
2011年 日本
監督: 三木孝浩
出演:
生田斗真:矢野元晴
吉高由里子:高橋七美
高岡蒼佑:竹内匡史
本仮屋ユイカ:山本有里
小松彩夏:山本奈々
須藤理彩:竹内文香
麻生祐未:矢野庸子
<映画.com>
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累計発行部数1000万部を突破する小畑友紀の人気少女漫画を、前後編の2部作で実写映画化。主演は生田斗真と吉高由里子。「ソラニン」の三木孝浩監督がメガホンをとる。クラスの3分の2の女子が一度は好きになる、非の打ちどころのない男子高校生・矢野は、過去に恋人を交通事故で失い心を閉ざしていた。しかし、明るく前向きで無邪気な七美の存在が次第に矢野の心を開かせていく。やがて2人はさまざま葛藤を乗り越えて恋を実らせるが……。共演に高岡蒼甫、本仮屋ユイカ。
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なんとなく面白そうだと感じて観た映画。
前篇は高校生の「これ青春丸出し」という感じのラブストーリー。
ラブストーリーと言っても、非常に青臭い。
好きだとか嫌いだとか。妻子持ちの身としては、「そう言えば最初はこんな感じだったかなぁ」と思えるような甘酸っぱさが漂う。
映画の中心となるのは、「クラスの2/3が好きになる」という矢野元晴にヒロインとなる高橋七美、そして元晴の親友で七美の事が好きな竹内匡史。
古くは「愛と誠」や「生徒諸君!」にも見られる、実に古典的な三角関係である。
こうした三角関係は、古典的というよりも恋愛ドラマの王道と言えるのかもしれない。
舞台は北海道の釧路。
元晴と七美は付き合うようになるが、元晴は事故で恋人を失うという過去を引きずっている。その相手は同じクラスメイトのお姉さん、という事は年上なわけで、17歳にしては生意気というのは、オジサン目線の意見である。
元晴の事が好きで好きでたまらない七美は、それが心に引っ掛かる。
そして七美が好きな竹内は、もどかしくて堪らない。
「自分だったら、七美を幸せにできる」と信じている。
まさに、「君(早乙女愛)のためなら死ねる」と言い放った、「報われない愛」の元祖岩清水弘の姿が脳裏に浮かぶ。
せっかく付き合い始めたのに、過去に付き合った恋人の影を引きずる元晴。
その恋人の妹有里とも過去に何かがあったらしい。
明るい七美も不安に顔を曇らせる。
そんな七美を心密かに思う竹内。
一つ一つのセリフが、オジサンには臭過ぎる。
キスをするだけでドキドキしてしまうような年代。
遠い過去となってしまった時代だが、青臭さの中に懐かしさが漂う。
原作は人気少女漫画らしいが、同世代の目線からすれば眩しい輝きを放っているのかもしれない。
青臭いと感じながらも、思わず観入ってしまう。
せっかく二人でハードルを乗り越えたのに、今度は元晴が東京へと転校になる。
そして物語は後篇へと続く。
ここは一つ、後編もしっかり観てやろうと思うエンディングの映画である・・・
評価:★★☆☆☆