2014年06月29日

夢の降る街

夢の降る街.jpg

原題: The Butcher's Wife
1991年 アメリカ
監督: テリー・ヒューズ
出演: 
デミ・ムーア:マリーナ
ジョージ・ズンザ:リオ
ジェフ・ダニエルズ:アレックス
メアリー・スティーンバージェン:ステラ
フランシス・マクドーマンド:グレース

<映画.com>
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透視能力を持つ女性が、真実の恋を見つけるまでを描くファンタスティック・コメディ。
脚本はエズラ・リトワックとマージョリー・シュルツが共同で執筆。
製作はウォーリス・ニシタ、ローレン・ロイド、監督はテリー・ヒューズ、撮影はフランク・ティディー、編集はドン・キャムバーン、美術はチャールズ・ローゼンが担当。
出演はデミ・ムーア、ジョージ・ズンザ、ジェフ・ダニエルズ、メアリー・スティーンバージェン、フランセス・マクドーマンドなど。
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“デミ・ムーア主演”というだけで、その映画を観てみたいと思ってしまう。
最近、ちょっと新作にお目にかかれていないが、そんな欲求不満から過去に観た映画をもう一度観てみたくなった。

主人公のマリーナは予知能力を持っている。
そして運命の男性と信じたリオと出会うとすぐに結婚。
そしてブルックリンにあるリオの経営する肉屋で新婚生活を始める。
原題の“The Butcher's Wife”は、いかにもそのままで味気ない。

マリーナの予知能力と言っても、それは世界の危機を予知するといった類のものではない。
仕入れのトラックが故障するとか、次に来るお客さんの注文だとかのささやかなもの。
その他、ブティックで出会った女性ステラに、買いにきた地味な服ではなく、派手なドレスを勧めたりといったところでも能力を発揮する。
それによってマリーナは、次第に近所の人たちの心を掴んでいく。

その煽りを受けたのが、向かいに住む精神科医アレックス。
なにせマリーナに助けられてアレックスの患者たちがどんどん元気になっていく。
出会って2日で美人妻を迎えたリオだが、次第にマリーナから心が離れ、クラブでマリーナに勧められたドレスを着て歌っていたステラと意気投合してしまう。
リオとマリーナではあまりにも不釣り合い過ぎたのかもしれない。
一方、患者を“奪われた”精神科医アレックスだが、マリーナに反発しつつも、やがてその能力を認めざるをえなくなる・・・

主演のデミ・ムーアは、この映画では見事なブロンドで登場する。
原作の設定がそうなっているのかもしれないが、ささやかな予知能力というのも面白い。
他愛ない近所の人たちとの交流。
そして次第に本当の愛の存在に気づいていく・・・

何のことはないファンタジーであるが、“デミ・ムーア主演”というだけで、観る価値を感じてしまう。
逆に言えば、デミ・ムーアが出演していなければ、観たいとは思わないだろう。
そう割り切ってしまいたい映画である・・・


評価:★★☆☆☆



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2014年06月28日

トワイライト・サーガ/ブレイキングドーンPART2

トワイライト・サーガ/ブレイキングドーンPART2.jpg

原題: The Twilight Saga: Breaking Dawn – Part 2
2012年 アメリカ
監督: ビル・コンドン
原作: ステファニー・メイヤー
出演: 
クリステン・スチュワート:ベラ
ロバート・パティンソン:エドワード・カレン
テイラー・ロートナー:ジェイコブ
マッケンジー・フォイ:レネズミ
アシュリー・グリーン:アリス
マギー・グレイス:イリーナ
マイケル・シーン:アロ
ダコタ・ファニング:ジェーン

<Movie Walker解説>
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人間の少女とヴァンパイアの青年との恋を描き、世界中の人々を魅了してきたラブ・ストーリーの完結編の後編。
母となり、ヴァンパイアに転生したベラと、父親になったエドワード、そしてジェイコブ。
3人の運命に遂に終止符が打たれる。
前作に引き続きメガホンを握るのは『ドリームガールズ』のビル・コンドン。
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全世界で大ヒットしているという『トワイライト』シリーズの最終作。

最近、我が家の中2の娘が原作を読み始めているが、やはり面白いそうである。
おじさん世代になるとそれほどでもないが、やはり“少女”世代にはウケるようである。
人間とヴァンパイアとのラブロマンスもとうとう最終章である。

ヴァンパイアのエドワードと結婚したベラ。
すぐに子供を身籠る。
しかしお腹の中で子供は信じられないスピードで成長。
その成長に耐えかねて、ベラは命の危機に陥る。
そして、そんなベラを救うため、エドワードはベラをヴァンパイアに転生させる。

転生によって不死となり、救われたベラ。
あらゆる感覚が研ぎ澄まされ、超人的な能力を身に着ける。
その能力は、エドワードすら上回る。
生まれた娘レネズミは、ベラに対する恋に破れたオオカミ族のジェイコブに、運命の相手=“刻印”を見出す。
母親がダメならその娘という展開も、考えてみれば凄いことだ。

しかし、同時にヴァンパイアの王族は、レネズミを自らを滅ぼす“不滅の子”と見なし、抹殺しようとする。
ヴァンパイアにもいろいろな得意能力があり、アリスの予知能力によって、エドワードらカレン家の面々はこの事実を知る。
レネズミを守ろうと、カレン家とオオカミ族は協力し、全世界からレネズミの“証人”となってくれるヴァンパイアを呼び寄せる・・・

ベースは単なる少女チックなラブロマンスだが、ヴァンパイアが恋の相手となると、“戦い”の要素が入ってくる。
第3作『エクリプス/トワイライト・サーガ』では、別の種族のヴァンパイアとの戦いがあったが、今回は支配族との対決という事で、カレン家も緊張感に包まれる。
この戦いが、この映画の見所である。

個人的には、オオカミ族の方に親近感を抱いており、もう少しその能力に一工夫があった方がより面白かったかもしれないと思う。
主となるエドワードとベラのロマンスについては、やっぱりエドワードのキャスティングによって最後まで共感できなかった。
男の目から見ると、大してイイ男ではないからである。
恋敵となるジェイコブにしても然り。

ラブロマンスという事で、ヴァンパイアをより美しく美化して描いているシリーズであるが、やっぱりヴァンパイアはヴァンパイアらしく、暗闇に生きる存在であるべきだと思うし、“草食系”のヴァンパイアって、「なんだそれ」と思う。
少女趣味の甘ったるい設定がそもそも受け入れにくいところなのであるが、まあクリステン・スチュアート見たさに、すべて観てしまったところである。

まあそれも映画の見方の一つだと思うし、ひとまずシリーズをすべて観た事でよしとしたい。
そんな感想を抱いたシリーズ完結編である・・・


評価:★★☆☆☆


    
   
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2014年06月27日

マリーアントワネットに別れをつげて

マリー・アントワネットに別れをzげて.jpg

原題: Les adieux à la reine
2012年 フランス
監督: ブノワ・ジャコ
出演: 
レア・セドゥ:シドニー・ラボルド - フランス王妃の朗読係
ダイアン・クルーガー:マリー・アントワネット
ヴィルジニー・ルドワイヤン: ポリニャック夫人 - 王妃の同性の愛人。
グザヴィエ・ボーヴォワ:ルイ16世
ノエミ・ルボフスキー:カンパン夫人

<映画.com>
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さまざまな逸話などで語り継がれてきたフランス王妃マリー・アントワネットの朗読係の視点で、フランス革命の裏側を描いた歴史劇。
シャンタル・トマのベストセラー小説「王妃に別れをつげて」を、『トスカ』のブノワ・ジャコー監督が映画化。
『美しいひと』『美しき棘』のレア・セドゥー、『すべて彼女のために』ダイアン・クルーガー、『8人の女たち』のヴィルジニー・ルドワイヤンが共演。
豪華絢爛な衣装や美術、実際のベルサイユ宮殿でロケを敢行した映像も見どころだ。
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タイトルを見れば一目瞭然であるが、これはフランス革命を舞台とした映画である。
マリー・アントワネットは多くの映画や小説などで主人公となっているだろうが、この物語では、主人公はマリー・アントワネットではなく、マリー・アントワネットの朗読係である。

1789年7月14日。
知っている人はすぐにフランス革命を思い浮かべるだろう。
王の政治に不満を抱いた民衆が、圧制の象徴とされたバスティーユ牢獄を襲撃する。
そんな世の中の騒乱とは無関係に、ベルサイユ宮殿内の使用人用自室でいつものように目覚めるシドニー。
そしていつもの如く、宮殿での仕事につく。

仕事は王妃アントワネットの朗読係。
王妃の元で、リクエストを聞き、朗読を始める。
王妃との関係は親しげで、シドニーが蚊に刺されているのがわかると、王妃は薬を与える。
そんな王妃の親切も、シドニーを監督する夫人からすれば「とんでもない」事。
あとで小言を言われることとなる。

物語は、7月15日、16日と一日ずつ進んでいく。
王妃にはポリニャック夫人が傍に寄り添っているが、民衆の不興を買ったポリニャック夫人との関係を背景事情と知っていないと思わずスルーしてしまう。
「ベルサイユのばら」を読んでいて良かったと思うところである。

宮殿の外は騒然としていたのだろうが、宮殿内にその空気は伝わらず、いつもと変わらぬ日常がある。
シドニーは何となく外の空気を感じるが、目の前の仕事を前にして気を取られているゆとりはない。
真面目に仕事に取り組む。

しかしやがて外の空気も漏れ伝わってくる。
宮殿内も無風状態とはいかない。
大きな動きはなく、物語は実に静かに進んでいく。
そしていよいよ宮殿内にも重大な空気が流れ込み、王妃は親しいポリニャック夫人に国外退去を進める。

ポリニャック夫人は、ここが引き際と悟ったのか、さっさとアドバイスにしたがって去っていく。
王妃はさらにシドニーにポリニャック夫人の服を着て同行するようにと命じる。
要は替え玉である。
こういう時、「どうでもいい存在」は割を食う事になる。

フランス革命という大事件を、ベルサイユ宮殿内のほんの一角だけを中心に描くという、一見変わった映画。
もっともフランス革命という題材は、あらゆるところでいろいろな形で採り上げられており、少し変わった視点で描いてみせたかったのかもしれない。
ただ、この物語は、激流から離れた支流の流れであり、“変わっている”という点では目新しさはあるものの、面白さという点では、残念ながら今一歩であった。

もう少しシドニーについて描いたら、果たしてもう少し面白いものになっていたような気もする。
「ベルサイユのばら」もフランス革命の中で、しっかりしたドラマがあったから面白かったのである。
歴史の中で影にいた人物を影のまま描いても、浮かび上がる物語がないと、物足りなさだけが残ってしまう。

残念ながらこの映画、お金を出してまで観たいとは思えないものであった・・・


評価:★☆☆☆☆


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2014年06月26日

逃走車

逃走車.jpg

原題: Vehicle 19
2012年 アメリカ
監督: ムクンダ・デュウィル
出演: 
ポール・ウォーカー:マイケル
ナイマ・マクリーン:レイチェル
ツシェポ・マセコ:警部補
ジス・デ・ビリアーズ:スミス刑事

<Movie Walker解説>
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『ワイルド・スピード』シリーズのポール・ウォーカー扮する主人公が、見知らぬ街、ヨハネスブルグで知らず知らずに事件に巻き込まれていく姿を描く、サスペンスタッチのカー・アクション。
全編、車の中からのアングルで物語が進むという斬新な映像で、観客は主人公と一緒に街中を爆走する感覚に陥る。
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先日亡くなったポール・ウォーカーが製作・主演を務めた映画。
ポール・ウォーカーと言えば、個人的には『ボビーZ』のイメージが強いが、世間的には、カーアクションの『ワイルド・スピード』シリーズのイメージなのだろうか。
それを意識してかしなくてか、本作はカーアクションの映画である。

舞台は南アフリカ・ヨハネスブルク。
主人公のマイケルが空港に着き、レンタカーを借りる。
ところが、行ってみれば頼んでいたセダンではなく、バンが用意されていた。
やむなくそれを運転するが、アメリカとは異なる右ハンドルと左側通行に苦戦する。

進むうちに、実はマイケルは仮出所中であり、それゆえにアメリカ国外に出国することは許されておらず、にも関わらず南アフリカに来たのは、別れた妻に未練があって会いに来たのだという事が分かってくる。
どんな展開になるのかと、興味をそそられる。

しばらくすると、車内に見慣れぬ携帯電話があるのを発見する。
さらに何と銃も出てくる。
そして刑事を名乗る男から電話がかかってきて、マイケルは何かの手違いで間違えたレンタカーに乗ってしまったという事がわかる。
それとわかって、車を返しに行こうとしたところ、トランクルームに見知らぬ女性が拘束されているのを発見する。
普通、度肝を抜かれる展開だ。

女性はレイチェルと名乗り、検事だと言う。
そして警察署長の不正を摘発しようとしたところ、拉致されたのだと判明する。
マイケルは妻に会いに行くどころか、とんでもないトラブルに巻き込まれてしまう事になる。
妻には電話して行く事を伝えており、行かなければさらに信頼を失う事になる・・・

冒頭から、いきなりのカーチェイス。
やっぱり、『ワイルド・スピード』でのイメージを意識しているのか、はたまたこれが得意分野なのか、やっぱりカーチェイスが物語の中心となる。

主人公が突然、とんでもないトラブルに巻き込まれるというのは、『ダイハード』を筆頭によくあるパターンだ。
舞台を南アフリカ・ヨハネスブルクとしたところも、慣れない土地でのハンディという意味ではストーリーを盛り上げる。

警察を敵に回し、慣れない土地で孤立無援の中、孤軍奮闘するマイケル。
気がつけばいつの間にか物語に引き込まれていた。
1時間半と短い映画で、軽い感覚で観る事ができる。
最後はスカッと終わり、意外に拾い物をした感じを得られた映画である。


評価:★★☆☆☆


   
  
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2014年06月25日

危険なメソッド

危険なメソッド.jpg


原題: A Dangerous Method
2011年 イギリス・ドイツ・カナダ・スイス
監督: デビッド・クローネンバーグ
出演: 
マイケル・ファスベンダー:カール・グスタフ・ユング
ヴィゴ・モーテンセン:ジークムント・フロイト
キーラ・ナイトレイ:ザビーナ・シュピールライン
ヴァンサン・カッセル:オットー・グロース
サラ・ガドン:エマ・ユング

<Yahoo!映画解説>
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『クラッシュ』『イースタン・プロミス』などで知られるデヴィッド・クローネンバーグ監督が、『つぐない』の脚本家クリストファー・ハンプトンの戯曲を映画化した伝記ドラマ。
精神分析の礎を築いた偉大な心理学者、ジークムント・フロイトとカール・グスタフ・ユングが師弟のように絆を深め合いながらも、ユングの患者であったザビーナ・シュピールラインをめぐって葛藤し、決別するまでを描く。
ユング役のマイケル・ファスベンダー、フロイト役のヴィゴ・モーテンセン、ザビーナ役のキーラ・ナイトレイという実力派キャストの演技合戦は圧巻。
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デヴィッド・クローネンバーグ監督作品ということで期待して観たが、これはフロイトとユングという心理学者の実話を映画化したもので、ちょっと「クローネンバーグ作品」というイメージとは違うものであった。
したがって、クローネンバーグ監督作品によくある“ヒネリ”はなく、それがちょっと残念。

主人公はユング。
精神科医である彼のもとに、一人の女性ザビーナが送られてくる。
ザビーナを演じるのは、キーラ・ナイトレイ。
この演技がまた絶妙。
セリフやしぐさ、表情といったところに本物らしい“異常さ”が出ている。
本物の精神異常者だと言われても信じてしまうだろう。
そして治療が始まる。

どうやらザビーナは幼い頃父親から受けていた折檻が心の奥に残っていて、自らを痛めつける事で興奮を覚えるというマゾの要素を持っている。
医師とは言ってもユングは男。
患者は虐げられる事に喜びを覚える妖麗の女性。
となると男女の関係になるのも当然の成り行き。

かくてユングとザビーナは不倫関係となるが、そんな“治療”の効果が出たのか、ザビーナは回復し、やがて学校へと通えるようになる。
こういう“治療”ばかりなら、精神科医も悪くない。
一方、ユングは精神分析界の巨匠フロイトと交流を深めていく。

物語はユングとフロイトとの交流、ユングとザビーナの治療を不倫関係とを時間を追って描いていく。
ユングとフロイトのやり取りは、学術的なものでよくわからない。
フロイトを演じるのは、ヴィゴ・モーテンセン。
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『イースタン・プロミス』で、クローネンバーグ作品に出演していた。
監督とウマが合うのだろうか。

実話をベースにしているためか、期待していた“クローネンバーグ監督らしさ”は感じられなかった。
その代り、出演者の熱演が印象に残った映画である。
フロイトとユングは、実は同時代であり、互いに交流があって後に仲違いしていたという事実は初めて知った。

ユングの患者であったザビーナは、後に治癒して精神分析医になったという。
そして第2次大戦を迎える中で、ユダヤ人ゆえに悲運に見舞われたらしい。
エンターテイメント性は低く、お堅い内容であるが、それなりに堪能できた映画であった・・・


評価:★★☆☆☆


posted by HH at 00:00 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 実話ドラマ