2023年09月16日

【攻殻機動隊 新劇場版】My Cinema File 2747

攻殻機動隊 新劇場版.jpeg

2015年 日本
総監督: 黄瀬和哉
監督: 野村和也
原作: 士郎正宗 
出演: 
坂本真綾:草薙素子
松田健一郎:バトー
新垣樽助:トグサ
咲野俊介:イシカワ
中國卓郎:サイトー
上田燿司:バズ
中井和哉:ボーマ
沢城みゆき:ロジコマ
浅野まゆみ:クルツ
野島健児:ツムギ
塾一久:荒巻大輔

<映画.com>
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士郎正宗のSFコミックを原作とした人気アニメ「攻殻機動隊」の劇場版。2013〜14年にかけて劇場上映された『攻殻機動隊ARISE』シリーズの劇場版となり、同シリーズを手がけてきた総監督・黄瀬和哉、脚本・冲方丁、音楽・コーネリアスといったスタッフが再結集。オリジナルストーリーで、主人公・草薙素子の過去と、彼女が率いる公安9課=通称:攻殻機動隊の誕生を描く。2029年3月、総理大臣暗殺事件という大事件が発生。バトーやトグサら寄せ集めのメンバーと捜査を開始する素子だったが、彼らをパーツ(部品)呼ばわりする素子にメンバーは反発する。それでも、事件の背後に義体開発の行く末を左右する技術的障害「デッドエンド」をめぐる政治的取引や、電脳ウィルス「ファイヤー・スターター」の存在があることを嗅ぎつける素子だったが、捜査の中でつかんだ手がかりが、やがて素子自身の出生の秘密にもつながっていく。
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このシリーズは、これまで『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(My Cinema File 292)『攻殻機動隊SAC.Solid State society』(My Cinema File 1069)と観てきているし、亜流として『イノセンス』(My Cinema File 658)やハリウッド実写版の『ゴースト・イン・ザ・シェル』(My Cinema File 1794)というのもあった。個人的にストーリーがわかりにくくなっているところはあるが、好きなシリーズなだけに、それはそれで楽しみたいところである。

時にA.D.2029年3月。東亜連合の大使館が何者かに占拠される。警官隊200名が包囲しているが、犯人グループは人質を盾にしており、うかつに手が出せずにらみ合いが続いている。草薙素子率いるメンバーは現場に急行し、密かに現場の様子を伺いながら素子の指示を待っている。その素子は、予算確保の為、総理補佐官との交渉に臨んでいる。早期解決を望む総理は彼女へ権限を発布。それを受けて素子はただちに現場へ急行する。

公安9課の部長、荒巻大輔も現場に来ているが、膠着状態を打開できずにいる。そこへ現れた
素子は、出動準備をしながらネットワーク上にロビーを確立、そこへ隊員を全て集め、情報共有と作戦会議を行う。犯人グループは、国防庁の防衛庁格下げへ反発した国防庁派軍人11名。全員が義体化しており、内2名がヘビー級の改造義体。人質は42名。36名は一か所に集められて爆弾とともに軟禁。残り6名はパニックルームに逃げた幹部。犯人は現在、そのパニックルームの扉を開けようとしている。要求は国防省の維持と軍事裁判の中止。

素子は突入を指示する。彼らは寄せ集めだが、素子自らが選んだメンバーであり、素子は彼らを称して「最高のパーツ」とする。素子はヘリから降下と同時にドミネーションを実行。大使館内の通信を遮断し、素子は単身突入する。ヘビー級の改造義体相手でもあっという間にこれを倒す。サイトーが爆弾の起動装置を狙撃し、ロジコマはステルスで突入し、バトーが人質を確保。ボーマは爆弾処理を行う。素早い連携であっという間に犯人グループを制圧する。

ところが、11人と思われた犯人に12人目が居た事が判明する。すぐさま追跡するが、その姿は素子と瓜二つの姿。その同時刻、長崎ホテルで秘密会談中の総理大臣が爆弾テロで暗殺される。その場には、素子のかつての友人クルツ中佐も同席しており、巻き添えを食う。事件は現職総理大臣の暗殺という事態になる。素子は事件の背後関係を調べることにする。もう、シリーズも何作目とあって、基本的な理解は進んでいる。ただ、ストーリー的にはどうしてもわかりにくくなる傾向があるのは否めない。

今回は、素子と同じ義体を使用している人物が現れる。そして素子自身の過去も明かされる。それは現在とは比較にならないくらい高度な技術の行く末。このシリーズを観ていると、ついつい「人間とは何をもって人間というのか」という疑問に行き当たる。映画の中でもさらりと描かれているが、目の見えない少女が義体によって見えるようになる、歩けない者が歩けるようになる。腕や足を失っても義体で生身と変わらない生活ができるのは素晴らしい。だが、疑似記憶となると、もう自分自身がわからなくなる。

素子も現代であれば生きられなかったはず。ストーリーとは別に、深い思考の世界に引きずり込まれていく。さはさりなん、義体、電脳戦によるアクションを中心としたストーリー展開は、多少のわかりにくさがあっても面白いのは事実。まだまだシリーズは多様化しており、これからも楽しみいと思う。アニメも良いが、CGの実写でも観てみたいと思わせてくれる一作である・・・


評価:★★☆☆☆








posted by HH at 00:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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