2017年01月10日

ギヴァー 記憶を注ぐ者

ギバー 記憶を注ぐ者.jpg

原題: The Giver
2014年 アメリカ
監督: フィリップ・ノイス
出演: 
ブレントン・スウェイツ: ジョナス
ジェフ・ブリッジス: ギヴァー
メリル・ストリープ: 主席長老
オデイア・ラッシュ: フィオナ
アレクサンダー・スカルスガルド: ジヨナスの父
テイラー・スウィフト: ローズマリー

<シネマトゥデイ>
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ロイス・ローリーのSF児童文学「ギヴァー 記憶を注ぐ者」を、『ソルト』などのフィリップ・ノイス監督が映画化。欲望や憎悪などの感情が排除され、争いもない近未来の管理社会を舞台に、記憶を受け継ぐ使命を与えられた若者がある人物との出会いを通じ、平和な理想郷のいびつさに気付いていく姿を描く。キャストにはオスカー俳優ジェフ・ブリッジスとメリル・ストリープ、『マレフィセント』などのブレントン・スウェイツ、人気歌手テイラー・スウィフトら豪華な面々がそろう。
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近未来を舞台にしたSF作品。人々は争いのない平和な理想郷「コミュニティー」で生活を送っている。そこは徹底した管理社会であり、戦争も悪天候も憎悪や恐怖という感情もない理想社会。職業等は全て長老委員会が決定し、人々は投薬によって感情や感覚を抑制されている。

主人公はそこに暮らす青年ジョナス。時にジョナスは幼馴染のフィオナらとともに儀式に臨む。そこで一定年齢に達した子供たちは自転車をもらい、ジョナスらは職業を決められ、年老いた者たちは「旅立つ」。それは住民たちにとっての大きなイベントであり、ジョナスたちも自分たちがどんな職業に就くのかを考え、ウキウキしている。

そんな儀式で、ジョナスは予想に反し、「レシーヴァー(記憶を受け継ぐ者)」という大役に任命される。訝しがりながらも主席長老からの命を受けたジョナスは、コミュニティーの全ての記憶を蓄えている唯一の人物で「ギヴァー(記憶を注ぐ者)」と呼ばれる老人のもとへと向かう。そこでジョナスは初めて、人類が今まで歩んできた愚かしくも輝かしい歴史や、愛や憎しみ等の感情を知ることになる・・・

物語の冒頭はずっと白黒画面が続く。それは「平等」が行き渡った社会が個性を失っている象徴のようである。そしてジョナスが、人類の失われた記憶を受け取り、感情を得ていくにつれ、画面はカラーになっていく。このあたりの工夫はわかりやすい。さらに人々は職業選択の自由も失っている。儀式の日に職業が発表される様は、なんとなく『ダイバージェント』を彷彿とさせられる。まぁSFの未来世界などはみんな似てくるのかもしれない。「旅立ち」も映画『アイランド』と同じである。

戦争のない世界は確かに理想である。ただそれが歴史や感情や悪天候すらない世界だったとしたらどうだろうかと、考えさせられる。人々は投薬によって感情を抑えられている。したがって怒りもないし、だから感情対立もなく平和が保たれる。SFだと言ってしまえばそれまでであるが、いろいろと映画の示唆するところは深いところである。

 そんな深い映画ではあるものの、ストーリーとしてははっきり言って面白くない。長老の代表はメリル・ストリープだし、ギヴァーはジェフ・ブリッジスだし、大物が出演しているのに凡作となってしまっているのはとても残念である。まぁエンターテイメントというよりは、いろいろと考えてみるヒントとなる映画という位置付けなのかもしれない。昔の古い映画『ソイレント・グリーン』を思い出させてくれた映画である・・・


評価:★★☆☆☆





posted by HH at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | SF/近未来ドラマ
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