
原題: SECRET REUNION
2010年 韓国
監督: チャン・フン
出演:
ソン・ガンホ:イ・ハンギュ
カン・ドンウォン:ソン・ジウォン
チョン・グックァン:影
<STORY>********************************************************************************************************
ソウル市内で起きた、北朝鮮工作員との銃撃事件で犯人を取り逃がした責任を問われ、国家情報員のイ・ハンギュは免職を余儀なくされる。それから6年、逃げた妻や外国人妻を捜す探偵まがいの家業で食いつないでいた彼は、工事現場で韓国に潜入していた工作員のジウォンに偶然出くわす。ジウォンはこの6年間、パク・ギジュンという偽名を使って潜伏生活を送っていた…。
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緊張感漂う冒頭のシーン。
家族と電話をしていた男が、「仕事が終わったら帰る」と伝えて電話を切る。
暗号を解読し、別の男たちと合流。
やがて任務は暗殺だとわかる。
それを追う男たち。
そして銃撃戦。
なかなかのアクションシーンで掴みはOKといったところ。
北朝鮮の工作員とそれを阻止しようとする韓国の国家情報局。
鮮やかに人を殺していく“影”とそれをサポートするソン・ジウォン。
現場を指揮していたイ・ハンギュは、犯人逮捕失敗の責任を問われて職務を追われる。
優柔不断で上ばかりみている上司に愛想を尽かし、連絡せずに作戦を実施したのである。
鮮やかな手口の工作員の前に、国家情報員たちは翻弄され、次々に銃弾に倒れる。
そして6年。
失職したイ・ハンギュは探偵まがいの仕事をしている。
そして、偶然工作員のジウォンを見つける。
互いに6年前の事件の相手だと認識するが、それと隠して接近。
やがてともに仕事をする事となる。
互いに事件での失敗から、一方は仕事を追われ、一方は祖国から裏切り者と見なされる。
そんな二人が思惑を秘めて寝食をともにする。
タイトルの意味が透けて見えてくる。
人間ドラマの味わいを秘めたアクション。
いつのまにか引き込まれている。
どう見てもしょぼくれた“おっさん”なイ・ハンギュ。
正体を隠して暮らしている男らしく、クールなジウォン。
対象的な両者だが、それがなかなかの名コンビぶり。
それぞれ韓国と北朝鮮の雰囲気を出していると言えるかもしれない。
何かと“北”は話題にしやすいのだろう。
南北問題を取り上げた映画は、韓国映画ならではのものと言える。
まあそんなネタがないのは幸せではあるが・・・
浮ついた韓流ドラマは好きにはなれないが、こうした骨太ストーリーは素直に受け入れられる。
ラストシーンはいただけなかったが、まずまず見応えのある一作である・・・
評価:★★☆☆☆