
原題: Nine
2009年 アメリカ
監督: ロブ・マーシャル
出演:
ダニエル・デイ・ルイス:グイド・コンティニ
マリオン・コティヤール:ルイザ
ペネロペ・クルス:カルラ
ジュディ・デンチ:リリー
ニコール・キッドマン:クラウディア
ソフィア・ローレン:マンマ
<STORY>********************************************************************************************************
イタリアが世界に誇る映画監督、グイド・コンティー二。だが豊かなはずの想像力が突如として消え果てた彼は、9作目となる新作の脚本を一行も書けずにいた。決まっているのは主演女優だけなのに、刻々と迫る撮影開始日。追い詰められた彼は、ついに新作の記者会見から逃げ出し、海辺のホテルに身を隠す。そこで人生に影響を与えた美しき女性たちの幻想に逃避し、現実世界では呼び出した浮気相手と妻に救いを求めるグイド。だが間もなく、プロデューサーに居場所を突き止められた彼は、また映画製作という戦場に連れ戻されてしまう…
********************************************************************************************************
イタリアの名映画監督フェデリコ・フェリーニによる自伝的映画『8 1/2』をミュージカル化し、トニー賞を受賞した同名ブロードウェイ・ミュージカルを映画化した作品だということである。かねてからミュージカルと映画は相性が良くないと思っているが、この作品では少し馴染んでいるかなという印象を受けた。
ミュージカルとなるとストーリーはあまり重視されない。
ここでも新作の脚本が書けなくて記者会見から逃亡する映画監督の姿を描くだけである。
ただ、合間合間に挟まれる歌はそんなに多くなくて、それがストーリーとのバランスが良く感じられた理由かもしれない。
始めの方でソフィア・ローレンが登場する。
懐かしいと思う反面、その昔観た記憶にある姿とあまり変化なく、とてもではないが、御年77歳とは思えない。女優とは恐ろしいものであると思ってしまう。
主演のダニエル・デイ・ルイスもさすがオスカー俳優だけあって、ネタ切れに苦しむ映画監督の苦悩を見事に表現。しかしそれ以上にペネロペ・クルスやニコール・キッドマンという女優陣が、歌って踊ってと見せてくれる。ファッショナブルできらびやかで、さすがに音楽シーンは一見の価値がある。
映画の方はそれなりの満足感という出来だと思うが、オリジナルのミュージカルを舞台で見たら、たぶん相当面白いのではないかと思ってしまう。
そちらの方をいつか観たいと思うのである・・・
評価:★★☆☆☆