2018年07月07日

【哭声/コクソン】My Cinema File 1944

哭声/コクソン.jpg

原題: The Wailing
2016年 韓国
監督: ナ・ホンジン
出演: 
クァク・ドウォン:ジョング
ファン・ジョンミン:イルグァン
國村隼:山の中の男
チョン・ウヒ:ムミョン
キム・ファニ: ヒョジン

<シネマトゥデイ>
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『アシュラ』などのクァク・ドウォンが主演を飾り、『チェイサー』『哀しき獣』などのナ・ホンジン監督と組んで放つ異色サスペンス。とある田舎の村に一人のよそ者が出現したのをきっかけに凶悪な殺人事件が頻発し、人々が混沌の中に突き落とされるさまを描く。『華麗なるリベンジ』などのファン・ジョンミンをはじめ、日本からベテラン國村隼が参加。
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何の変哲もない韓国の田舎の村、谷城(コクソン)。その村の中で、村人が家族を惨殺する事件が立て続けに発生する。容疑者にはいずれも動機はなく、ただ精神に異常をきたしているだけ。幻覚性のキノコが原因かと思われたが、明確にはわからない。そんな村で、捜査にあたるのはジョング。田舎の村とあって、どこかのどかな人物。殺人事件の呼び出しに出かけようとすると、母親から朝食を食べていけと怒られる風景に違和感のないようなのどかな村である。

事件現場は悲惨な様子。そして一方で、事件の原因として山に住み着いた謎の日本人が原因との噂も伝わってくる。数々の異常事態を目にしたこともあり、ジョングも半ば噂を確認すべく、山中に住む日本人を訪ねて行く。通訳を伴い訪れた家には、怪しげな祭壇があり、被害者らの写真が壁一面に貼られているのを発見する。さらにジョングは、娘ヒョジンの靴を見つけショックを受ける。

そのヒジョンは、恐れていた通りやがて高熱を発して入院する。すぐに回復したものの、以前は苦手で食べなかった魚を貪るように食べ、ジョングに対しても罵詈雑言を吐くなど奇行を繰り返し、さらにその体には一連の容疑者と同じ発疹が現れる。そして、家族が目を離した隙に刃物を手にするようになる。かくなる事態を収拾するため、ジョングの妻は祈祷師を呼ぶ。ジョングは気が進まないものの、こういう場合にすっかりのぼせ上がっている妻を説得するのは困難というもの。現れた祈祷師イルグァンは、悪霊の仕業と断じ、除霊のための祈祷の儀式を行う・・・

韓国映画は、ハリウッド映画にはない暗さを秘めているが、この映画のような雰囲気だと一層その不気味さを増す。山中に居ついた謎の日本人が怪しげな雰囲気を醸し出すが、これも日本人のイメージなのだろうかと思いながら観る。その日本人役が、日本でも癖のある役がピタリとハマる國村隼であり、なかなかの雰囲気である。しかしながら、何となく焦点の絞りにくい映画であることは確かである。サスペンスなのかオカルト・ホラーなのか。それがクリアになっていた方が、個人的には入って行きやすい。

果たして謎の連続する殺人事件は悪霊の仕業なのか。二転三転するストーリーはそれなりに面白かったが、ホラーならホラーでもっと早くからホラーとして入っていった方が個人的には良かったと思う。せっかくの盛り上がりを見せていたものの、結末の有様はどうも残尿感の残るものであった。もう少し何らかの結論を加えてくれる方がすっきりしたという感じがした。それでも、「なぜ自分の娘が?」と問うジョングに対し、祈祷師が「悪魔は釣り糸を垂れるだけ、そしてたまたまお前の娘がそれに食いついただけ」と無情にも答えるシーンがあるが、何気ないが実に不気味さを感じて良かったシーンである。

それでも、「あともう少し」が欲しかった映画である・・・


評価:★★☆☆☆






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2017年10月15日

【ハウンター】My Cinema File 1809

ハウンター.jpg

原題: Haunter
2013年 カナダ・フランス
監督: ビンチェンゾ・ナタリ
出演: 
アビゲイル・ブレスリン:リサ
ピーター・アウターブリッジ:ブルース
ミシェル・ノルデン:キャロル
ピーター・ダグーニャ:ロビー
スティーヴン・マクハティ:青白い男
エレノア・ジィシー:オリヴィア
デヴィッド・ヒューレット:デヴィッド
サラ・マンニネン:アン
マルティーヌ・キャンベル:エミリー

<Movie Walker解説>
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「CUBE」、「スプライス」のヴィンチェンゾ・ナタリ監督によるスリラー。来る日も来る日も、自分が寸分違わぬ毎日を過ごしていることに気付いた少女が、思いがけない真実に行き当たる。出演は、10歳の時に「リトル・ミス・サンシャイン」でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたアビゲイル・ブレスリン。
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主人公のリサは、弟のロビーがいつの間にか枕元に置いた無線の声で起こされる。ロビーに文句を言いつつ起きていくと、母のキャロルから洗濯をするように言われる。形ばかりの抵抗をし、冷たい水で洗えと言う指示を無視して温水を選ぶリサ。父のブルースは車庫にこもり車を直している。明日のリサの誕生日には車で食事に連れて行ってくれると言う。外は深い霧で覆われていて、皆はやむなく家で過ごすことにする。なぜか電話も不通である・・・。

リサがどこか不満気なのは、実は目が覚めるたびに同じ日が繰り返されてるからだと言う。弟の無線で起こされ、洗濯を言いつけられ、父は車を修理し、同じメニューの食事をし、夜はテレビでミステリーを見る。リサが16歳になる前日が繰り返されているのだが、何度訴えても家族にはそれがわからない。そう言えば、その昔同じように同じ一日を繰り返すという映画(『恋はデジャ・ブ』)を観たなと思いだす。『オール・ユー・ニード・イズ・キル』もちょっと理由は違うが同じと言える。

翌日、また同じ日がやってくるが、リサがクラリネットを吹いていると、いずこからリサを呼ぶ声がしてくる。声の主を探すもわからない。夜ベッドに入ると、今度は誰かが扉の前を通り過ぎる足音を聞く。足音を辿った先は倉庫のような部屋。そこにはヴィジャボードがあり、リサの問いかけにYesと反応がある。そして現れた何者かが「生きている者にコンタクトするな」と告げる。ということは、リサは死んでいるのかと思いつつ、外は霧となると、どうしても映画『アザーズ』を思い出してしまう。この映画はいろいろな映画の要素を含み持っている。

そして、同じ毎日を繰り返しながら、リサは少しずつ気になったことを調べ始める。どこかからリサを呼ぶ声、洗濯機の後ろの謎の扉。壁の中や天井から響いてくる音。夜中に近づいてくる音に怯え、懐中電灯を持ったまま布団の中に潜り込む様子は、『死霊館 エンフィールド事件』で観たシーンを彷彿とさせる。そんなリサの行動が少しずつ変化を生み、ある夜は、食事を終えた父が突然今まで吸ったことのなかったタバコを吸い始める。呆気にとられるリサであるが、父も母もいつもの習慣としか見ていない。

いろいろな似たような映画を念頭に、どういう展開になるのだろうかと興味を持ちつつ観ていく。先を読ませないストーリー展開と言えば言える。待っていた結末は予想していたのとは異なっていて、なかなか楽しめるものであった。あまり期待していなかった分、面白かったと言える。小粒ながらそこそこ楽しませてくれる一作である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年10月14日

【死霊館 エンフィールド事件】My Cinema File 1808

死霊館 エンフィールド事件.jpg

原題: The Conjuring 2
2016年 アメリカ
監督: ジェームズ・ワン
出演: 
ヴェラ・ファーミガ:ロレイン・ウォーレン
パトリック・ウィルソン:エド・ウォーレン
フランセス・オコナー:ペギー・ホジソン
マディソン・ウルフ:ジャネット・ホジソン
フランカ・ポテンテ:アニタ・グレゴリー
ローレン・エスポジート:マーガレット・ホジソン
パトリック・マコーリー:ジョニー・ホジソン
ベンジャミン・ヘイ:ビリー・ホジソン

<映画.com>
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実在の心霊研究家ウォーレン夫妻が追った事件を描き、全米で大ヒットを記録したホラー『死霊館』のシリーズ第2作。1977年、イギリス・ロンドン近郊の街エンフィールドで実際に起こり、史上最長期間続いたポルターガイスト現象として知られる「エンフィールド事件」を題材に、英国の4人の子どもとシングルマザーが体験し、ウォーレン夫妻が目撃した怪奇現象を描く。監督は、前作のほか『インシディアス』などのホラー作品や、『ワイルド・スピード SKY MISSION』を手がけたジェームズ・ワン。ベラ・ファーミガ&パトリック・ウィルソンが、前作に続きウォーレン夫妻を演じた。********************************************************************************************************

個人的に幽霊の類は信じていないのであるが、興味がないわけでもない。映画は映画で信じる信じないとは別物であるが、「実話」となればがぜん興味をそそられる。この映画は、そんな興味対象の一作である。

この映画は、実在の心霊研究家ウォーレン夫妻の取り扱った事件を映画化したもので、前作『死霊館』に続くもの。時に1976年、ウォーレン夫妻は教会からの依頼を受け、ニューヨークのアミティービルにある一軒家で調査を行う。その家は1965年に一家の主が一家全員をショットガンで射殺するという事件の舞台となった家であった。

妻のロレインが霊視に入ると、すぐに犯人が家族を次々と射殺していく場面を目の当たりにする。同時にロレインはある少年を見つけあとを追う。そしてその家の地下室では、殺害された一家の亡霊たちがいて、さらにシスターの姿をした恐ろしい形相の悪霊が現れる。その後、ロレインはこの悪霊の悪夢に悩む悩まされるようになる。

そして時は1977年、イギリスロンドンの北部に位置するエンフィールドで、この映画の中心事件となる怪奇現象が発生する。そこは、シングルマザーのペギーが4人の子供たちと暮らす一軒家。ある日、次女のジャネットは自室で姉マーガレットと、流行っているウィジャボード(こっくりさん)で霊を呼び出すマネをして遊ぶ。この時は何も起こらず、ジャネットはベッドの下にウィジャボードをしまい寝床につくが、その夜から不可解な現象が起こり始める。

夜、ジャネットは目を覚ますと、なぜかベッドを離れリビングの1人掛けソファ下に寝転がっていた。さらに、その次の日の夜、姉が気付くとジャネットが1人で突然起きて、誰かと会話し始める。また、末っ子のビリーが夜中にキッチンへ水を飲みにいくと、おもちゃの救急車が突然かってに動き出す。翌日、体調を崩したジャネットは学校を休んでテレビを見ていると、突如チャンネルが勝手に切り替わり、リモコンが勝手に移動している。そして1人の老人が現れ、「ここはわしの家だ!」との怒鳴る・・・

怪奇現象はまだ続き、夜中に足音がベッドのわきまで近づいてくると、布団が勝手にめくられる。隣に寝ていたマーガレットがびっくりして飛び起きると、突如、2人のベッドがガタガタと激しく揺れ始める。2人の叫び声を聞いた母親ペギーが部屋にやってきて2人を宥めるが、今度はその目の前でタンスが勝手に動く。こうなると母親もろとも恐怖に駆られ、一家は家を飛び出して、向かいの隣人の家に一時的に避難する。通報を受けた警察官2人が母親とともに家の中を調べると、今度は警察官の目の前で椅子が勝手に動き出す・・・

この事件は、かなりの数に上る怪奇現象が目撃されていて、映画にある通り目撃者の中には警察官もいるという。俄かには信じがたいが、嘘でもなさそうである。一度是非目の前で見てみたいものである。そしてジャネットが発する本人のものとは思えぬ声。実話ベースとは言え、悪霊が登場してくるところはフィクションなのだろう。そのあたりはエンターテイメントとして楽しみたいところである。

映画は悪霊との対決を制したウォーレン夫妻が少女を救って終わるが、実際の事件はある日突然終わったのだと言う。この世はすべて科学的に説明できるものではないだろうが、もし我が家で起こったらどうなるだろう。解明するより一般公開でもして儲けようかなどと思ってしまう。実話とフィクションとの融合で、あれこれ考えさせられながら楽しめる映画である。


評価:★★☆☆☆





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2017年08月11日

【クラウン】My Cinema File 1778

クラウン.jpg

原題: Clown
2014年 アメリカ
監督: ジョン・ワッツ
出演: 
アンディ・パワーズ:ケント
ローラ・アレン:メグ
ピーター・ストーメア:カールソン
エリザベス・ウィットメア
イーライ・ロス

<シネマトゥデイ>
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『ホステル』シリーズなどで知られるイーライ・ロスが製作を手掛け、呪われたピエロの衣装を着たことから子食いの怪物へと変貌していく男の運命を描くホラー。2010年、無名のフィルムメーカーがジョークで作った偽ホラー映画の予告編クレジットにロスの名前を勝手に入れてYouTubeに投稿したところ、すぐにロス本人から企画を持ち掛けられ、まさかの映画化が実現した。出演はテレビドラマ「TAKEN テイクン」などのアンディ・パワーズ、『キック・オーバー』などのピーター・ストーメアらが出演。
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何となく予告が面白そうで観てみようと思った映画であるが、それもそのはず、この映画はもともとフェイクで創った予告が基になって映画化されたのだという。そんな経緯だが、中身は意外に怖がらせてくれた映画である。

主人公のケントは不動産の販売をしている。息子の誕生日のお祝いに手配していたピエロが来られなくなったと聞いた時、たまたま管理していた古い家でピエロの衣装を見つける。そしてそれを着て息子の誕生日パーティに駆け付ける。子供たちは大喜びでパーティは終わるが、ケントが衣装を脱ごうとしたところ、かつらは頭に張り付き、鼻も取れなくなり、何と衣装すら脱げなくなる。

無理に剥がした鼻のあとは皮膚を傷めてしまい、異常を感じたケントは屋敷の持ち主を調べる。しかし、屋敷の持ち主は既に亡くなっており、連絡が取れた持ち主の弟は、兄の死を知ると「ピエロの衣装に触ってはいけない」と警告する。だが、既に身につけてしまっているケント。慌てて弟のカールソンを訪ねると、その衣装にまつわる悪魔の伝説を聞かされる。その悪魔は毎月5人の子供を食べていたという・・・

こうしてピエロの衣装が取れなくなってしまったケント。何せピエロの恰好では仕事にも支障がでる。穏やかならぬ話を聞いてしまうが、カールソンは解決策としてケントの首を切り落とそうとする始末。やがて、ケントは体に異変が生じ、悪魔の姿に変化し始め焦り始める。一方、そんな夫の異変に気付いた妻のメグも、その事実を知ることになる。

こうして悪魔の衣装が脱げなくなった主人公。体の変化に伴い、子供を殺して食べるようになる。最初の子供はアクシデントで死なせてしまうが、その「味」に気がつくと次には息子をいじめていた友達を襲う。そしてさらに次の子供を求めていく。なかなか面白いストーリーである。

何気なく着た衣装が脱げなくなるという発想も面白いし、ピエロはもともと道化ではなかったという由来の真偽は定かではないが、子供を食べるがゆえに子供を惹きつける必要がある=道化になるという理屈付けも面白い。そして実はカールソンもかつて衣装を着てしまっていたという過去があり、医師をしていた兄が悪魔と取引し、病院で死を待つ子供5人と引き換えに弟を助けたという事実を知る。

そして4人食い殺した悪魔にあと1人差し出せばケントを返すと言われた妻メグは、パニックになったゲームセンターで1人きりの子供を目で追う・・・自分だったらどうするだろうという、まさに悪魔のささやき・・・そんな心理戦も面白い。最近、ホラーが怖くないと感じていたが、これはほどほどに怖がらせてくれる。手軽に楽しむにはいいかもしれない。

やはり、得体のしれないモノには手を出さないようにしないといけない。子供が見たら素直にそう信じそうな映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年02月18日

【NY心霊捜査官】My Cinema File 1688

NY心霊捜査官.jpg

原題: Deliver Us from Evil
2014年 アメリカ
監督: スコット・デリクソン
出演: 
エリック・バナ:ラルフ・サーキ
エドガー・ラミレス:ジョー・メンドーサ神父
オリヴィア・マン:ジェン・サーキ
ショーン・ハリス:サンティノ
ジョエル・マクヘイル:バトラー
ルル・ウィルソン:クリスティーナ・サーキ
オリヴィア・ホートン:ジェーン・クレンナ

<シネマトゥデイ>
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霊感がある刑事が特殊能力を駆使して、人間ではない邪悪な存在が引き起こす怪事件の捜査に挑むサスペンスホラー。元ニューヨーク市警巡査部長のラルフ・サーキの実体験をつづった手記を基に、ヒットメーカーのジェリー・ブラッカイマー製作、『エミリー・ローズ』などのスコット・デリクソン監督が映画化した。事件捜査を通じて常識を超えた異様な世界を目の当たりにする主人公には『トロイ』などのエリック・バナ、共演に『カルロス』などのエドガー・ラミレス。
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 冒頭、イラクの戦場で偵察中の部隊が、何やら遺跡のような洞窟を発見する。暗闇の中で兵士たちが叫び、パニックになる・・・なんとも言えないイントロである。そして物語はニューヨークへと移る。主人公のラルフ・サーキは、ニューヨーク市警の警察官で特別班に配属されている。なんと実在の(と言っても今は退職されているらしい)警察官。この物語は、実在の事件にヒントを得て作られたものだという。つまり、登場人物は実在だが、物語はフィクションということのようである。

 サーキは、「何かありそうな事件」を察知する独特の感、相棒のサンティノ曰く“レーダー”の持ち主。その“レーダー”に引っかかって来たのは、家庭内DV事件。現地に駆けつけたサーキとサンティは、イラク帰還兵の夫を逮捕する。さらに次は、自分の子供をライオンの檻に投げ込んだ母親の事件の通報を受け、動物園へと向かう。そこにいたのは気が狂った女と謎のフードの男。男を追いかけたサーキは、危うくライオンに襲われそうになる・・・

 気が狂った女を保護したサーキは、その母親の後見人と称するジョー・メンドーサ神父に出会う。サーキは、その後も“レーダー”に反応する事件を担当する。ある家では、地下から以上な音が発すると通報を受ける。現場の家ではなぜか電球が交換しても次々と消えてしまう。原因となる地下室に向かったサーキは、そこで腐乱死体となった塗装工を発見する・・・

 この手のオカルトモノは、前半の「焦らし」が物語を盛り上げる。ここでは、何やらイラクから持ち帰った何かが原因とわかってくる。“レーダー”を持つ主人公には、相棒に聞こえない無線の雑音や子供の声が聞こえ、見えないモノが見える。腐乱死体や、部屋の中を這い回るゴギブリ、壁に貼り付けられた猫の死体・・・「焦らし」としては、ちょっと気色悪い。

 物語のキーとなるのは、途中から登場したメンドーサ神父。およそ神父らしさはまるでなく、それもそのはず、かつては薬物依存症で死の一歩手前まで行ったという経歴の持ち主。そしてサーキに、目の前の事件に絡むある存在の可能性を告げる。そしてクライマックスとなるのであるが、ここに来てなんだか凡庸な展開になってしまう。できることならもう一捻り欲しかった気がする。

 映画の元となったのは、主人公サーキの本らしい。そちらの方は、「事件にヒントを得た」ものではなくて、もっと生々しい実例であるのだろうと思う。それを素直に映画にした方が良かったのではないかと思わされる。「策士策に溺れる」と言ったところなのかもしれない。次は原作本を是非とも読んでみようと思う。

 それはそれとして、せっかくのエリック・バナの主演であるが、映画としてはちょっと残念な気がする一作である・・・


評価:★★☆☆☆




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