2018年12月23日

【ボヘミアン・ラプソディ】My Cinema File 2019

ボヘミアン・ラプソディ.jpg


原題: Bohemian Rhapsody
2018年 アメリカ
監督: ブライアン・シンガー
出演: 
ラミ・マレック:フレディ・マーキュリー
ルーシー・ボーイントン:メアリー・オースティン
グウィリム・リー:ブライアン・メイ
ベン・ハーディ:ロジャー・テイラー
ジョセフ・マッゼロ:ジョン・ディーコン
エイダン・ギレン:ジョン・リード
アレン・リーチ:ポール・プレンター
トム・ホランダー:ジム・ビーチ
マイク・マイヤーズ:レイ・フォスター
アーロン・マカスカー:ジム・ハットン
マックス・ベネット:デヴィッド

<映画.com>
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世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、1991年に45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマ。クイーンの現メンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮を手がけ、劇中の楽曲には主にフレディ自身の歌声を使用。「ボヘミアン・ラプソディ」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」といった名曲誕生の瞬間や、20世紀最大のチャリティコンサート「ライブ・エイド」での圧巻のパフォーマンスといった音楽史に残る伝説の数々を再現するとともに、華やかな活躍の裏にあった知られざるストーリーを描き出していく。「ナイト ミュージアム」のラミ・マレックがフレディを熱演し、フレディの恋人メアリー・オースティンを「シング・ストリート 未来へのうた」のルーシー・ボーイントンが演じる。監督は「X-MEN」シリーズのブライアン・シンガー。
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 待ちに待ったと言うのだろうか、フレディ・マーキュリーの伝記映画と聞いて、それだけで観たいと思った映画。そんな思いを抱いた人が多かったのか、大ヒットとなって、ますます観たいと思わされた映画である。

 物語は1970年のロンドンで始まる。フレディ・マーキュリーと名乗る以前の青年ファルーク・バルサラは、インド系の家系に生まれ育ち、家庭は厳格なゾロアスター教。厳しい父親は、息子の夜遊びを快く思っていない。ファルークはそんな父親を無視してライヴハウスへ行く。そのライヴハウスで観たバンド“スマイル”に魅了され、演奏が終わった直後のバンドを探すファルーク。

 そこで、スマイルのメンバーを見つけるも、ちょうどその時、バンドのボーカルがメンバーに脱退を告げているところ。残ったギタリストのブライアン・メイと、ドラマーのロジャー・テイラーにファルークは自らをフレッドと名乗り売り込む。2人の前で歌ったファルークの歌声は2人を魅了し、こうしてファルークはメンバーに迎え入れられる。そしてその晩、のちに婚約者となるメアリーとも出会う。なかなか粋で運命的な出会いだと思う。そう言えば、ビートルズもデビュー直前にメンバーチェンジがあったが、その明暗の落差の大きさに出て行ったボーカルの心境を思ってしまう。

 結成されたバンドは、バンド名を“クイーン”とする。ファルークもフレディと名乗るようになる。その後、ベーシストのジョン・ディーコンが加入し、のちに伝説となるバンド・クイーンが本格スタートする。始動したクイーンは斬新なアイデアでさまざまな演奏方法を試みていく。ティンパニーの上にコインを撒いて叩いたり、アンプをロープで吊るし、振り子のように揺らして左右の立体的な音響で録音したりと、なかなかなのである。溢れんばかりのエネルギーがほとばしり出る勢いを感じさせる。

 やがて「キラー・クイーン」が大ヒットし、「クイーン」の名前が知れ渡る。そんな中、フレディはメアリーとの関係を深めていき、そしてメアリーにプロポーズする。「あれ、フレディってゲイではなかったっけ」と思いながらドラマを見て行く。全米ツアーを果たし、次々とヒット曲を飛ばすクイーンに大手レコード会社EMIが接近し、資金提供して次なるアルバム製作をオファーする。そのために田舎の一軒家を提供する肩入れ振り。

 そして出来上がった曲が映画のタイトルにもなっている「ボヘミアン・ラプソディ」。ところがEMIの担当は顔をしかめる。それは何より6分を越す大曲で、当時そんなに長い曲はラジオで流してもらえないと言うのがその理由。別の曲をシングルにするように強要するが、これにクイーンのメンバーが反発する。「法的にはEMIに権利があったとしても最終的な審判は大衆だ」と言う弁護士の言葉に心で拍手を送る。メンバー全員は要求を断固拒否し、EMIとの契約を破棄するが、このシーンはなかなかスカッとする。

 その後、フレディは知人のラジオDJを口説き、ゲリラ的に「ボヘミアン・ラプソディ」をラジオから流す。それでも「ボヘミアン・ラプソディ」は当初、批評家たちからは酷評されたようであるが、諸外国(特に日本?)では大絶賛され、クイーンは一躍世界の大スターとなる。しかし、その頃からフレディは自身の内なる性癖に目覚め始める。あぁなるほどねと思う。当然、メアリーとの関係も終焉を迎える。フレディは自らをバイセクシャルだとしてメアリーに未練を示すが、メアリーからは「あなたはゲイ」と無情に告げられる。

 栄枯盛衰は世の常か、グループは絶頂を迎えるが、一方でフレディにはソロの話が舞い込む。フレディの前には大金が積まれ、グループの中で自分の意見が必ずしも通らないストレスの中、フレディはこのオファーを受け入れクイーンに亀裂が入る。あまりにもドラマチックな展開である。その後、紆余曲折があり、アフリカ難民救済を目的とした20世紀最大のチャリティコンサート「ライヴ・エイド」に出演する話が持ち上がる。

 この「ライブ・エイド」はクイーン復活のきっかけと言われているもの。ラストはこの「ライブ・エイド」でのクイーンの20分間の演奏が再現される。メンバーの再結束のストーリーは心温まるものであり、映画全編にわたって流れるクイーンの名曲の数々に改めて聞き惚れる。そして何と言っても圧巻はラストのパフォーマンスだろう。10万人以上と言われた観客の迫力はまるでその場にいるかのような臨場感。そのステージには思わず鳥肌が立つ。その場にいることはできなかったが、ひょっとしたら現場にいるよりもはるかに迫力のある追体験だったかもしれない。

 自分は遅れてクイーンの世界に入った方だが、今でも昔買ったベスト盤のCDは持っているし、車のオーディオにはそれが入っている。この映画が公開され、知られざるフレディ・マーキュリーとメンバーの歴史はつくづく興味深い。「ボヘミアン・ラプソディ」や“We Will Rock You”の誕生秘話も初めて知ることができた。観て良し、聴いて良しのこの映画、大ヒットするのも当然だろうと思う。ラストのライブの迫力を味わうためにも、これは大画面の劇場で観るべき作品だと断言できる。

 それにしてもフレディ・マーキュリーの早すぎる死が、改めて世界の損失だと思わされる。大満足の内容だが、個人的に“I Was Born To Love You”が聞けなかったのだけがちょっと残念だった映画である・・・


評価:★★★★☆







posted by HH at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | 自伝ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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