
原題: Venom: The Last Dance
2024年 アメリカ
監督: ケリー・マーセル
出演:
トム・ハーディ:エディ・ブロック/ヴェノム
キウェテル・イジョフォー:ストリックランド将軍
ジュノー・テンプル:テディ・ペイン博士
リス・エバンス:マーティン
ペギー・ルー:ミセス・チェン
アラナ・ユーバック:ノア
スティーブン・グレアム:マリガン刑事
クラーク・バッコ:セイディ
アンディ・サーキス:ヌル
クリスト・フェルナンデス:バーテンダー
<シネマトゥデイ>
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トム・ハーディが主人公を続投し、マーベルコミックに登場するキャラクター、ヴェノムを描く『ヴェノム』の第3弾。ヴェノムの秘密が明らかになり、それを狙う地球外生命体のシンビオートとの激しいバトルを映し出す。監督などを務めるのは、前2作で脚本などを担当したケリー・マーセル。『死の谷間』などのキウェテル・イジョフォーのほか、ジュノー・テンプル、リス・エヴァンスらがキャストに名を連ねる。
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『ヴェノム』(My Cinema File 2159)、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(My Cinema File 2581)に続くシリーズ第3弾。どこか宇宙の果てで物語は始まる。ヌルと呼ばれる存在が閉じ込められている。自由になるためには「コーデックス」という鍵が必要であり、それを探し求めて怪物ゼノファージを放つ・・・
そんなことは露とも知らないエディ・ブロックは、本業はどこへやら。ヴェノムとともにメキシコのバーで酔っ払っている。しかし、少々状況はややこしい。サノスによって人類の半分が消失した5年間があったとバーテンダーが語る。ところがそのバーテンダーが変わる。と言っても別人というより同じ人物だが別の同一人物。このところマーベルはいくつもの次元を取り入れているのでややこしいが、別の世界のバーテンダー(あるいはエディが別の次元に飛んだのか)のようである。
ヴェノムは触手を伸ばし、ノリノリで勝手なカクテルを作る。ふとニュースを見ると、エディは指名手配犯になっている。前作でパトリック・マリガン刑事を殺害した容疑である。いつの間にかエディが殺害したことになっている。酔ったままバーを出て、夜の町を歩き、いつの間にか倉庫のようなところに来ている。たくさんの犬が檻に入れられており、いつのまにか良からぬ風体の連中に囲まれている。しかし、エディとヴェノムの力を借り、相手を倒してしまう。
一方、エディがいたバーにレックス・ストリックランドが現れ、バーテーブルに残っていたヴェノムの一部を回収し、去っていく。そして、エリア51の軍施設に来るとレックス・ストリックランドはシンビオートのサンプルをサディ・クリスマスに渡す。そこにはテディ・ペインという科学者もいる。ペインは幼い頃に双子の兄を亡くし、それが心の傷となっている。その施設には、なんとパトリック・マリガンも運び込まれている。生きてはいるが、シンビオートに寄生されている。
ヌルの求めていた「コーデックス」は、シンビオートが宿主を蘇らせた時に作られるものだという。実はヴェノムがエディを蘇らせた時に作られており、ヴェノムの姿の時にそれが現れる。そして怪物ゼノファージは、それを感知して襲ってくる。このゼノファージは不死のような強さをもっていて、地球上では無敵のヴェノムやシンビオートが束になっても倒せない。そのゼノファージがヴェノムのコーデックスを感知する。今度の物語はエディ+ヴェノムとゼノファージとの戦いとなる。
宇宙人が運び込まれているという噂のあるエリア51だが、表向き廃止が宣言されるが、その地下ではシンビオートの研究が秘密裏に行われている。さまざまなシンビオートが捕獲されていて、それが後半では意外な形でゼノファージと対峙する。それにしても、よくわからないのがコーデックス。宿主を蘇らせた時に作られるのであれば、もういくつも作られていそうな気もする。特にマリガンは蘇ってはいないのだろうかと疑問符がつく。
ストリックランドとゼノファージという2つの勢力に追われることになったエディ+ヴェノム。1匹でも手ごわいゼノファージが次々に現れる。ヴェノムは知恵も動員して最後の勝負に挑むが、このシリーズはこれで終わりなのだろうかというエンディング。終わりと見せかけてまた復活するのだろうか。それはよくわからないが、終わるのも惜しい気がする。まだまだ続いてほしい一作である・・・
評価:★★☆☆☆