
原題: Fast & Furious 7
2015年 アメリカ
監督: ジェームズ・ワン
出演:
ビン・ディーゼル: ドミニク・トレット
ポール・ウォーカー: ブライアン・オコナー
ジェイソン・ステイサム: デッカード・ショウ
ミシェル・ロドリゲス: レティ
ジョーダナ・ブリュースター:ミア
ドウェイン・ジョンソン: ホブス
カート・ラッセル: ミスター・ノーバディ
ナタリー・エマニュエル:ラムジー
<映画.com>
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人気カーアクション「ワイルド・スピード」シリーズの第7作。オーウェン・ショウ率いる国際犯罪組織を倒し平穏な毎日を送っていたドミニクたちの前に、オーウェンの兄デッカード・ショウが弟の仇を討つべく現われる。元特殊部隊の暗殺者で一国の軍隊に匹敵するほどの力を誇るデッカードは、東京にいるドミニクたちの仲間を襲撃。大切な仲間を奪われたドミニクたちは、圧倒的な強さを誇るデッカードに決死の戦いを挑む。ドミニク役のビン・ディーゼルや本作の撮影期間中に急逝したポール・ウォーカーらおなじみのキャストに加え、人気アクションスターのジェイソン・ステイサムがシリーズ最強の敵デッカード・ショウ役で登場。「ソウ」シリーズのジェームズ・ワンが監督を務め、空中からのダイブや超高級車を使用したジャンプなど、ド派手なカーアクションが連続する。
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『ワイルド・スピード』といえば、ストリートレースの世界を描いたものであったと記憶している。正直言って、興味が持てるジャンルではなかったため、『ワイルド・スピード×3 TOKYO DRIFT』を観て面白くなかった(何と言っても自己評価は珍しい最低ランク☆☆☆☆☆だ)こともあり、続編は観なくなっていた。ところが、その間、随分と進化を遂げていたようである。
冒頭、何やら病院のベッドに横たわる人物を見舞う男。
これがジェーソン・ステイサム。ベッドに横たわっていたのは、どうやら前作(『ワイルド・スピードEURO MISSION』)で倒された国際犯罪組織のボス、オーウェン・ショウだったようで、見舞った男はその兄デッカード・ショウ。このあたりは観ていないので何とも言えない。そしてデッカードは復讐を誓う。
一方主人公のドミニクは、これも前作で再開したレティとの関係に苦慮。
レティに過去の記憶がなく、ストリートレースに誘うも、記憶が戻る兆しはない。
相棒のブライアンは、5歳の息子を幼稚園に慣れないファミリーカーで送迎する毎日。
妻のミアは二人目を身ごもり、それをいつブライアンに伝えるべきかと兄のドミニクに語る。
そんな中、デッカード・ショウはホブス保安官を襲い、ホブスはかろうじて難を逃れるも重傷を負う。このジェイソン・ステイサムと「ロック様」の激突は、さすがに迫力である。そして病院送りとなったホブス捜査官は、この映画の活躍の場を主人公に譲ることになる。
従来のストリートレースモノという認識は、このあたりで完全にひっくり返る。
何かにつけてカーチェイスが出てくるし、挙げ句の果てには車ごとスカイダイビングしてしまうし、意味もなく一人一台に乗っているし、いたるところで「原点」を意識しているのはわかるのだが、その内容は完全に「アクション映画」である。
だからいけないなどと言うつもりはなく、むしろそれで面白くなっていると言えるから良いのであるが、「だったら『ワイルド・スピード』じゃなくて別の映画にしても良いんじゃないの」と思わなくもない。兎にも角にも、そんな「アクション映画」として物語は進んでいく。
そして車ごとスカイダイビングをしたり、林立する高層ビル間を車でダイブしたりと「カーアクション」には拘りを見せるが、これがなかなかの見所。そして難敵ジェイソン・ステイサムとドミニクらとのクライマックスの対決へと続いていく。
すでに「(カー)アクション映画」へと脱皮を果たしていたシリーズは、これまで「食わず嫌い」であったことを反省させられる。観ていなかったシリーズ4作目『ワイルド・スピード MAX』、5作目『ワイルド・スピード MEGA MAX』、6作目『ワイルド・スピードEURO MISSION』を観てみようかと思うところである。
それはまたいずれかの機会として、準主役であるポール・ウォーカーが死んでしまっているにもかかわらず、続編も出るみたいであり、それはそれでどうなんだとも思いつつ、観てみようと思わされるシリーズである・・・
評価:★★★☆☆