2011年09月08日

ツリー・オブ・ライフ

ツリーオブライフ.jpg

原題: The Tree of Life
2011年 アメリカ
監督: テレンス・マリック
出演: ブラッド・ピット/ショーン・ペン/ジェシカ・チャスティン/フィオナ・ショウ/ハンター・マクケラン

<STORY>********************************************************************************************************
若い頃に弟に死なれたジャックは、仕事で成功し中年にさしかかった今も、子ども時代のトラウマに囚われていた。
1950年代半ば、中央テキサスの田舎町で暮らしていた10代のジャック。
夢のように美しい風景に包まれていながら、彼の生活は、強権的な父親に完全に支配されていた。
「男が成功するためには、なによりも力が必要」と信じ、自分の信念を息子たちに叩き込もうとする父親。
我が子に無償の愛を注ぎ続ける聖母のごとき母親。
そんな相反する両親に挟まれ、翻弄されるうち、幼かった少年はやがて純真さを失い、そんな自分に傷ついていく…。
時が経っても痛みを伴う回想の中で、ジャックは心の平安にたどりつけるのか?
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この映画を観た友人が一言「難解だった」と感想をもらした。
「2001年宇宙の旅」みたいなものだろうか、と最初のシーンから緊張して観た。
例えワンシーンであろうと見逃すまいと・・・
その結果の感想は、一言で言えばこの映画は「理解する映画ではなく感じる映画だ」というものだった。

冒頭で少女とともに語られる言葉「生き方には2つある。世俗に生きるか、神に委ねるか」、これが全編を通して描かれる。
中心となるのは両親と3人の子供の一家。
音楽家になる夢を諦め、世俗で金と名誉を求めるも挫折していく父。
その夢を子供たちに託そうと厳格に躾ける。
一方で神の御心のままに生きようとする母。

宇宙の映像が挿入される。
そして生命の誕生と進化。
恐竜が闊歩する。
そして親らしき恐竜が子供らしき恐竜の頭を踏みつける。
その後のストーリーを暗示するかのように・・・
そして、恐竜時代に終わりを告げる事を意味する隕石の落下・・・

人類は繁栄し、もっとも繁栄するアメリカに住む一つの家族。
生命進化の大きな流れ(Tree of Life)からすれば取るに足りない存在。
神へ祈りを捧げたところで、大きな川の流れの中のそれは小さな波紋の如く、神の目には止まらないように思える。
事実、敬虔に生きていても、母は最愛の息子を失う。
それは誰にも逆らえない運命。

淡々と過ぎゆく一家の日常生活。
厳格な父と子供たちの葛藤。
観ているうちに何かの映画と似ているような気がしてきた。
「アース」のような自然界のドキュメンタリーだ。
これは動物たちの代わりにある家族の日常を追い掛けたものだ。
動物たちの家族が自然の中で、餌を捕えたり、敵に追われたり、兄弟でじゃれあったりしているのを観ているようだ。

それを観ていて、その動物たちを映す事に寄って監督は何を言いたいのだろうと推理しても始らない。
自然に生きる動物たちのありのままの姿を観て、それぞれ何を感じるかだ。
大人になっても厳格な父と敬虔な母が心の中で同居する長男。
そんな長男を中心にその家族を観ていて何かを感じる映画なのだろう。

「シン・レッド・ライン」でも監督のテレンス・マリックは、まるで叙事詩のような戦争映画を作ったが、この映画にも相通ずるものがある。
面白いか面白くないかと言う観点から評価したらまったく面白くない。
ただ何かを感じる映画である。
それがカンヌ映画祭パルム・ドールの理由なのかもしれない。
確かである事は、スカッとしたい時に観るのにはふさわしい映画ではないという事である・・・

それにしても一家の子供たち。
ショーン・ペンとブラッド・ピットに良く似ていた。
本当の子供を出演させているのかと思ってしまった・・・


評価:★★☆☆☆

                     

     
posted by HH at 23:08 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(2) | ドラマ
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映画「ツリーオブライフ」批評  めっちゃ眠いzzz(○゚ε゚○)
Excerpt: ツリー・オブ・ライフ観ましたよ〜(◎´∀`)ノ この作品は映画評論家の方とかが見
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