2012年08月28日

ナルニア国物語/第3章: アスラン王と魔法の島

ナルニア国物語第3章.jpg

原題: The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader
2010年 イギリス
監督: マイケル・アプテッド
出演: 
ベン・バーンズ(Caspian)
スキャンダー・ケインズ(Edmund Pevensie)
ジョージー・ヘンリー(Lucy Pevensie)
ウィル・ポールター(Eustace Clarence Scrubb)
ゲイリー・スウィート(Drinian)
リーアム・ニーソン(Aslan)

<STORY>********************************************************************************************************
兄ピーターと姉スーザンが両親とアメリカに滞在している間、ペベンシー家4人兄妹のエドマンドとルーシーは、ケンブリッジに住む親戚の家に預けられる。
しかし、いとこのユースチスは理屈っぽく利己的な性格で、2人に意地悪ばかり。
そんなある日、壁に掛けられた帆船の絵が動き始め、たまたま絵の前にいた3人は吸い込まれてしまう…。
そのままナルニアの大海原に運ばれた3人は、王となったカスピアンの帆船に助けられ、行方不明になっている7人の貴族を捜す旅に同行することになる。
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前作同様、第2次大戦下のイギリス。
長男のピーターと長女のスーザンはいつの間にかアメリカに行っている。
残されたのは次男エドマンドと妹のルーシー。
しかも二人は親戚の家に預けられ、ただでさえ居心地が悪い中、いとこのユースチスは二人に意地悪ばかりで、二人とも肩身の狭い暮らし。

今日もユースチスの意地悪を受けていると、目の前の帆船の絵が動き始め、たちまち部屋中に水が溢れる。
水面に浮かんだ3人の目の前に、絵と同じだが実物の帆船が現れる。
船に乗っていたのは懐かしのカスピアン。
今では王子から王となっていた。
こうして、今度はエドマンドとルーシーの二人だけが、なぜかユースチスも一緒にナルニア国に行ったのである。

カスピアンは東の海に消えた7人の貴族を探しており、最初の島に着くと、偵察に出たカスピアン、エドマンド、ルーシー、ユースチスらは奴隷商人につかまってしまう。
しかし、この程度の危機は危機のうちに入らず、難なく切り抜ける。
そこに突然現れた緑の霧と、連れ去られた人々。
カスピアンたちは、さらに旅を続ける事になる。

やがて霧の正体が悪であり、7人の貴族がそれぞれ持つ剣を揃えれば悪の魔法が消えるとわかる。
旅の目的も明らかとなり、一行の冒険は続いていく。
前作まで登場した長兄ピーターと長女スーザンは登場せず、あくまでもエドマンドとルーシー(そしておまけのユースチス)の冒険に終始する本作。

お馴染みのネズミの騎士リーピチーブも登場し、3作目ともなるとすっかり勝手もわかってくる。
心地良いおとぎ話の世界。
原作はまだ先があるようだが、映画化はどうなのだろう。
特に絶賛とまではいかないものの、ここまで観ると続きが気になるところ。
第4章が映画化されればまた観たいと思う。

あれこれと難しい事を考えず、単純にストーリーを楽しみたい映画である。


評価:★★☆☆☆






                     

「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」
「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」



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2012年08月27日

抱きたいカンケイ

抱きたいカンケイ.jpg

原題: No Strings Attached
2010年 アメリカ
監督: アイヴァン・ライトマン
出演: 
ナタリー・ポートマン(Emma)
アシュトン・カッチャー(Adam)
グレタ・ガーウィグ(Patrice)
ミンディ・カリング(Shira)
クリス・“リュダクリス”ブリッジス(Wallace)
ケアリー・エルウィス(Dr. Metzner)

<STORY>********************************************************************************************************
医者のエマは、恋愛をしたいと思うものの、週80時間の労働時間では出会いもなければ、恋をする時間もない。
そんな時、幼馴染みで気の合う友だちのアダムとつい男女の一線を越えてしまった。
実はエマに恋心を抱いていたアダム。
しかし、約束通り再会したエマが提案したのは、セックスしたい時だけ合う、体だけの関係だった。
束縛しない、将来も誓い合わない気楽な関係の筈だったが、次第にエマはアダムの恋人が気になるように…。
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ナタリー・ポートマン主演のロマンティック・コメディである。
ナタリー・ポートマンのロマンティック・コメディというのも珍しい気がする。
というか、個人的には初めて観る。
メグ・ライアンのようにほとんど専門としている女優もいるが、これまでほとんど出ていない分野だけに、いろいろなタイプの映画に出ようという意欲の表れなのだろうか。

ロマンティック・コメディは、ストーリーは単純だ。
ナタリー・ポートマン演じるのは医師のエマ。
お相手は脚本家(の卵)のアダム。
二人は10年前にキャンプで出会い、5年前の学生時代に再会し、1年前にも偶然出会っている不思議な縁の間柄。
そんな二人が4度目の再会で、ついに一線を越えてしまう。

ステディな関係を望むアダムに対し、医師としてもハードワークをこなすエマはデートを楽しむゆとりなどない。
そこで会ってセックスだけするという“後腐れのない関係=No Strings Attached”を提案する。
断れないアダムはそれを受け入れ、しばらくは楽しい一時を過ごす。

ロマンティック・コメディとしては、二人が出会い、関係を築き、そして危機が訪れ、最後は危機を乗り越えてメデタシメデタシとなるのが王道ストーリー。
そしてこの映画もそんな王道ストーリーを地で行く。
後腐れのない関係、簡単に言えばセックス・フレンドなのだが、それはむしろ男にとって都合のよい関係に思えるが、ここではアダムの方が“正常化”したがる。
しかしながら、やはりお約束で二人の関係は壊れていく。
しかしながら、所詮はハッピーエンドが約束されている映画である。
観る方もそういう前提で観ているわけである。

それにしても、もともと背の低いナタリー・ポートマンとアシュトン・カッチャーの身長差はかなりある。
見た目的にはかなりのアンバランスを感じてしまったが、そこはやっぱりナタリー・ポートマンなので、魅力でカバーできてしまう。
それでもナタリー・ポートマンには、この手の映画はもういいかなという気がする。
次回はロマンティック・コメディ以外の映画を期待したいと思う。


評価:★★☆☆☆




     
     
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2012年08月26日

キラー・インサイド・ミー

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原題: The Killer Inside Me
2010年 アメリカ=スウェーデン=イギリス=カナダ
監督: マイケル・ウィンターボトム
出演: 
ケイシー・アフレック(Lou Ford)
ケイト・ハドソン(Amy Stanton)
ジェシカ・アルバ(Joyce Lakeland)
ビル・プルマン(Billy Boy Walker)
ネッド・ビーティ(Chester Conway)

<STORY>********************************************************************************************************
1950年代の西テキサスの田舎町。
保安官助手として働くルーは評判のいい青年だった。
しかしジョイスという娼婦と出会った事で、長年眠っていたある衝動が目を覚ました。
ルーはかつて義兄を死なせた疑いのある地元の顔役に復讐する事を思いつき、ある計画を実行する。
完全犯罪のはずだったが、ルーに疑いの目が向けられる。
そして、それを隠すために新たな殺人を引き起こす。
やがて殺人の衝動は、ルー自身にも止められなくなり…。
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舞台は1950年代のアメリカ。
主人公は保安官助手のルー。
物腰柔らかく、愛想の良い彼は町でも評判の好青年。
町の誰もが顔見知りで、犯罪などはめったに起らない町。
そんな町であるから、保安官助手でありながらルーも拳銃を携行していない。

ある日、ルーは娼婦ジョイスに町から立ち退きを迫る役を引き受ける。
ところが、ルーの目的を知ったジョイスは、彼をののしり手を振り上げる。
ルーは、思わず抑えつけてベルトでジョイスの尻を叩く。
やがて正気を取り戻したルーだが、ジョイスと激しく抱き合ううちに、長年鬱積してきた感情が心に蘇る。

ルーにはエイミーという恋人がいたが、その後隠れてジョイスに会いに行き、情事を重ねるようになる。
やがて、かつての級友エルマーが同じようにジョイスに入れ上げている事実を知る。
そしてジョイスは、金持ちのエルマーから金を巻き上げる計画をルーに持ち掛ける。
ルーは、エルマーの父親チェスターに対して、以前からルーの義兄をあの世に送ったという噂があったこともあり、この機会に復讐をする事にする・・・

保安官助手という信頼の顔を持つ主人公。
しかし内面に秘めた顔はそれとは正反対。
無表情に罪を一つ、また一つと重ねていく。
そして周囲は誰も気がつかない。

無表情に淡々と罪を重ねていくルーを演じるのは、ケイシー・アフレック。
「ジェシー・ジェームズの暗殺」でも鬱屈した思いを心に秘めた青年として登場したが、こうした心に何かひねくれたものを持ちながら普通の顔をしている男の役は、どこか相通じるものがある。

犯罪も重ねれば綻びが出てくる。
計算づくのようでいて、人の心は読み切れるものではない。
やがてごまかしも限界に近付く。
それでも表情を変えないルー。
途中でなんとなく展開を読めた部分もあったが、それでもなかなかストーリーに引きつけられた。

1950年代という時代設定も良かったのかもしれない。
それにしても、ルーのような男には身の周りにはいて欲しくないものだと、つくづく思わされた映画である。


評価:★★☆☆☆




     
     
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2012年08月25日

完全なる報復

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原題: Law Abiding Citizen
2009年 アメリカ
監督: F・ゲイリー・グレイ
出演: ジェラルド・バトラー(Clyde Alexander Shelton)
     ジェイミー・フォックス(Nick Rice)
     レスリー・ビブ(Sarah Lowell)
     コルム・ミーニイ(Detective Dunnigan)
     ブルース・マッギル(Jonas Cantrell)

<STORY>********************************************************************************************************
クライド・シェルトンは、愛する妻と幼い娘と共に幸せな家庭を築いていた。
そんなある日、一家の下に強盗が現れ、妻と娘は惨殺され、クライドも重傷を負ってしまう。
やがて犯人の二人組は警察に逮捕されるも、有罪に持ち込めるほどの決定的な証拠がなく、裁判は難航する。
この事件を担当している検事のニック・ライスは、この状況を打開するべく、犯人の一人と司法取引を行い、有罪へと繋がる決定的な証言を得ることに成功。
犯人の一人は死刑判決が下ったが、証言したもう一人の罪は、大幅に軽減されてしまう。
当然これに納得のいかないクライドだったが、彼の力ではどうする事も出来ないのだった・・・
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平凡な家庭に突然押しかかる不幸。
主人公のクライド・シェルトンは、ある日自宅に2人組の強盗が押し入り、目の前で妻と娘を殺されてしまう。
犯人は検挙され裁判になる。
ところが、裁判で採用可能な証拠が手続きの不備で無効となり、形勢不利な状況下、勝率に拘る検事ニック・ライスは司法取引に持ち込む。

これで有罪とはなったものの、主犯格は司法取引で5年の刑、共犯が死刑という偏ったものであった。
当然、被害者のクライドは納得しない。
しかし、検事のライスは押し切ってしまう。

そして10年後。
死刑判決を受けた犯人の一人の死刑執行が行われる。
薬物注射での安楽死のはずが、突然苦痛にのたうち回って絶命する。
何者かが、薬物を劇薬とすり替えたためと判明する。
さらに司法取引で早期に出所していた主犯の男は、警官隊が包囲する中、何者かによって拉致される。
そして見るも無残に惨殺される。

犯人として逮捕されたのは、なんと10年前の殺人事件の被害者であるクライド。
検事のライスは、巧妙に仕組まれ、確実な物的証拠がない事件でもあり、自白によって裏付けを取ろうとする。
ところが、その自白と引き換えにクライドは高級ベッドをリクエストする。
さらには次の犯罪をも匂わせる・・・

冒頭の展開と邦題から、てっきり復讐の物語かと思っていた。
復讐は復讐なのだが、段々とスケールアップしていく。
やがて10年前の事件関係者が次々と殺害されていく。
クライドは刑務所の中、されど事件は堀の外・・・

単なる復讐モノに終わらず、その後のストーリー展開にグイグイと引き込まれていく。
なかなか予測不可能な展開が、そうさせてくれる。
ちょっと飛躍し過ぎの感じがする部分もあるが、10年間という歳月が、そこに納得性をもたらす。

主演はジェラルド・バトラー。
「300スリー・ハンドレッド」「GAMER ゲーマー」などの印象からアクション俳優というイメージがあるが、ここでは静かなる復讐者として、絶妙の存在感を示している。

対するのは、「マイアミ・バイス」のジェイミー・フォックス。
こちらも、「キングダム/見えざる敵」などアクション映画のイメージが強いが、ジェラルド・バトラーの向こうを張る存在感を示している。

ストーリーは引き込まれるものがあり、大物二人の主演とも相俟って、観る価値のある映画である・・・


評価:★★☆☆☆





     
      
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2012年08月24日

トゥルー・グリッド

トウルー・グリッド.jpg


原題: True Grit
2010年 アメリカ
監督: ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン
出演: ジェフ・ブリッジス(Rooster Cogburn)/マット・デイモン(La Boeuf)/ヘイリー・スタインフェルド(Mattie Ross)/ジョシュ・ブローリン(Tom Chaney)/バリー・ペッパー(Lucky Ned Pepper)

<STORY>********************************************************************************************************
マティ・ロスは責任感の強い14歳の少女。
ある寒い雪の夜、父親が雇人のチェイニーに撃ち殺されてしまう。
父の形見の銃を譲り受けたマティは、真の勇気を持つといわれる保安官コグバーンにチェイニー追跡を依頼。
別の容疑でチェイニーを追っていたテキサスレンジャーのラビーフも加わり、犯人追跡の過酷な旅が始まった。
一方、逃亡者となったチェイニーは、お尋ね者のネッド率いる悪党たちの仲間に加わっていた・・・
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その昔、よく父親と一緒にテレビで西部劇を観た。
ジョン・ウェイン主演の西部劇も多く、中でも『勇気ある追跡』は、片目の保安官が強く記憶に残っている。
この映画は、その『勇気ある追跡』のリメイクである。

主人公は14歳の少女マティ・ロス。
ある日突然、雇人のチェイニーに父親を射殺されてしまう。
町まで遺体を引き取りに来ると、手続きを済ませたあと、犯人探しのために保安官を訪ねる。
マティにとっては憎むべき敵でも、悪人の多い西部ではチェイニー探しの優先順位は高くない。
直接雇って捜査してもらう必要があったのである。

チェイニーの捜索を行ってくれる保安官を探し歩き、ようやく「真の勇気=True Grit」を持つと言われるコグバーンに出会う。
さらに、別の殺人容疑でチェイニーを追ってきたテキサス・レンジャーのラビーフも追跡に加わる事になる。
当然、マティなどは子供扱いされるのであるが、マティはそれにも負けず持ち前のガッツで強引に同行する。
こうして3人は、チェイニーを追いかけ居留地へと足を踏み入れる。

物語は、マティを中心に描かれる。
14歳という年齢にも関わらず、「弟は幼い、母親は泣いてばかり」という状況下、自ら犯人探しに乗り出すしっかり者。
父親の残した馬などを巧みな交渉で換金する。
どうしてもガンファイト中心になりがちな西部劇だが、マティの存在がストーリーに幅を持たせてくれている。

ジョン・ウェイン版はどうしても、「ジョン・ウェインの西部劇」というイメージが強烈に残っている。
その強力な中心がなくなった事によって、全体的にバランスよく物語が出来あがっているのかもしれない。
マティを中心としたコグバーン、ラビーフのトリオの犯人を追う旅がいい感じで描かれていく。

そのマティ役は新人のようであるが、脇を固めるのは大ベテラン。
コグバーン保安官はジェフ・ブリッジス。
独眼で堅物だが、信念のある保安官がなぜかピッタリとハマる。
対して、ラビーフを演じるのが、当代きってのアクションスター、マット・デイモンなのだが、どうもここでのラビーフ役はインパクトが薄かった。
まあストーリー上、仕方ないのかもしれない。

最近ではすっかり西部劇も少なくなってきたが、その分質は上がってきているように思われる。
個性的なジョン・ウェインがいなくても、バランスの良い良質な映画になっている。
思わず正義感がくすぐられるところは、西部劇には不可欠であるが、それもきっちりと満たしている。
しみじみとした余韻のエンディングも良く、じっくりと味のある西部劇である・・・


評価:★★☆☆☆



    
     
posted by HH at 23:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代劇/西部劇