2014年04月30日

【アベンジャーズ】My Cinema File 1185

アベンジャーズ.jpg

原題: Marvel's The Avengers
2012年 アメリカ
監督: ジョス・ウェドン
出演: 
ロバート・ダウニー・Jr:トニー・スターク / アイアンマン
クリス・エヴァンス:スティーヴ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
クリス・ヘムズワース:ソー
マーク・ラファロ:ブルース・バナー / ハルク
ジェレミー・レナー:クリント・バートン / ホークアイ
スカーレット・ヨハンソン:ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ
サミュエル・L・ジャクソン:ニック・フューリー
トム・ヒドルストン:ロキ

<映画.com>
********************************************************************************************************
自ら開発したパワードスーツをまとった「アイアンマン」として戦う、億万長者で天才発明家のトニー・スターク、70年間の眠りから覚めた伝説の戦士「キャプテン・アメリカ」、神の王の息子で神々の国アスガルドから追放された「マイティ・ソー」、怒りにより巨人「ハルク」に変身する科学者ブルース・バナー、女スパイのブラック・ウィドウ、エリートエージェントで弓の達人ホークアイが人類史上最大の敵の襲来に備えた「アベンジャーズ」として召集される。それぞれの戦いで心に傷を負っていた彼らは、チームとして戦うことを拒むが……。ロバート・ダウニー・Jr.、クリス・エバンス、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナーら、これまでの作品で各キャラクターを演じてきた豪華キャストが集結。
********************************************************************************************************

長官ニック・フューリー(サミュエル・L. ジャクソン)率いる国際平和維持組織シールドの基地で、世界を破壊する力を持つ四次元キューブの極秘研究が行われていた。
だが突然、制御不能に陥ったキューブが別世界への扉を開いてしまう。
そこから現れたのは、神々の国アスガルドを追放され、地球支配を目論むロキ(トム・ヒドルストン)。彼は、セルヴィグ博士(ステラン・スカルスガルド)やシールド最強のエージェント、クリント・バートン(ジェレミー・レナー)を操り、キューブを強奪して姿を消す。

その野心を知ったフューリーは、最強ヒーローたちによる“アベンジャーズ”結成を決意し、女スパイのナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)やエージェントのフィル・コールソン(クラーク・グレッグ)とともに、ヒーローたちを招集する。
70年の眠りから覚めたキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)、インドのカルカッタに身を隠していたブルース・バナー(マーク・ラファロ)などが集結。

キューブの力で異世界の軍隊を地球に呼び込もうとするロキはドイツへ向かうが、ロジャース、ロマノフ、トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)らによって捕えられてしまう。
ロキを特殊監房に収容しようとしたところ、姿を現したのは兄のソー(クリス・ヘムズワース)。一堂に会したアベンジャーズだったが、意思に関係なく集められた彼らは、チームを組むことを拒否する。

そこへ、ロキ奪還を狙い、バートン率いる部隊が空飛ぶ母艦ヘリキャリアを急襲。
爆発の衝撃で我を失ったバナーは、凶暴なハルクに変貌し、暴れ始める。
混乱に乗じてロキは逃走。
ソーとバナーも乱戦の果てに姿を消し、アベンジャーズは存続の危機に陥る。
ロキの地球侵略計画によって、マンハッタン上空に地球外の軍勢が次々と姿を現す……

なんともアメリカらしい豪華な映画である。
それぞれ独立したヒーローたちを一堂に集めてしまうという発想とそれを実現してしまう力。
観ている方としては、実に楽しめる。

ただ、全体感がわかっていないところがあるから、たとえばスーパーパワーを持っていないホークアイとブラック・ウィドウが今一よくわからなかった。
彼らも何か独立したヒーローなのだろうか。
さらには空飛ぶ空母が圧巻。
このあたりは、映像技術もともなっているから、インド映画の「ロボット」などとはやはり比較にならない。

ヒーロー大集合と言っても、それはさすがにマーベル・コミックの範囲内であるから、DCコミックのスーパーマンは出てこないのだろう。
同じマーベルのスパイダーマンが出てこないのは、さすがに能力的に今回は力を発揮できないと思われたのかもしれない。

ハルク以外の出演者は、オリジナルの映画と同じ。
ヒーローだけではなく、出演陣も豪華絢爛。
何も考えず、アクションでスカっとしたい時にはもってこいの映画だろう。
エンディングでは続編の示唆もされていたし、この先も楽しめるようなので、シリーズ化を期待したい映画である・・・


評価:★★★☆☆


   

    
posted by HH at 21:20| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | スーパーヒーロー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月29日

【HELL】My Cinema File 1184

HELL.jpg

原題: HELL
2011年 ドイツ・スイス
監督: ティム・フェールバウム
出演: 
ハンナー・ヘルツシュプルング:マリー
ラース・アイディンガー:フィリップ
スタイプ・エルツェッグ:トム
リサ・ヴィカリ:レオニー

<映画.com>
********************************************************************************************************
「2012」「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒが、祖国ドイツで製作総指揮を務めたSFサバイバルスリラー。西暦2016年、太陽活動の変化により地球の大気温度が上昇し、水や作物が枯渇したことで人類の文明は崩壊。湧き水があると噂される山岳地帯を目指していたマリーとレオニーの姉妹は、突然何者かに襲われ、レオニーが連れ去られてしまう。後を追ったマリーはエリザベートという女に出会うが、エリザベートの荒れ果てた農場には旅行者が「食糧」として拉致監禁されており、レオニーもそこに捕らわれていた。エリザベートはマリーとレオニーを息子たちの花嫁にしようと目論んでいたが……。監督はドイツの新鋭ティム・フェールバウム。主演は「4分間のピアニスト」のハンナー・ヘルツシュプルンク。
********************************************************************************************************

2016年。
太陽活動の変化により、地球の大気温度は10度上昇。
強烈な太陽光が照りつけ、水と食糧は枯渇し、人類の文明は崩壊した。
マリー(ハンナ・ヘルツシュプルング)とレオニー(リサ・ヴィカリ)の姉妹は、マリーの恋人フィリップ(ラース・アイディンガー)と車に残り少ないガソリンを積み移動している。
強烈な日差しを避けるため、車の窓は徹底して覆われている。

途中のガソリンスタンドで合流したのはトム(スタイプ・エルツェッグ)。
こうした世界で見知らぬ他人との遭遇は、恐怖と警戒。
しかしお互いの持ち物と技術とを比較し、行動をともにするメリットを見出す。
そして移動を再開した彼らは、山間部のある場所でバリケードに行く手を塞がれる。

突然謎の男たちに襲撃され、レオニーが連れ去られてしまう。
必死で妹を捜すマリーは、エリザベートという女と出逢い、荒れ果てた農場にたどり着く。
しかしそこに棲む“家族”は、旅行者を拉致・監禁し、「食糧として」飼育していた。
エリザベートの目的は、貴重な女性である二人を、息子たちの花嫁にすることだった…

荒廃した世界のサバイバルというストーリーは、いろいろなところで展開されている。
主人公は女性であるが、女が過酷な環境下で生き残っていくという事は、やはり容易ではない。マリーは、恋人フィリップと旅しているが、その様子からすると、愛しているというわけではなく、「ただ妹と生き残るために」自分達を守ってもらう目的で付き合っているという事が感じられる。

途中、生理が来た事を確認したマリー。
「妊娠はしていない」とフィリップに伝えるが、こうしたサバイバル環境では、妊娠は大きなリスクだ。いくら生き残るためとはいえ、妊娠のリスクを抱えて付き合うのもかなり過酷な試練である。女が社会で活躍し、安心して生活できるのは、平和な環境あってこそという事を強く感じる。

そして生き残るために、死んでしまった家畜の代わりにフラフラと迷いこむ移動者を捕えて食糧とする農家。それを批難する事は容易だが、そこにもまたサバイバルの姿がある。
ここでは若い女は逆に「嫁」として生き残る事を許される。
それが良いか悪いかは考え方次第だろうか。
自分がそれぞれの立場に置かれたら、どうするだろう。
そんな事を考えながら鑑賞するのもいいかもしれない。

「HELL」というタイトルが、重みを持って伝わってくる映画である・・・


評価:★★☆☆☆


    

    


posted by HH at 21:20| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の国の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月27日

【ロボット】My Cinema File 1183

ロボット.jpg

原題: Enthiran
2010年 インド
監督: シャンカール
出演: 
ラジニカーント:バシーガラン博士/チッティ
アイシュワリヤー・ラーイ:サナ
ダニー・デンゾンパ:ボラ博士

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
最先端VFX、ド派手なアクション、マサラムービーならではの絢爛(けんらん)さを融合させたカオスな世界観が評判となり、世界興収100億円を超えるヒットをマークしたSFアクション。自身を無残に破棄した博士をうらむ超高性能ロボットが引き起こす暴走劇が繰り広げられていく。インド映画界のスーパースターとして日本でも知られる『ムトゥ踊るマハラジャ』のラジニカーントが、天才博士と狂気に支配されたロボットを一人二役で熱演する。監督は、『ジーンズ/世界は2人のために』などのシャンカール。
********************************************************************************************************

工学博士のバシーガラン博士(バシー)は、10年の歳月を費やして、自分に似せた高性能の人間型ロボットを作り上げた。バシーの母親により「チッティ」と名付けられたそのロボットは、強大な力と明晰な頭脳で、街の不良を懲らしめ、バシーの婚約者であるサナを守り、スーパーヒーローの様な大活躍を見せる。

しかし、大火事のマンションから住人たちを救い出す際、チッティは感情や常識・デリカシーを持たないが故に、ある悲劇を起こしてしまう。
それをきっかけに、バシーはチッティに感情を持たせることを決意。
苦心の末に成功するものの、よりによってチッティは、サナに恋してしまう。

一方、バシーの恩師であるボラ博士は、自分の作っている人型ロボットが思う様に動かず、バシーに激しく嫉妬していた。彼はチッティがロボットの公的機関に認定されるのを審査員の立場で妨害し、またバシーの部下2名に「神経回路のデータを渡せ」と執拗に迫っていた。
サナに恋するあまり、何かにつけバシーと張り合う様になったチッティ。
それに対し、バシーはパーティー会場で突然サナとの結婚発表を行う。

愕然として、サナにも「愛は人間同士のもの」と諭されたチッティは、バシーによるインド軍へのデモンストレーションの際、戦争を否定して愛を説く言動を見せ、軍の幹部たちを呆れさせる。大恥をかかされたバシーは、怒りにまかせてチッティを斧でバラバラに破壊して廃棄するが、ボラ博士はそれに目をつけ、ゴミ廃棄処分場からチッティの体を回収する・・・

インド映画は過去にも、「踊るマハラジャ」など何本か観た事がある。
その特徴は、何と言っても「歌と踊り」。
映画とはすなわちミュージカルとされているのかもしれない。
そんなインド映画のSFというのも珍しいと、観る気になった作品である。

タイトルの通り、高性能ロボットを巡る騒動を描いた映画であるが、超人的な能力を持つロボットのアクションは、当然ながら今流行りのCGかと思いきや、どうも映像は「一昔前のSF」といった趣。何だか懐かしくなってしまう。
基本的にコメディだから、展開が早くて雑であっても許される部分はあるのだろうが、洗練されたハリウッド映画の最新映像とは異なるローカルテイストである。

そしてやっぱり随所に挿入される「歌と踊り」。これはもうインド映画の文化なのだろう。
全編171分という長さに、それだけでB級グルメ食べ放題に参加したかの如き満腹感が残る。
一度観れば十分であるが、インド映画の文化を感じられる映画である・・・


評価:★★☆☆☆


   

    
posted by HH at 22:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の国の映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月21日

【最強のふたり】My Cinema File 1182

最強のふたり.jpg

原題: Intouchables
2011年 フランス
監督: エリック・トレダノ/オリヴィエ・ナカシュ
出演: 
フランソワ・クリュゼ:フィリップ
オマール・シー:ドリス
アンヌ・ル・ニ:イヴォンヌ
オドレイ・フルーロ:マガリー
クロティルド・モレ:マルセル
アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ:エリザ

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
車いすで生活している大富豪と介護者として雇われた黒人青年が垣根を越えて友情を結ぶ、実話を基にしたヒューマン・コメディー。年齢や環境、好みも異なる二人が、お互いを認め合い、変化していくプロセスを描いていく。監督は、本作が長編4作目となるエリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュのコンビ。主演は、『歌え! ジャニス★ジョプリンのように』のフランソワ・クリュゼと『ミックマック』のオマール・シー。フランス本国のみならずヨーロッパで記録的なヒットを樹立した、笑いと感動に包まれた良質なコメディーを堪能できる。
********************************************************************************************************

本国及びヨーロッパ各国で大ヒットし、おまけに日本でも公開されたフランス映画で史上1位となったという評判に釣られて観る事にした一作。

物語は、深夜のパリを制限速度を無視して走る高級車から始る。
追い迫るパトカーから逃れきれずに捕まる車。
そこには一人の黒人と、一人の身障者が乗っている。
黒人の「急患だ」との主張で、パトカー先導で病院に向かう二人。
されど病院に着いてパトカーがいなくなると、病院に入る事無く、車は走り去る・・・

場面は少し前に戻る。
富豪のフィリップ(フランソワ・クリュゼ)は、頸髄損傷で首から下の感覚が無く、体を動かすこともできない。フィリップと秘書のマガリー(オドレイ・フルーロ)は、住み込みの新しい介護人を雇うため、候補者の面接をパリの邸宅でおこなっている。

長時間の面接に嫌気のさしたドリス(オマール・シー)は、強引に順番を飛ばし、無礼な態度でサインだけを求める。己の介護実績をPRするのに一生懸命な他の候補者に対し、何の実績もなく、しかもそもそも採用されるつもりもないドリス。失業保険をもらうため、面接を受けたサインだけがもらえれば良かったのである。

しかし、何が幸いするかわからないのが世の中。
逆にその態度が気に入られ、ドリスは試用期間1ヶ月で採用される。
よく、美人の令嬢が粗野な男に惹かれる事がある。
自分の持っていない、そして回りにもいなかったタイプが逆に新鮮に映るというのは、よくあるケースだろう。貧困層育ちのドリスとフィリップはまさに正反対の生き方をしてきており、フィリップが興味を持ったのも無理からぬ事かもしれない。

ドリスはフィリップを労わる事をしない。
身障者用の車を嫌い、高級車の助手席にフィリップを乗せて連れ出す。
たばこを吸わせ、女性マッサージにも連れていく。
しかし、深夜に苦しむフィリップを街中に連れ出して外の空気を吸わせる優しさもある。

そうして二人の波長が合っていく過程は、観ていて心温まるものがある。
各国で大ヒットした理由も頷ける。
貧困育ちでもドリスの考え方は極めてまともでまっすぐ。
フィリップの一人娘エリザの躾を主張するのも、まともな大人の感覚だ。
そんな二人の心の交流が、じんわりと伝わってくる。

二人は実在の人物だと言う。
実話がベースになっていると、それだけで物語に厚みが加わったりするが、ここは逆にそれを強調しなくてもいいような気がする。現実はもっと泥臭かったりするからだ。それはそれで、十分堪能できる。各国で大ヒットしたという実績も十分納得できる一作である・・・


評価:★★★☆☆









posted by HH at 22:55| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月20日

【ゲット・バック】My Cinema File 1181

ゲット・バック.jpg

原題: Stolen
2012年 アメリカ
監督: サイモン・ウェスト
出演: 
ニコラス・ケイジ:ウィル・モンゴメリー
ジョシュ・ルーカス:ヴィンセント
マリン・アッカーマン:ライリー・ジェファーズ
サミ・ゲイル:アリソン・ローブ
ダニー・ヒューストン:ティム・ハーランド
M・C・ゲイニー:ホイト
マーク・バレー:フレッチャー

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
『コン・エアー』の主演と監督コンビ、ニコラス・ケイジとサイモン・ウェストが約15年ぶりにタッグを組み、銀行強盗の男が誘拐された娘を助け出すために戦う姿を描いたサスペンス・アクション。まな娘を取り戻すためなら手段を選ばない父親の命懸けの奪還劇が、仲間の裏切りや警察との攻防、誘拐犯との緊迫した駆け引きと共に展開。共演には『J・エドガー』のジョシュ・ルーカス、『キリング・ショット』のマリン・アッカーマンらがそろう。
********************************************************************************************************

たぶん、ここ10年で一番多くの出演作品を観たであろうニコラス・ケイジの主演映画をまた一つ。出演作品の分野もいろいろあるが、その容貌とは裏腹に意外とアクションが多い。
アクションと言っても、バッタバッタと人をなぎ倒すのではなく、これは言ってみればハラハラドキドキ系である。

主人公のウィルは、凄腕の銀行強盗。
その夜も仲間のヴィンセントとライリーと共に銀行に侵入し、現金1,000万ドルを奪う事に成功する。警察は、事前に情報を得て張り込んでいたが、用意周到なウィルの作戦に翻弄され、計画はほぼ成功かに思われる。

しかし、逃走中に顔を見られたヴィンセントが清掃員を殺そうとした事から歯車が狂う。
殺しを好まないウィルと揉めている間に警察が駆けつけ、金を取りに戻ったウィルだけが逃げ切れず、警察に逮捕されてしまう。咄嗟の機転で奪った金を焼却し、この証拠隠滅が奏功し、ウィルは8年の刑で済む事になる。

それから8年後、刑務所を出所したウィルは、最愛の娘アリソンに会いに行く。
しかし、刑務所帰りの父親が歓迎されるはずもなく、アリソンは彼を冷たく突き放す。
父親と別れたアリソンが一台のタクシーに乗り込む。
タクシーの運転手は、あのヴィンセント。
彼はウィルに、娘と引き換えにあの夜盗んだ1,000万ドルを渡すよう強く迫る。

金は焼却してしまって手元にない。
しかし、ウィルがどこかに隠したと信じるヴィンセントにそんな言い訳が通じる訳もない。
金を渡さなければ娘の命が危ない。
ウィルは警察に助けを求めるが、まともに聞いてもらえない。
時間稼ぎをしつつ、ウィルは思考を巡らせる・・・

「娘を人質に取られ」た中、金はないという事を理解してくれない理不尽な相手に対し「法外な金」を用意しなければならず、しかも「警察もあてにならない=むしろ邪魔(逮捕)してくる」というシチュエーションは、いやがおうにもストーリーを盛り上げる。
時間稼ぎのあの手この手、わずかな手掛かりを元にヴィンセントの居所を突き止め、法外な金を用意するプロセスは、なかなかのもの。
特に金塊を盗み出すテクニックは、アイディアモノである。

最終的には、ハッピーエンドとなるのだが、そのプロセスは観て飽きさせない。
ニコラス・ケイジ主演作は、決して「大満足の一作」とまでいかなくても、「外れがない」という意味では安心して観る事ができる。
最低限の期待は裏切られない一作である・・・


評価:★★☆☆☆

   

    
posted by HH at 21:22| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 犯罪ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする