2025年11月01日

【ザ・コンサルタント2】My Cinema File 3082

ザ・コンサルタント2.jpg

原題: The Accountant 2
2025年 アメリカ
監督: ギャビン・オコナー
出演: 
ベン・アフレック:クリスチャン・ウルフ
ジョン・バーンサル:ブラクストン
シンシア・アダイ=ロビンソン:メリーベス・メディナ
J・K・シモンズ:レイモンド・キング

<映画.com>
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ベン・アフレックが主演を務め、天才的頭脳を持つ凄腕スナイパーで会計士のクリスチャン・ウルフが活躍するアクションサスペンス『ザ・コンサルタント』のシリーズ第2作。
世界中の危険人物の裏帳簿を仕切る会計士であり、命中率100%のスナイパーという顔も持つクリスチャン・ウルフ。ある時、旧知の男が殺され、その腕に「会計士を探せ」という謎めいたメッセージが残されていたことから、ウルフは事件に巻き込まれていく。事件解決のために、より極端な手段が必要だと判断したウルフは、疎遠になっていた危険な弟ブラクストンに協力を要請する。米国財務省のメリーベス・メディナ副長官と協力し、彼らは巨大な悪の陰謀を暴こうとするが、その秘密を封印するために手段を選ばない冷酷な殺し屋たちの標的となってしまう。
ベン・アフレックは前作に続き、主演と製作を兼任。盟友マット・デイモンが製作総指揮を務めた。そのほか、監督・製作総指揮のギャビン・オコナー、脚本のビル・ドゥビューク、製作のマーク・ウィリアムズら主要スタッフも前作から続投。キャストも、ウルフの弟ブラクストン役のジョン・バーンサルはじめ、シンシア・アダイ=ロビンソン、J・K・シモンズらが引き続き出演。Amazon Prime Videoで2025年6月5日から配信。
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冒頭、金融犯罪取締ネットワーク部局の元局長レイモンド・キングが酒場でアナイスという女を待っている。周囲には何者かを見張る複数の正体不明の男たちが張り込んでいる。やがて女が現れ、キングはさっそく3人の家族の写真を見せる。女は「子供は殺さない」と答えるが、キングの目的は殺害ではなくその家族の捜索。そこに張り込みしていた複数の殺し屋が襲い掛かる。逃げきれないと判断したキングは、自分の腕にメモ書きを残し、殺し屋と格闘するも最終的にコッブという男に射殺される。女は無傷のまま立ち去る。

事件現場にやってきたのは、かつてキングの部下だったメリーベス・メディナ副局長。前作に引き続きの登場である。キングの遺体を確認すると、腕に「 FIND THE ACCAUNTANT」というメッセージがある事に気づく。その会計士とはクリスチャン・ウルフだとわかるが、居所まではわからない。そこでメディナは、ハーバー神経科アカデミーに電話をかけ「キングが殺された」と伝える。受け付けた女性は意味不明だが、それを盗聴している少年少女たちがいて、それをクリスチャンに伝える。

一方、中央アメリカのコスタリカで水産加工事業を営むバークのオフィスに、バーを襲った殺し屋のコッブが訪れ「女の暗殺に失敗した」と報告する。バークは人身売買組織の元締めであり、数年前に逃げた女がどういうわけか殺し屋に生まれ変わって暗躍しているのを知り、復讐されるのを恐れてコッブに暗殺を命じたというのが事件の経緯。その頃、「連絡」を伝え聞いたクリスチャンがメディナの前に現れる。キングが集めた資料と1枚の家族の写真を見せられたクリスチャンは、その家族のことを数学的に推理する。

手始めに2人はとあるピザ工場を訪ねる。「裏」のある工場であるが、クリスチャンはたちまち帳簿の嘘を見抜き、工場長から売春組織との関係を聞き出す。メディナはFBIに協力を求めようとするが、頼りにならないと悟ったクリスチャンは疎遠になっている弟のブラクストンを呼び出す。その頃、国土安全保障省に依頼してあった家族の写真の分析結果が出る。家族はエルサルバドル出身で8年前に人身売買組織に誘拐され、写真の母親の父親から捜索願が出されるも、写真の父はすぐに殺され、捜索願を出した父親も自宅で射殺される。組織は子供を人質にして母親を娼婦として働かせていたのだった。

ハーバー神経科アカデミーのジャスティーンら少年少女たちはいずれも自閉症などの障害を持っているが、代わりに優れた能力がある。キングが殺された晩の監視カメラ映像を解析すると、たちまち現場を立ち去る女を特定し、さらに過去に複数の暗殺事件に関わっていることを突き止める。女の正体は家族ともども誘拐され、子供を人質に取られていた母親だと判明する。女は暴漢に襲われ、逃げる途中で交通事故に遭い、そのとき負った重度の脳損傷により獲得性サヴァン症候群を発症したという。

サヴァン症候群の殺し屋というと、『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』(My Cinema File 2508)が脳裏に浮かぶ。ここでは生まれつきのサヴァン症候群ではなく、事故などの影響による獲得性のサヴァン症候群というのが面白い。そして先天性と獲得性とを問わず、サヴァン症候群の殺し屋は尋常ではない腕を持っている。自閉症児vsサヴァン症候群という対立のなかで物語は進む。当然ながら尋常ではない者が襲い掛かる組織を向こうに回して暴れまわるのであり、その迫力がこの映画の見どころの一つと言える。

クリスチャンの弟として登場するのは、前作に引き続きジョン・バーンサル。マーベルの『パニッシャー』であるから、こちらも主演のベン・アフレックの向こうを張るアクションを見せてくれる。見方によっては実現することのないバットマン&パニッシャーとも言える。これに「普通の」金融犯罪取締ネットワーク部局のメディナが絡んでくる。獲得性サヴァン症候群の陰に隠れた悲しい経緯。組織を挙げてそれを葬り去ろうとする悪人。悲しき復讐劇は派手な銃撃戦や格闘を見せ場に進む。

続編ができるとは思わなかったので、嬉しい誤算と言えるか。観て面白いので単純に歓迎である。この先さらに続くのかはわからないが、続くのであれば観逃さないようにしたいと思わされる映画である・・・


評価:★★☆☆☆











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2025年10月11日

【ミッション:インポッシブル/デッドレコニング】My Cinema File 3073

デッドレコニング PART ONE.jpg

原題: Mission: Impossible - Dead Reckoning Part One
2024年 アメリカ
監督: クリストファー・マッカリー
出演: 
トム・クルーズ:イーサン・ハント
ヘイリー・アトウェル:グレース
ビング・レイムス:ルーサー・スティッケル
サイモン・ペッグ:ベンジー・ダン
レベッカ・ファーガソン:イルサ・ファウスト
バネッサ・カービー:ホワイト・ウィドウ
イーサイ・モラレス:ガブリエル
パリスポム・クレメンティエフ:
マリエラ・ガリガ:マリー
ヘンリー・ツェーニー:ユージーン・キットリッジ

<映画.com>
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トム・クルーズの代名詞で、世界的人気を誇るスパイアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第7作。シリーズ初の2部作となり、イーサン・ハントの過去から現在までの旅路の果てに待ち受ける運命を描く。タイトルの「デッドレコニング(Dead Reckoning)」は「推測航法」の意味で、航行した経路や進んだ距離、起点、偏流などから過去や現在の位置を推定し、その位置情報をもとにして行う航法のことを指す。
IMFのエージェント、イーサン・ハントに、新たなミッションが課される。それは、全人類を脅かす新兵器を悪の手に渡る前に見つけ出すというものだった。しかし、そんなイーサンに、IMF所属以前の彼の過去を知るある男が迫り、世界各地で命を懸けた攻防を繰り広げることになる。今回のミッションはいかなる犠牲を払ってでも達成せねばならず、イーサンは仲間のためにも決断を迫られることになる。
シリーズを通して数々の命懸けのスタントをこなしてきたトム・クルーズは、今作ではノルウェーの山々に囲まれた断崖絶壁からバイクで空中にダイブするアクションシーンを披露。共演はサイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン、ビング・レイムス、バネッサ・カービーらに加え、第1作に登場したユージーン・キットリッジ役のヘンリー・ツェーニーもカムバック。「キャプテン・アメリカ」シリーズのヘイリー・アトウェル、人気刑事ドラマ「NYPDブルー」のイーサイ・モラレス、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのポム・クレメンティエフらが新たに参加した。監督・脚本は『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』以降のシリーズを手がけているクリストファー・マッカリー。
劇場公開時の邦題は「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」。続編とあわせて2部作のため当初のサブタイトルは「デッドレコニング PART ONE(Dead Reckoning Part One)」だったが、続編のサブタイトルが「ファイナル・レコニング(The Final Reckoning)」になったことから、本作のサブタイトルは「デッドレコニング」のみとなった。
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冒頭、ベーリング海の深海を進むロシアの潜水艦“セヴァストポリ”の艦内から映画は始まる。艦内で運用しているのは高度なAIを搭載した“エンティティ”と呼ばれるもの。突然、レーダーが敵艦を探知する。セヴァストポリは探知不能を謳っている最新鋭の潜水艦であるが、敵艦がこちらに向けて魚雷を発射する。緊迫する艦内。艦長はただちに反撃の魚雷発射を命じるが、レーダーから敵艦と魚雷が消失する。事態を把握できないまま、自ら発射した魚雷を自爆させようとするが、今度はコントロールが効かない。さらに魚雷は弧を描いて“セヴァストポリ”に向かってくる。避けられぬまま“セヴァストポリ”は海底へと沈む。

その頃、アムステルダムではイーサン・ハントが新たなミッションを受ける。任務は、“エンティティ”と呼ばれるすべての情報にアクセスできるAIを手に入れるために必要な鍵の回収。この時代になっても任務を伝えるのは「カセットテープ」で、例のごとくテープは再生後自動焼失する。鍵は2つあり組み合わせて使うようになっている。その1つ目の鍵を持っているのは、イルサ・ファウスト。彼女にはすでに賞金が掛けられており、多くの賞金稼ぎが彼女を追っている。イルサはイーサンとは旧知の仲。イーサンは、アラビア砂漠で賞金稼ぎから襲撃されるイルサを助け出す。

今回のミッションの中心になるのは“エンティティ”というAI。テロ組織や各国がこぞって手に入れようとしており、その能力は世界中の情報データを掌握し、自我を持っているとされる。イーサンは、政府の秘密会議に潜入し情報を入手するとルーサーとベンジーと合流し、もうひとつの鍵を追ってアブダビ空港へ向かう。そこで鍵を売ろうとしている男を追跡する。売り手の男を泳がせ、買い手との接触を待つイーサンたちだが、空港内ではCIAもイーサンを追っている。そんな中、ある女が売り手の男から鍵をすり取る。イーサンはすぐに女に接触するが、グレースと名乗るその女は、一度はイーサンに協力する振りをするものの混乱の中で飛行機に乗り込み姿を消す。

まんまと逃げおおせたはずのグレースだが、ローマに到着するとイタリア警察に捕まってしまう。そして現れた弁護士がイーサン。このあたりは裏のかきあいである。しかし、鍵を狙う謎の組織はここにも容赦なく現れる。さらにはCIAにも追われる。となればグレースもイーサンと協力して窮地を脱しないといけない。なぜか手錠で繋がれてしまう2人はそのまま逃走する。ローマ市街での激しいカーチェイスはなかなかの見ものである。しかし、結局のところイーサンはまたしてもグレースに出し抜かれてしまう・・・

昔、テレビドラマで『スパイ大作戦』という名前でやっていた時はあまり面白いという印象は残っていないが、トム・クルーズ主演で映画化したこのシリーズは極めて面白い。本作も3時間近い大作ながら、まったく時間を感じさせない中身の詰まったストーリーで、次から次へと息もつかせない展開は相変わらずである。今回はがはっきりしていないが、鍵を握るのは万能AI“エンティティ”。その「鍵」を巡って敵味方が入り乱れる展開となる。最大の敵はイーサンと過去に因縁のあるガブリエル。

ひょんなことからイーサンと関わり合うことになったのが、脛に傷を持つ女グレース。仲間の支援も万能AI“エンティティ”にジャックされ、声まで真似されて偽の指示を出されるとどうにもならなくなる。そんなストーリー展開の面白さに加え、見どころのアクションも随所で見せてくれる。砂漠での銃撃戦、ローマ市街でのカーチェイス、オリエント急行での格闘と脱出。あっという間の展開で、物語は後編へと続く。イーサンとガブリエルとの対決の行方、“エンティティ”を巡る騒動の結末、また目の覚めるようなアクションも魅せてくれるのだろう。

なんとなくシリーズの終末感が漂う展開。イーサンの過去も微妙に絡み合うようであり、復習のために観なおしておいた方がいいのかという気もする。何度も絶体絶命のピンチに陥り、そしてその都度切り抜けるイーサン・ハントとその仲間たち。今回の行く末はどうなるのか。後編が待ち遠しい一作である・・・


評価:★★★☆☆








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2024年12月16日

【次元大介】My Cinema File 2943

次元大介.jpg
 
2023年 日本
監督: 橋本一
原作: モンキー・パンチ
出演: 
玉山鉄二:次元大介
真木よう子:アデル
真木ことか:水沢オト
さとうほなみ:瑠璃
永瀬正敏:川島武
草笛光子:矢口千春

<シネマトゥデイ>
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モンキー・パンチのコミックを実写映画化した『ルパン三世』で、次元大介を演じた玉山鉄二が再びルパン三世の相棒にふんし、彼を中心とした物語を描くアクション。日本を訪れた天才ガンマンの次元が、ある少女と出会ったことから、悪の組織との戦いに挑むことになる。真木よう子や真木ことか、永瀬正敏、草笛光子などが共演し、監督を『相棒』シリーズや『探偵はBARにいる』シリーズなどの橋本一が担当する。
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次元大介と言えば、ルパン三世の相棒で早撃ちのガンマン(今となってはその設定に時代を感じさせるものがある)。その次元大介を主人公としたスピンアウト作品である。

冒頭、次元大介は何者かと古き良き西部劇の決闘スタイルで対峙する。あいさつ代わりに早撃ちを披露し、相手を倒す。しかし、どこかがおかしい。愛用のコンバット・マグナムの調子がおかしいと次元はメキシコへと飛ぶ。そこでガンスミス(銃の整備士)ケリーを訪ねて射撃の違和感の正体を探ろうとするが、ケリーには問題点を見つけることができず、代わりに世界一のガンスミスが日本にいることを次元に告げる。

そして次元は日本に舞い戻り、飲み屋と風俗と違法賭博の街であり“悪の最果て”とまで呼ばれる「泥魚街」を訪れる。そこはどこか異国風情の架空の街。次元は、飲み屋「山富」で金城という男と会う。泥魚街は犯罪者の巣窟。有名人である次元の行動は、この街を仕切る「鯉のぼり」と呼ばれる組織に筒抜けだと金城は次元に警告する。そして、探しているガンスミスは、矢口という商店街の時計屋を訪ねろと教える。

ガンスミス矢口の正体は老女。次元は矢口にコンバット・マグナムを見せるが、矢口は既に引退した身であると銃の修理を拒否する。一方その頃、泥魚街に住んでいた悠也と恭子は大金になると言われる少女を「鯉のぼり」から奪い逃走する。「鯉のぼり」のトップは車椅子の謎の女性アデル。ヤクザの猪田は、悠也を捕らえて尋問し、アデルが子どもの血液を原料に「違法薬物」を作っているのを突き止めており、アデルに高圧的に権利を要求する。

車椅子の身でありながら、アデルはあっという間に猪田を射殺し、周りにいたヤクザの一味を全員射殺する。ただ一人連れていた護衛川島もこれに加担する。アデルは悠也を殺害し、恭子が連れている少女を探すように川島に命じる。その少女は矢口時計店にとある時計を持ち込む。それは、かつて身籠った自身の子どもをアデルに奪われた恭子に、銃代わりとして矢口が授けたもの。再び矢口の店を訪ね、偶然その場に居合わせた次元。恭子が危機的状況であると察した矢口は、コンバット・マグナムの修理を行う代わりに、次元に協力を求める。こうして物語は動いていく。

スピンアウトでもあり、この映画にはルパン三世他の仲間たちは登場しない。銃の修理のために訪れた泥魚街で事件に巻き込まれる次元。自身の愛用のコンバット・マグナムを修理してもらうために話すことのできない少女・オトと恭子を助ける羽目になり、そして必然的に悪の組織と対立する事になる。次元大介と言えば、早撃ちのガンマン。必然的に物語は、悪の組織と次元との銃撃戦を中心とした対決が見どころとなる。

西部劇の時代から現代はリボルバーよりもオートマが主流になっている。普通に考えれば、装弾数も多く、一々撃鉄を起こさなくても良いオートマの方が圧倒的に有利だとは思うが、そこは次元大介のこだわり。そして破壊力の大きいコンバット・マグナムが威力を存分に発揮する。悪役の撃つ山のような弾は数撃てど当たらず、次元の撃つ弾は面白いように相手を倒していく。時には一発で複数を倒す。そこはアニメの世界のようでもある。

アデルに付き添う川島は変幻自在に姿を変え、アデルも異次元の動きをする。最後の「勝負」もガンファイトではお約束である。こういう映画はあまり真面目に観すぎてもいけない。「そういうもの」だと思ってみるのが正しい鑑賞方法である。そして正しい鑑賞方法に従って鑑賞するのであれば、それなりに楽しめる映画であると言える。もともとアニメが原作であるし、細かいツッコミは抜きにして、あるがままを受け入れて楽しむ映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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2024年10月15日

【イコライザー THE FINAL】My Cinema File 2922

イコライザー THE FINAL.jpg

原題: The Equalizer 3
2023年 アメリカ
監督: アントワン・フークア
出演: 
デンゼル・ワシントン:ロバート・マッコール
ダコタ・ファニング:エマ・コリンズ
デビッド・デンマン:フランク・コンロイ
ガイヤ・スコデッラーロ:アミーナ
レモ・ジローネ:エンツォ
エウジェニオ・マストランドレア:ジョルジョ
アンドレア・スカルドゥッツィオ:ヴィンセント

<シネマトゥデイ>
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元CIA工作員が、闇の仕事請負人として悪を抹消する『イコライザー』シリーズの最終章となる第3弾。ある田舎町を安住の地に定めた主人公が、その町を恐怖に陥れる強大な悪に立ち向かう。前2作に続き『トレーニング デイ』などのアントワーン・フークアがメガホンを取り、本シリーズなどでフークア監督と組んできたリチャード・ウェンクが脚本などを担当。オスカー俳優デンゼル・ワシントンがシリーズを通して主人公を演じ、デンゼル主演作『マイ・ボディガード』などのダコタ・ファニングらが共演する。
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『イコライザー』(My Cinema File 1482)シリーズの第3弾。邦題には『THE FINAL』という言葉があり、これが最後という意味なのだろうと思うが、本当なのかと思う。原題には『3』となっているだけで「THE FINAL」という言葉はない。これで終わって欲しくないという気持ちもあって、最後という邦題には抵抗感がある。

物語はイタリア、シチリア島のとあるワイナリーで始まる。ワイナリー主のロレンゾが孫であろう幼い少年を伴ってワイナリーにやって来る。緊張感に包まれた部下に迎えられて銃を持って中に入るロレンゾ。孫には車で待つように告げる。案内されて中に入ったロレンゾを迎えたのは、あちこちに転がる多くの死体。そして辿りついた部屋には銃を構えた部下とそこに座らされているロバート・マッコール。盗まれた物を取り返しに来たと語るマッコールは、例によって9秒とつぶやく。

不利な体勢から一瞬にしてその場にいた全員を射殺する。相変わらずの腕前である。そして目的の物をリュックに詰めてその場を離れる。車に残っていたロレンゾの孫に目を向けるも、相手が子どもであるからか、背を向けて自分の車に向かう。次の瞬間、銃声が響き、驚いたマッコールが振り向くと、そこにはいつの間にか銃を構えた孫がいる。自分が撃たれた事に気づくも、反撃はしない。そのまま車を走らせるが、とある小さな町アルトモンテまでたどり着いて意識を失う。

そんなマッコールを発見したのはイタリアの国家憲兵のジオ。すぐに町医者のエンゾの下に連れて行く。察する事があったのか、エンゾは警察に連絡することもなくマッコールを治療する。やがて回復したマッコールは、CIA専用のコールセンターに連絡し、応対したエマ・コリンズにロレンゾのワイナリーに関する情報を伝える。ロレンゾはナポリを拠点とする巨大マフィア、カモッラの一味で、ワイナリーに大量のドラッグや現金を隠し持っていたのである。その情報と惨状にシチリアに着いたコリンズは驚く。

コールセンター担当からそのまま事件を担当することになったのか、コリンズはドラッグが国際テロリストの活動資金源になっているとして捜査を開始する。一方、傷が癒えたマッコールは、愛用の腕時計を寝室の机にしまい、療養を兼ねた生活に入る。町のカフェに行き、鮮魚店で買い物をし、アルトモンテの町の人たちとの交流を楽しむ。しかし、同時に嫌なものも目に入ってくる。マフィアのヴィンセント・クアランタとその弟マルコらが、鮮魚店のアンジェロを脅してショバ代を奪うのである。

ヴィンセントは小さなショバ代が目当てではなく、この地に巨大リゾート地を建設する事を計画している。そのためには住んでいる住民が邪魔であり、強引に追い出して地上げを行う。警察も買収されていて何もしてくれない。住民たちの間には諦めが漂う。そして支払いが遅れていたアンジェロは店を放火される。監視カメラの映像で犯人を追っていたジオもマルコ一味に家族の前で暴行され、捜査を止めるよう脅される。それを静かに見ているマッコール。どこでどう調べたのか、マッコールに接近するコリンズだが、その行動すらマッコールはお見通しである。

第一弾では薄幸の売春婦を助けたマッコール。相手はロシアンマフィアであった。第二弾でも娘を誘拐された母親を助けていた。自分の利害はともかく、目の前に困っている人がいれば、危険を顧みずに助けるマッコールは、この第三弾でも同じである。冒頭でなぜワイナリーで相手を全滅させたのかも同じ理由である。傷ついた自分を助け、癒してくれた町の人たちを苦しめるマフィアにマッコールの視線は向かう。この第三弾の見どころはマフィアのヴィンセント一家との対決。

「9秒」と告げてその時間内に相手をせん滅するマッコール。しかし、どこか圧倒的な強さの裏に一見投げやりなところも感じさせる。弟のマルコを殺されて怒り狂ったヴィンセントは、町の住民たちに犯人を差し出せと人質を取って脅す。マッコールは丸腰で相手の銃の前に立ち、自分を殺すよう迫る。そこをエンゾが銃を持って抵抗し、触発された町民たちはスマホで撮影しながらこれを支える。その勢いにたじろいだヴィンセントは止む無く立ち去るが、もしすぐに引き金を引いていたらマッコールの命はなかったはずである。

圧倒的な格闘技術を持ちながら、そんな危うさが漂うマッコール。今回も町の人たちを救い、そしてとある老夫婦を救う。心地良い格闘アクション。満足させられる正義感。これで終わりにはして欲しくないとつくづく思う。最後まで満足感に浸れるシリーズ第三弾である・・・


評価:★★☆☆☆








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2024年08月30日

【タイラー・レイク 命の奪還2】My Cinema File 2903

タイラー・レイク 命の奪還2.jpg

原題: Extraction II
2023年 アメリカ
監督: サム・ハーグレイブ
出演: 
クリス・ヘムズワース:タイラー・レイク
ゴルシフテ・ファラハニ:ニック・カーン
アダム・ベッサ:ヤズ・カーン
ティナティン・ダラキシュヴィリ:ケテヴァン
トルニケ・ゴグリキアーニ:ズラブ
オルガ・キュリレンコ:ミア
イドリス・エルバ:謎の黒人男

<映画.com>
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クリス・ヘムズワース扮する凄腕の傭兵タイラー・レイクの過酷な戦いをリアルなアクション演出で描き、Netflixで大ヒットを記録した『タイラー・レイク 命の奪還』の続編。
前作のラストでかろうじて命を取り留めたオーストラリア人の傭兵タイラー・レイクが、刑務所に監禁されているジョージアの残忍なギャングの家族を救出するという新たな任務に就き、再び命をかけた危険な戦いに身を投じていく。
『アベンジャーズ エンドゲーム』などでスタントコーディネーターを務め、前作で長編初メガホンをとったサム・ハーグレイブが今作でも監督を務め、ヘムズワースと再タッグ。同じく前作から引き続き、『キャプテン・アメリカ』 『アベンジャーズ』シリーズや「グレイマン」を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が製作、ジョー・ルッソが脚本を担当。共演は前作から続投のゴルシテ・ファラハニのほか、「モスル あるSWAT部隊の戦い」のアダム・ベッサ、『007 慰めの報酬』 『ブラック・ウィドウ』のオルガ・キュリレンコら。Netflixで2023年6月16日から配信。
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シリーズ第二弾であるが、物語は前回のラストから始まる。橋の上の戦闘で撃たれたタイラーは、意識を失って橋の上から川に落ちる。そしてとある村に流れ着いたところで救助され、そのままドバイに運ばれる。そこで医師団よる懸命な治療により、なんとかタイラーは意識を取り戻す。その間、ニックが献身的に付き添う。意識を取り戻したものの、タイラーは満足に動ける状態ではなく、回復に向けて厳しいリハビリ生活を送る。

一方で物語は水面下で動いていく。ジョージアのとある農家に知事がやってくる。目的はズラブとの面会。その前にズラブの下にカチリ刑務所に収容されている弟ダヴィッドの刑期が伸びたという知らせが入っており、どうやらズラブが知事を呼び出したようである。ダヴィッドはDEAの捜査員を殺害して収容されているが、なんとかしろというのがズラブの要請。しかし、知事の権限では無理だと答える知事。すると、ズラブは知事の首を農具で刺してその場に埋めてしまう。

ズラブはナカジと称するマフィアを組織している。その力によって弟ダヴィッドは、刑務所の中にいる事は避けられないが、妻と子供2人を同じ刑務所内に住ませている。妻ケテヴァンと子供たちは、収容房の中にいて子どもによくない環境だとデヴィッドに訴えるが、デヴィッドは一顧だにしない挙句には殴られる有様で、ケテヴァンには不満が募っている。唯一、長男サンドロだけがナガジに憧れ、父との暮らしに満足している。

厳しいリハビリ生活を乗り越えたタイラーは退院し、ニックから自然に囲まれた山小屋を用意される。そこでのんびり静養生活を送るが、そこに見知らぬ男が姿を表す。聞けば仕事の依頼だと言うが、タイラーはこれを断ろうとする。しかし、依頼人は元妻のミアだと言われると、断るわけにはいかない。そしてミアの依頼とは、妹ケテヴァンが子ども2人と刑務所に住んでいて、そこから彼女らを連れ出すこと。危険な匂いがプンプン漂う。

依頼を引き受ける事にしたタイラーはさっそくトレーニングに取り掛かる。パートナーは
ニックとニックの弟ヤズ。チームを組んでカチリ刑務所へと向かう。あらかじめ看守の1人を買収しておき、その手引きを受けてタイラーは刑務所内に進入する。そしてケテヴァンと子ども2人を探し出し、脱出を試みる。ところが、息子サンドロが父親が一緒でないことに不安を訴える。それでダヴィッドの仲間にバレることになり、刑務所内が騒がしくなって暴動が始まりまる・・・

前作で主人公のタイラー・レイクの活躍を目にし、さすがにNETFLIXで評判になるだけの事はあると思い、続編も迷わず観る事にしたもの。タイラー・レイクのアクションはゴツゴツしたイメージであるが、今回もそれを踏襲する。前作と同様、今回もか弱い依頼人の救出に関わる。ケテヴァンとその子ども2人である。家族と一緒にいたいという夫ダヴィッドの思いは、一見家族思いであるが、それが刑務所の中となるともはや異常である。家族としてはたまったものではない。その脱出を今回タイラーは引き受ける。

しかし、すなおに脱出できれば面白味はない。家族が連れ出されたことはすぐにダヴィッドにつたわり、仲間たちが妨害に走る。この場面の目玉は、激しい暴動の中を突っ切るところだろう。次から次へと襲いかかってくる囚人たちを片っ端からなぎ倒す。銃を持っていても数の前には無力である。撃ち倒したすぐあとに飛び掛かられるとタイラーも肉弾戦で応じるしかない。そしてタイラーには守らなければならない者たちがいる。

さらに刑務所から脱出して終わりではない。武装したナガジのメンバーが車を追ってくる。防弾装備の車であるが、ナガジ側はRPGも装備していて、そうなると防弾車でも耐えきれない。さらにはヘリも持ち出す。列車に乗り替えて逃げるタイラー一行だが、ナガジ武装団は列車にも乗り込んでくる。接近戦となるが、ナガジも防弾チョッキを装備していて、撃ち倒しても終わりではない。このあたりの攻防戦も見応えがある。

まるで軍隊のようなナガジであるが、獅子身中の虫は息子のサンドロ。父親を崇拝するがゆえに、その父から逃げようとする母に反抗し、タイラー一行の隙を見て伯父のズラブに連絡する。逃げ切ったと安心していたタイラーたちに再び完全武装のナガジたちが襲い掛かってくる。とにかく激しいバトルが続く。この迫力がこのシリーズの見どころの一つだろう。最後はメデタシメデタシであるが、ラストで再びタイラーの前に仕事を依頼した男が現れ、新たな仕事を依頼する。それは次の作品の暗示なのだろうか。そうだとすれば、楽しみにして待ちたいと思わされる一作である・・・


評価:★★☆☆☆








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