔女に操られたミラースが魔女の作り出した軍団を率いてナルニアの人々に迫り来る、というストーリーなら子供向けにもいいような気がする。

勧善懲悪ものとしては最後はちゃんと正義が勝つのであるが、前回の魔女との対戦からすると最後は楽して勝ってしまったところがある。
もう少し手抜きせずに苦戦の末の勝利を演出した方がよかったような気がする。
少女が大の大人を相手に八面六臂の大活躍をするのも何だか興醒めのところもあるし、前作から比べると「幼児向け」にランクダウンしたと思わざるを得ない。

次があるとしたら、もう少し大人向けにしてもらいたいものである・・・


評価:★★☆☆☆
posted by HH at 21:54 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー

2009年08月26日

【パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト〜心に残る一作〜】My Cinema File 444

パイレーツオブカリビアンデッドマンズチェスト.jpg

原題: PIRATES OF THE CARIBBEAN: DEAD MAN'S CHEST
2006年 アメリカ
監督: ゴア・ヴァービンスキー
出演: ジョニー・デップ/オーランド・ブルーム/キーラ・ナイトレイ/ステラン・スカルスゲールド/ビル・ナイ

<STORY>********************************************************************************************************
前作から3年後。
結婚式を目前に控えたウィルとエリザベスだったが、海賊ジャック・スパロウに加担したことを理由に逮捕されてしまう。
しかし東インド貿易会社のベケット卿は、ジャックの持つ「コンパス」を渡せば二人を釈放するという。
一方、バルボッサからブラックパール号を取り戻し、再び船長に戻ったジャック。
しかし彼は13年前、デイヴィ・ジョーンズと「血の契約」を交わしていた。
その内容は、ブラックパール号の船長となる代わりに、13年経ったらデイヴィ・ジョーンズのフライング・ダッチマン号の船員として働き続けなければならないというもの。
突然ジャックの前に現れたウィルの父親ビル・ターナーは契約の期限が迫っていることを告げる。
ジャックの掌には、契約の終わりを示す黒い烙印が表れていた……
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「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールドエンド」と並んで3部作を構成するシリーズの第2弾である。
この時期過去の作品をもう一度観ているが、今回選んだのはこれ。
昨年は、「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」を観たので、一年おいて続編の鑑賞である。

2回目ともなるとさすがに落ち着いて観られるのがいいところである。
まだ映画を観始めた子供の頃は、映画館に映画を観に行くと必ず2回観ていたものである。
一度観るのは次にもう一度観る映画を選ぶためと考えている。
そうしてピックアップしておいた映画をあとでまた観るのも楽しみである。
ここで★★★★☆以上にしているものは、みなその対象だ。

さて3部作のうちの第2弾というのも考えてみれば役割が難しい。
前作の面白さを損なってはいけないし、次につながるように独立した面白さがないといけない。
そういう意味での難しい役割をこの作品は十分果たしている。

前作ではジャック・スパロウ船長に助けられたウィル・ターナーとエリザベス・スワン。
愛し合っている二人がそのまま結婚してハッピーエンドとなるはずが、東インド会社のベケット卿の企みで結婚式をぶち壊され、挙句に海へと乗り出さざるを得なくなる。
そしてそれが「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールドエンド」での二人の運命へとつながっていくわけである。

もともとコミカルな要素を持っていたジャック・スパロウ船長であるが、ここではそれに磨きがかかる。
ピンチにおいてもとぼけているのは、脳ある鷹が爪を隠している風でもあるが、怪物クラーケンに襲われると一人ボートで逃げ出してしまうところも、これまでのヒーロー像とは異なるところだ。

その怪物クラーケンやフライング・ダッチマン号の呪われた海賊たちなど怪奇色も豊かになる。
世界地図にはまだ埋められていない箇所がある時代。
帆船を操って大海原に乗り出していった時代。
そんな時代だから雰囲気的に怪奇色もマッチするのだろう。

コミカルな部分あり、剣戟あり、帆船の戦闘シーンありでこれ一作でも十分楽しめる仕立てになっている。
ただやっぱり前作を観ていないとストーリーについていけないところがシリーズものの欠点。
2回目に観るとそれがよくわかる。
来年の夏は第3弾をもう一度観ることにしよう・・・


評価:★★★★☆


パイレーツオブカリビアンデッドマンズチェスト2.jpg
posted by HH at 21:53 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ジョニー・デップ