2017年07月21日

ジェーン

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原題: Jane Got a Gun
2015年 アメリカ
監督: ギャビン・オコナー
製作: ナタリー・ポートマン他
出演: 
ナタリー・ポートマン:ジェーン・ハモンド
ユアン・マクレガー:ジョン・ビショップ
ジョエル・エドガートン:ダン・フロスト
ノア・エメリッヒ:ビル・ハム・ハモンド
ロドリゴ・サントロ:フィッチャム
ボイド・ホルブルック:ビック・ビショップ

<シネマトゥデイ>
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『ブラック・スワン』『マイティ・ソー』シリーズなどのナタリー・ポートマンが、製作と主演を務めたウエスタン。ニューメキシコを舞台に、夫を傷つけた悪漢に戦いを挑む女性とその手助けをする元恋人の姿を描く。メガホンを取るのは、『ウォーリアー』などのギャヴィン・オコナー。『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガー、『ウォーリアー』にも出演したジョエル・エドガートンらが共演している。ナタリーが見せるガンアクションに注目。
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舞台はアメリカ西部。荒野の一軒家で、ジェーンは夫ハムと娘と暮らしている。考えてみればこの時代、こんな荒涼とした西部でこんな暮らしをしていた人がいたのだと改めて思う。その開拓者スピリッツはすごいと思う。そんなある日、ジェーンはいつものように娘と2人で家にいると、馬に乗って夫が帰ってくる。しかし、様子がおかしい。駆けつけてみると夫は背中に何発もの銃弾を受けて瀕死の状態。弾を抜き取るジェーンに、ハムはビショップの名を告げる。

ビショップは西部劇にありがちな悪役のボス。ハムの命を狙うビショップが追っ手を差し向けてくるのは時間の問題。瀕死のハムは、ジェーンに娘を連れて逃げろと言う。動けないハムに、ジェーンは娘を友人宅に預けるとある男の元へと向かう。その男ダンは、南北戦争の英雄でありジェーンのかつての恋人。しかし、すがる思いで助けを求めるジェーンにダンは冷たく言う。「お尋ね者のハムを差し出して懸賞金をもらって逃げたらどうか」と。時間が迫りくる中、ジェーンは覚悟を決めて銃を手に取る。

こうしたストーリーが進みながら、かつてのダンとジェーンの甘い関係が描かれる。二ヶ月で帰ると伝え、戦場へと出かけていくダン。これで2人の運命が狂う。そしてなぜビショップがハムを追うのか、ビショップとハムとジェーンとの関係が明らかになる。なぜジェーンはダンの帰りを待たなかったのか。そこには止むに止まれぬ理由がある。そんな理由などつゆも知らないダンであるが、やはり心に残るはジェーンへの思いか。結局ジェーンを助ける道を選ぶ。

身動きできないハムを抱え、家に籠城するジェーンとダン。そこに押し寄せるは部下を大勢引き連れたビショップ。その激突が西部劇らしいクライマックスとなる。西部劇は数多いが、心に残るものはやはりドンパチだけではない。ジェーンとハムとダンとの三角関係は、思う通りにいかない世の中の無情を表していて、そして3人の関係には「切なさ」が漂う。

近年観た西部劇で個人的にイチ押しなのが、『許されざる者』『3時10分、決断の時』であるが、両者とも見せ場はドンパチではない。戦わざるを得ない者たちの「切なさ」が根底にある。この「切なさ」が映画に深みをもたらしていると思う。この映画もまさにそんな映画である。

主演はナタリー・ポートマン。個人的には『Vフォー・ヴェンデッタ』以来、注目している好きな女優さんである。この映画ではなんと製作にも名を連ねていて、やっぱり俳優さんもある程度の実績を残すと監督や製作など作り手の方にまわりたくなるものなんだろうかと思ってもみる。でも、いい映画だと自分で創って出演してとやりたくなるものなのだろう。

適役で登場するのは、最後まで本人と分からなかったユアン・マクレガー。ナタリー・ポートマンとは『スター・ウォーズ』のエピソードI〜IIIで共演していたなと思い出す。この人の出演作品もハズレが少ない。両者が揃えば鬼に金棒かもしれないと思う。

原題の持つ意味の深い味わいがなんとも言えない西部劇である・・・


評価:★★★☆☆




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2017年05月31日

ラスト・ナイツ

ラスト・ナイツ.jpg

原題: Last Knights
2015年 アメリカ
監督: 紀里谷和明
出演: 
クライヴ・オーウェン:ライデン
モーガン・フリーマン:バルトーク卿
クリフ・カーティス:コルテス副官
アクセル・ヘニー:ギザ・モット
伊原剛志:イトー
アン・ソンギ:オーギュスト卿
ペイマン・モアディ:皇帝
パク・シヨン:ハンナ
ノア・シルヴァー:ガブリエル
アイェレット・ゾラー:ナオミ

<シネマトゥデイ>
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『CASSHERN』『GOEMON』の紀里谷和明監督が、ハリウッドデビューを果たしたアクション巨編。君主の誇りを踏みにじった支配者に復讐を果たそうとする、屈強な剣士とその仲間たちの姿を追い掛ける。『クローサー』などのクライヴ・オーウェン、『ミリオンダラー・ベイビー』などのモーガン・フリーマン、『硫黄島からの手紙』などの伊原剛志ら、国際色豊かなキャストが集結。壮大なスケールの物語や重厚感とスピードあふれるソードバトル、そしてロケを敢行したチェコの荘厳な風景を生かした映像美と見どころ満載。
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 紀里谷和明監督と言う方は、世界的に高い評価を得ているのであろうか。正直言って、『CASSHERN』『GOEMON』も個人的なテイストには合わず、名前すら憶えていなかった身としてはピンとこない。まぁそれでも評価されてこそのハリウッドデビューであろうから、素人がとやかく言うほどのことはない。

 物語の舞台は、騎士の時代のどこかの国。一領主であるバルトーク卿の下に、ある日皇帝から呼び出し状が届けられる。それは、実質的には皇帝の威を借りた大臣ギザ・モットによるもので、賄賂を要求されることが明らかであるため、公正なバルトーク卿としては気乗りしない。しかし、表向き皇帝の呼び出しを無視するわけにはいかず、騎士団の隊長ライデンらを伴い、参上する。

 ギザ・モットと面談したバルトーク卿は、儀礼的な献上品を贈るだけで実質的に賄賂を拒否し、ギザ・モットの怒りを買う。そしてギザ・モットによって杖で打ち据えられた際、刀で反撃し軽傷を負わせる。殿中での刃傷沙汰により罪に問われたバルトーク卿は、裁きの場で公然とギザ・モットを批判する。これに対し、皇帝はバルトーク家の廃絶を決め、ギザ・モットは決定に異議を唱えたバルトーク騎士団のライデン隊長にバルトーク卿を処刑するように皇帝に進言する。

 ライデンは、「騎士の掟を守れ」との命令に、泣く泣く主人であるバルトーク卿を処刑する。処刑後、バルトーク一族は領土を追われ、騎士団も解散するが、復讐を恐れたギザ・モットはライデンを監視するようにイトー隊長に命令する。
 時は流れ、1年が経過。バルトーク卿の騎士団に属していた面々は、都で新しい生活を営んでいるが、ライデンは酒と女に溺れる日々を過ごしている。かつての部下や妻もそんなライデンに愛想を尽かしていた・・・

 何やら既視感のあるストーリーと思っていたら、「忠臣蔵」だと気付く。主君が殿中での刃傷事件により死罪を言い渡される。相手方は、権力者でもあってお咎めなし。それを不服とした家臣が復讐劇を演じるが、途中敵を欺くため酒と女とに溺れた振りをする・・・まぁ日本人監督でもあるし、こうしたストーリーが受けるのは万国共通の要素もあるしで、そんなストーリーになったのかもしれない。

 ライデンによる復讐を恐れるギザ・モットは、館を要塞化し、義父のオーギュスト卿に無理強いして護衛の兵士を供出させたりして備えている。しかし、首相の死に伴い新首相に任命されると、皇帝から「自分よりも過剰な警備をするな」と命令され、ライデンを監視していたイトーから復讐の心配はないと報告を受け安堵する。そして、ライデンたちが立ち上がる時がやってくる・・・

 憎きギザ・モットを警護するイトーを演じるのは、日本人の伊原剛志。過去にもブラジル映画(『汚れた心』)にも出演していたこともあるが、渡辺謙に続いての国際派になるのだろうか。もともと寡黙な役がよく似合うタイプなためか、敵方の用心棒トップという役柄は良く似合っている。

 最後は正義対悪の対決があって、メデタシメデタシになるわけで、そこは予定調和の世界である。忠臣蔵では四十七士が討ち入ったが、ここでは人数ははっきりしない。しかしながら、そこそこの見せ場もあって、まぁまぁ面白いと言えるだろう。紀里谷和明監督の力量など素人の自分にわかるはずもないが、特に可もなく不可もなくといった感想である。

 監督よりも、クライヴ・オーウェンの久し振り感が良かった映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年01月21日

レヴェナント:蘇えりし者

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原題: The Revenant
2015年 アメリカ
監督: アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演: 
レオナルド・ディカプリオ:ヒュー・グラス
トム・ハーディ:ジョン・フィッツジェラルド
ドーナル・グリーソン:アンドリュー・ヘンリー
ウィル・ポールター:ジム・ブリッジャー
フォレスト・グッドラック:ホーク
ポール・アンダーソン:アンダーソン
クリストッフェル・ヨーネル:マーフィー
ジョシュア・バーグ:スタビー・ビル
ドウェイン・ハワード:エルク・ドッグ
メラウ・ナケコ:ポワカ

<映画.com>********************************************************************************************************
レオナルド・ディカプリオと「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で第87回アカデミー賞を受賞したアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督が初タッグを組み、実話に基づくマイケル・パンクの小説を原作に、荒野にひとり取り残されたハンターの壮絶なサバイバルを描いたドラマ。主演のディカプリオとは『インセプション』でも共演したトム・ハーディが主人公の仇敵として出演し、音楽には坂本龍一も参加。撮影監督を「バードマン」に続きエマニュエル・ルベツキが務め、屋外の自然光のみでの撮影を敢行した。第88回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞など同年度最多の12部門にノミネートされ、ディカプリオが主演男優賞を受賞して自身初のオスカー像を手にしたほか、イニャリトゥ監督が前年の「バードマン」に続いて2年連続の監督賞を、撮影のルベツキも3年連続となる撮影賞を受賞した。狩猟中に熊に襲われ、瀕死の重傷を負ったハンターのヒュー・グラス。狩猟チームメンバーのジョン・フィッツジェラルドは、そんなグラスを足手まといだと置き去りにし、反抗したグラスの息子も殺してしまう。グラスは、フィッツジェラルドへの復讐心だけを糧に、厳しい大自然の中を生き延びていく。********************************************************************************************************

 レオナルド・ディカプリオがアカデミー賞を獲得したことで話題になり、観るのを楽しみにしていたのがこの映画。実話に基づく小説の映画だという。

物語の舞台は1823年のアメリカ北西部。時に西部開拓時代のアメリカで、あるハンターチームが、狩猟をして毛皮を採取している。するとそこに突然ネイティブアメリカン(平たく言えばインディアン)の襲撃。仲間たちは次々と倒れ、主人公のヒュー・グラスを含む数名がかろうじて船で逃げのびる。命の危険の中でも、毛皮を必死に確保する様は、当時の厳しい状況がうかがわれる。手ぶらで帰ってもそれはそれで生活できないのだろう。

ヒュー・グラスは、ネイティブアメリカンの妻との間にできた息子ホークとともにガイドとしてチームに同行していた。そこに至る経緯は映画では描かれていない。土地とネイティブアメリカンとを知り尽くしたヒューの判断で、一行は船を捨てより過酷な山越えルートを選ぶ。しかしそれに反対する数人は、そのまま船で下り、ネイティブアメリカンの一族に襲われて全滅する。

ネイティブアメリカンも白人の立場で見ると残虐で恐ろしい存在だが、もともと侵略したのは白人だし、この映画で一行を追いかけてくるのは、娘を誘拐された酋長が率いる部族。白人の苦悩は自ら招いたものである。そんなネイティブアメリカンの言葉を話すヒューだが、先見に出てグリズリーに襲われる。なかなか迫力あるシーンだが、ズタズタにされて瀕死の重傷を負う。

一度は担架に乗せて運ぶも、無理と判断した隊長ヘンリーは、ヒューを置いていくことにする。居残るのは息子ホークと報酬目当てのフィッジェラルドとブリッジャー。死んだら埋葬せよという指令だったが、フィッツジェラルドはホークを殺し、ヒューを置き去りにしてブリッジャーを騙して共に立ち去る。瀕死のヒューは這って後を追う。ここからのサバイバルがタイトルの所以である。

 過酷だが美しい自然を背景に、ヒューのヨタヨタとした旅が続く。グリズリーにやられた傷は化膿し、厳寒の自然と追いくるネイティブアメリカンと、常に生死の境で旅するヒュー。ネイティブアメリカンに追われて馬ごと崖下に転落したヒューが、凍死を防ぐため馬の腹を割いて潜り込む。これは『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』にも同じようなシーンがあったと思い出す。

それにしてもヒューの生に対する執念は凄まじいものがある。グリズリーに襲われ鋭い爪と牙で身体中を傷つけられながらナイフでこれを刺し殺す。瀕死の重傷を負って動けなくなり、息子を眼の前で殺され置き去りにされるが、わずかに回復すると這って移動を始める。ネイティブアメリカンから逃れ冷たい川に流され、極寒の森で夜を過ごす。その迫力がオスカーにつながったことは間違いない。

生への執念と息子を殺した相手への復讐心。全編に満ち溢れるディカプリオの迫力がなんとも言えない一作である・・・


評価:★★★☆☆



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2017年01月06日

駆込み女と駆出し男

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2015年 日本
監督: 原田眞人
出演: 
大泉洋:中村信次郎
戸田恵梨香:じょご
満島ひかり:お吟
内山理名:戸賀崎ゆう
樹木希林:三代目柏屋源兵衛
堤真一:堀切屋三郎衛門
山崎努:曲亭馬琴

<シネマトゥデイ>
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劇作家・井上ひさしが晩年に11年をかけて執筆した時代小説「東慶寺花だより」を映画化。江戸時代に幕府公認の縁切寺であった東慶寺を舞台に、離縁を求めて寺に駆け込んでくる女たちの聞き取り調査を行う御用宿の居候が、さまざまなトラブルに巻き込まれながら訳あり女たちの再出発を手助けしていくさまを描く。『クライマーズ・ハイ』、『わが母の記』などの原田眞人監督がメガホンを取り、主演は大泉洋。寺に駆け込む女たちを、『SPEC』シリーズなどの戸田恵梨香、実力派の満島ひかりらが演じる。
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江戸時代、男からは簡単に離婚ができたが、女の方からはできなかったという。しかし、事情によっては縁切寺に駆け込み2年経てば離婚が成立した。その縁切寺として名高い東慶寺を舞台とした物語。

お吟は、堀切屋の妾ではあるものの、商売を取り仕切っていたが、ある晩巧妙に準備の上籠に乗って出奔する。目指すは鎌倉東慶寺。一方、鍛冶屋の女房じょごは、遊び人の亭主に代わり仕事を取り仕切る。その顔は火の粉を浴びて火ぶくれができている。そしてある晩、亭主の暴力に耐えきれず家を飛び出る。東慶寺へ向かう道中、駕籠かきに裏切られ捨てられて動けなくなっていたお吟と出会い、共に東慶寺を目指す。

東慶寺には、履物など持ち物が門を入れば駆け込みが成立したのだとか。追っ手が来たと勘違いした二人が、門前で履物を投げ込み駆け込み成立を宣言される。これはなかなか面白い制度だと思う。二人を迎えたのは、御用宿・柏屋の三代目柏屋源兵衛と名乗る主人。この御用宿で女たちのそれぞれの事情の聞き取りが行われたそうである。ストーリーとは別にこうした制度の紹介面だけでも興味深い。

この宿に居候する戯作者志望の医者見習い・信次郎が、女たちと関わり合いながら、二人の2年間に寄り添うこととなる。信次郎に影響を与えるのが、時に大ヒットしている「南総里見八犬伝」とその作者滝沢馬琴。馬琴は実はじょごの知り合いであり、お吟は最新刊を読んでくれるよう信次郎に頼むなど、物語の背景となる。

駆け込んで2年経てば、亭主は呼び出され離縁状を書かされる。あくまでも「離縁は男から」が男尊女卑社会である。その時代の男たちはみな大人しく離縁状を書いていたのであろうか。登場するおゆうの夫は、半狂乱で暴れて東慶寺境内に乱入する。尼寺なだけにこうした事態に対しては、対処が難しかったのではないかと思われる(映画はうまく収まるのである)。

お吟が堀切屋から離れ、東慶寺に駆け込んだ本当の理由、じょごが自身の再出発として選んだ道。江戸モノらしく、ちょっと心に響いてくるものがある。このあたりが江戸人情モノの日本映画の真骨頂かもしれない。原作は井上ひさしだというが、さすがに人情の機微がよく描かれている。原作も読んでみたいと思わされる。

実は多くの悲しい背景があるはずの縁切寺。しかし、悲しみよりもよりラストでは明るい未来が描かれる。さすが日本映画と満足させてくれる一作である・・・


評価:★★☆☆☆






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2016年03月08日

赤い河

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原題: Red River
1946年 アメリカ
監督: ハワード・ホークス
出演: 
ジョン・ウェイン: トーマス・ダンソン
モンゴメリー・クリフト: マシュウ(マット)・ガース
ウォルター・ブレナン: ナディン・グルート
コリーン・グレイ: フェン
ジョアン・ドルー: テス・ミレー

<映画.com>
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1851年、ダンソンと相棒グルートは、テキサス北境近くでカリフォルニア行きの幌馬車隊から別れて赤い河へとやって来る。間もなく幌馬車隊がコマンチ族の襲撃を受け、恋人フェンも殺されてしまったことを知る。2人は生き残った少年マシューを連れてリオ・グランデ近くの牧草地に辿り着く。それから14年の歳月が流れ……。ホークス監督にとって初の本格的西部劇。
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往年の名優ジョン・ウェイン主演の西部劇。
たまに古い映画を観ることにしているが、それは子供の頃、父親と一緒によくテレビで西部劇を観ていたからに他ならない。
もっとも、その頃すでにジョン・ウェインの作品は古い部類に入っており、あまり観た記憶がない。
この作品も観るのは初めてである。

大西部を行く幌馬車隊。
実に西部劇らしいシーンで物語はスタートする。
幌馬車隊から離脱しようとしているのは、主人公のトーマス・ダンソン。
途中、牧場に適した土地を見つけ、たった2頭の牛を連れて相棒のグルートとともに幌馬車隊に分かれを告げる。

恋人フェンが連れて行ってくれと頼むが、その苛酷な未来を予想し、ダンソンは幌馬車隊に残るように告げる。
しかし、その幌馬車隊はダンソンが離れた後、インディアンに襲撃されてしまう。
ダンソンは、フェンに渡した母の形見を襲ってきたインディアンが持っていたことで、フェンの運命を知る。
それは実に皮肉な運命。
そしてはぐれていた少年マシューを拾うと、自分の牧場作りに励むことになる。

そして14年。
牧場は大きくなり、カーボーイを雇って成功したかに見えたダンソン。
しかし、南北戦争で牛を買ってくれる業者がいなくなり、ダンソンは窮地に陥る。
そこで1万頭の牛を率いて、はるかミズーリ州へ牛を売りに行く決意をする。
それは3ヶ月を超える過酷な旅となることが予想された・・・

ジョン・ウェインといえば、「西部劇のヒーロー」というイメージがあり、それは、『勇気ある追跡』しかり、『アラモ』しかり、である。
ところが、この映画はちょっと趣向が違う。

ジョン・ウェイン演じるトーマス・ダンソンは、牧場主であり、牧場の危機にあって1万頭の牛をはるかミズーリ州へ運ぶという決断を下すものの、そのあまりの独裁ぶりに仲間たちから反旗を翻される憂き目にあう。
その姿はとてもヒーローとは言い難い。
仲間に対する不信感から、夜も寝ずに見張るようになり、鬼気迫る姿がかえって仲間の不安と不信をあおる悪循環。

リーダーシップとはどうあるべきか。
いい反面教師のようでもある。
西部劇のメインとなるべき、ドンパチも控え目であり、人間ドラマに主眼が置かれている。
冒頭で恋人を失い、ただひたすら働いて牧場の基礎を作り、拡大したものの、南北戦争で窮地に陥ることになったダンソン。
考えてみれば、共感したくなる部分は大きい。

インディアンはひたすら悪役で、今から見れば「白人至上主義」の偏った映画であるが、それはそれで王道西部劇の特色を表している。
過去の名作として、十分楽しめる映画である・・・


評価:★★☆☆☆


    
    
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