
原題: Seven Pounds
2008年 アメリカ
監督: ガブリエレ・ムッチーノ
出演:
ウィル・スミス:ベン・トーマス
ロザリオ・ドーソン:エミリー・ポサ
ウディ・ハレルソン:エズラ・ターナー
バリー・ペッパー:ダン
マイケル・イーリー:トーマスの弟
<STORY>********************************************************************************************************
男の名前はベン・トーマス。ベンは7人の名前が載ったリストを持っている。彼らは互いに何の関係もない他人同士。ベンは彼らに近づき、彼らの人生を調べ始める。そして、ある条件に一致すれば、彼らの運命を永遠に変える贈り物を渡そうとしている。ベン・トーマスとは何者なのか?彼の目的は何なのか?そして、贈り物の中身とは…?
********************************************************************************************************
ウィル・スミスと言えば、デンゼル・ワシントンと並ぶアメリカの代表的な主役級の黒人スター。出演作はまず外れる事がないので安心して観られる俳優である。
出演作品のパターンも「メン・イン・ブラック」「ワイルド・ワイルド・ウエスト」「ハンコック」のようなちょっとコメディチックなアクション系から、スリラー系(「エネミー・オブ・アメリカ」、「アイ・アム・レジェンド」)、SF系(「アイ・ロボット」)と多岐にわたる。この映画は、「幸せの力」と同じハートウォーミング系であるが、どれをとってもお勧めできるものばかりである。
冒頭で自ら自殺予告の電話をする男。どういう背景なのかまるでわからない。国税庁職員を名乗りながら人助けをするようであり、かと言えば盲目の男を罵倒するというひどい行為をしてみたり、と何をしようとしているのかわからないままドラマは進む。映画の半分は疑問符を抱いたまま観る事になり、ちょっとストレスである。
時折フラッシュバックされる回想シーンでは、美女と事故が交互する。主人公のなぞの行動と回想シーンが少しずつ重なっていく。そしてそれがラストですべて一つに繋がっていく。もう少し早くからストーリーが見え始めてくると、かなりストレスが少なかったはずだと個人的には思うが、好みの問題なのかもしれない。
弟との諍い、幼馴染の親友の苦悩。ラストになってすべて繋がった時に、初めて深い感動となって一つのストーリーが完成する。感動的ではあるが、切ない物語。ウィル・スミスも守備範囲が広いなとつくづく思わせられる。観て損はない映画である・・・
評価:★★★☆☆