2008年08月11日

【マトリックス】My Cinema File 253

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原題: The Matrix
1999年 アメリカ
監督: アンディ・ウォシャウスキー/ラリー・ウォシャウスキー
出演: キアヌ・リーヴス/ ローレンス・フィッシュバーン/キャリー・アン・モス/ヒューゴ・ウィーヴィング/グロリア・フォスター

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近未来。
コンピュータ・プログラマーのトーマス(キアヌ・リーヴス)は裏稼業ではネオと呼ばれる名うてのハッカーだったが、ある日、突然トリニティ(キャリー=アン・モス)と名乗る美女の接触を受け、彼女に導かれて、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)なる人物に会う。
彼はトーマスが生きているこの世は、実はコンピュータが創造した仮想世界で、実際は彼らが造り出した巣の中で夢をみせられているだけだという恐るべき真実を告げる・・・
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この映画を初めて観た時は衝撃を受けた。
心に残る一作であり、もう一度観てみたくなった。
2回目以降はいろいろと観察する余裕も出てくる。

この映画は実に哲学的だ。
今現実だと思っている世界が実は仮想世界だったら、と恐ろしい問いを投げ掛けてくる。

コンピューターが支配する近未来。
人類の手により地球は青空を失い、人工知能を持ったコンピューターは人間を培養する事でエネルギーを得ている。
培養されている人間は頭にプラグをつながれ、仮想空間でそれが現実と認識する世界で普通に暮らす・・・

現実とは何なのか?
手に触れられるものか?
匂い、音、目に見えるもの・・・すべてが脳の中の電気信号としたら・・・
今まわりにある現実世界が現実であるとは誰も断言できなくなる。
真実はただ一つ、デカルトの言う「我思う、ゆえに我あり」、つまり思考しているという自分自身であるが、その真実はカプセルの中の培養液の中なのかもしれない・・・
映画とは離れていつの間にかそういう思考空間に入り込んでしまう。

主人公ネオは仮想空間ではハッカーである。
ある晩、「白いウサギについていけ」という謎のメッセージを受け取る。
不思議の国へと向かうネオに、アリスのように「白いうさぎについていけ」とはちょっと洒落ている。

モーフィアスに差し出された赤いカプセルと緑のカプセル。
赤いカプセルは不思議の国へ、緑のカプセルは元の生活へと繋がる。
最初は誰でも赤いカプセルを選ぶだろう。
しかし、その真実の姿が青空を失った地球で粗末な食べ物に耐えながらコンピューターと戦う世界だとしたら、人はみんな赤いカプセルを飲むだろうか?

仲間を裏切るサイファー。
こんな事だったら赤いカプセルは飲まなかったと告白する。
良いレストランでおいしい食事をし、金持ちの有名人になりたいと取引条件を出すサイファーは果たして映画の中だけの「どうしようもない奴」なのだろうか?

次第に仮想空間での動きに慣れていくネオ。
哲学的な問い掛けはそのままに映画は激しいアクションの後半へと進む。
誰も歯が立たなかったエージェントに対して初めて戦いを挑む救世主ネオ。
このあと第3作まで続くシリーズとなったが、なんと言っても第1作のこの衝撃度は大きかった・・・


評価:★★★★☆
posted by HH at 21:55 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るオススメ映画
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