2014年03月30日

アンダーグラウンド

アンダーグラウンド.jpg

原題: Underground, セルビア語: Подземље
1995年 フランス・ドイツ・ハンガリー・ユーゴスラビア・ブルガリア
監督: エミール・クストリッツァ
出演: 
ミキ・マノイロヴィッチ:マルコ
ラザル・リストフスキー:ペタル・ポパラ"クロ"
ミリャナ・ヤコヴィッチ:ナタリア
スラヴコ・スティマツ:イヴァン
スルジャン・トドロヴィッチ:ヨヴァン
エルンスト・ストッツナー:フランツ

<Yahoo!映画解説>
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ナチス占領から起こった旧ユーゴスラビア動乱の時代を背景に、50年間も地下生活を送った人々の姿を狂騒的に描き、カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞するなど高い評価を受けた群像劇。
終戦や国家解体を知らない地下生活者、戦争を機にのし上がるパルチザンなどが、ジプシー音楽をバックに混沌としたドラマを繰り広げる。
監督は、『ジプシーのとき』『パパは、出張中!』といった作品で、世界中にファンを持つエミール・クストリッツア。
戦争への強烈な皮肉とブラックユーモア、エネルギーあふれる独特の世界観に圧倒される。
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<第一部 戦争>
<第二部 冷戦>
<第三部 戦争>

1941年、セルビアは首都ベオグラード。
ナチス・ドイツがユーゴ王国を侵略。
マルコ(ミキ・マノイロヴィチ)は単純な電気工のブラッキー通称“クロ”(ラザル・リフトフスキー)を誘い、チトーの共産パルチザンに参加する。

戦火が激しくなると、マルコは弟で動物園の飼育係だったイヴァン(スラヴコ・スティマッチ)やクロの妻ヴェラ(ミリャナ・カラノヴィチ)たち避難民を、自分の祖父の屋敷の地下室にかくまう。
まもなくヴェラは、その地下室でクロの息子を産んで死ぬ。

クロは戦前から女優のナタリア(ミリャナ・ヤコヴィチ)と不倫の仲だが、彼女は独軍将校フランツ(エルンスト・ストッツナー)の愛人になった。
クロは公演中のナタリアをフランツの面前でさらい、結婚式を挙げる。
独軍はクロを逮捕、激しい拷問を行う。
クロはマルコらに救出されたが、誤って万が一の自決用に渡された手榴弾を暴発させて瀕死の重傷を負い、地下室に匿われた。
こうして、月日は流れゆく・・・

冒頭から賑やかな伴奏で、その音楽が全編を通して流れる。
賑やか過ぎて、下手をすると頭が痛くなる。
真面目な映画なのか、コメディなのか、測りかねるところはあるが、やっぱりナンセンス・コメディと言ってしまっても構わない映画なのだろう。

主人公は、マルコとクロという二人の親友。
ナチスドイツの侵攻から始る混乱。
そして連合軍の反攻が始ると、ナチスよりも激しい爆撃が加えられるという皮肉。
そんな戦火を避け、マルコは祖父の地下室にみんなを匿い、そのまま戦後も黙って地下に留め置く。
自らは、地上で戦争の英雄として政府の要職につく。

バカげた前提なのであるが、時折挟まれるニュース映像っぽい映像がなかなかのリアリティを醸し出している。
個人的にドタバタコメディはあまり好きでないせいか、どうもストーリーに身が入らない。
それにストーリーも長い。
全編170分は、この手の内容だと“きつい”と感じる。

「カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞」という事は、それなりの高い内容なのだろうが、作品のクオリティよりも個人の感性を重視するなら、素直に面白くなかったと言いたい。
まぁこういう映画もあって良いと思うし、専門家の人たちが評価するなら、それはそれでいいのではないだろうか。

一度観たから、もういいと思う映画である・・・


評価:★★☆☆☆



    
posted by HH at 22:30 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史ドラマ

2014年03月29日

裏切りのスナイパー

裏切りのスナイパー.jpg

原題: LE GUETTEUR
2012年 フランス・ベルギー・イタリア
監督: ミケーレ・プラチド
出演: 
ダニエル・オートゥイユ:マテイ警視
マチュー・カソヴィッツ: ヴァンサン・カミンスキ
オリヴィエ・グルメ: フランク
フランシス・ルノー: エリク
ニコラ・ブリアンソン: メイエ警部

<Yahoo!映画解説>
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仏・伊・ベルギー合作作品。
犯罪組織を追う警察と、組織のメンバーであるスナイパーとの攻防を描くノワールクライムアクション。
刑事のマテイは、ある組織が銀行を襲撃する情報を掴み、密かに現場に待機して逮捕のチャンスをうかがっていた。
ところが、犯人たちを追いこんだ途端に狙撃を受け、仲間の刑事たちが襲われたことにより犯人を取り逃がしてしまう。
現場近くのビルの屋上にいたのは、スナイパーのヴァンサンだった。
仲間と合流したヴァンサンだが、何者かに裏切られ、密告されて逮捕されてしまう…。
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警察に銀行強盗の情報が寄せられる。
マティ警視率いる警察が万全の態勢で待ち構え、強盗団を取り囲む。
一網打尽と思われた時、包囲していた警官が一人、また一人と倒れていく。
見えないスナイパーによる銃撃の支援を受け、強盗団は逃走する。

強盗団のうち、銃撃戦でドライバーのライアンは死亡し、ニコは負傷する。
エリクの伝手で闇医師フランクを訪ね、ニコは一命を取り留める。
ヴァンサンが金を隠し、仲間たちはバラバラに身を隠すが、数日後、タレこみ情報によりヴァンサンが逮捕される。

なかなかのスタートを見せたクライム・ストーリーだが、どうも途中から展開が迷走する。
謎の人物が登場し、強盗団のメンバーであるヴァンサンが逮捕され、ヴァンサンが頼みとした弁護士の元カノ、カティが惨殺され、犯人に気づいたダヴィドが殺され、さらに隠していた金が盗まれる。
彼らを追うマティ警視は、戦死した息子の死因を探ろうと奔走する。

後半になるとストーリーは支離滅裂。
女性ばかりを狙って残虐に殺害する男が登場し、強盗団のメンバーも次々と殺される。
マティ警視の息子ダミアンの戦死とヴァンサンの関係が明らかになる。
ヴァンサンを正義の立場から描くのかと思うも、彼がやっている事は銀行強盗だ。

考えてみれば、冒頭のタレこみ情報だって、「誰が、何のために」と考えたら理解できない。
理解できない方が悪いのか、単に筋の通っていないストーリーなのか。
迫力・雰囲気という点では文句はないのだが、素人には理解できないストーリー展開。
やっぱり観て単純にすんなり受け入れられないのは映画のせいだろう。
ちょっと残念な映画である・・・


評価:★★☆☆☆



   
   
posted by HH at 22:25 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪ドラマ

2014年03月25日

きっとここが帰る場所

きっとここが帰る場所.jpg

原題: This Must Be the Place
2011年 イタリア・フランス・アイルランド
監督: パオロ・ソレンティーノ
出演: 
ショーン・ペン:シャイアン
フランシス・マクドーマンド:ジェーン
ジャド・ハーシュ:モーデカイ・ミドラー
イヴ・ヒューソン:メアリー
ケリー・コンドン:レイチェル

<Yahoo!映画解説>
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引きこもりの元ロックスターが、疎遠だった亡き父の願いをかなえるためアメリカ横断の旅に出る人間ドラマ。
第61回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『イル・ディーヴォ』のパオロ・ソレンティーノ監督と審査員長を務めたショーン・ペンがタッグを組み、第64回カンヌ国際映画祭エキュメニカル審査員賞を受賞した。
オスカー女優フランシス・マクドーマンド、U2ボノの娘イヴ・ヒューソンらが共演。
タイトルの由来でもあるトーキング・ヘッズの名曲「THIS MUST BE THE PLACE」が心を揺さぶる。
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かつての人気ロックスターであるシャイアンは、妻とアイルランドのダブリンにある豪邸で半隠遁生活を送っている。
今でも現役当時のままの派手なメイクとファッションで生活しているが、付き合いがあるのは近所のロック少女メアリーなどごくわずかである。

そんなある日、故郷のアメリカから30年以上も会っていない父が危篤との連絡が来る。
飛行機が苦手なシャイアンは船で向かったため、結局、臨終には間に合わなかった。
しかし、強制収容所を経験したユダヤ人の父が、当時ナチス親衛隊の一員だった男を探していたことを知ると、父に代わってその男を探す旅に出る……。

観始めてしばらくして、「これは実在の人物の物語なのだろうか」とふと思う。
ショーン・ペンが演じる主人公は、ド派手なメイクとファッションで、いかにも「ロックやってます」という風貌。
そして独特の弱々しい喋り方。
何となく実在の人物を演じているように思えたのであるが、どうもそうではないらしい。

ロック・スターは、得てして人とは変わっているというイメージがある。
主人公シャイアンの行動は、まさにそのイメージ通りの変わり者のそれ。
一緒にいるのは、やっぱり奇抜なファッションのメアリー。
人目を引きまくる事、この上ない。

そんなイントロ部分の前半から、後半は人探しの旅へと移る。
亡き父親がユダヤ人で、元SSの隊員だった男を追っていたと知ると、なぜか自分でその男を探す旅に出る。
奇抜なファッションのままで、である。
何の関係があるのだろうと、疑問に思う。

シャイアンのゆっくりとした独特の喋り方は、どうにも眠気を誘う。
シャキッとしない人間に、イラつかされる事はよくあるが、シャイアンを見ていると、どうもイライラしてしまう。
それに意味不明のストーリー。
途中から観るのが苦痛になってしまった。

途中で出てくる「息子が家出した母親」との関係も、どうもよく理解できない。
ラストシーンから想像する事もできるのだが、果たしてその通りなのだろうか。
頑張って最後まで観たが、得られたものは、この映画を観続ける苦痛からの解放感だけであった・・・


評価:★☆☆☆☆




posted by HH at 23:02 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2014年03月24日

ワン・デイ23年のラブストーリー

ワン・デイ23年のラブストーリー.jpg

原題: One Day
2011年 イギリス
監督: ロネ・シェルフィグ
出演: 
アン・ハサウェイ:エマ・モーリー
ジム・スタージェス:デクスター・メイヒュー
ロモーラ・ガライ:シルヴィー
レイフ・スポール:イアン
ケン・ストット:スティーヴン

<Yahoo!映画解説>
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男女の23年にわたる恋と友情を毎年7月15日にスポットを当て、ロンドンとパリを舞台に描くロマンチックなラブ・ロマンス。
彼への恋心を胸に秘めているまじめなヒロインを『レイチェルの結婚』のアン・ハサウェイが、彼女の親友で自由奔放な男性を、『ラスベガスをぶっつぶせ』のジム・スタージェスが好演する。
監督は、『17歳の肖像』で評価を高めたデンマーク人女性監督ロネ・シェルフィグ。
23年もの間に変化していくファッションや音楽、そして感動のラストに魅了される。
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1988年7月15日、大学の卒業式。
真面目なエマ(アン・ハサウェイ)と自由奔放なデクスター(ジム・スタージェス)は、その日初めて言葉を交わす。
意気投合した二人はお互い惹かれ合いながらも、微妙なタイミングのズレから、そのまま恋愛に発展することはなかった。
エマは恋心を隠しつつ、デクスターとの友人関係を続けていく。

1989年、エマはロンドンで暮らし始めていた。
1990年、デクスターはパリを謳歌していた。
1992年、二人きりで旅行に出かけた。
1994年、家族とのトラブルに頭を悩ましたデクスターはエマに電話をするが、その時エマは別の人と会っていた。
1996年、久しぶりに会ったものの、思いがすれ違っていく。
2000年、友人の結婚式で再会する二人。

毎年7月15日に何らかの形で連絡を取る二人。
一年にたった一日(One day)。
二人が接点を持つこの一日を、映画は毎年追っていく。
大学を卒業し、テレビのディレクターとして派手に活躍するデクスター。
一方、詩を書きながら地道にレストランで働き、やがて教師になるエマ。
デクスターに対する秘めた恋心は、そっと詩にするだけ。

一緒に生きていけたなら、さぞかし良い人生を送れただろうにと思うものの、それは叶わぬ夢。
微妙なズレから、ともに歩んでいたかもしれない二つの道が、遠く離れてしまう。
映画そのものも切なげなストーリーなのであるが、誰でもが似たような経験をしていたりして、それがストーリーとシンクロしてよけいに心に響いてくる。
何だかそんな事もありそうなストーリー。

主演のアン・ハサウェイも「プラダを着た悪魔」や、「ダークナイト・ライジング」「レ・ミゼラブル」などを挙げるまでもなく、もはやただ可愛いだけの女優さんでは当然ないのだが、こういうラブ・ストーリーの切ない役柄は、やっぱり良く似合う。
出演作品は必ず観たいと思う役者さんの一人である。

しみじみと観てしまい、観終わったあとに溜息を一つついてしまった映画である・・・


評価:★★★☆☆



    
posted by HH at 23:42 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 恋愛

2014年03月23日

キック・オーバー

キック・オーバー.jpg

原題: Get the Gringo
2012年 アメリカ
監督: エイドリアン・グランバーグ
出演: 
メル・ギブソン:ドライバー
ケヴィン・ヘルナンデス:キッド
ドロレス・エレディア:キッドの母親
ダニエル・ヒメネス・カチョ:ハビ
ピーター・ストーメア:フランク

<Movie Walker 解説>
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刑務所を舞台に、マフィアから大金を奪った男と、その金を狙う者たちとの壮絶な戦いを描く、メル・ギブソン主演のクライム・アクション。
ギブソン率いる製作会社アイコン・プロダクションが手がけ、『アポカリプト』などでギブソンの助監督を務めたエイドリアン・グランバーグが初監督に挑戦した意欲作だ。
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冒頭、「ドライバー」と呼ばれる男が、警察に追われメキシコへの逃亡を企てる。
かろうじてメキシコ側へ逃れるも、メキシコ警察に逮捕され、所持していた出処不明の大金は悪徳警官に奪われてしまう。
そして男は、世界最悪の刑務所として名高い「エル・プエブリート」に収監されてしまう。

そこは金さえあればドラッグから女まで何でも手に入り、日常的に殺人が行われている恐ろしい場所。
囚人ながらも刑務所の権力者ハビが絶対君主として所内を牛耳っている。

そこでは外国人である男は、冷静に観察し、次第に所内の様子を掌握していく。
偶然出会った少年「キッド」がその役に立つ。
やがてキッドは、肝臓を患っているハビの臓器ドナーである事もわかる。
男が奪った金を追いマフィアが刑務所内までその手を伸ばしてくる。
ハビ一味と悪徳警官も交え、生き残りをかけて男は行動する事になる。

メル・ギブソン主演のアクション映画である。
この人は、やはり「マッドマックス」の出である。
年は取ってもアクションスターなのである。
派手なアクションこそはないものの、それなりに魅せてくれる。

ゴツゴツとしたストーリーだけでなく、似ているのかどうかわからなかったが、クリント・イーストウッドのモノマネを披露してくれたりと、ユーモラスなシーンも登場。
(それを受けた相手が、『ダーティ・ハリー』の決め台詞で返してもいた)
腕力よりも、知能をフル回転させて、最後はまんまとハッピーエンディング。
痛快な一作である・・・


評価:★★☆☆☆



   
   
posted by HH at 18:44 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | アクション