2025年08月23日

【ブラックアダム】My Cinema File 3053

ブラックアダム.jpg

原題: Black Adam
2022年 アメリカ
監督: ジャウム・コレット=セラ
出演: 
ドウェイン・ジョンソン:ブラックアダム/テス・アダム
オルディス・ホッジ:ホークマン/カーター・ホール
ノア・センティネオ:アトム・スマッシャー/アル・ロススタイン
サラ・シャヒ:アドリアナ
マーワン・ケンザリ:イシュマエル/サバック/アクトン王
クインテッサ・スウィンデル:サイクロン/マクシーン・ハンケル
モー・アマー:カリーム
ボディ・サボンギ:アモン
ピアース・ブロスナン:ドクター・フェイト/ケント・ネルソン

<映画.com>
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『ワイルド・スピード』 『ジュマンジ』シリーズなど数々の大ヒット作で人気のドウェイン・ジョンソンが、DCコミックスが生み出したアンチヒーロー、ブラックアダムに扮したアクションエンタテインメント。原作ではシャザムの宿敵として登場したブラックアダムを主人公に、その誕生秘話を描く。
5000年の眠りから目覚めた破壊神ブラックアダム。かつて彼の息子は自らの命を犠牲にして父を守り、その力を父に託した。ブラックアダムの力は、息子の命と引き換えにして得られたものだった。そのことに苦悩と悔恨を抱えるブラックアダムは、息子を奪われたことに対する復讐のため、その強大な力を使って暴れまわり、破壊の限りを尽くす。そんなブラックアダムの前に、彼を人類の脅威とみなしたスーパーヒーローチーム「JSA(ジャスティス・ソサイエティ・オブ・アメリカ)」が立ちはだかる。
ブラックアダムと対峙するヒーローチーム「JSA」のメンバーで魔術師ドクター・フェイト/ケント・ネルソン役を、「007」シリーズの5代目ジェームズ・ボンドで知られるピアース・ブロスナンが務めた。JSAのリーダーで空の王者ホークマン役にオルディス・ホッジ、嵐を操るサイクロン役にクインテッサ・スウィンデル、巨大化する能力を持つアトム・スマッシャー役にノア・センティネオ、物語の鍵を握る女性アドリアナ役にサラ・シャヒ。『ジャングル・クルーズ』でもドウェイン・ジョンソンとタッグを組んだジャウム・コレット=セラ監督がメガホンをとった。
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SFは前提条件の説明から入ることが多いが、この物語も同様。ただしちょっと長い。アン=コット王の支配下にある5,000年前のカンダック。世界四大文明よりも古い。王は身につける者に大きな力を与えるといわれる「サバックの冠」を作るため、奴隷たちにその材料となる魔法の結晶「エテルニウム」を探す過酷な労働を強いている。そしてある日、ついにある奴隷がエテルニウムを発見する。ところが、それを受け取った監視兵は褒美を要求するその奴隷を刺殺してしまう。

それを目の当たりにしたとある少年は監視兵からエテルニウムを奪うと、奴隷たちに自由を獲得しようと呼びかける。しかし、少年はすぐに捕えられ、斬首刑に処されることに。ところが、まさに剣が振り下ろされようとした瞬間、少年は異世界でシャザムの力を与えられ、カンダックの英雄テス・アダムに変身すると、アン=コット王を殺し、その支配を終わらせる。ところが英雄は、そのまま消息を絶ってしまう。そして5,000年の歳月が流れる・・・

現代のカンダック。そこは、ギャングによって軍事支配されている。その街にやって来た考古学者のアドリアナ・トマズは、弟のカリム、助手のサミールとイシュマエルの協力を得て、山に隠されていた遺跡へサバックの王冠を探しにやってくる。ところが、どこで情報が漏れたのか、ギャングは後をつけてきていて、サミールは殺されてしまう。アドリアナはなんとか王冠を見つけるが、ギャングに取り囲まれてしまう。咄嗟に足元に刻まれていた呪文「シャザム」を唱えるとアダムが現代に復活する。

このアダムの能力が半端ではない。空を飛び、小銃の銃弾にもびくともせず、RPGのロケットも手でつかんでしまう。ギャング団が何をしても太刀打ちできず、あっという間に全滅する。しかし、ギャングの1人が撃ち込んだエテルニウムの入ったロケットをキャッチするが、その爆発で負傷して気を失う。この時点でこの映画の主役であるスーパーヒーローブラック・アダムの能力が明らかになるが、なんだかスーパーマンのようである。クリプトナイトをエテルニウムに置き換えればほとんど同じではないかと思ってしまう。

アドリアナに運ばれ、息子アモンの部屋で目覚めたアダム。ドアを開けるという事を知らず、壁をぶち破って移動する。人間をみな嫌悪するかの如く唯我独尊に振る舞う。その頃、政府高官のアマンダ・ウォーラーは、ヒーローチーム「ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ(JSA)」の面々に、アダムを拘束するよう連絡する。このJSAがまた能力者の集団である。ドクター・フェイトは魔法を駆使し、ホークマンは空を飛び、サイクロンは風を操り、アトムスマッシャーは巨大化して一丸となってアダムに襲い掛かる。

これもまた突然出てきたヒーロー軍団に戸惑う。DC版アベンジャーズなのか。ヒーロー軍団とブラック・アダムとの街を破壊しながらの戦い。その戦いの合間を縫ってアドリアナとアモンはサバックの王冠を持って逃げ惑う。そこへ現れたのが調査チームに同行していたイシュマエル。再会を喜ぶのもつかの間、実はイシュマエルはギャング団のリーダーで、密かに王冠を狙っていたとわかる。イシュマエルはアモンを捕まえ、飛行バイクで逃走する。すると、アダムはアドリアナに頼まれ、アモンを助けに行く・・・

あちらこちらと場面展開が早い。アダムとヒーロー軍団とイシュマエル軍団との戦い。近未来兵器も登場し、なんだかあちこちから取り寄せた既視感のある具材で料理を出されたようなストーリーである。唯一、アダムの正体の意外性だけが一ひねりを感じられたところである。それにしても、アダムになるのも戻るのも「シャザム」という呪文が関係する。それは同じDCコミックの『シャザム!』(My Cinema File 2195)と関係あるのだろうかと、観ながら頭に「?」マークを浮かべていたが、どうやらその通りで、シャザムの敵役らしい。しかし、この映画ではその片鱗も見せない。

アダムを演じるのは、もはや「ロック様」もすっかり過去となったドウェイン・ジョンソン。その肉体美は健在でブラックアダムのにじみ出る迫力はさすがである。さらにドクター・フェイトを演じるのは、5代目ジェームズ・ボンドのピアース・ブロスナン。すっかりいいお爺さんになっている。役者陣に不満はないが、何となく二番煎じ感が漂い、続編を観たいという気になれない。ラストで御大スーパーマンが登場する(マーベルのようにエンドクレジットの途中でだ)が、今後どういう絡みの展開があるのだろうか。そこは楽しみな部分はあるが、単体ではちょっと辛いかもしれない。

ヒーローが量産されて溢れかえっている現代。続編を観たくなるかどうか、微妙な一作である・・・


評価:★★☆☆☆








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2025年06月22日

【クレイヴン・ザ・ハンター】My Cinema File 3025

クレイヴン・ザ・ハンター.jpg

原題: Kraven the Hunter
2024年 アメリカ
監督: J・C・チャンダー
出演: 
アーロン・テイラー=ジョンソン:クレイヴン/セルゲイ・クラヴィノフ
アリアナ・デボーズ:カリプソ
フレッド・ヘッキンジャー:ディミトリ
アレッサンドロ・ニボラ:ライノ/アレクセイ・シツェビッチ
クリストファー・アボット:フォーリナー
ラッセル・クロウ:ニコライ

<映画.com>
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マーベルコミックの人気キャラクターで、スパイダーマンの宿敵として知られるアンチヒーロー、クレイヴン・ザ・ハンターを主役に描くアクション。素手で猛獣を倒すほどの身体能力と五感を武器に戦うクレイヴン・ザ・ハンターが、いかにしてその力を手に入れ、悪名高い最強のハンターとなったのか、誕生の物語を描く。
幼い頃、裏社会を牛耳る冷酷な父親とともに狩猟に出かけた際、巨大なライオンに襲われたことをきっかけに「百獣の王」のパワーをその身に宿したクレイヴン。自身の父親がもたらしたこの世の悪を始末するという目的を抱いた彼は、金儲けのために動物を殺める人間たちを次々と狩っていく。一度狙った獲物はどこまでも追い続け、必ず自らの手で仕留めるクレイヴンだったが、そのなかでやがて、縁を切ったはずの父親との対峙を余儀なくされる。さらに、全身が硬い皮膚に覆われた巨大な怪物ライノの出現によって、戦いは次第にエスカレートしていく。
主演は『キック・アス』 『TENET テネット』のアーロン・テイラー=ジョンソン。クレイヴンの父親にラッセル・クロウ、ヒロインのカリプソ役に『ウエスト・サイド・ストーリー』のアリアナ・デボーズ。監督は「トリプル・フロンティア」「マージン・コール」のJ・C・チャンダー。
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ロシアの囚人流刑地に1人の男が収容される。男の名はセルゲイ。いかにも凶悪犯ばかりという感じの刑務所であるが、同室の男にさっそく脅される。しかし、「3日で出て行く」とセルゲイが宣言すると、同室の男は鼻で笑う。セルゲイは刑務所に収容されながらも世界中で武器を売りさばくキーロフ・ギャングのボスであるセミョンの前に連れていかれる。ギャングのボスと自分を囲む部下を前にしてもセルゲイは怯むことなく、「クレイブン」と名乗るとあっという間に全員を惨殺し、常軌を逸した身体能力で刑務所から脱獄する。


時を遡る事16年前、弟のディミトリとニューヨークの学校に通っていたセルゲイは父のニコライに呼び寄せられ、タンザニアに狩りに連れて行かれる。2人の母親は精神を病んで自殺していたが、そんな母親を父ニコライは弱者と吐き捨てる。そんなニコライはギャングのボスであり、2人に強い人間になり自分の後を継ぐことを求めている。ハンティングもその一環であり、目的は「レジェンド」と呼ばれるライオン。それを仕留めることで息子たちを鍛えようという腹積もりのようである。

ところが単独で行動していたセルゲイが「レジェンド」と遭遇する。咄嗟に銃を向けるが、何かを感じたセルゲイは銃を下ろす。ところがそれを目撃したニコライが「レジェンド」に向けて発砲したことで、「レジェンド」は興奮しセルゲイを襲撃しこれを連れ去る。その頃、タンザニアの祖母を訪ねていた少女のカリプソは、祖母から何でも治すことの出来る「秘薬」を受け取るが、「レジェンド」に襲われて瀕死のセルゲイを見つけた彼女はセルゲイに「秘薬」を半分飲ませる・・・

病院に運ばれたセルゲイは死亡を宣告されるが、3分後に息を吹き返す。回復してロンドンの家に戻ったセルゲイは、ニコライが「レジェンド」を殺し剥製にしたことに憤慨し、1人で生きていくことを決意して家を出る。弟ディミトリを1人家に残すことが気がかりだったが、セルゲイは亡き母が土地を所有するロシアの山中へ向かい、そこに居を定める。秘薬の効果なのか、セルゲイは人間の力を越える能力を身につけていることがわかる・・・

マーベル作品という事で、超人的な能力を持つ主人公が登場するのだろうと見当はつく。空を飛んだりはできないが、人力を越える能力は冒頭の刑務所のシーンでいかんなく発揮される。その能力の源泉はアフリカで飲まされた秘薬。その能力を持って各地で密猟者たちを成敗していく事からマスコミから「ザ・ハンター」と呼ばれるようになる。もともとはロシア人で、ロシア語を話すというところが変わっていると言えば変わっている。

詳しくは知らないが、どうやら本作の主人公クレイヴン・ザ・ハンターはスパイダーマンの宿敵だという事で、本来は悪役なのだろう。しかし、本作ではあくまでも主人公である。ライノというやはり超人的な能力を持つ宿敵が現れ、命を助けてくれたカリプソと再会し、行動を共にする。さらにフォーリナーという超人的な幻覚能力を持つ傭兵と対峙する。マーベルだけあって戦闘シーンの迫力は申し分ない。

ラッセル・クロウがマフィアのボスでセルゲイとディミトリの父親として登場する。ロシア語訛りの英語を話し、マフィアのボスの貫禄は十分。息子たちに自分の後継者としての強さと非情さを求め、触れられてはいないがたぶん母親が精神を病んだ原因もそこにあるのだろう。ある意味、それも子供への愛情なのだろうが、その結果は意外な形となって実現する。これだけで終わる単発モノであればあまり面白くはない。どういう形であれ(スパイダーマンと絡むのであろうか)、再登場が望ましいと思う。

そういう意味で、次回作を期待したい映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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2025年04月25日

【ジョーカー フォリ・ア・ドゥ】My Cinema File 2997

ジョーカー フォリ・ア・ドゥ.jpg

原題: Joker: Folie a Deux
2024年 アメリカ
監督: トッド・フィリップス
出演: 
ホアキン・フェニックス:アーサー・フレック/ジョーカー
レディー・ガガ:リー・クインゼル
ブレンダン・グリーソン:ジャッキー・サリバン
キャサリン・キーナー:メリーアン・スチュワート
ザジー・ビーツ:ソフィー・デュモンド
リー・ギル:ゲイリー・パドルズ
ハリー・ローティー:ハービー・デント
スティーブ・クーガン:パディ・マイヤーズ
ジェイコブ・ロフランド:リッキー
ケン・レオン:ルー博士
シャロン・ワシントン:ケーン
ビル・スミトロビッチ:裁判長

<映画.com>
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孤独な大道芸人の男が、絶対的な悪へと変貌するさまを描いた『ジョーカー』の続編。前作から2年後を舞台に、悪のカリスマとして祭り上げられたジョーカーが謎めいた女性と出会う。トッド・フィリップス監督とホアキン・フェニックスが再び手を組む。『ハウス・オブ・グッチ』などのレディー・ガガのほか、ブレンダン・グリーソン、キャサリン・キーナーらがキャストに名を連ねる。
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バットマンの好敵手ジョーカーの誕生秘話という触れ込みで楽しみにして観た前作であったが、期待に反して違和感だけが残るものであった。ジョーカーと言えばどこまでも憎々しく、そして徹底した悪の存在。それがいかんなく発揮されたのが、『ダーク・ナイト』(My Cinema File 283)であった。ところが、前作でのジョーカーは社会の負け犬で、弱々しく、くたびれた中年男でまだ少年のブルース・ウェインとの年齢差もあって、疑問だらけであった。にも関わらず、続編を観てしまうのが映画ファンの性かもしれない。

初めにジョーカーのアニメが流れる。それは自分の影に翻弄されるジョーカー。ここにも圧倒的な悪の存在感を持ったジョーカーはいない。そしてところは医療刑務所に移る。そこは「ジョーカー」を名乗り、殺人事件を起こしたアーサーが収容されているところ。アーサーは看守にも「今日のジョークは何だ?」と半ばバカにされた扱いを受けている。やせ細り弱々しいその姿は、ジョーカーとして世間を騒がした男の姿とは程遠いもの。そしてそんなある日、アーサーは、そこで不思議な魅力をもつ女性に会う。

それは治療の一環としてセラピーに訪れていた一団の1人。彼女の名はリー。リーは手で自分の頭を打ち抜く動作をしてみせる。それ以来、リーはアーサーの面会に訪れるようになる。アーサーが殺人を犯したテレビショーを見て、自分と同類だと感じたようである。積極的なリーの行動は、アーサーの中の何かを目覚めさせる。アーサーはジョークを飛ばし、タバコをふかし、公表よりも殺した人数が多いと告白する。母親が数に入っていないのだと言う。そんな発言にリーは満足そうな表情を浮かべる。

リーの行動はエスカレートする。アーサーを脱獄させようと、映画鑑賞の時間にリーが火を放つ。所内はパニックになり、その隙をついてアーサーとリーは手を取って逃げ出す。結局、この試みは失敗する。懲罰房に入れられたアーサーの元を訪ねたリーは、「本当のあなたになって」とアーサーの顔にジョーカーのメイクを施す。やがてアーサーの裁判が始まる。裁判所の前にはジョーカーの恰好をしたジョーカー信者たちが大勢人だかりを作っている。

この物語の中心はアーサーの裁判。弁護士は幼い頃のトラウマからアーサーの中に別の人格・ジョーカーがいるという精神疾患を理由に無罪を主張する。裁判は、様々な証人が呼ばれ、その証言によって、アーサーの生い立ちや犯行の事実、ジョーカーの存在についてなどの主張を交えて進められていく。しかし、自分の存在を無視したかのような裁判の進行に苛立ったアーサーは何と弁護人を解任して自分自身で弁護する事を申し立てる・・・

リーは常に裁判を傍聴し、自己弁護をはじめたアーサーの姿に歓喜する。さらにアーサーは、ジョーカーメイクで法廷に現れる。法廷内はさながらジョーカーのショータイムと化す。リーもピエロのメイクを施して法廷に赴く。町中のジョーカー信者たちも熱狂していく。その一方、医療刑務所では、受刑者たちのヒーローとなる反面、看守からのひどいイジメに遭い、アーサーを慕っていた青年も看守に殺されてしまう。そうした事態に身も心も疲弊していくアーサー・・・

裁判ではヒーローのように振る舞うアーサーだが、所詮はカゴの中の鳥。そこにはやはり従来のイメージのジョーカーはいない。リーの正体は『スーサイド・スクワッド』(My Cinema File 1656)のハーレイ・クインでる。演じるのはレディ・ガガであるが、その狂気の様はイメージ通りである。そして裁判に熱狂を起こしたアーサーだが次第にトーンダウンしていく。どうもこの映画には疑問が残る。そして謎のラストシーン。解釈によっては本筋に戻す展開と言えなくもない。

映画は創り手の思いがこもったものであるから、自由でいいと思うが、一連のシリーズモノにするならその世界観は統一しておきたいところ。ラストの展開が本筋への揺り戻しだとすれば、アーサーとは一体何だったのだろうか。謎を謎のままにして終わらせるのであろうか。それとも第3弾があるのだろうか。疑問を疑問のままにされてしまうと何とも消化不良感だけが残されてしまう。複雑な後味の一作である・・・


評価:★★★☆☆










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2025年03月05日

【ヴェノム ザ・ラストダンス】My Cinema File 2977

ヴェノム ザ・ラストダンス.jpg

原題: Venom: The Last Dance
2024年 アメリカ
監督: ケリー・マーセル
出演: 
トム・ハーディ:エディ・ブロック/ヴェノム
キウェテル・イジョフォー:ストリックランド将軍
ジュノー・テンプル:テディ・ペイン博士
リス・エバンス:マーティン
ペギー・ルー:ミセス・チェン
アラナ・ユーバック:ノア
スティーブン・グレアム:マリガン刑事
クラーク・バッコ:セイディ
アンディ・サーキス:ヌル
クリスト・フェルナンデス:バーテンダー

<シネマトゥデイ>
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トム・ハーディが主人公を続投し、マーベルコミックに登場するキャラクター、ヴェノムを描く『ヴェノム』の第3弾。ヴェノムの秘密が明らかになり、それを狙う地球外生命体のシンビオートとの激しいバトルを映し出す。監督などを務めるのは、前2作で脚本などを担当したケリー・マーセル。『死の谷間』などのキウェテル・イジョフォーのほか、ジュノー・テンプル、リス・エヴァンスらがキャストに名を連ねる。
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『ヴェノム』(My Cinema File 2159)『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(My Cinema File 2581)に続くシリーズ第3弾。どこか宇宙の果てで物語は始まる。ヌルと呼ばれる存在が閉じ込められている。自由になるためには「コーデックス」という鍵が必要であり、それを探し求めて怪物ゼノファージを放つ・・・

そんなことは露とも知らないエディ・ブロックは、本業はどこへやら。ヴェノムとともにメキシコのバーで酔っ払っている。しかし、少々状況はややこしい。サノスによって人類の半分が消失した5年間があったとバーテンダーが語る。ところがそのバーテンダーが変わる。と言っても別人というより同じ人物だが別の同一人物。このところマーベルはいくつもの次元を取り入れているのでややこしいが、別の世界のバーテンダー(あるいはエディが別の次元に飛んだのか)のようである。

ヴェノムは触手を伸ばし、ノリノリで勝手なカクテルを作る。ふとニュースを見ると、エディは指名手配犯になっている。前作でパトリック・マリガン刑事を殺害した容疑である。いつの間にかエディが殺害したことになっている。酔ったままバーを出て、夜の町を歩き、いつの間にか倉庫のようなところに来ている。たくさんの犬が檻に入れられており、いつのまにか良からぬ風体の連中に囲まれている。しかし、エディとヴェノムの力を借り、相手を倒してしまう。

一方、エディがいたバーにレックス・ストリックランドが現れ、バーテーブルに残っていたヴェノムの一部を回収し、去っていく。そして、エリア51の軍施設に来るとレックス・ストリックランドはシンビオートのサンプルをサディ・クリスマスに渡す。そこにはテディ・ペインという科学者もいる。ペインは幼い頃に双子の兄を亡くし、それが心の傷となっている。その施設には、なんとパトリック・マリガンも運び込まれている。生きてはいるが、シンビオートに寄生されている。

ヌルの求めていた「コーデックス」は、シンビオートが宿主を蘇らせた時に作られるものだという。実はヴェノムがエディを蘇らせた時に作られており、ヴェノムの姿の時にそれが現れる。そして怪物ゼノファージは、それを感知して襲ってくる。このゼノファージは不死のような強さをもっていて、地球上では無敵のヴェノムやシンビオートが束になっても倒せない。そのゼノファージがヴェノムのコーデックスを感知する。今度の物語はエディ+ヴェノムとゼノファージとの戦いとなる。

宇宙人が運び込まれているという噂のあるエリア51だが、表向き廃止が宣言されるが、その地下ではシンビオートの研究が秘密裏に行われている。さまざまなシンビオートが捕獲されていて、それが後半では意外な形でゼノファージと対峙する。それにしても、よくわからないのがコーデックス。宿主を蘇らせた時に作られるのであれば、もういくつも作られていそうな気もする。特にマリガンは蘇ってはいないのだろうかと疑問符がつく。

ストリックランドとゼノファージという2つの勢力に追われることになったエディ+ヴェノム。1匹でも手ごわいゼノファージが次々に現れる。ヴェノムは知恵も動員して最後の勝負に挑むが、このシリーズはこれで終わりなのだろうかというエンディング。終わりと見せかけてまた復活するのだろうか。それはよくわからないが、終わるのも惜しい気がする。まだまだ続いてほしい一作である・・・


評価:★★☆☆☆








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2024年12月31日

【デッドプール&ウルヴァリン】My Cinema File 2950

デッドプール&ウルヴァリン.jpg

原題: Deadpool & Wolverine
2024年 アメリカ
監督: ショーン・レビ
出演: 
ライアン・レイノルズ:ウェイド・ウィルソン/デッドプール
ヒュー・ジャックマン:ローガン/ウルヴァリン
エマ・コリン:カサンドラ・ノヴァ
モリーナ・バッカリン:ヴァネッサ
ロブ・ディレイニー:ピーター
レスリー・アガムズ:ブラインド・アル
アーロン・スタンフォード:パイロ
マシュー・マクファディン:パラドックス
ダフネ・キーン:ローラ/X-23
ジョン・ファブロー:ハッピー・ホーガン
ジェニファー・ガーナー:エレクトラ
ウェズリー・スナイプス:ブレイド
チャニング・テイタム:ガンビット
クリス・エバンス:ジョニー・ストーム
ヘンリー・カビル:カヴィルリン

<シネマトゥデイ>
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ライアン・レイノルズ演じるデッドプールとヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが共闘を繰り広げるアクション。世界の命運を左右する、あるミッションをめぐって、鍵を握るウルヴァリンにデッドプールが助けを要請する。監督を『ナイト ミュージアム』シリーズや『フリー・ガイ』などのショーン・レヴィが務める。
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前作の最後にケーブルのタイムトラベル装置を使って過去に戻ったデッドプールは、ガールフレンドのヴァネッサの命を救った後、神聖時間軸・アース616へと移動する。何を思ったのか、アベンジャーズへ加入すべくハッピー・ホーガンとの面接に望む。しかし、人格的な問題なのか、面接に落とされる。命を救ったヴァネッサとの関係も悪化し、破局してしまう。ウェイドはヒーローを引退し、中古車セールスマンとして平凡な生活を送っている。

その日、ウェイドの誕生日パーティーが催されるが、そこへ時間変異取締局(通称TVA)のエージェントが現れ、ウェイドを連行する。TVAエージェントはドラマシリーズの『ロキ』を観ていたので馴染みがあったが、そうでないと意味不明かもしれない。連行したのはミスター・パラドックス。彼によれば、将来的な危機から神聖時間軸を守るためにウェイドを招聘したのだという。その最中、ウェイドたちが暮らす時間軸がもっとも主要な存在「アンカー」であったウルヴァリンが死亡したため、ゆるやかな滅亡へ向かっていると知る。

分岐時間軸の剪定をやめたTVAに痺れを切らしているパラドックスは、デッドプールがTVAの仲間になった後に彼の時間軸の滅亡を加速させ、すぐにでも消し去る計画を語るが、デッドプールは拒絶しパラドックスのタイム・パッドを奪うと、数々のマルチバースを訪れて代わりとなるウルヴァリンを探し始める。最終的にバーで酔いつぶれているウルヴァリンをTVAに連れ帰るが、パラドックスによればこのウルヴァリンは自身の世界を失望させるほど酷い行いをしたため、アンカーとしての適性はないという。デッドプールはパラドックスの魂胆を見抜くが、ウルヴァリン共々剪定され、虚無の世界に送られてしまう。

この虚無の世界もいきなり出てきたのでは、わからないのではないかと思えてならない。TVAによって元の時間軸から剪定された者たちが生き残りをかけて生活している場所で、そこで喧嘩になったウェイドとウルヴァリンが戦っていると、一人の男が現れる。それはファンタスティック・フォーのメンバー、ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ。3人は虚無で人攫いを行うミュータントたちの襲撃で捕獲され、カサンドラ・ノヴァの要塞に連行される。強力なテレキネシスとマインドコントロールの能力を持つミュータント、カサンドラ・ノヴァは、チャールズ・エグゼビアの妹である。

能力も飛びぬけ最強の存在として虚無の世界に君臨するカサンドラ。まずは元の世界に戻るためデッドプールとウルヴァリンは共闘する。デッドプールは相変わらずのマシンガントーク。X−MENシリーズではどこか亜流感のあるデッドプールであるが、ようやくX−MENの主流であるウルヴァリンとタッグを組む。しかし、この2人、事あるごとに対立し派手に殺し合う。と言っても、両者は不死身の再生能力を持っているために死ぬ事はなく、互いに気を失うまで戦い続ける事になる。そして本作では、ブレイド、エレクトラ、ガンビット、そして『LOGAN ローガン』(My Cinema File 1796)に登場したローラ/X-23が登場する。オールスターとは言わないが、隅からかき集めてきた感がある。

『LOGAN ローガン』(My Cinema File 1796)では、能力が衰えて死亡したウルヴァリンであるが、マルチバースの概念を導入した事により、もう「何でもあり」である。ブレイドなどすっかり忘れた存在だったが、「昔の名前で出ています」的な登場である。そして最後には様々な世界のデッドプールが登場する。女性から骸骨だけのもの、あるいは犬のデッドプールも登場し、もう笑ってしまう。あまり広げ過ぎない方がいいように思うが、何とも言えない。

今後、アベンジャーズとの共闘はあるのだろうか。X−MENの世界はどうなるのだろうか。マルチバースはせっかく一つの世界として完結した『LOGAN ローガン』(My Cinema File 1796)を無にしてしまうものであると言える。製作者の意図はわからねど、それもいかがなものかと思わざるを得ない一作である・・・


評価:★★☆☆☆







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