2013年09月29日

僕等がいた~前篇~

僕等がいた 前篇.jpg

2011年 日本
監督: 三木孝浩
出演: 
生田斗真:矢野元晴
吉高由里子:高橋七美
高岡蒼佑:竹内匡史
本仮屋ユイカ:山本有里
小松彩夏:山本奈々
須藤理彩:竹内文香
麻生祐未:矢野庸子

<映画.com>
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累計発行部数1000万部を突破する小畑友紀の人気少女漫画を、前後編の2部作で実写映画化。
主演は生田斗真と吉高由里子。
「ソラニン」の三木孝浩監督がメガホンをとる。クラスの3分の2の女子が一度は好きになる、非の打ちどころのない男子高校生・矢野は、過去に恋人を交通事故で失い心を閉ざしていた。
しかし、明るく前向きで無邪気な七美の存在が次第に矢野の心を開かせていく。
やがて2人はさまざま葛藤を乗り越えて恋を実らせるが……。
共演に高岡蒼甫、本仮屋ユイカ。
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なんとなく面白そうだと感じて観た映画。
前篇は高校生の「これ青春丸出し」という感じのラブストーリー。
ラブストーリーと言っても、非常に青臭い。
好きだとか嫌いだとか。
妻子持ちの身としては、「そう言えば最初はこんな感じだったかなぁ」と思えるような甘酸っぱさが漂う。

映画の中心となるのは、「クラスの2/3が好きになる」という矢野元晴にヒロインとなる高橋七美、そして元晴の親友で七美の事が好きな竹内匡史。
古くは「愛と誠」にも見られる、実に古典的な三角関係である。
こうした三角関係は、古典的というよりも恋愛ドラマの王道と言えるのかもしれない。

舞台は北海道の釧路。
元晴と七美は付き合うようになるが、元晴には事故で恋人を失うという過去を引きずっている。
相手は同じクラスメイトのお姉さん、という事は年上なわけで、17歳にしては生意気というのは、オジサン目線の意見である。

元晴の事が好きで好きでたまらない七美は、それが心に引っ掛かる。
そして七美が好きな竹内は、もどかしくて堪らない。
「自分だったら、七美を幸せにできる」と信じている。
まさに、「君(早乙女愛)のためなら死ねる」と言い放った、「報われない愛」の元祖岩清水弘の姿が脳裏に浮かぶ。

せっかく付き合い始めたのに、過去に付き合った恋人の影を引きずる元晴。
その恋人の妹有里とも過去に何かがあったらしい。
明るい七美も不安に顔を曇らせる。
そんな七美を心密かに思う竹内。

一つ一つのセリフが、オジサンには臭過ぎる。
キスをするだけでドキドキしてしまうような年代。
遠い過去となってしまった時代だが、青臭さの中に懐かしさが漂う。
原作は人気少女漫画らしいが、同世代の目線からすれば眩しい輝きを放っているのかもしれない。

青臭いと感じながらも、思わず観入ってしまう。
せっかく二人でハードルを乗り越えたのに、今度は元晴が東京へと転校になる。
そして物語は後篇へと続く。
ここは一つ、後編もしっかり観てやろうと思うエンディングであった・・・


評価:★★☆☆☆
    
     

     
posted by HH at 22:18 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 恋愛

2013年09月28日

ディア・ブラザー

ディア・ブラザー.jpg

原題: Conviction
2010年 アメリカ
監督: トニー・ゴールドウィン
出演: 
ヒラリー・スワンク:ベティ・アン・ウォーターズ
サム・ロックウェル:ケニー・ウォーターズ
ミニー・ドライヴァー:エイブラ・ライス
メリッサ・レオ:ナンシー・テイラー
ローレン・ディーン:リック・ミラー
ジュリエット・ルイス:ロザンナ・ペリー
ピーター・ギャラガー:バリー・シェック

<映画.com>
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殺人罪で収監された兄の冤罪を晴らすために、弁護士資格を取り18年かけて兄の無罪を勝ち取った女性ベティ・アン・ウォーターズの実話を、ヒラリー・スワンク&サム・ロックウェル主演で映画化。
1983年ボストン。
ベティ・アンの兄ケニーが殺人罪で逮捕される。
収監されてなお無実を訴え続ける兄だったが、家族以外は彼の言葉を信用しない。
そこでベティ・アンは親友のエイブラの助けを借りて、自力で兄を助ける準備を始める。
監督は「恋する遺伝子」のトニー・ゴールドウィン。
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ベティ・アンとケニーは仲の良い兄妹。
共に貧乏な家庭で母親の愛情に恵まれない中、二人は固い絆で結ばれながら育つ。
互いに結婚し、子供にも恵まれたある日、ケニーは殺人容疑で逮捕される。
身に覚えのないケニーは、ゆとりを持って構え、お金がないので国選弁護人の弁護で裁判に臨む。

しかし、現場に残された犯人の血液型がケニーと一致。
さらに元妻、元恋人らの証言が決め手となって終身刑が言い渡される。
ケニーの無罪を信じるベティ・アンは、必死に再審の道を探るが、高額な弁護士を雇うお金もなく、月日は流れて行く。
刑務所に収監されたケニーも生きる気力を失っていく中、ベティ・アンは自ら弁護士資格を取る決意をする。

しかし、バーで働きながら主婦業をこなし、その上で勉強をして高校卒業資格を取り、ロースクールへ通って弁護士資格を取るというのは、並大抵のハードルではない。
夫も反対する中、それでもベティ ・アンは一つ一つのハードルを越え、ついに弁護士資格を取得する。
そして、ロースクールで友達となったエイブラとともに、ケニーの事件の調査を始める。

主役を演じるのは、ヒラリー・スワンク。
オスカーを獲得した「ボーイズ・ドント・クライ」で初めてお目にかかったが、相変わらずの熱演。
兄を思うあまり、弁護士資格を取ってしまうというとんでもない「信念(Conviction=原題)」の人を演じるのに、あまりにもピッタリしている。
普通はここまで思わないし、例え思っても本当にやろうとはしないだろうし、本当にやろうとしてもできないのではないかと思ってしまう人物である。

これが実話というところがまた凄い。
映画自体には当然、脚色が入っているだろうが、骨組みとなる真実は不動だろう。
弁護士資格を取ったあとも、困難は山積。
再審を勝ち取るには新たな証拠が必要だという問題が一つ。
これは、DNA鑑定の登場で道が開かれる。

しかし、当時の資料は破棄されている事が判明。
裁判資料の保存期間は10年だったのである。
さらには、あまりにも再審に夢中になったためなのであろう、夫とも離婚し、一緒に暮らしていた子供たちも父親の元へと去ってしまう。
そんな困難が、次々にベティ・アンの前に立ちはだかる。

普通の事を普通にやっていたのでは、普通の結果しか得られない。
「フリーダム・ライタース」の熱血新任教師もそうであったが、熱意は周囲を動かし、壁を越えさせる力をもたらす。
一つ一つの壁を越え、執念で無罪を勝ち取ったストーリーは、実話の力も相俟って、なかなか感動的である。

途中で挫折してしまう人には、何よりもこの執念が不足しているのだろう。
人間、本当に思い続ければ、やってやれない事はないのだと、改めて思わせられる。
単にストーリーを追いかけて面白かったとするのではなく、そんな信念・執念の力を再確認してみたい。
そんな物語である・・・


評価:★★★☆☆



    
posted by HH at 22:41 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 実話ドラマ

2013年09月23日

M:I-2

M:I-2.jpg

原題: Mission:Impossible 2/M:i-2
2000年 アメリカ
監督: ジョン・ウー
出演: 
トム・クルーズ:イーサン・ハント
タンディ・ニュートン:ナイア・ホール
ダグレイ・スコット:ショーン・アンブローズ
ヴィング・レイムス:ルーサー・スティッケル
リチャード・ロクスバーグ:ヒュー・スタンプ
ジョン・ポルソン:ビリー
アンソニー・ホプキンス:スワンベック

<Yahoo!映画解説>
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トム・クルーズ主演による、人気シリーズ第2作。
トム演じる主人公のイーサン・ハントが2丁拳銃を手に空を舞うなど、前作とは一味違ったジョン・ウー監督による独自のアクション・シーンが満載! 
休暇中のイーサンのもとに、緊急指令が下った。
それはテロ集団に奪われた致死細菌“キメラ”の奪回。
早速新チームが編成されるが、そこには見知らぬ女盗賊・ナイアの名があった。
不審に思いながら、イーサンは彼女に接近を図る・・・
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昔のTVシリーズを映画化して大ヒットとなったシリーズの第2弾。
初めて観たのはもう13年前になる。
いいかげんストーリーも忘れていたりして、初めて観るような感じもあり、「一粒で二度おいしい」と言ったところか。

冒頭で、ストーリー全編にわたる事件が発生するのは、この手の映画ではお馴染みパターンと言える。
ある科学者が開発した致死性のウィルス。
20時間以内にワクチンを接種しないと死に至るというもの。
これが何者かによって盗まれてしまう。

主人公のイーサン・ハントは休暇中。
断崖絶壁でロック・クライミングを楽しんでいる。
「ミッション・インポッシブル~ゴースト・プロトコル~」のブルジュ・ハリーファホテル壁面でのアクションも凄かったが、この断崖絶壁ロック・クライミングのシーンも凄い。
命綱なしで、「どうやって撮影したのだろう」と密かに思う。
なかなか魅せてくれる。
そして、自動的に消滅するミッション。

スパイ映画とくれば、ジェームズ・ボンドでなくても美女は欠かせない。
今度の美女は、盗みのプロ、ナイア。
彼女を見つけたイーサン・ハントは、さわやかに近づいていく。
初めは反発するナイアであるが、峠でのポルシェを惜しげもなくポンコツにするカーアクションを経て、ベッドイン。
漫画チックな展開である。

この漫画チックというのが、重要。
この映画の禁句は、「そんなバカな」だろう。
それを言った瞬間、この映画は観る価値を失ってしまう。
イーサン・ハントはどんな弾にも当たらないし、どんな姿勢で撃っても相手に命中する。
そういうものなのである。

それでも、ジェームズ・ボンドと違って、“動的”な肉体系アクションは観ていて堪能できる。
ラストのバイクを使ったアクションは、この映画の見所の一つだろう。
こうした派手なアクションを見せつけられれば、クールでスマートなジェームズ・ボンドも負けじと肉体系アクションに精を出すわけである。

お馴染みの音楽と、美女とスリリングな展開、そしてトム・クルーズのさわやかな笑顔。
別人に変身して、ベリッとマスクを取って姿を現す変装。
スパイ映画の調味料満載。
何も考えずに何度でも楽しめるシリーズだと思う・・・


評価:★★★☆☆


     


   
posted by HH at 20:47 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | アクション/シリーズ

2013年09月22日

英雄の証明

英雄の証明.jpg

原題: Coriolanus
2011年 イギリス
監督: レイフ・ファインズ
出演: 
レイフ・ファインズ:ケイアス・マーシアス・コリオレイナス
ジェラルド・バトラー:タラス・オーフィディアス
ヴァネッサ・レッドグレイヴ:コリオレイナスの母
ブライアン・コックス:メニーニアス
ジェシカ・チャステイン:ヴァージリア(コリオレイナスの妻)

<Movie Walker 解説>
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『ハリー・ポッター』シリーズのヴォルデモート役で知られるレイフ・ファインズが映画監督に初挑戦。
みずから主演も兼任し、シェイクスピアの悲劇「コリオレイナス」を現代に甦らせる。
ジェラルド・バトラー、ヴァネッサ・レッドグレイヴほか演技派キャストの重厚な演技と、緊張感あふれるストーリー展開から目が離せない。
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何の予備知識もなく、いきなり観ると非常に混乱する映画。
冒頭、人々の憎悪を買う軍人マーシアスが登場する。
そのマーシアスは、敵軍と対峙し、果敢にこれを攻めて行く。
先頭に立って部下を鼓舞し、敵の大将とは1対1の対決をする。
その英雄的行為によって、「コリオレイナス」という名前を与えられる。

しかし、「ローマ」だとか、それに敵対する「ヴォルサイ」などという言葉が乱舞し、一体舞台はどこの国なのだろうと訝しく思う。
恐らく架空の国なのだろうと想像して観ていたが、後にシェイクスピア作品を現代に置き換えたものとわかる。
それならそうと、最初に明示してくれた方がありがたい。

その主人公のコリオレイナスは、数々の武勲を誇る軍人であるものの、性格は粗暴。
押されて執政官に立候補するも、それを心良く思わない護民官たちによりローマ追放の憂き目にあってしまう。
家族を残し、マーシアスは一人ローマを離れる・・・

主演のマーシアスを演じるのは、レイフ・ファインズ。
この映画では初監督もこなしている。
そしてそのマーシアスは、部隊の先頭に立って敵をなぎ倒していくリーダー。
はっきり言って、全然アクション系には見えなかった人であるが、別人のような活躍ぶり。

しかし、敵の将軍のジェラルド・バトラーの方が、個人的にはカッコ良かった。
そこはやつぱり、「GAMER:ゲーマー」とか、「300スリーハンドレッド」などのアクション系がある分、「一日の長」があるのかもしれない、などと思えてしまう。

シェイクスピア原作ゆえだろうか、歴戦の勇士ではあるものの、マザコン的母親思いのところがあって、なんとなくバランスが悪いような気がした。
そしてシェイクスピア的なエンディング。
現代版に置き換えたのが、正解なのか否か。
判断は難しいところである・・・


評価:★★☆☆☆





   
   
posted by HH at 23:33 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 戦争/戦場ドラマ

2013年09月21日

ニーチェの馬

ニーチェの馬.jpg

原題: A torinói ló
2011年 ハンガリー
監督: タル・ベーラ
出演: 
ボーク・エリカ:娘
デルジ・ヤーノシュ:馬の飼い主・父

<Yahoo!映画解説>
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『倫敦(ロンドン)から来た男』などのハンガリーの異才タル・ベーラが監督を務め、たった二人の父娘の孤独な日々を描いた深遠なドラマ。
世界から取り残されたような場所で、重労働に追われつつ単調な暮らしを繰り返す彼らの姿をモノクロームの映像で描き切る。
主人公の二人を演じるのは、『倫敦(ロンドン)から来た男』にも出演したボーク・エリカとデルジ・ヤーノシュ。
ドイツを代表する哲学者ニーチェがトリノで発狂した逸話を基に描かれる独特の世界観に引き込まれる。
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哲学者ニーチェは、ある日鞭打たれる馬を見て、その馬にすがって泣き崩れ、そして狂喜の世界へと進んだのだと言う。
そうした解説から映画は始る。

登場人物は、初老の男(デルジ・ヤーノシュ)とその娘(ボーク・エリカ)。
二人は荒野の中の一軒家で暮らしている。
男が馬と荷馬車を引いて、どこかから帰ってくる。
外はもの凄い強風が吹き荒れている。
娘は、甲斐甲斐しく父の手助けをする。
男は右手が不自由なため、娘が着替えまで手伝う。

淡々と手伝いをする娘。
母親はどうしたのかはわからないが、たぶん死んだのであろう。
冒頭からカメラは二人の様子を追うも、会話もなく進む。
20分ほど経ってようやく交わされた会話が、「食事」の一言。
と言っても、その食事はゆでたジャガイモだけ。
二人の暮らしは恐ろしく貧しい。
外の強風が室内にも響きわたる。

こうして一日目が終わり、二日目が始る。
娘は、外の井戸に水を汲みに行ったりという行動はあるものの、例によって会話もなくしずかな日常が描かれる。
近所の男だろうか、焼酎をもらいにやってくる。
ニーチェ張りに哲学的な言葉を撒き散らし、何か展開があるのかと思えばそれまで。
また淡々とした日常。

1時間ほど過ぎたところで睡魔に襲われる。
あまりにもつまらない。
会話と言っても一言、二言のみ。
そしてじゃがいもを食べる。
それが延々と続く。

何か展開があるのかと最後まで頑張って観たが、何もなかった。
深遠なる日常を描き、哲学的なオーラを発している作品だと思うし、たぶん、絶賛の声も聞こえてくるのだろう。
だが敢えて言おう、「つまらない」と。
少なくとも私の価値観には合わない。

ピカソの絵を素晴らしいという人もいるし、この映画を素晴らしいという人もいるだろう。
事実、この映画はキネマ旬報2012年洋画ベストの第1位に選出された作品であるらしい。
たぶん「通」を気どった者たちが、あれこれと「素人にはわからないだろう」的なうんちくを垂れているに違いない。
だが素直に観ればつまらない。
ソクラテスの「無知の知」ではないが、私はこの映画はつまらないと素直に言おう。
「通」にバカにされても仕方ないが、年間150本以上映画を観ているのに、それでも尚この映画の良さはわからない。

まぁ、映画に何を求めるかによるだろう。
「ツァラトゥストラはかく語りき」は読んでみたいと思って読んだが、こういう映画は観たくない。
絶賛する人を悪いとは思わないし、個人の趣向はそれぞれだ。
貧しい家の淡々とした日常生活から、何かを感じるのは事実だと思うが、映画にそれを求めたくはない。
この映画も例えて言えば、野生動物のドキュメンタリー的な面白さはあると思う。
だが、映画として観るのはどうかと思う。

単純に面白い映画が観たいという人は、観ない方がいいだろう。
これからは、キネマ旬報の第何位と言われても、すぐに飛びつかないようにしようと思う・・・


評価:★☆☆☆☆


   


    
  
posted by HH at 20:49 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ