2008年06月03日

【タイタニック】My Cinema File 219

Titanic2.jpg


原題: Titanic
1997年 アメリカ
監督: ジェームズ・キャメロン
出演: レオナルド・ディカプリオ/ケイト・ウィンスレット/ビリー・ゼーン/キャシー・ベイツ/フランシス・フィッシャー

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現代。
1500人の乗客とともに北大西洋3773メートルの深海に眠るタイタニック号の引き上げ作業が行われていた。
作業を指揮しているのは行方不明となった宝石「碧洋のハート」を発見し、一攫千金を狙うラベット。
海底の金庫から見つかったのは、若い女性を描いた一枚の絵だけだった。
その女性の裸の胸に身につけていたのが「碧洋のハート」。
この模様をテレビで見た101歳の女性ローズ・カルバートが孫娘のリジーとともにラベットに会いに来る。
彼女はタイタニック号事故の生存者で、問題の絵のモデルだという。
悲劇の航海の模様が、ローズの口から語られていく・・・
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(心に残る一作は過去に観た映画を取り上げています)

公開から早いもので10年が過ぎたわけであるが、観終わって10年たっても詳細まで思い起こせるだけインパクトの大きな映画である。
タイタニック号の遭難事故という実在の事件の中にフィクションを当てはめるというストーリーは「ベルサイユのばら」がそうであったが、なかなかにして面白いものである。

親も反対する身分違いの恋、そして家柄も釣り合うライバルが恋路に立ち塞がるというパターンは今更ながらであるが、伝統的な悲恋劇のパターンである。
欲しい物も思いのままの世間知らずのお嬢様が、身の回りの世界には絶対にいない野生的な男に惹かれて行くのはお馴染みの展開だ。
しかし、そんな二人をタイタニック号に乗せてしまったのがこの映画のすごいところなのだろう。

順調に航海が終わっていたならば、二人のドラマももっと違った展開になったのであろう。
しかし、やはり歴史は変えられず起こるべき事故が起こる。
氷山との衝突(接触)シーンから一連の沈没シーンはCGの威力をまざまざと見せ付けられる。

臨場感溢れる船内のパニック。
冷静な人、自分の事だけを考えて行動する人・・・
大きく傾き、そして渦を巻いて沈没していく船体。
これだけでも観る価値はありそうである。

そんなメインストーリーにあって心惹かれるのはジャックの生き方だ。
三等客席の切符しか持っていない(それもポーカーで巻き上げた)ジャックが、一等客室の食事に招待される。
ナイフとフォークの使い方すらわからない。
そんな中で、ジャックが物怖じする事なく自らの思いを語るシーンは印象的だ。
「根なし草のような生活に満足しているのか」という嫌味たっぷりな問いかけに、
「健康な体とスケッチブックがあって、毎日未知の一日が始まる。橋の下で寝る事もあれば、今はこうして豪華客船でシャンパンを飲んでいる。人生は贈り物。どんなカードが配られても毎日を大切にしたい(make each day count)」と堂々と答える。
そしてそれを見つめるローズの表情が何とも言えない。

家名だけでお金のない母親のため、金の為に結婚しようとしていたローズ。
その彼女がそんなジャックに惹かれていく。
それはワイルドな男に惚れるという意味だけではなく、絶望し切っていた自分の将来に対する生き方を指し示すものでもある。

乗船客に比して圧倒的に少ない救命ボート。
冷たい海水にたちまち体温を奪われ船と運命を共にする乗船客・・・
そんな運命を悟った二人の最後の「約束」・・・

最初は宝探しと息巻いていた引き上げ計画の実行メンバーもローズの話に最後は声も出ない。
それは見ている方も同じである。
その後の人生でローズがどのように約束を守ったかが、写真で語られる。
引き上げメンバーが捜し求めていた宝石は、実は意外な場所にあった。
その宝石はローズにとっていかに価値がないか、は観ているものにはよくわかる。

ジェームズ・キャメロン監督が脚本も手がけたこの作品、「ターミネーターU」の次に好きな作品である。


評価:★★★★★





Titanic1.jpg
posted by HH at 23:25 | 東京 🌁 | Comment(0) | TrackBack(1) | 心に残るオススメ映画
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Tracked: 2012-05-05 00:17