2017年02月28日

X-ミッション

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原題: Point Break
2015年 アメリカ
監督: エリクソン・コア
出演: 
エドガー・ラミレス:ボーディ
ルーク・ブレイシー:ジョニー・ユタ
レイ・ウィンストン:パパス
テリーサ・パーマー:サムサラ
マティアス・ヴァレラ:グロメ
デルロイ・リンドー:ホール指導官
クレーメンス・シック:ローチ
トビアス・ザンテルマン:チャウダー
マックス・シエリオット:ジェフ

<シネマトゥデイ>
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キャスリン・ビグロー監督作『ハートブルー』に着想を得た、アスリートによる犯罪集団への潜入捜査を敢行するFBI捜査官の活躍を描くクライムアクション。元アスリートの捜査官がミッションを遂行する一方、命知らずの犯罪者との間に信頼と友情が生まれるさまを活写する。『カルロス』などのエドガー・ラミレスや『スパイ・レジェンド』などのルーク・ブレイシーのほか、サーフィンやスノーボード界などの有名アスリートがスタントとして出演。CGを使用しない生身のアクションの迫力に興奮。
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冒頭、エクストリーム・スポーツに興じるジョニー・ユタは、友人とバイクで危険なジャンプを試みる。しかし、友人は着地に失敗し、ユタの目の前で転落死する。時は流れ、ユタはFBIに志願する。厳しい指導官のポールはなかなか採用に踏み切らない。そんな頃、常人離れした犯行を繰り返す犯罪集団が現れる。高層ビルの上階からバイクで飛び降り、現金輸送機から現金を空中でばら撒き、自分たちは危険な降下で逃げ切る。

そんな犯罪者集団にエクストリーム・スポーツの匂いを嗅いだユタは、FBIに認知されていない彼らの犯行がもう1件あることを見抜き、さらに彼らが「オザキ8」と呼ばれる8つのエクストリーム・スポーツに擬えて犯行を行っていることに気づく。次なる犯行を予告したユタに対し、ポール指導官は、ベテラン捜査官パパスの下での捜査を認め、採用のチャンスを与える。

彼らが現れるポイントをフランスの大波の試練と予測したユタは、自身破格の大波にチャレンジするも失敗。あやうく死にかけたところを同じく大波に挑戦していたボーディに助けられる。アスリート達からカリスマ的人気を誇る彼は、かつてのアスリート時代のユタを知っており、ユタは彼が事件に絡んでいると睨み、行動を共にし交友を深めていく・・・

もともとはキアヌ・リーブスが出演した『ハートブルー』という映画(原題は同じ)のリメイクだそうである。『ハートブルー』の方は観ていないから何とも言えないが、エクストリーム・スポーツに題材をとった映画ということである。エクストリーム・スポーツとは、いろいろな分野で、要はかなり危険な行為にチャレンジするもののようで、ここでは伝説の人物「オザキ」がチャレンジしようとしていた8つの挑戦に挑む犯罪グループを登場させる。

ボーディたちは、犯罪を犯すと言っても、奪ったダイヤモンドは貧村でばら撒き、現金は空中で散布してしまう。それらは「自然への献物」ということらしいが、それで自身の行為を正当化しているのかもしれない。ユタはそんなボーディたちと行動を共にしていく。イタリアの雪山からスノーボードで大滑降し、断崖絶壁からムササビジャンプする。ついていけるのもユタにエクストリーム・スポーツの心得があるからだが、これらのシーンは観ているだけで迫力あって面白い。

もともとエクストリーム・スポーツを使用せんがために脚本を作ったようなところもあるのかもしれない。そういう意味では成功といえるが、肝心のストーリーの方はそれほど面白くもない。怪盗ルパンを気取った犯罪グループだが、鮮やかな犯罪からやがて警官隊との銃撃戦を行うようになり、義賊からは遠ざかっていく。ユタも仲間の女性サムサラと恋仲になったりと、一応お約束の展開が入る。

身分がバレたユタは、試練の内容から次のチャレンジを予測する。ギアナ高地のエンゼルフォールを命綱なしで登っていく様は、実際にどうやっているのかは別として、なかなかの迫力。こうした見せ場は確かに面白いが、クライマックスへ向けてトーンダウン。結局、ユタは何をしていたのかと問われる有様で、観終わってみるとユタとボーディとどっちが主人公だったのだろうと思わざるを得ない。それがこの映画が最終的にパンチ力の欠けたものになった要因であると思う。

迫力はあったのだが、ちょっと焦点のボケてしまった残念さが残る映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年02月26日

スパイ・レジェンド

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原題: The November Man
2014年 アメリカ
監督: ロジャー・ドナルドソン
出演: 
ピアース・ブロスナン:ピーター・デヴェロー
ルーク・ブレイシー:デヴィッド・メイソン
オルガ・キュリレンコ:アリス・フルニエ
ラザル・リストフスキー:アルカディ・フェデロフ
ビル・スミトロヴィッチ:ジョン・ハンリー
イライザ・テイラー:サラ
カテリーナ・スコーソン:セリア
ウィル・パットン:ペリー・ワインスタイン
メディハ・ムスリオヴィック:ナタリア・ウラノヴァ

<シネマトゥデイ>
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ビル・グレンジャーの小説「ノヴェンバー・マン」を実写化した、スパイサスペンス。CIAの敏腕エージェントとして活躍していた過去を持つ男が、自身が育てた現役スパイからの襲撃とその裏に隠された陰謀に挑んでいく。メガホンを取るのは、『バウンティ/愛と反乱の航海』のロジャー・ドナルドソン。主演は『007』シリーズなどのピアース・ブロスナン、『オブリビオン』などのオルガ・キュリレンコ。肉弾戦、銃撃戦、カーチェイスといったアクションに加え、年齢を感じさせないピアースの立ち振る舞いにも引き込まれる。
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 主人公はかつてCIAのエージェントとして活躍していたピーター・デヴェロー。デヴェローはある若手にエージェントとしてのイロハを叩き込む。その若手メイソンと組んだある事件で、デヴェローたちは要人の命を守ったものの、現場の巻き添えで少年を死なせてしまう。それから5年、デヴェローはスイスで引退生活を送っている。

 そんなデヴェローの元へ、元同僚のハンリーが訪ねてくる。モスクワの女殺し屋アレクサが、CIAの諜報員仲間を次々と殺害しているという。裏にいるのは、ロシアの次期大統領候補フェデロフ。かつて行ってきた自分の行為を知る人間を消すのが目的だという。そして、今最も危険な状況にあるのは、デヴェローの恋人ナタリア。ナタリアはフェデロフの側近として潜入しており、重要人物の名前を握っているという。ハンリーは、ナタリアからの指名だとして、デヴェローに救出を依頼する。

 ナタリアはフェデロフの金庫からある人物の写真を持ち出す。しかし、すぐにバレて追われる。危機一髪のところでデヴェローが救い出すが、重要人物である女性の名前をナタリアが告白すると、ナタリアはCIAの潜入チームによって射殺されてしまう。射殺したのは、メイソン。デヴェローはその事実を知ると、静かに現場を立ち去る・・・

 デヴェローは、メイソン率いるチームに追われながらもナタリアの教えた重要人物「ミラ・フィリポワ」を探す。そしてベオグラードの難民センターに滞在していた時に、ミラを担当していた職員アリス・フルニエに行き着く。そこには殺し屋のアレクサがチャンスを伺っており、現場にはCIAチームとフェデロフを追うアメリカ人記者エドガーもアリスに会いに来ている。そしてデヴェローは間一髪でアリスを救い、逃走する・・・

 こうしてアリスを中心に、デヴェローとCIAチームとアリスの暗殺を狙うアレクサとが三つ巴となってストーリーは展開していく。見どころはと言えば、やはり「元ジェームズ・ボンド」のピアース・ブロスナンが再びスパイを演じるというところなのだろう。ただ、「元ジェームズ・ボンド」と言っても、もう15年も前の話だし、こちらの記憶も薄れてきているし、あまり意識はせずに観ていたのが正直なところ。

 それよりも、目まぐるしく展開するストーリーは先を読ませず、その点では見ごたえあるドラマであった。アクションはそれほど派手なものではないが、ピアース・ブロスナン演じる元エージェントは、冷酷な部分もあってちょっと悪役めいている。その通ったあとには誰も残らないということで、「November Man」と呼ばれている所以なのだろうが、そのあたりはもう少し背景を知りたかった気がする。

 できうることなら、ロシアの殺し屋アレクサとデヴェローの絡みがあった方が面白かったと思うが、その点は少々物足りなさが残ったが、全体としては十分楽しめたスパイ映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年02月25日

プロジェクト・アルマナック

プロジェクト・アルマナック.jpg

原題: Project Almanac
2015年 アメリカ
製作:マイケル・ベイ/アンドリュー・フォーム/ブラッド・フラー
監督: ディーン・イズラライト
出演: 
ジョニー・ウェストン:デイビッド
ソフィア・ブラック=デリア:ジェシー
サム・ラーナー:クイン
アレン・エバンジェリスタ:アダム
バージニア・ガードナー:クリスティーナ

<映画.com>
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『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイが製作を手がけ、タイムマシンを手に入れた若者たちが興味本位に過去を変えたことから恐ろしい事態に陥っていく姿を描いたSFドラマ。高校生のデビッドは、幼い頃のビデオ映像に現在の自分の姿が映っているのを発見する。父の作業場からタイムマシンを見つけた彼は、仲間たちと共に過去へさかのぼり、宝くじを当てたりいじめっ子に復讐したりと好き放題に楽しみ始める。ところが、彼らが過去を変えたために現在も変化し、友人の存在が消えてしまう。さらに、世界中で飛行機事故や暴動が起こるようになり、人類は破滅の危機に追い込まれていく。出演は「マーヴェリックス 波に魅せられた男たち」のジョニー・ウェストン、『MIA ミア』のソフィア・ブラック=デリア。
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 主人公のデイビッドは、独自に改良したドローンをビデオに録り、それを添えてMITに願書を提出する。観ていてなかなかの出来栄えなのだが、それが認められて見事念願の合格通知を手にする。しかし、喜びもつかの間、奨学金が予定額に届かず、入学に暗雲が漂う。デイビッドは、7歳の誕生日に父親を事故で亡くし、母親の稼ぎだけでは奨学金なくして大学へは進めない。そんな苦悩を抱えだデイビッドは、屋根裏部屋で父のビデオカメラを発見する。懐かしい映像は、まさに7歳の誕生日パーティのもの。しかしその映像の中に、今の自分の姿を発見して愕然とする。

 さっそくいつもの仲間たちを集め、ビデオの映像から推理して謎を探っていく。そしてそれは地下室にある研究用具に行きつく。さらに父親が実は軍の研究機関にいて、そこにあるのはタイムマシンだと気が付く。持ち前の優秀さを活かし、デイビッドは仲間たちとともに、資料を基にタイムマシンの制作に取り組んでいく。このあたりの流れるような過程は単純に面白い。若者たちが事件に巻き込まれていくパターンは、『トランスフォーマー』シリーズでもおなじみであるが、展開にスピード感があっていい。

 こうしてとうとうデイビッドたちは、タイムマシンを完成させてしまう。そこからデイビッドたちは過去へと戻り、「時間差」を利用して楽しむ。宝クジ(ロトのようものだろうか)を当てて大金を合法的に手にし、テストで好成績を取り、授業中に「45秒」だけ抜け出して過去のロックフェスタに参加する。しかも現在では無価値となったVIPカードをオークションで格安に手に入れた上で参加するという賢さ。デイビッドたちが夢中になって楽しむのも無理はない。

 さらにデイビッドは、密かに思いを寄せていたジェシーに対してアタックし、その心を掴む。これも過去の失敗を糧としてやり直すわけであるから、うまくいくわけである。こうして我が世の春を謳歌するデイビッドたちであるが、これだけだとストーリーは面白くない。やがてその余波は思いもかけない「歴史の改変」となって現れる。それはとうとう航空機事故で多数の死傷者が出るという事態に発展する。

 焦ったデイビッドは、仲間とのルールを破って一人で過去に戻り、変わってしまった過去を直そうと奮闘する。何がどうと因果関係を辿り、何とか正そうと悪戦苦闘するところからドラマが動いていく。こちらを正せばあちらが立たず、で世の中は思う通りには動かない。何度も過去に戻る中、次々と予想外の出来事が起こっていく。恐怖の悪循環。そしてとうとう、決定的な事件が起こってしまう・・・

 こうしたタイムトラベルものには、必然的に「タイムパラドックス」という問題がついてまわる。この物語でもそうであるが、一つの時間の流れの中で考えるとどうしても矛盾が生じてしまう。それを細かくつつくのはナンセンスだろう。「そういうものだ」として観るのが正しい観方である。そして最後にデイビッドは、最初に問題となった時間=7歳の誕生日に戻ることにする。

 「あんなことできたらいいな」「こんなことできたらいいな」そんな願望を実現させてくれるとともに、世の中そううまくはいかないと諭すような内容。スピーディで、主人公デイビッドの心中も良く伝わってくる。主人公が好きになる女性として登場するのは、個人的に注目している『MIA ミア』のソフィア・ブラック=デリア。ここでも美しさは変わらず。引き続き注目していきたい存在である。

 マイケル・ベイの影響力がどこまで出ているのか知る由もないが、『トランスフォーマー』シリーズの香り漂う楽しい映画である・・・


評価:★★☆☆☆



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チャッピー

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原題: CHAPPiE 
2015年 アメリカ
監督: ニール・ブロムカンプ
出演: 
シャールト・コプリー:チャッピー
デーヴ・パテール:ディオン・ウィルソン
ニンジャ:ニンジャ(ダイ・アントワード)
ヨ=ランディ・ヴィッサー(ダイ・アントワード):ヨーランディ
ホセ・パブロ・カンティージョ:アメリカ
ヒュー・ジャックマン:ヴィンセント・ムーア
シガニー・ウィーバー:ミシェル・ブラッドリー

<シネマトゥデイ>
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『第9地区』『エリジウム』の鬼才ニール・ブロムカンプが手掛けたSFアクション。人工知能を搭載したロボットのチャッピーが自身を誘拐したストリートギャングたちと奇妙な絆を育みながら、壮絶な戦いに巻き込まれていく。『第9地区』にも出演したシャールト・コプリー、『X-MEN』シリーズなどのヒュー・ジャックマン、『愛は霧のかなたに』などのシガーニー・ウィーヴァーなど、実力派や個性派が出演。純粋無垢なチャッピーの愛らしい姿やリアルな造形に加え、すさまじいアクションの数々も見もの。
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 近未来。ヨハネスブルグの高い犯罪発生率を減らすため、南アフリカ政府は、大手兵器メーカーTetravaal社から、高性能の人工知能を取り入れた最先端のロボットを購入し警察に配備している。これにより警官の被害が減り、犯罪組織の壊滅にも効果を発揮する。ロボットの設計者ディオン・ウィルソンはさらにAIの改良に励み、ついに人間の知性を模倣した新たなAIソフトウェアを開発する。

 一方、社内では人間の脳波コントロールで動く攻撃ロボット「ムース」を手掛けるエンジニアのヴィンセント・ムーアが、ディオンの成功を妬み、機会を伺っている。そんな中、ディオンは新たに開発した AIの導入についてCEOのミシェル・ブラッドリーの許可を得られず、密かに損傷して廃棄予定だったロボット警官22号とソフトウエアをアップデートするためのUSB持ち出す。

 これを待ち受けていたのは、ロボット警官の活躍で金に窮していたギャンググループのニンジャ、ヨーランディ、アメリカ。彼らはディオンを誘拐すると、壊れたロボットに新しいAIソフトをインストールさせ、意のままに動かし強盗に役立てようと考える。誕生したロボットは赤子同様の知能で、ニンジャらの「教育」により、「ギャング口調」を覚え「成長」していく・・・

 昔何かで、「人間には悪の心があるから相手の悪事がわかる」ということを読んだ気がする。疑うことを知らない幼児は、簡単に騙される。生まれたばかりのチャッピーもそうであり、「犯罪を犯してはいけない」とインプットされているが、「相手を寝かせる」とギャングのニンジャに説明されると、純粋に相手を攻撃して「寝かせ」てしまう。「車泥棒から車を取り返せ」と言われて、素直に車を強奪する。騙されて強盗の手先をするチャッピーの姿は滑稽であるが、かえって人間の醜さを見せつけられる気がする。

 借金返済の期限が迫るニンジャ達は、チャッピーを「最強兵器」として利用しようとし、ムーアはそのテクノロジーを奪うためにチャッピーを襲ってUSBを強奪する。CEOのミッシェルはあくまでもビジネス優先であるし、純粋にテクノロジーを追求するディオンとチャッピーにとって生きにくい環境である。

 「学習する機械」という意味では、『ターミネーター2』を思い出す。ここでもチャッピーは、ギャングのニンジャを「パパ」、ヨーランディを「ママ」として学習し、成長する。短期間でのその成長ぶりは、取り巻く醜い人間達と比較すると、下手をすると人間を上回る「心」を持つに至るかのごときである。

 これからAIはどこまで進化して行くのであろうか。そして出来上がった AIは果たして人間の幸福に役立つのであろうか。「ジャッジメントデイ」を迎えることのない未来を期待したいところである。ヒュー・ジャックマンも『リアル・スティール』のようにロボットで格闘する役柄で登場するが、面白いことに『リアル・スティール』とは善悪正反対である。

アクション映画としても面白く、楽しみながら考えさせてくれる一作である・・・


評価:★★★☆☆




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2017年02月21日

ジョイ

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原題: JOY
2015年 アメリカ
監督: デヴィッド・O・ラッセル
出演: 
ジェニファー・ローレンス:ジョイ・マンガーノ
ロバート・デ・ニーロ:ルディ・マンガーノ
ブラッドリー・クーパー:ニール・ウォーカー
エドガー・ラミレス:トニー・ミラン
ダイアン・ラッド:ミミ
ヴァージニア・マドセン:テリー・マンガーノ
イザベラ・ロッセリーニ:トルーディ
ダーシャ・ポランコ:ジャッキー

<Wikipedia>
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『ジョイ』(Joy)は、2015年にアメリカ合衆国で製作された伝記映画。アメリカ合衆国の女性発明家ジョイ・マンガーノの半生を描いている。監督・脚本はデヴィッド・O・ラッセル。主演はジェニファー・ローレンス。
日本では劇場公開されずビデオスルーとなった。
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 実在の女性発明家を描いた伝記映画。
物語は1989年から始まる。シングルマザーのジョイ・マンガーノは、二人の子供と母と祖母、そしてなぜか離婚した夫を含む家族の面倒を一手に見ている。昼は航空会社の受付カウンターで働き、帰れば家事の一切をこなす。母は1日テレビを見ているだけで、そんな生活にジョイは疲弊している。

 そんなところへ、実の父親ルディが一緒に暮らしていた女性から愛想をつかされて戻ってくる。自動車会社を経営しているルディは、ローンの支払いを手伝ってはくれるものの、異母姉との折り合いは良くない。間も無くルディは未亡人のトルーディと親しくなる。夫の残した遺産で暮らすトルーディに誘われて乗ったヨットで、ジョイは割れたグラスの掃除に使ったモップを絞ろうとして手を怪我してしまう。

 その時、もともと物を作ることが好きだったジョイは、触らずに絞ることが出来るモップのアイデアを思いつく。ジョイは早速トルーディに投資を頼み、父親の工場でモップを生産する。そうして製品化するも、販売ははかばかしくない。落胆するジョイを見るに見かねた元夫が、元同僚のツテを頼みショッピングチャンネル「QVC」のニール・ウォーカーを紹介してくれる。

 彼女の発明品に閃く物があったニールは、番組で紹介することにし、50,000本の商品を用意することを要求する。しかし、それはトルーディにもリスクのある投資であり、ジョイはトルーディに要求されるまま自宅を二番抵当に入れてこれに臨む。万全の体制で放送当日を迎えるが、商品の扱いがよくわからなかった販売担当者がプレゼンに失敗し、モップはまったく売れないまま放送が終了する・・・

 やっぱり自分自身ビジネスマンであり、こうした「ビジネスもの」にはそれだけで興味を惹かれる。もちろん、エンターテイメントの映画であり、実話といっても多少の脚色はあるだろう。それでもそれを差し引いたところで、この手の物語は興味深い。主人公のジョイは、画期的なモップを発明するが、これがなかなか売れない。「良いもの」であることと、「売れるもの」は必ずしもイコールではないという見本のようである。

 なんとか売ろうとして、スーパーの駐車場で実演販売したり(警備員に追い出されてしまうのだが・・・)と悪戦苦闘する。やはり販売ルートの確保は何と言っても難しい。ところが、テレビショッピングという救いの道が開かれる。1度目は見事に失敗し、自己破産の瀬戸際まで追い込まれる。ここで、ジョイは歯を食いしばってニールに食い下がり、2度目のチャンスを獲得する。火事場の糞力ではないが、後のない立場での必死の奮闘はビジネスの真髄かもしれない。

 そして爆発的なヒットへと繋がるが、物語はここで終わらず、さらに2度3度と自己破産の瀬戸際ピンチが訪れる。映画として見ても、ビジネスのヒントとして見ても、なかなか面白い。主演は、ジェニファー・ローレンス。『ハンガーゲーム』でアクション女優へ行くかと思ったが、もともとの演技派ゆえかそちらに戻ってきているようである。しかしながら、『ウィンターズ・ボーン』もそうであったが、「家族のために苦難を引き受ける」という役どころでは共通したものがあると言える。どちらにしても苦難を乗り越えて行くイメージがよくあっていると思う。

 ロバート・デ・ニーロとブラッドリー・クーパーも共演していながら、この映画は日本未公開のようである。つまらない映画が多数劇場公開されている一方、これだけのキャストと内容の映画が未公開というのも、日本の映画配給会社の「見る目」のなさを表している気がしてならない。ジェニファー・ローレンスファンのみならず、ビジネスマンも必見の一作である・・・


評価:★★☆☆☆




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