2018年05月21日

【ザ・イースト】My Cinema File 1925

ザ・イースト.jpg

原題: The East
2013年 アメリカ
監督: ザル・バトマングリ
出演: 
ブリット・マーリング: サラ/ジェーン
アレクサンダー・スカルスガルド: ベンジー
エレン・ペイジ:イジー
ジュリア・オーモンド: ペイジ・ウィリアムズ
パトリシア・クラークソン: シャロン

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
『アナザー プラネット』『ランナウェイ/逃亡者』などで注目を浴びる女優、ブリット・マーリングが主演、製作、脚本を手掛けたサスペンス。自然破壊をもたらす企業を標的にする環境テロ集団への潜入捜査に挑む女性が、彼らの理念に共感しながらも犯行を食い止めようとする。メガホンを取るのは、新鋭ザル・バトマングリッジ。全編を貫く尋常ならざる緊張感や社会的テーマもさることながら、『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジやパトリシア・クラークソンら、実力派の共演も見ものだ。
********************************************************************************************************

主人公は、テロ活動からクライアント企業を守る会社に採用された元FBIエージェントのジェーン。アメリカは非常にエキサイティングな国だと思うのは、こういうサービスを行う会社があるからである。そういう企業があることもさることながら、なんと潜入捜査までやってしまうというのだから驚きである(と言っても本当に実在するのか映画のためのフィクションなのかは定かではない)。そんな企業で働くジェーンは、環境テロリスト集団“イースト”への潜入捜査を命じられる。

“イースト”は、環境汚染や健康被害をもたらす大企業をターゲットに過激な報復活動を行っている。その手法は、例えば原油事故を起こした企業の幹部宅に原油をぶちまけといった内容で、まったく無関係の第三者を殺害するという目も当てられないテロ集団とはちょっと毛色が異なる。それでも被害企業にすれば迷惑な話であり、対処を望むのであろう。そして当の“イースト”は、FBIにもマークされているがその実態については全く謎の集団であった。

ジェーンは、恋人に海外出張と偽り、潜入捜査に着手する。髪の色を変え、サラと名前を変え、偶然を装いメンバーと思われる男と知り合う。怪我の治療の必要もあり、サラは目隠しをされたままとある屋敷へと連れていかれる。そこは狙い通り“イースト”のアジトであり、リーダーのベンジーとその仲間たちとの接触に成功する。気になる次のターゲットであるが、それはとある製薬会社。そこの製品には実は強い副作用があり、メンバーの中にはその後遺症に苦しむ者もいる。そしていよいよテロ決行の日となる。

テロと言っても、その製薬会社のパーティーに忍び込み、幹部のグラスにその会社の製品を混ぜるというもの。まんまと首尾よく幹部に薬を飲ませることに成功し、サラはその働きもあってメンバーに信頼されるようになる。そして薬を飲んだ幹部がやがて薬害を訴え、金のために副作用という不利な事実を隠ぺいしていたことが明らかになる・・・

無差別殺戮を行うような集団なら、まったく同情の余地もない。しかし、“イースト”がターゲットにしている企業は、金のためなら倫理を捨てるのも厭わないという大企業。その陰には大勢の声なき被害者が泣き寝入りしている現実がある。自分たちの製品を飲ませることは、よくよく考えると何の罪になるのだろうかと考えてしまう。当初は使命感に燃えていたサラもやがて自らの使命に疑問を呈していく。法律と倫理と二つの基準の中で真の正義とは、善悪とは何かを観る者も問われることになる。

潜入捜査と言うと、どうしても男というイメージがあるが、さすがアメリカは男女同権の国。この映画では女性が潜入する。そしてその主人公を演じるブリット・マーリングであるが、あまり印象がない割にこの映画では主演に留まらず、製作や脚本も手掛けているという。ビジュアル的にも美形で見とれてしまうほどであるし、今後出演映画はチェックしたいと思うほどである。

正義もどこに基準を置くかによって異なってくる。まさに『これからの「正義」の話をしよう』に採り上げられても良さそうな内容である。
ストーリーとしても面白いし、美形主演映画として眺めても良しの映画である・・・


評価:★★☆☆☆






posted by HH at 00:00 | 東京 ☁ | Comment(0) | スリリング

2018年03月17日

【オーバードライヴ】My Cinema File 1889

オーバードライヴ.jpg

原題: Snitch
2013年 アメリカ
監督: リック・ローマン・ウォー
出演: 
ドウェイン・ジョンソン:ジョン・マシューズ
バリー・ペッパー:クーパー
ジョン・バーンサル:ダニエル・ジェームズ
マイケル・K・ウィリアムズ:マリーク
メリナ・カナカレデス:シルビー・コリンズ
ナディーン・ベラスケス: アナリサ
ラフィ・ガブロン:ジェイソン・コリンズ
デビッド・ハーバー: ジェイ・プライス
ベンジャミン・ブラット:エル・トポ
スーザン・サランドン:ジョアン・キーガン

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
実際にあった潜入捜査を題材にしたサスペンス。濡れ衣によって投獄された息子の解放と引き換えに、麻薬組織への潜入捜査をする男の姿を息詰まるタッチで活写する。『G.I.ジョー バック2リベンジ』などのドウェイン・ジョンソンが主人公にふんし、等身大の父親像を巧みに体現。『デッドマン・ウォーキング』などのスーザン・サランドン、『ローン・レンジャー』などのバリー・ペッパーら、実力派が脇を固めている。壮絶なカースタントやガンファイトはもとより、家族の絆を見つめたドラマ部分にも注目。
********************************************************************************************************

 最近は、すっかりプロレスラーとしてよりも映画スターと化した感のある“ザ・ロック”さまであるが、そのドウェイン・ジョンソン主演のアクション映画である。何でも実話をベースにしているという所に興味を惹かれる。

 ある若者ジェイソンが友人から麻薬2000錠を預かってくれと頼まれる。何となくやばいと思いつつ、ちょっと一部試してみたいという気持ちもあって、明確に断れないままジェイソン届いた小包を受け取る。それと同時に麻薬取締局が家に押し入ってきて、ジェイソンは咄嗟に逃げるものの、逃げ切れずに逮捕されてしまう。これが事件の始まり。

 運送会社を経営しているジョンは、ジェイソンの父親。実はジョンは離婚しており、ジェイソンは別れた妻と暮らしている。ジョンは仕事も新しい家庭も順調。その日も妻アナリサや友人たちと娘のイザベルの誕生日パーティーを行っていたが、別れた妻シルヴィーから電話があり、ジェイソンの逮捕を知る。

 アメリカでは、麻薬撲滅に力を入れているのであろう、罰則も厳罰化が進んでいるようである。ジェイソンは友人に頼まれて軽い気持ちで麻薬を預かるのであるが、逮捕されてみればそんなことはお構いなしで、最低でも懲役10年と言われて本人も家族も腰を抜かす。しかし、同じように売人を告発すれば大幅に減刑されるという。ジェイソンは当の友人からそのようにして「売られた」のだとわかり(それも酷い話である)、同じように誰かを告発しろと諭される。

 親としては当然の勧めであるが、ジェイソンはそもそもそんな知人など知りようもなく、またたとえ知っていたとしても友人を売るような真似はしたくないと頑な。かくしてジェイソンは刑務所送りとなるが、刑務所は荒くれどもの集まりであり、弱い者はたちまちカモにされる。ジョンが面会に行くと、傷だらけの顔のジェイソンが現れ、ジョンの怒りと焦りは募る。

 息子を助けたい一心のジョンは、連邦検事のジョアンに息子の減刑を談判するが相手にもしてもらえない。ならば、息子に代わり自分が麻薬組織を密告しようと考える。このアイディアもなかなかである。そして従業員の中から、麻薬の前科があるダニエルを選びその筋への照会を依頼する。ダニエルはダニエルで家族のために真面目に更生しようとしているが、薄給の身では住む場所も限られ、まだ幼い息子の生育環境としては心配。いい環境へと引越しする金が必要であり、ジョンの申し出を受けることにする。

 こうしてジョンとダニエルは、かつてダニエルの付き合いがあった売人マリークに接触する。ジョンの運営する運送会社は、常時トラックであちこち移動しており、麻薬の移送にはうってつけ。しかも積み荷に対する検査も甘いと来ている。会社が潰れそうだからという理由ももっともであり、マリークはジョンを使ってみることにする。こうして、息子を救う一心で麻薬密売人の情報をリークしようとするジョン。アメリカの法律も凄いが、この父親も凄い。どこまで実話なのか興味深い。

 かくして危険な潜入捜査をするジョン。映画はハラハラさせられる展開。ロックさまと息子の人種の違いが玉に瑕という感じがするが、細かいことは気にしないに限る。それにしても組織の運び屋にされる若者の話が出てきたが、組織はちょっとした金を目の前にぶら下げて若者をリクルートするらしい。そして若者もそのちょっとした大金と自分なら大丈夫という根拠のない楽観から軽く運び屋になるのだろう。だが、組織は甘くない。そんな現実が垣間見れる。

 ジョンも麻薬組織の大元のボス、エル・トポに気に入られるが、エル・トポはジョンの家族も把握しており、何かあれば家族もろともという危険な状況になる。そうした中で、息子のために渦中に飛び込むロックさまの活躍が心地良い。振り返ってみれば派手なアクションはまったくないのであるが、何だか派手なアクション映画を観た感が残ったのは、ひたすらロックさまの迫力ある様子によるのかもしれない。

 すっかりムービースターと化したロックさまの活躍が心地良い映画である・・・


評価:★★☆☆☆





posted by HH at 00:00 | 東京 ☔ | Comment(0) | スリリング

2018年01月08日

【ブラック・シー】My Cinema File 1855

ブラック・シー.jpg

原題: Black Sea
2014年 アメリカ
監督: ケビン・マクドナルド
出演: 
ジュード・ロウ:ロビンソン
スクート・マクネイリー:ダニエルズ
ベン・メンデルソーン:フレイザー
デビッド・スレルフォール:ピータース
コンスタンチン・ハベンスキー:ブラッキー
セルゲイ・プスケパリス:ザイツェフ
マイケル・スマイリー:レイノルズ
グリゴリー・ドブリギン:モロゾフ
セルゲイ・ベクスラー:ババ
セルゲイ・コレスニコフ:レフチェンコ
ボビー・スコフィールド:トビン
ジョディ・ウィッテカー:クリシー

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
ナチスドイツの潜水艦に眠るといわれる金塊引き揚げに挑む12人の男たちの野望を描く海洋サスペンス。一獲千金を夢見るくせ者ぞろいの男たちが乗り込んだ海底の潜水艦を舞台に、緊迫感あふれるドラマが展開。監督は、『ラストキング・オブ・スコットランド』などのケヴィン・マクドナルド。人気俳優ジュード・ロウをはじめ、『ゴーン・ガール』などのスクート・マクネイリー、『アニマル・キングダム』などのベン・メンデルソーンらが出演する。
********************************************************************************************************

主人公のロビンソンは海洋サルベージの専門家だが、長年勤めた会社を解雇される。もともとはイギリス海軍の軍人であり、家族を顧みずに仕事に明け暮れた結果、妻は息子を連れて去っていた。そんな彼に、仕事仲間のカーストンから、莫大な金塊を積んだドイツ軍のUボートが第二次大戦時から黒海のグルジア沖の深海に沈没したままになっているという話を聞く。一攫千金の儲け話にロビンソンは、その引き揚げにチャレンジすることにする。

とは言え、必要なのは仲間と資金。資金は正体を隠した投資家を紹介され、40%の取り分を渡すことで調達し、ロシア製のオンボロ潜水艦を手に入れると、ロシア人5人を加えた英露の混成チームを結成する。さらにお目付け役として投資家の命を受けたダニエルズを加え、総勢12人で出航する。ロシア海軍の目を文字通り掻い潜っての潜航行動である。

金塊は、第2次大戦時、まだ独ソ戦の開始前に、ヒトラーの依頼に応えたスターリンがドイツに融資するために用意したもの。密かにUボートでドイツに運ばれる途上で沈没したというもの。メンバーをまとめるのはロビンソンだが、これが一筋縄ではいかない。まず始まったのが潜水士フレイザーの不満。ロシア人と分け前が同じでは合わないと言い出す。リーダーとして公平に分けると宣言するロビンソン。リーダーとしては当然であろうが、チーム内には不穏な空気が漂う。

チームで何かに取り組む時、まずもって必要なのはメンバー同士の信頼だろう。海底に沈んだUボートから金塊を引き上げるというただでさえ難作業になるわけであるからなおさらである。しかし、人間の欲望はしばし人の目を狂わせる。海上を通るロシア海軍に探知されないよう深く潜り、沈没したUボートが横たわっているであろう海域を一行は目指す。しかし、当然のようにトラブルが発生し、潜水艦は海底で座礁してしまう。

沈没したUボートを発見し、うまい具合に修理に必要な資材も調達できる。そして金塊も発見される。もしもロビンソンの指揮の下、一行が結束を固めていたら、おそらく無事金塊を引き上げて全員がハッピーになっていただろう。しかし、腕は確かなプロであったとしても、みんな一癖も二癖もある連中ばかり。どうしてそんなことをするのかと普通に考えれば理解できない行動を取り、やがて海底の潜水艦内は修羅場と化していく・・・

結局のところ、こういう局面でチームプレーができるような人間は、そもそもこういう話には乗ってこないものなのかもしれない。そしていくらスキルがあっても、チームプレーが必要な環境でそれができないメンバーを抱えたチームは崩壊する。何とかミッションを成功させようとして、そして若いメンバーのトビンを助けようとして、ロビンソンが取った行動はどこまでも悲しい。

つくづく、どんな仲間と組むかがすべてなのだと思わされる映画である・・・


評価:★★☆☆☆





posted by HH at 00:00 | 東京 ☁ | Comment(0) | スリリング

2017年11月24日

【ザ・マミー 呪われた砂漠の王女】My Cinema File 1827

ザ・マミー 呪われた砂漠の王女.jpg

原題: The Mummy
2017年 アメリカ
監督: アレックス・カーツマン
出演: 
トム・クルーズ:ニック・モートン
ソフィア・ブテラ:アマネット
アナベル・ウォーリス:ジェニー・ハルジー
ジェイク・ジョンソン:クリス・ヴェイル
コートニー・B・バンス:グリーンウェイ大佐
マーワン・ケンザリ:マリク
ラッセル・クロウ:ヘンリー・ジキル

<シネマトゥデイ>
********************************************************************************************************
1932年製作の『ミイラ再生』を新たによみがえらせたアクションアドベンチャー。エジプトの地下深くに埋められていた王女の覚醒と、それを機に始まる恐怖を活写する。監督は『トランスフォーマー』シリーズの脚本や『グランド・イリュージョン』シリーズの製作などを務めたアレックス・カーツマン。トム・クルーズやラッセル・クロウら、ハリウッドスターが出演している。
********************************************************************************************************

古代エジプト。王位継承順位第1位にあったアマネット王女だが、父親であるメネフトラ王に男児が生まれたため、自らの王位継承が泡と帰してしまう。王の座を諦めきれないアマネットは邪神セトに魂を売って邪悪な力を手にし、王と生まれたばかりの王子を殺害する。さらに邪神セトを男の体に宿そうとしたが、神官たちに阻止され挙句に棺に閉じ込められるとそのまま地の底に埋葬される・・・

そして時は現代。イラクで宝を確保しようとしていたニック・モートンとクリス・ヴェイルは、ゲリラとの交戦に際し要請した空爆で偶然地下の王墓を発見する。考古学者のジェニー・ハルジーが調査したそこは、まさにアマネットが埋められた場所。そうとは知らないジェニーは何者かわからぬ棺をイギリスへ持ち帰ることにする。しかし、空輸の途中、王墓の中でクモにかまれたヴェイルの様子がおかしくなり、突如同席していた兵士を刺し殺してしまう。

さらに機は突然のカラスの大群によるバードストライクで推力を失い、墜落していく。ニックは、咄嗟の判断でジェニーにパラシュートを装着すると脱出させるが、キリモミ状態となった機体の中でどうすることもできず、地面に激突する。その前からニックはアマネットの幻影を見ており、ニックは霊安室の死体袋の中で突如目覚める。そしてやはり死んだはずのクリスが、ニックがアマネットに「選ばれた事」を告げる。

古代エジプトの呪いの類のストーリーは数限りなく創られている感がある。トム・クルーズの新作がまさかこれになるとは思いもよらなかったが、もしも「トム・クルーズ主演」でなかったら間違っても観ていなかったであろう。さらには大物ラッセル・クロウも出演しているとあって、俄然興味を惹かれた映画と言える。やっぱり出演者は重要である。そのラッセル・クロウの役どころは、「ジキルとハイド」というのも面白い。

2000年以上にも及ぶ封印から解放されたアマネットは、墜落現場にやって来た救急隊員を襲って生気を吸い取り、徐々に自らの肉体を復活させていく。生気を吸い取られてミイラ化した人間は、アマネットに操られてニックとジェニーに襲い掛かる。鍵を握るのは、かつてアマネットが邪神セトを復活させようとした時に使用した短剣。ジキル(ハイド)博士とアマネットとの間で翻弄されるニック。このあたりはトム・クルーズだから面白いという気もする。

トム・クルーズもここではイーサン・ハントやジャック・リーチャーのような無敵の存在ではない。しかし、それでいて、墜落する輸送機内でのアクションなどきっちり魅せるところは見せてくれる。そのあたりはトム・クルーズなのである。それにしても、最後は何か「To be continued」的な雰囲気があった。それならそれでも面白いかもしれない。

ミイラの呪い的な映画もこうすれば面白くなるという見本のような映画である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 00:00 | 東京 ☁ | Comment(0) | スリリング

2017年06月25日

【セキュリティコール】My Cinema File 1755

セキュリティコール.jpg

原題: Home Invasion
2016年 アメリカ
監督: デビッド・テナント
出演: 
ナターシャ・ヘンストリッジ:クロエ
ジェイソン・パトリック:マイク
リアム・ディキンソン:ジェイコブ
スコット・アドキンス:ヘフリン
キーラ・ザゴースキー:ノックス
マイケル・ロジャース:アスター

<TSUTAYA解説>
********************************************************************************************************
自宅で謎の武装強盗に襲われる恐怖を描いた密室サスペンススリラー。義理の息子と共に行方不明の夫の帰りを待つペイジ。ある嵐の夜、ふたりが住む郊外の家に武装した3人の男たちが不法侵入。ペイジたちはその追跡を何とか回避していくが…。
********************************************************************************************************

 原題は「自宅侵入」。そのものずばりであるが、主人公クロエ・ペイジが息子と暮らす豪邸にある嵐の夜、突然3人の強盗が侵入してくる。夫は普段から不在がちで、この夜もどこかに行っている。クロエ曰く、「上海あたり」。携帯もつながらずメールにも返事がない。遊びに来ていた友人は呆れる有様。そんなところに突然の強盗。クロエに代わり応対に出た友人は、有無を言わさず射殺されてしまう・・・

 クロエは大富豪の夫と結婚したが、夫との仲は良くないようで、思春期にある義理の息子ジェイコブと暮らしているものの、ジェイコブは反抗的で手を焼いている。こんな関係が説明された後、問題の夜となるわけであるが、大富豪の家だけに豪邸には最新のホームセキュリティが導入されている。強盗の侵入と同時に、セキュリティ会社のマイクが状況を掌握し緊急対応に入る。このマイクは勤務超過の様子で、クロエからの電話中にも気分がすぐれない様子を見せるが、結局それは大したことなく、最後までサポートする。クロエとジェイコブの関係とか、マイクの様子とか、何か伏線として後につながるのかと思いきや、何もない伏線がこの映画には目につく。

 強盗団は実に準備周到で手際が良い。途中の回転橋を故障させて、警察が駆け付けられないようにする。嵐でヘリも飛ばない。非常通報も手元で受けて警察のふりをし、クロエを安心させる。母子を孤立させておいて、玄関のドアを高性能爆薬(と思われる)で爆破して堂々と侵入する。監視カメラを潰して、隠れる母子を探すと同時に、何やら家探しを始める。

 マイクが強盗団も気付かなかった隠しカメラの映像を元に、クロエに指示を出す。会ったこともない相手と電話で連絡を取り合う様子は、『ダイハード』『サブウェイ123』を彷彿とさせる。強盗団の目的も不明で、いったいどういうことになるのか、果たして強盗団の目的は何かとか、予想外にストーリーに引き込まれていく。

 ただツッコミどころは結構あって、大豪邸に相手は3人だし、外は暗いし嵐だしでいくらでも逃げる方法はありそうなものだとか、犯人の一味が警官隊を阻止しろと言われていきなり銃撃戦をやってあっさり射殺されたりとかあるのだが、まぁそこを気にしていたら面白くも何ともなくなってしまう。それに結局、犯人の目的は何だったかわからないままだったし、まぁ短い映画だからもう少し長くしてサービスしてくれても良かった気もする。

 それにしても自宅内の監視カメラだが、こうした緊急時には役立つが、そうでなければプライバシーも何もあったものではない。セキュリティ会社では他人の家の中の様子が見れてしまうわけで、これはこれでどうなんだろうと思う。まぁ、大富豪はプライバシーよりセキュリティなのかもしれないし、それは庶民の穿った見方なのかもしれないと思う。個人的には、豪邸には住んでみたいがセキュリティはほどほどが良いように思う。

 あまり期待はしていなかったが、予想外に結構楽しめた映画である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 00:00 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | スリリング