2013年05月28日

ロボジー

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2011年 日本
監督: 矢口史靖
出演: 
五十嵐信次郎(ミッキー・カーティス)/吉高由里子/濱田岳/川合正悟/川島潤哉/田畑智子/和久井映見/小野武彦

<Movie Walker 解説>
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『ハッピーフライト』などコメディを得意とする矢口史靖監督が、ロボットと老人をテーマに作りあげたエンターテインメント作。
73歳の老人をロボットの中に入れることになった窓際社員3人がおかしな騒動を繰り広げる。
鈴木老人を演じるのは、200人を超えるオーディションで選ばれた五十嵐信次郎(=ミッキー・カーチス)。
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家電メーカー木村電器の窓際社員、小林(濱田岳)、太田(川合正悟)、長井(川島潤哉)の3人は、社長の勅命で二足歩行ロボット開発を命じられる。
近く開催されるロボット博で、木村電器の名前を売ろうというのが目的だった。
しかし、ロボット博まであと1週間という時期になっても、ロボットは完成には程遠い。
3人は明らかに徹夜続きで疲れ切っているが、そこへ追い打ちをかけるように、アクシデントでロボットは窓から落ちて大破してしまう。

今さらできないとは言えず、窮地に追い込まれた3人は、ロボットの中に人間を入れてごまかす計画を立てる。
ロボットの外装にぴったり収まる人間を探すため、アルバイト募集の広告を出す。
これに応募してきたのが、仕事をリタイアして久しい独り暮らしの老人、73歳の鈴木重光(五十嵐信次郎)。
この鈴木爺さん、少々頑固で家族からも煙たがられている存在。
その頑固爺さんにロボット役の白羽の矢が当たる。

ロボット博の当日、鈴木爺さんが入ったロボット“ニュー潮風”がお目見えする。
3人の技術者は、無難に当たり障りなくやり過ごすつもりが、鈴木爺さんが調子に乗って大活躍。
ロボットオタクの女子学生・葉子(吉高由里子)を事故から助けるという離れ業を演じた事から、その優れた機能が大評判となってしまう。
一度きりのつもりが、話題が話題を読んで3人も引っ込みがつかなくなる・・・

コメディというのは、一見バカらしいように思える。
ロボットの中に人間が入ってロボットのふりをする。
実際にやったらすぐバレそうなのだが、それがコメディのいいところ。
こちらも気がつけば、「いつバレルだろう」とヒヤヒヤしながら観ている。

そしてドタバタの中にも、ちょっとシリアスなところもあったりする。
中に人間を入れてごまそうと考えた3人であるが、ロボットを研究する大学生の熱意に触れて、真剣に学び始めるところなんかそうである。
そしてちょっと心が温かくなるようなところもあったりする。

個人的には、ロボットに入って人気者になった鈴木爺さんの孫に対する行動がユーモラスであり、また寂しさの裏返しでもあり、ちょっと切ない味わいを感じた。
一人暮らしの鈴木爺さんの背中が、なんとなく切ないコメディ映画だ・・・


評価:★★☆☆☆



    


   
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2013年05月26日

テイカーズ

テイカーズ.jpg

原題: Takers
2010年 アメリカ
監督: ジョン・ラッセンホップ
出演: 
マット・ディロン:ジャック・ウェールズ
ポール・ウォーカー:ジョン・ラーウェイ
イドリス・エルバ:ゴードン
ジェイ・ヘルナンデス:ハッチ
マイケル・イーリー:ジェイク
ティップ・ハリス:ゴースト
ヘイデン・クリステンセン:A.J

<映画.com>
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マット・ディロン、ヘイデン・クリステンセン、ポール・ウォーカー共演の犯罪アクション。
数々の銀行強盗を成功させ、贅沢な暮らしをしているジョン(ウォーカー)、A.J(クリステンセン)ら5人組のところに、刑務所から出たばかりのかつての仲間が2000万ドル強奪の大仕事を持ってくる。
ジョンたちは新たな強盗に向けて慎重に準備を進めるが、そこにロサンゼルス警察のウェールズ刑事(ディロン)が立ちはだかる。
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なかなかスリリングな犯罪映画。
冒頭、最近よくある高層ビルに入居するタイプの銀行に5人の強盗団が押し入る。
自動小銃で武装しているものの、鮮やかな手口で犠牲者を出す事なく仕事を進める。
やがて駆けつけた警官隊がビルを包囲する中、一味は屋上へ。
そこへ特ダネを求めてやってきたテレビ局のヘリを着陸させ、それを奪って大空へと飛び去っていく・・・

5人の強盗団テイカーズは、ゴードン・ジェニングス(イドリス・エルバ)、ジョン・ラーウェイ(ポール・ウォーカー)、A.J.(ヘイデン・クリステンセン)、アッティカ兄弟のジェイク(マイケル・イーリー)とジェス(クリス・ブラウン)のメンバー。
奪った大金で豪勢なライフスタイルを享受している。
彼らは詳細なプランを立てて手がかりを残さず、年に一度だけ大仕事をこなしてきた。
一方、それを追うのはロス警察の刑事ジャック・ウェールズ(マット・ディロン)。
昔ながらの刑事で、結婚も子供もおよそプライベートライフは総て捨てて仕事にのめりこんでいる。

そして刑務所から一人の男ゴーストが出所してくる。
テイカーズの前に姿を現した彼は、3000万ドルを積んだ現金輸送車を襲うという計画を提案する。
うまくいけばもう全員がスキーマスクをかぶって強盗をしなくてもいいほどの大金強奪。
しかし残された準備時間は5日間。
前の仕事が終わってすぐに次の強盗にとりかかるのはメンバーの厳格な作戦ルールに反するが、金額の大きさは桁ハズレ。

こうして緊急の“大作戦”の準備を進めていくテイカーズ。
そして警察内部でトラブルの火種を抱えながら、強盗団を追う刑事ジャック。
やがて作戦の当日がやってくる。
迫力ある銃撃戦。
緊迫感溢れる追跡劇。
アクションシーンはなかなかのもの。
二転三転するストーリー展開もまた良し。

ラストもTo be continued感たっぷりなのだが、これはこれで続きをいろいろ想像してもらおうという事なのかもしれない。
アクション映画が観たいという気分の時には、いい映画であろう・・・


評価:★★☆☆☆


    

    
posted by HH at 21:59 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪ドラマ

2013年05月25日

永遠の僕たち

永遠の僕たち.jpg

原題: Restless
2011年 アメリカ
監督: ガス・ヴァン・サント
出演: 
ヘンリー・ホッパー:イーノック
ミア・ワシコウスカ:アナベル
加瀬亮:ヒロシ
シュイラー・フィスク:エリザベス
ジェーン・アダムス:メイベル

<映画.com>
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「ミルク」「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」のガス・バン・サント監督が、死にとらわれた若者たちの愛と再生を描いた青春映画。
交通事故で両親を亡くし臨死体験をした少年イーノックは、それ以来、自分だけに見える死の世界から来た青年ヒロシを話し相手に生きてきた。
そんなある日、イーノックは難病で余命3カ月を宣告された少女アナベルと出会い、ヒロシが見守る中、残された時間を過ごす2人は輝きを取り戻していくが……。
主演は故デニス・ホッパーの息子ヘンリー・ホッパー。
相手役のアナベルは「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカが務め、主人公のただ1人の友人ヒロシ役で加瀬亮が出演する。
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イーノックは、見知らぬ人の葬儀に、遺族のふりをして参列することを繰り返している。
ある時、いつものように葬儀に参列していると、係員から問い詰められてしまう。
窮地を救ってくれたのは、以前、別の葬儀で出会った少女アナベル。
この再会で2人は互いに心を開き始める。

イーノックは、ヒロシという第二次世界大戦で戦死した特攻隊員の幽霊が見えている。
家では叔母とうまくいかず、ヒロシと遊んで過ごしている。
二人で遊ぶのは軍艦ゲーム。
昔遊んだ事があるのを懐かしく思いだした。

イーノックには何でヒロシが見えるのか、事故の臨死体験が影響しているらしいのだが、それがなぜ旧日本軍の特攻隊員なのか、それはよくわからない。
硫黄島で戦死した米兵でもいいような気もする。
ヒロシも英語を普通にしゃべるし・・・

そんなイーノックが知り合うアナベルは、癌治療を受けていて、実は病状はよくない。
自ら死を身近に意識しているアナベルは、自らの余命の中で、精一杯生きようとしている。
その現れが恋愛なのかもしれない。
そしてその相手として、イーノックを選ぶのも自然の流れなのだろう。

アナベルの姉エリザベスに問われるまま自らを語るイーノック。
高校へも通わず、車もなく、幽霊が話し相手というイーノックに対するエリザベスの視線は冷たい。
普通なら「付き合うな」と言いたいところだろう。
そんな二人が、最後の一時を過ごすという映画。

よくあるお涙ちょうだいモノのように、イーノックが見守る中、アナベルが息絶えるといった演出はなく、ただ二人の様子を静かに描いていく。
そんなところは嫌味がなくていい。
しかしながら静か過ぎるところもあるかもしれない。
大きな波乱もなく、淡々とストーリーは流れていく。

似たような経験をした人なら何か感じるところがあるかもしれないし、そうでない人には眠いだけの映画かもしれない。
何度も観たい映画というものではないだろうが、それもまた良しとしたい映画である・・・


評価:★★☆☆☆


     




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2013年05月19日

密告・者

密告者.jpg

原題: 綫人、The Stool Pigeon
2010年 香港
監督: ダンテ・ラム
出演: 
ニコラス・ツェー:ホー・サイフイ(サイグァイ)
ニック・チョン:ドン・リー
グイ・ルンメイ:ディー
リウ・カイチー:ジャバー
パトリック・キョン:タイピン

<Movie Walker 解説>
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ダンテ・ラム監督の重厚なタッチが冴える香港ノワール。
心に傷をもつ刑事と情報屋との逃走劇を、壮絶な流血アクションと迫真のカーチェイス、先の読めない心理戦など盛り沢山の内容で活写。
本作で香港電影金像奨最優秀主演男優賞を受賞したニコラス・ツェーと、初の汚れ役に挑んだ清純派美人女優グイ・ルンメイの熱演にも注目。
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香港警察の捜査官ドンは、密告者を仕立てては犯罪捜査に協力させている。
ある犯罪組織に密告者を送り込み内偵させたが、麻薬取引の現場で、土壇場で正体がばれてしまい、密告者に瀕死の重傷と再起不能のトラウマを負わせてしまう。

それから1年、ドンは深い罪の意識を背負いながらも、台湾から帰ってきた凶悪犯罪者バーバイの動向を探ることになり、新たな密告者として出所間近の青年サイグァイに白羽の矢を立てる。
若くして数々の罪状で投獄されていたサイグァイだが、親の遺した借金のカタに最愛の妹がヤクザに娼婦にされているという事実を知る。

出所したてで金などないサイグァイ。
強引に妹を連れ出そうとして失敗し、半殺しの憂き目にあう。
さりとて金など用意できるわけがない。
そんなところに、ドンは高報酬で密告のオファーをする。

密告者にならざるを得ないサイグァイの事情。
そんなサイグァイと再会する裏社会で哀しげに生きる女ディー。
自らの過失で家庭崩壊を招いてしまったドンは、そんな哀しみを胸に密告者をコントロールする。
そんな3人の思惑が交差する中、バーバイによる宝石店襲撃計画が水面下で進行する。

香港ノワールの名称で香港の裏社会映画は定評があるが、これは久々に看板健在を感じさせる一作。
哀しいながらにも筋を通して生きる男たちに、今回は女性のディーも加わって、熱い物語に仕上がっている。

そんなディー役のグイ・ルンメイは初めて観る女優さんであるが、裏社会に咲く一輪の花の如く、妙に美しさが際立っていたりする。
そんなところも見所かもしれない。
香港ノワール好きならば、見逃す手はないし、そうでなくても一見の価値ある映画である。

評価:★★☆☆☆






posted by HH at 22:21 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 中国/香港/台湾映画

2013年05月18日

ブッチ・キャシディ -最後のガンマン-

ブッチ・キャシディ.jpg

原題: BLACKTHORN
2011年 アメリカ
監督: マテオ・ヒル
出演: 
サム・シェパード:ジェームズ・ブラックソーン(ブッチ・キャシディ)
エドゥアルド・ノリエガ:エドゥワルド
スティーヴン・レイ:マッキンリー
マガリ・ソリエル:ヤナ
ニコライ・コスター=ワルドー:若き日のブッチ

<Allcinema解説>********************************************************************************************************
アメリカン・ニューシネマの傑作として知られる「明日に向かって撃て!」の主人公であるブッチとサンダンスのその後を描く西部劇。
「オープン・ユア・アイズ」「海を飛ぶ愛」などの脚本を手がけたマテオ・ヒルが監督した。
出演は「ライトスタッフ」「ジェシー・ジェームズの暗殺」のサム・シェパードと「バンテージ・ポイント」のエドゥアルド・ノリエガ。
 年老いたブッチ・キャシディは、名前をジェームズ・ブラックソーンに変え、ボリビアで静かに余生を送っていた。
年老いた彼は終焉の地を求めてアメリカへ帰国することを決意。
旅の途中で鉱山エンジニアのスペイン人エドゥアルド・ノリエガと知り合うが、彼は追われる身だった・・・
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ブッチ・キャシディと言えば、言わずと知れた名画「明日に向かって撃て!」の主人公の一人で実在の人物。
映画にもある通り、ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドは、逃亡先のボリビアで最期を遂げている。

この映画は、その架空の後日談。
実はブッチは逃げ延びて生きていたというストーリー。
「明日に向かって撃て!」の衝撃のラストを心に刻んだ人であれば、是非観てみたいと思う映画だろう。

その架空のストーリーでは、ブッチはジェームズ・ブラックソーンと名前を変え、山奥で馬を育て、それを売って暮らしている。
時折訪ねてくるインディオのヤナが慰め相手だ。
遠く離れたアメリカでは、「明日に向かって撃て!」で一人国に帰ったエッタの息子が暮らしており、ブッチは手紙を書き送っている。

そのエッタが死んだと聞き、いよいよ自分も故国でまだ見ぬエッタの息子と暮らすべく、帰国を決意する。
町へ行って全財産を下ろし、帰り道で突然襲われ全財産を乗せた馬は走り去ってしまう。
襲ってきたのは、スペイン人の男。
追われる身のその男は、ブッチを追手と勘違いしたのである。
国に帰る計画が、この男と知り合った事で次々と崩れ去っていく。

老境にあるブッチ。
もともと銃は苦手で、人を撃った事がない。
「明日に向かって撃て!」でも披露されているエピソードだが、西部劇でガンファイトが苦手なキャラだとなかなか厳しい。
「明日に向かって撃て!」では、サンダンス・キッドがそれを補っていたが、そのサンダンスはもういない。

老境のガンマンとしては、何と言っても「許されざる者」が最高であるが、ガンファイトもしっかり魅せてくれたクリント・イーストウッド映画との違いは歴然としている。
それにエッタが銃を撃って人を殺す回顧シーンが登場する。
なんだか、ボニーとクライドのようなスタイルで、「明日に向かって撃て!」とは違うイメージで描かれている。
そしてこの映画を観て、どのくらいの人がそれに気付くかという事も考えてしまった。
私のように直近で観直さないとわからないだろう。

続編というには、40年も経ってからというのでは無理がある。
別の映画というには、パンチ力は弱い。
「あのブッチ・キャシディの映画」という感傷を持って観る事のできる人向けといっても、それだけである。
やはり、「伝説」は静かに語り継ぐのが良いようである・・・


評価:★★☆☆☆

                 


posted by HH at 23:08 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 時代劇/西部劇