
2006年 日本
監督: 森川時久
出演: 滝田栄 /松坂慶子/三田村邦彦/中村梅雀
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税理士・飯塚毅は栃木県鹿沼市と東京に会計事務所を構えていた。
飯塚は誠実な人柄で、顧客からも職員からも慕われていた。
その飯塚の事務所に、突然、税務調査が入った。
調査は、会計事務所だけならず、彼の顧客にも及んだ。
「調べられて困ることは何もない」と、言う飯塚だったが、関東信越国税局は、飯塚が顧客に薦めてる「別段賞与」という節税制度を認めていなかった。
それは、飯塚が別件で国税局に対して訴訟を起こしていた事に対する嫌がらせだった・・・
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今やコマーシャルでもよく見かける税理士・公認会計士のネットワークTKC。
そのTKCを創設したのが飯塚毅税理士。
なんとドイツの税法までマスターし、ドイツ語でスピーチしてしまう恐ろしいほど頭の良い人物だ。
そんな彼が国税庁から睨まれて不当な弾圧を受けた「飯塚事件」。
それを描いたのがこの映画。
原作は高杉良の同名小説。
実話ならではの迫力が随所に漲る小説だ。
残念ながら映画よりも面白い・・・
戦後の復興を担ってきた官公庁。
日本の復興に大いなる貢献をしてきたものの、東京オリンピックを控え高度成長期に入った日本においては負の側面が顔を出しつつあった。
すなわち、我々こそが国家であり指導者であり逆らう事は許さないという思い上がりだ。
ここに出てくる国税庁の人々もそんな意識の塊だ。
中小企業のため「1円の不足も、1円の納めすぎもあるべきではない」という信念を持った飯塚税理士は税法を研究し、「別段賞与」という手法を顧問先に指導する。
利益を先送りするこの手法は中小企業にとってはありがたい節税手法であったが、税務署からすれば「脱税」にしか映らない。
意のままにならぬとわかると顧問先を集中的に税務調査で締め上げ、顧客が離れていくように仕向け、またそのように直接働きかける。
今こんな事をやったら大問題であるが、当時はそれを平気でやったわけである。
まさしく官の思い上がり。
そうした官の弾圧に耐え、ただひたすら自らの正当性を訴え続けた飯塚税理士の姿はまさに「不撓不屈」。
長いものには巻かれろという風潮に一撃を浴びせかける。
やがて官との戦いに勝利するが、勤勉で信念を貫く男の姿には思わず目頭が熱くなる。
是非小説で読むべき話である。
映画はそのあとでも良いだろう・・・
評価:★★☆☆☆



