
原題: PRIDE AND GLORY
2008年 アメリカ
監督: ギャヴィン・オコナー
出演:
エドワード・ノートン:レイ・ティアニー
コリン・ファレル:ジミー・イーガン
ジョン・ヴォイト:フランシス・ティアニー・Sr
ノア・エメリッヒ:フランシス・ティアニー・Jr
ジョン・オーティス:ルーベン・サンティアゴ
<STORY>********************************************************************************************************
4人のニューヨーク市警警官が麻薬取引の手入れに踏み込んだ際、2人が死亡し、他の2人も重体となる事件が発生。レイ・ティアニー刑事が特別捜査班の指揮を命じられ、さっそく犯人逮捕へ始動する。父は警察高官、兄フランシスは署長、娘婿の義弟ジミーはフランシスの部下という警察一家に生まれたレイ。また、彼の友人だった被害者のひとりもフランシスの部下でジミーともチームを組んでいたことから、この捜査への心境は複雑だった・・・
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ニューヨーク市警、NYPDと略称されるこの組織を舞台としたドラマである。
冒頭で事件が起こる。
警官4名が撃たれて、二人死亡二人が重体となる。
事件の特別捜査班を任されたのは、警官一家に育ったレイ。
過去の事件を契機に現場から離れていたレイだが、父の要請でやむなく現場復帰する。
しかし事件の陰で暗躍していたのは、義弟のジミー。
仲間とともに麻薬の密売組織と組んで、違法に金を稼いでいる。
警官殺害の犯人を、本来の目的から外れ、自分達の利害から追うジミー一派。
彼らは権力を笠に、好き勝手に振る舞う。
警察署全体の威信を守ろうとする父。
ジミーたちの行為に薄々気がついてはいるものの、関わり合いを避けて来た署長の兄フランシス。警察の不祥事を表に出したくない父と兄に対し、自らの正義感との狭間で苦悩するレイ。
父を演じるのはジョン・ボイト。
もうすっかり貫禄のあるおじさんだ。
警官でありながら悪の限りをつくす義弟ジミーには、コリン・ファレル。
「マイアミ・バイス」や「アレクサンダー」といったカッコいい役者というイメージをもっていたが、最近は「ヒットマンズ・レクイエム」や「イノセント・ラブ」のような繊細な役もイメージとして定着してきた感じがする。
ここでも悪ながら、どこか弱さを抱えているジミーにイメージがあっている。
主人公レイはエドワード・ノートン。
「インクレディブル・ハルク」の印象が強いが、この人こそ線の細い役柄がフィットする。
声からして細いから尚更だ。
悪徳警官モノとしては、「トレーニング・デイ」が印象深いが、やっぱり権力を握った悪というのは、底知れぬ恐ろしさを漂わせている。
「誇りと栄光」というタイトルがずしりと重い一作である。
評価:★★☆☆☆