2016年10月28日

オープン・グレイブ

オープン・グレイブ-感染-.jpg

原題: Open Grave
2013年 アメリカ
監督: ゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ
出演: 
シャールト・コプリー:ジョン/ジョナ
トーマス・クレッチマン:ルーカス
ジョシー・ホー:ブラウン・アイズ
ジョセフ・モーガン:ネイサン
エリン・リチャーズ:シャロン
マックス・ロッツリー:マイケル

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
『エリジウム』などの個性派俳優シャールト・コプリーと、『アポロ18』などの異才ゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ監督が手を組んだ異色パニックスリラー。ウイルス感染者たちに囲まれた森の中の一軒家に取り残された記憶喪失の男女6人が、死にものぐるいで現状を把握しようと奮闘する姿を描き出す。物語の鍵を握る女性を、『コンテイジョン』などのジョシー・ホーが好演。それぞれの登場人物たちの記憶の断片からよみがえる衝撃の真実に絶句する。
********************************************************************************************************

冒頭、主人公のジョンが目を覚ます。体のきしみをこらえ、目を覚ますとあたり一面の死体。しかも自分がいるところは穴の底。さらに、なぜそんな状況にいるのか記憶もない。ジョンの戸惑いはそのまま観る者の戸惑いでもある。一種のシチュエーションスリラーとでもいうのだろうか、『メイズ・ランナー』などこの手の展開の映画は、最近よく観る気がする。

そして現れた謎の女性。ロープを投げ入れてもらい、ひとまず穴から脱出する。そしてたどり着いた家にいたのは男女5人のメンバー。ところが全員、記憶がない。そこにあった写真等から、ジョンを除いて知り合いだった様子だが、なぜか銃も豊富に置いてある。そしてその状況を打破すべく、周囲の森の中に散策に行く。ところがそこにも木に縛り付けられた死体を発見する。

こうした「訳のわからない」展開は、少々イラつかされるところがあるが、このような複雑な状況にどう説明をつけるのかという興味も湧いてくる。女性メンバーのうち一人はどうやら中国人で、言葉が通じない。ネイサンは多国語を操る。建物の地下には人体実験らしきものの形跡と、それを裏付けるかのようなビデオの映像。森の中には異常行動を取る人々が点在する。

こうした状況下で、自分ならどう行動するのかと考えてみるのも面白い。仲間たちも疑心暗鬼で、みんな記憶がないだけに、ひょっとしたら味方ではないかもしれない。とにかく動き回って手掛かりを探すか、待って状況が変わるのを待つか。あれこれと想像しながら観るのも面白いものである。

果たして、すべての謎が最後に解けるのだが、なるほどよく考えたストーリーだと思える。ただ、面白かったかどうかと問われると、「そこそこ」となるだろう。出演者もほとんど無名だし、これといって観るべきところは見当たらない。まぁ、一度観て楽しむ映画という位置づけの映画である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 22:59 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | スリラー

2016年05月07日

オールド・ボーイ

オールド・ボーイ.jpg

原題: Oldboy
2013年 アメリカ
監督: スパイク・リー
出演: 
ジョシュ・ブローリン:ジョー・デュセット
エリザベス・オルセン:マリー・セバスチャン
シャールト・コプリー:エイドリアン/謎の男
サミュエル・L・ジャクソン:チェイニー
マイケル・インペリオリ:チャッキー
ポム・クレメンティーフ:ヘン=ボク
ジェームズ・ランソン:トム・メルビー医師

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
日本のコミックを韓国の鬼才パク・チャヌク監督が映画化したクライムサスペンスを、『マルコムX』などのスパイク・リー監督がリメイク。理由も一切不明なまま20年間も監禁され突然解放された男の壮絶な復讐劇を、原作コミック、韓国版のベースを生かしつつ新解釈を織り交ぜて描く。『ミルク』などのジョシュ・ブローリンを主演に、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』などのエリザベス・オルセン、そのほかシャールト・コプリー、サミュエル・L・ジャクソンらが共演。
********************************************************************************************************

同名の韓国映画があることは知っていて、観ようと思っているうちにどうやらハリウッドでリメイクされたこの映画。どちらを観ようかと迷ってハリウッド版を選んだ次第。しかしなんと元ネタは日本の漫画らしい。そういえば『オール・ユー・ニード・イズ・キル』も日本のライトノベルが原作だったし、今やいつハリウッドで映画化されるかわからず、アイディア一つで世界に出られるわけである。

主人公のジョーは、営業マンであるが、自己中心的で実にいけ好かない人物。そのジョーは、大口の契約を勝ち取ったと思われた矢先、何と契約相手の夫人を口説き、あえなく契約は破談。あまりにも天狗になりすぎである。そしてヤケ酒を飲んで泥酔し、気がつけばホテルの一室。女と一緒かと思いきや、部屋には窓もドアもなく出口はない。狐につままれたようなのは、観ている方も同じ。そして餃子と酒が差し入れられる。

やがてテレビに流れる女性の映像。思わず「反応」するジョー。フィニッシュの瞬間、謎のガスが流れ込み、ジョーは眠りに落ちる。謎の男たちが部屋に侵入し、ジョーの体液とDNAと指紋を採っていく。しばらくして、テレビのニュースがジョーの別れた妻がレイプされて殺されたと報じる。残された遺留品から犯人はジョーだと特定される。そして孤児となった3歳の娘は里子に出される・・・

そして時が過ぎゆき、20年の歳月が流れる。その間、同じ餃子を食べさせられ、我が子の成長を時折テレビの迷宮入り事件の特集で見せられ、我が娘に自らの無実を訴える手紙を綴る。そしてある日突然、ジョーは解放される。しかし、殺人罪で追われる身。20年ぶりに訪ねた友人に事情を話し、自分を監禁した相手を探し始める・・・

この映画の成功は、まず第一にこの異常なシチュエーションであろう。20年間も監禁し、突然解放されたジョー。「誰が、何のために」という疑問を持ちながら、観るものはジョーとともに真相探しに出る。途中知り合い、事情を知って手助けをしてくれる女性マリーにジョーは問う。「電話帳はどこだ?公衆電話は?」と。パソコンの使い方もわからず、時の流れをユーモラスに演出している。

20年間食べ続けて覚えた味を頼りにデリバリーしていた店を探り当て、20年間鍛えた体で襲いくる敵を次々に金槌で殴り殺す様は圧巻。ゴツゴツしたアクションが心地よい。そして明らかになる真相・・・なるほど、このストーリーはなかなかのものと思わせられる。最近は似たようなストーリー展開の映画が多くなってきていて、こうした意外性のあるストーリーは目新しい。『YES/NO イエス・ノー』などの「シチュエーション・スリラー」と似たところもあるが、観るものを?マークで一杯にさせてくれるストリーは、観ていて引き込まれるところがある。

韓国版もなかなか評判が良いみたいだし、ストーリーはわかってしまったが、比較という意味で観てみるのも面白いかもしれないと思う。
それにしても、なんでお膝元の日本でこの映画が創られなかったのか。
我が国の映画界に対する憂いがまた強まってしまった映画である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 11:35 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | スリラー

2015年11月14日

テストN

20140216221222.jpg

原題: Wail Away
2013年 オーストラリア
監督: マーク・リプキン
出演: 
アモス・フィリップス:トルステン
ピーター・ミューア:ノア
トレバー・ボーン:パウロ
マイケル・プレストン

<WOWOW解説>
********************************************************************************************************
亡き祖父がナチスの衛兵だったことを知った映画監督が、自らを被験者として祖父の関わった恐るべき実験を再現しようとする。人間の残酷性に迫るシチュエーションスリラー。
ナチスの行なった非人道的実験が現代によみがえる。
仕事に行き詰まっていた主人公の映画監督が、亡き祖父がかつて残酷な実験に関わった元ナチスの衛兵と知り、罪ほろぼしと監督としての好奇心から、自ら実験台となって恐るべき実験を再現しようとする。
虐げる者と虐げられる者の役割を演じるうち、やがて人間の心の奥底に封印された残虐性が解き放たれていくという心理的な恐怖を描いたシチュエーションスリラーだ。
********************************************************************************************************

映画を観るきっかけは、たいてい予告編だ。
多分、この映画もそうだったろうと思うが、もう記憶は定かではない。
もしも予告編だったら、その製作者はかなり腕がいいと思う。
この程度の映画を観ようという気にさせたのだから。
それとも、引っ掛かった方に見抜く目がなかったのか。

物語の主人公は、なんとなく会話から映画監督らしいトルステン。
祖父を安楽死させるところから始まるが、なかなか穏やかではない。
どうやら作品作りにも行き詰まっているらしい。
そして敬愛する祖父の残した日記から、祖父が実は元ナチスであり、強制収容所で人体実験に加担していたと知る。

ショックを受けるトルステンであるが、そこから自身の作品のヒントを得ていく。
友人のノアとパウロを伴い、ある倉庫へ行き、そこで強制収容所にヒントを得た作品の撮影に取り掛かる。
自分自身をユダヤ人収容者に扮しての撮影であったが、事態は思わぬ展開を迎える。

ストーリー的には悪くなさそうな気もするが、映画の方は実に退屈。
その原因は、ストーリーの分かりにくさがまずある。
何せ観ている途中は、何がどうなっているのかよくわからない。
ようやくストーリーの骨格がわかってくるのが、もう映画も半分くらい進んだ頃。
このあたりはもう少し観る者のことも考えてもらいたいものである。

普段馴染みのないオーストラリア映画ということもあって、俳優陣も馴染みがない。
途中で眠気をこらえるのに苦労してしまった。
創った人たちは、「見直す」という作業をしないのだろうか、と疑問に思う。
いいと思ったのであれば、なかなかいい感性だと思う。

たくさん観ていれば、ハズレくじを引くのも仕方がない。
早く忘れて、次の映画に期待したいと思う一作である・・・


評価:★☆☆☆☆

posted by HH at 20:31 | 東京 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | スリラー

2015年09月21日

プリズナーズ

プリズナーズ.jpg

原題: Prisoners
2013年 アメリカ
監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演: 
ヒュー・ジャックマン:ケラー・ドーヴァー
ジェイク・ギレンホール:ロキ刑事
ヴィオラ・デイヴィス:ナンシー・バーチ
マリア・ベロ:グレイス・ドーヴァー
テレンス・ハワード:フランクリン・バーチ
メリッサ・レオ:ホリー・ジョーンズ
ポール・ダノ:アレックス・ジョーンズ

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
『X-MEN』シリーズ、『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンが愛する娘を誘拐され、自力で犯人を捕まえようと行動を起こす父親を演じるクライムサスペンス。
ヒューのほか、事件を担当する警察官に『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、容疑者に『リトル・ミス・サンシャイン』などのポール・ダノら実力派俳優陣が顔をそろえる。
メガホンを取るのは、『渦』『灼熱の魂』のカナダ人監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ。
わが子を誘拐され、悲しみや怒りをたたえた父親を演じるヒューの迫真の演技が見どころ。
********************************************************************************************************

ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホール主演のスリラー。
ヒュー・ジャックマン演じるケラーは、二人の子供の父親。
その日、隣家のバーチ家とともに感謝祭のお祝いをしている。
娘のアンナは、バーチ家の同じ年頃の娘ジョイとともに、家族の下を離れる。

両親がふと気がつくと、アンナとジョイが戻ってこない。
慌てて探しに行くも見つからない。
ケラーの長男ラルフの証言で、近くに止まっていたRV車が早速警察の手によって手配される。
やがてそのRV車が発見され、乗っていたアレックスが拘束される。

捜査を指揮するのは、ジェイク・ギレンホール演じるロキ刑事。
ところがアレックスは、10歳児程度の知能しかなく、これといった証言も証拠も得られない。
やがて拘留期限を迎え、アレックスは釈放される。
怒りからアレックスに掴みかかったケラーは、その際の一言でアレックスが犯人だと確信する・・・

幼い娘を誘拐されるという事態は、父親にとってこの上ない悪夢だろう。
そんなことをする奴は、タダでは済まさないという感情を持つのも自然なこと。
それを抑制するのが、代わって成敗してくれる国家権力であるが、それが法律の定めによってままならないとなったら・・・
娘を誘拐されたケラーが取った行動は、犯人であるアレックスを誘拐して拷問をするということであった。

この問題、エンターテイメントでありながら、実に深い問題である。
犯人であれば何をしても良いのか。
冷静な議論としては答えは簡単であるが、実際自分がその立場に置かれたら、と考えると答えは難しい。
ケラーの行動を批判できるだろうかと思えてしまう。
一日経過するごとに生存率が下がると言われれば、尚更である。

そんな深いテーマを孕みながら、警察に頼らず、自力でアレックスを痛めつけて自供させようとするケラー。
そして失敗をしながらも、事件の核心に迫る刑事ロキ。
ストーリーは、次々と新たな展開を見せながら進んでいき、先も読めない。
いつの間にかストーリーに引き込まれていく。

ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールという二人の大物の出演も魅力であるが、どんどん引き込まれて行くストーリーも秀逸。
悪い奴には何をしても許されるのか。
哲学的な思考も添えて、なかなか見応えのある映画である・・・


評価:★★☆☆☆





posted by HH at 11:34 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | スリラー

2015年07月18日

MONSTERZ モンスターズ

MONSTERZ モンスターズ.jpg

2014年 日本
監督: 中田秀夫
出演: 
藤原竜也:“男”
山田孝之:田中終一
石原さとみ:雲井叶絵
田口トモロヲ:雲井繁 - ギター店の店主。叶絵の父。
落合モトキ:ジュン - 終一の同僚で友人。ゲイ。
太賀:晃 - ジュンと同じく終一の同僚で友人。トレーディングカードマニア。
藤井美菜:押切奈々 - 警視庁の特別捜査官。
松重豊:柴本孝雄 - 刑事。終一の能力を知る人物。
木村多江 :“男”の母

<Yahoo!映画解説>
********************************************************************************************************
見るだけで他人を思い通りに操作できる特殊能力を持つ男と、その能力が唯一通じない男の激闘を描く韓国発アクションサスペンス『超能力者』をリメイク。
『リング』『クロユリ団地』などの中田秀夫監督がメガホンを取り、互いに呪われた宿命を背負い、閉塞感漂う社会で葛藤する人間同士の対決が展開していく。
主演は、本作が初共演となる藤原竜也と山田孝之。
オリジナル版とは異なる日本版ならではのラストに衝撃を受ける。
********************************************************************************************************

何となく面白そうだと興味を惹かれて観た映画。
元ネタが韓国映画だとはつゆ知らず。
それだからストーリーはちょっと面白かったのかもしれないと思ってみたりする。
元ネタも観てみたい気もするが、ストーリーがわかってしまうとどうだろうという気もする。

冒頭、何やら逃げてきた風の母子。
そこへ追いついてきた父親。
自らの息子を化け物と呼び、妻だけを連れ去ろうとする。
次の瞬間、息子の目が異様に光り、父は自らの首を折って死んでしまう。
絶望した母は我が子を手にかけようとするが、やはり子供の目が光り、母は自らの意思を失う。
そしていずこへと去っていく息子・・・

なかなか“掴み”は良い映画。
そして20年後。
銀行で意思を失ったかのような人が、次々とお金を鞄に入れる。
そして外で待つ“男”に鞄を渡す。
次の瞬間、我に返った人たちで銀行内は混乱に陥る。
“男”には、人を無意識にしてコントロールする能力がある。

一方、引越会社で働く田中終一。
ある場所で作業中、“男”が力を使う。
しかし、田中終一にはなぜか“男”のコントロールが効かない。
そして田中終一は車にはねられて重傷を負う。
だが、全治3~4カ月と言われた田中は、数日で回復して退院してしまう・・・

この映画は、目力で他人を意のままにコントロールできる男と、驚異の回復力を持つ男の物語。
それにしても、視線だけで他人を意のままにコントロールできたら、世の中面白いだろうと思う。
実は似たようにことを考えたことがあり、世の中皆似たようなことを考えるものだと思ったりする。

そんなことが可能であれば、何でも好きなものが手に入り、どこにでもタダで行けて何でもできてしまう。
それを「夢のよう」と言ってもいいのかどうかわからないが、そんな妄想を抱くのが人間というものだろう。
そして不死身とも言うべき回復力を持つ男。
不死なのかどうかわからないが、これだと寿命は長そうだ。
どちらも身につけたい力ではある。

そんな男二人が激突する。
“男”は自分がコントロールできない男の存在が気に入らない。
気にしなければ、そのままずっと生きていけただろうに、なぜか田中終一の存在を気にし、抹殺しようとする。
やや、雑な描写が目についてしまったが、こういう映画でアラ探しも良くないだろう。
だが、それを除いたところで、パンチ力の弱さを感じてしまった。
もう少しヒネリがあっても良かったと思う。

『るろうに剣心/伝説の最後編』では、悪役を演じた藤原竜也がここでも悪役として登場。
迫力があったりするから、イケメン俳優としてより、悪役の方が似合うかもしれないと思ってみたりする。
ストーリー的にインパクトは弱かったが、それなりに楽しめた映画である・・・


評価:★★☆☆☆



posted by HH at 11:06 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | スリラー