
2009年 日本
監督: 三城真一
出演:
常盤貴子:久保田真生
林遣都:速見直樹
中島知子:松田由梨
岩尾望:稲村太郎
竹財輝之助:中倉晃平
萩原聖人:後藤大介
本上まなみ:粟島可奈子
吹越満:竹下淳
仲代達矢:速見恭三
八千草薫:松田晶子
<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
絶縁状態の父と死別したラジオパーソナリティーが、番組に届いた一通の手紙をきっかけに、誰もが心の奥底に隠している思いをラジオで代わりに届けようとする感動ドラマ。『花より男子ファイナル』などを手掛けた三城真一がメガホンを取り、大切な人に思いを伝えることの大切さを描き出す。主人公を常盤貴子が演じるほか、林遣都、仲代達矢ら豪華キャストが集結。手紙やラジオでメッセージを届けることの温かみを再認識させられる。
********************************************************************************************************
主人公の久保田真生(まい/常盤貴子)はFMラジオJ−WAVEのパーソナリティ。
4年前に父(六平直政)と仕事のことで喧嘩になり、そのまま絶縁状態になっていた。
仲直りもしないまま、2ヶ月前に父は他界してしまう。
生前のわだかまりから、49日の法要にも仕事を理由に顔を出さないでいた。
ある日、番組宛に一通の手書きの手紙が届く。
差出人は北海道の高校生・直樹(林遣都)。
“笑わない祖父を笑わせたい“という手紙の内容に、思わず父の姿を重ね合わせる真生。
番組で“笑わない祖父を笑わせる方法”を募集する。
そんな彼女の元に、生前の父が自分に宛てた手紙が妹によって届けられる。
厳しかった外面とは裏腹に、秘めていた父の想いを知る事になる。
それをヒントに、彼女はリスナーそれぞれが心の奥底にしまいこんだ”想い”を、ラジオを通じて届けたいと番組を企画する。
タイトルは”引き出しの中のラブレター“。
大都会東京で四苦八苦しながら生きるタクシー運転手の稲村(岩尾望)。
シングルマザーを決意した妊婦の由梨(中島知子)。
そして北海道の直樹の祖父のために。
真生を軸に、様々な人たちの生活が描かれる。
みんな心に秘めた想いをもっている。
いつのまにかウルウルとしてしまう。
この頃、涙腺が緩くなった事もあるが、似たようなケースも含めていろいろと経験を積み重ねると、人間はみなそうなのかもしれないと思う。
ウルウルとさせられるものの、「感動作」かというと、どうもそうだと自信を持って言い切れない。心を動かされるのは、ひょっとしたらストーリーだけではなく、自分の中にある共感も手伝っているかもしれない。
笑わない祖父として登場するのは、仲代達也。
貫禄ばっちりに田舎の頑固爺を演じる。
息子とのエピソードが何とも言えない。
互いに想い合っているのに、それが互いにずれてしまう。
よくある事だが、自分には深く心に突き刺さる。
映画だけあって、出来過ぎている感がしないでもないが、ちょっと心を洗われたい人にはオススメの映画である。
評価:★★★☆☆