2017年06月08日

ヴィクター・フランケンシュタイン

ヴィクター・フランケンシュタイン.jpg

原題: Victor Frankenstein
2015年 アメリカ
監督: ポール・マクギガン
出演: 
ジェームズ・マカヴォイ:ヴィクター・フランケンシュタイン
ダニエル・ラドクリフ:イゴール・ストラウスマン
ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ:ローレライ
アンドリュー・スコット:ロデリック・ターピン警部補
チャールズ・ダンス:フランケンシュタイン男爵
フレディ・フォックス:フィネガン・ウェイランド

<映画.com>
********************************************************************************************************
『X-MEN』シリーズのジェームズ・マカボイと『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフが主演を務め、伝説のモンスター誕生の瞬間と人間の狂気を描いたダークファンタジー。大ヒットテレビシリーズ「シャーロック」のポール・マクギガンが監督を務め、『クロニクル』のマックス・ランディスが脚本を手がけた。ロンドン王立医科大学の学生ビクター・フランケンシュタインは、自身の手で命を創り出すという思いにとり憑かれていた。ある日、人体の構造を独学で学んでいるという青年イゴールと知り合ったビクターは、その医学的才能を見込んで自分の助手にする。やがてビクターの研究は常軌を逸していき、ついに非人道的な方法で生命体を創造することに成功。しかし、生み出された「怪物」は暴走し、ビクターとイゴールに襲いかかってくる。
********************************************************************************************************

 フランケンシュタインは、ドラキュラや狼男と並ぶ世界三大モンスターとして映画でも取り上げられることが多い。直近では『アイ・フランケンシュタイン』があったし、オールスター勢ぞろいの『ヴァン・ヘルシング』もあったし、数え上げればキリがない。そんな中でまた新たな一作である。

 物語は、サーカス団で不遇な境遇にあるせむし男の目を通して描かれる。のちにフランケンシュタインによってイゴールと呼ばれるが、その醜さから他のサーカス団員から蔑まれている。(ちなみにこのせむし男イゴールは『ヴァン・ヘルシング』にも登場する)イゴールはなぜか医学に興味を持ち、独学ながら知識を蓄えている。そして密かに空中ブランコのローレライに想いを寄せているが、醜いせむし男には高根の花。

 そんなある日、演技中にローレライが落下して重傷を負う。その場にいた医大生のヴィクター・フランケンシュタインが様子を伺うが、そこでイゴールが咄嗟に応急処置を行う。その才能に気付いたフランケンシュタインは、檻に閉じ込められていたイゴールを救い出し、背中の膿を抜き矯正器を着けさせ、せむしを治療する。名前のなかった男に「イゴール」と名付けるが、それはフランケンシュタインのルームメイトの名前である。

 フランケンシュタインがイゴールを助けたのには理由があり、実はフランケンシュタインは命を創造する研究をしているのである。動物の死体を集めて来ては、臓器をつなぎあわせる。イゴールの手伝いもあってやがて蘇生に成功する。気を良くしたフランケンシュタインは、大学でその成果を発表することにし、イゴールは大怪我から回復したローレライを誘う・・・

 かつてロバート・デ・ニーロが主演した『フランケンシュタイン』は、ヴィクター・フランケンシュタイン博士が造った怪物(クリーチャー)を物語の中心に添えていた。この映画は、助手ともいうべきイゴールの視点。どこに視点を合わせるかによって、物語も雰囲気が異なってくる。ロバート・デ・ニーロの『フランケンシュタイン』は、悲しみの色をまとっていたが、この映画でもイゴールの切なさが随所に溢れている。

 一方、ヴィクター・フランケンシュタインは、発明に向かってまっしぐら。その情熱は良しであるが、その危うさを訴える周囲の声は耳に入らない。何かを成し遂げようとする時、こういう情熱は不可欠だと思うが(実際、その情熱がゆえに研究は成功している)、辿り着いた結末は、やはり周りの危惧した通りとなった。その行為は責められても、情熱は責められない。「最大の作品はお前だ」と最後にイゴールに向けた手紙に記すが、それがせめてもの救いであろうか。

 この手の物語は、怪物の動きに焦点が当たりやすいが、この映画はヴィクターと助手を務めたイゴールの人間ドラマ。オカルト・ホラーには分類しにくい映画である・・・


評価:★★☆☆☆





この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/450834478
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック