2017年07月07日

リベリオン

リベリオン.jpg

原題: Equilibrium
2002年 アメリカ
監督: カート・ウィマー
出演: 
クリスチャン・ベール:ジョン・プレストン/クラリック
エミリー・ワトソン:メアリー・オブライエン
テイ・ディグス:アンドリュー・ブラント/クラリック
アンガス・マクファーデン:副総裁デュポン
ショーン・ビーン:エロール・パートリッジ
ウィリアム・フィクナー:ユルゲン

<シネマトゥデイ>
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第3次世界大戦後、警察国家の中で反乱者を取り締まる聖職者についた男の葛藤を、今までに見たこともない新しい武術でスピーディに展開するアクションエンターテインメント。製作はスピーディな演出に定評のある『スピード』のヤン・デ・ボン。主役に『アメリカン・サイコ』のクリスチャン・ベールが他に例のない設定の武術を見事にこなす。脇を固めるのは『レッド・ドラゴン』のエミリー・ワトソン、『ロード・オブ・ザ・リング』のショーン・ビーンなど演技派揃い。爽快でスタイリッシュなガン=カタと名付けられた未体験アクションは必見!
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映画をたくさん観ている私だが、観落としている映画も多々ある。「クリスチャン・ベール」主演のこの映画もその1つ。気が付いて慌てて鑑賞に至った次第である。
物語は、第三次世界大戦後の世界。戦後に出現した都市国家・リブリアでは、二度と戦争が起らないようにするために、何と人間の感情を持つことを禁じるという手段を採用している。過去の二度の世界大戦では、「国家間の連帯」に寄ろうとして、国際連盟、国際連合と作られたが、それで失敗したため大きな発想の転換があったらしい。

そのリブリアでは、感情を揺り動かす対象となる音楽や文学書籍、絵画や映像など「感情的なコンテンツ」は全て「EC-10」として禁止されている。さらに人々は「イクイリブリウム(この映画の原題)」という政府機関が生産・配給する感情抑制薬であるプロジアムの服用を義務付けられている。これによって人々は無感情に生きている。

ところがそんな方針に逆らい、薬の服用を拒んで「EC-10」を所有する人間が出てくる。そういう人々は「感情違反者」として、当局が取り締まりを強めている。その摘発を行うのが、特殊捜査官「グラマトン・クラリック」。中でも主人公の第1級クラリックのジョン・プレストンは、優秀なエリート捜査官である。

プレストンは、妻が感情違反で処刑されたという過去を持ち、息子のロビー、娘のリサと3人で暮らしている。ロビーはクラリック志望であり、やがてはプレストンのような優秀な捜査官になる事が伺える。妻が連行されて行く時も、有罪となって火炙りで処刑された時も、プレストンは無表情にそれを見送っている。確かに、戦争などは起こりそうもない。

そんなある日、プレストンは、「感情違反者」のグループを一斉検挙し、犯人グループを射殺、発見された本物の「モナリザ」を何と焼却してしまう。戦争を回避するためなら文化遺産の焼却でも何でもOKというところは、今の共産党の行く末みたいである。そしてイェーツの詩集を持っていた同僚のパートリッジが、「違反者」だとわかり、何の躊躇もなく射殺する。そしてある日、プレストンは偶然服用しようとしていたプロジアムのカプセルを割ってしまう・・・

何とも変わった想定のSF映画。こうした未来社会を舞台とする映画は珍しくないが、限られた狭い範囲なのか、全世界なのかよくわからないが、映画を観る範囲ではごく狭いエリアの話に思える。戦争を回避するために感情を無くさせるという考えは、同じ目的で「記憶」を無くさせる世界を描いた『ギヴァー 記憶を注ぐ者』を連想させる。記憶のない世界もだが、感情のない世界もまた味気ないもの。いくら崇高な目的とは言え、人間らしさも考えたいものである。

そんな不自然な世界は、必然的にほころびが生じる。「禁止」は蜜の味でもあり、禁断の果実ほど甘いものはない。2つの映画の世界はともに、主人公の動きによって体制が揺らいで行く・・・
そうしたストーリーに加え、この映画の大きな特徴はクリスチャン・ベール、エミリー・ワトソン、ショーン・ビーンという出演陣だろうか。正直言ってB級臭の漂う映画に出てくるキャストとは思えない。

もう1つは、主人公プレストンの格闘術だろう。銃を主力としながら、まるでダンスのようなガン捌き。クリスチャン・ベールだから様になってはいるが、私の友人がやったらタコ踊りになる代物である。「見せる」という目的であるからいいのだろうが、なかなかユニークなアクションであった。B級映画の帝王クリスチャン・スレイターあたりに主役を演じさせた方が、B級感を前面に出せてよかったのではないかと思わされる。ちょっと大物が出演するのはもったいないと思われる映画である・・・


評価:★★☆☆☆





posted by HH at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | SF/近未来ドラマ
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