
原題: Moonfall
2022年 アメリカ
監督: ローランド・エメリッヒ
出演:
ハル・ベリー: ジョー・ファウラー
パトリック・ウィルソン: ブライアン・ハーパー
ジョン・ブラッドリー: K・C・ハウスマン
カロリーナ・バルトチャック:ブレンダ・ロペス
マイケル・ペーニャ:トム・ロペス
チャーリー・プラマー:ソニー・ハーパー
ケリー・ユー:ミシェル
ドナルド・サザーランド:ホールデンフィールド
<映画.com>
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「インデペンデンス・デイ」「デイ・アフター・トゥモロー」などのパニックアクション大作で知られるローランド・エメリッヒ監督が、月と地球の衝突という危機に立ち向かう人類の姿を描いたディザスタームービー。原因不明の力によって月が本来の軌道から弾き出され、あと数週間で地球に激突するという驚くべき事実がNASA(アメリカ航空宇宙局)にもたらされる。NASAは現地調査を試みようとするが、同時に組織内部で、とある情報が隠ぺいされていたことが発覚する。地球と月を救うため、NASAの副部長ジョー・ファウラー、過去のある事件からNASAをクビになった元宇宙飛行士のブライアン・ハーパー、天文学博士を自称するKC・ハウスマンの3人が立ち上がり、未曽有の危機に立ち向かう。ジョーをハル・ベリー、ブライアンをパトリック・ウィルソン、KCを「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョン・ブラッドリーが演じた。そのほかの共演にマイケル・ペーニャ、チャーリー・プラマー、ドナルド・サザーランド。2022年7月29日からAmazon Prime Videoで配信。
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2011年、3人の宇宙飛行士ジョー・ファウラー、ブライアン・ハーパー、マーカスはスペースシャトルで衛星の修理に当たっている。するとそこに謎の無数の物体の群れが現れて襲われる。マーカスは宇宙空間に放り出され、ファウラーは意識を失う。ハーパーはシャトルを操縦してなんとか地球に戻るが、NASAはハーパーの荒唐無稽な話を信じず、事故は人為的なミスと見なされ、ハーパーはNASAを解雇される。
そして現在、ハーパーは妻と離婚し、家賃を滞納して経済的に困窮する生活を送っている。一方、ハウスマンは月が巨大な建造物だと主張する変わり者で、世間からは無視されているが、研究だけは怠らず、NASAのデータを巧みに得ることには長けている。それがその時、月の軌道が変わっていることに気づく。ハウスマンはその事実をNASAに連絡するも、相手にしてもらえない。しかし、NASAでもこの事実に気付き、極秘に調査を進めようとするが、ハウスマンがSNSで公表してしまい、パニックが引き起こされる。
NASAはロケットで月に調査船を送る。いつの間にかできた月の表面に開いた垂直な穴を調査するも、ハーパーが目撃した黒い物体の群れに襲われて乗員は全員死亡する。月は軌道を大きく変えて地球に接近し始める。月が地球に接近するとどうなるのか。かつて「ロシュの限界」というものを聞いたことがあるが、この限界を超えると衛星の方が破壊されるが、地球の方にも甚大な影響が出る。人類の存亡が掛かる事態である。
こうした事態になると、人の本心が現れる。NASAの現場指揮官である所長は任務を放棄し、家族と共に避難してしまう。後を託されたファウラーが対応にあたる。所長から教えられたホールデンフィールドを訪ねると、封印された極秘資料から既にアポロ11号の時代に月が空洞であることが判明していた事実が隠蔽されていたことを知る。さらに軍が予算不足で開発を中止したEMP兵器ZX7の存在も知る。
月が軌道を変えた原因は、どうやら謎の物体が関与しているとわかり、ファウラーはZX7によってこれを排除することを思いつく。一方、軍は地球上の核兵器で月を攻撃することを計画するが、距離が近いため地上に放射能が降り注ぐことになる。残された時間は少なく、ZX7を月に運搬する手段もない。ファウラーはハーパーに協力を求め、ハウスマンを連れたハーパーがNASAへとやってくる・・・
月が地球に接近するという大胆なアイディアに基づいたSFパニック映画。ローランド・エメリッヒ監督の名前はよく知っており、期待を持って鑑賞に至る。主演はハル・ベリーにパトリック・ウィルソンだし、観て損はないだろうという判断である。しかし、ストーリー自体は荒唐無稽なもの過ぎて興醒めしてしまった。SFとは言え、個人的にはある程度の現実感がないとちょっと厳しい。
謎の物体がエリイアンであることは許容範囲内であるが、月が巨大建造物だとするところからどうもついていけなくなる。切り札のZX7を運搬する手段がないとなった時、なんと退役したスペースシャトルのエンデバー号を博物館から引っ張り出す。いろいろな都合があるのだろうが、スペースシャトルはやっぱり有益だと思う。そして今や当たり前となったが、NASAだけでは対応できず中国が協力する。シングルマザーであるファウラーの息子のシッターは中国人留学生である。今や中国を無視して映画を創れないのだろう。
ストーリーはどうにもついていけないが、見どころは映像だろう。月の接近とともに地上に起こる様々な影響。潮の満ち欠けが月の張力の影響によることはよく知られているが、今の距離でさえ既に影響があるのだから近づけば、となる。最初は津波だが、さらなる接近によって海水は引っ張り上げられ、小さな子供も浮かび上がってしまう。ハーパーの息子が大木の下に挟まれるが、これを助けたのが月というのは面白い。こういう部分は場繋ぎではあろうが、なかなかのものであった。
大物が出演していることは、それだけで観る理由になる。監督の名前も然り。されどそれが期待通りとは限らない。もちろん、個人の趣向にもよるが、個人的にはイマイチであった。これはこれで、次のハル・ベリー主演作に期待したいと思う一作である・・・
評価:★★☆☆☆

