2018年02月04日

【ライフ】My Cinema File 1869

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原題: Life
2017年 アメリカ
監督: ダニエル・エスピノーサ
出演: 
ジェイク・ギレンホール:デビッド・ジョーダン博士(メディカル主任担当、アメリカ人)
レベッカ・ファーガソン:ミランダ・ノース博士(メディカル・検疫担当、イギリス人)
ライアン・レイノルズ:ローリー・アダムス(システムエンジニア担当、アメリカ人)
真田広之:ショウ・ムラカミ(宇宙ステーションパイロット担当、日本人)
アリヨン・バカーレ:ヒュー・デリー博士(生物学者。イギリス人)
オルガ・ディホビチナヤ:エカテリーナ・"キャット"・ゴロフキナ(ミッション・リーダー、ロシア人)

<シネマトゥデイ>
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『デンジャラス・ラン』などのダニエル・エスピノーサがメガホンを取ったSFスリラー。国際宇宙ステーションを舞台に、火星で発見された生命体の脅威にさらされた宇宙飛行士たちの運命を追う。『ナイトクローラー』などのジェイク・ギレンホール、エスピノーサ監督作『デンジャラス・ラン』にも出演したライアン・レイノルズ、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』などのレベッカ・ファーガソンらが出演。宇宙船内での手に汗握る展開に息をのむ。
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 物語の舞台は宇宙ステーション。そこには各国から参加した6人の宇宙飛行士が火星で採取した土壌サンプルを調査するミッションに従事している。その火星からの土壌サンプルだが、途中の宇宙塵の影響でサンプルポッドはコントロールを失い、ステーションではそれを手動でキャッチしようとして緊迫したムードに包まれている。そして無事、確保に成功。早速土壌サンプルの解析を始めたところ、微生物を発見することに成功する。

 その発見に沸き立つ地球。なんと名前が公募され、選ばれた小学生から「カルバン」と名付けられる。やがてカルバンは成長し、生物学者のヒューの指の動きにも反応するようになる。しかし、ここでトラブルが生じ、動かなくなったカルバンに電気ショックを与えたところ、カルバンはヒューの手に絡みつきこれを骨折させるまで締めあげる。気絶したヒューをロイが救うが、今度は実験室で孤立したロイをカルバンが襲い、なんとカルバンは体内に侵入し、ロイを殺してしまう・・・

 宇宙船という限られた空間の中で、異性物がクルーを次々に襲っていくというストーリーは、この手の先陣を切った『エイリアン』と同じである。ロイが犠牲になったことで、異性物を排除しようということでクルーは一致する。ここではそれを妨げるアンドロイドも歪んだ利益優先主義もない。しかし異性物の動きは敏捷で、さらに成長は加速し、クルーたちは次々と犠牲になっていく。

 『エイリアン』と構成は同じだが、これはこれでアレンジがある。その一つはクルーの構成。クルーはアメリカ、イギリス、ロシア、日本と各国から出ている。ロシアが入っている(しかもリーダーである)ところを見ると、世界は融和の方向に向かっているようであるし、中国ではなく日本が入っているところが日本人的には嬉しいところである。その日本人を演じるのはハリウッドにはお馴染みの真田広之である。

 また、クルーの中のイギリス人ヒューは、(地上では)車椅子の生物学者。宇宙空間では車椅子のハンディはない。そう言えば『アバター』の主人公も車椅子であったが、考えてみれば宇宙空間では車椅子の障碍者もハンディはない。障碍者にとっては、宇宙への進出は可能性が広がるものであるような気がする。

 『エイリアン2 完全版』では、自分だけがずる賢く立ち回ろうとする「企業側」の人間が出てきたが、このステーションでは人数も少ないせいかみな行動は立派である。最初の犠牲になったロイは、研究室で気を失ったヒューを助けようと果敢に(検疫の為封鎖を主張する検疫官ミランダの指示を無視して、だが)中に飛び込む。リーダーのカテリーナは、ステーションの外に出て故障した通信システムの修理を試みカルバンに襲われるが、自らを犠牲にしてカルバンをステーション内に入れないようにしようとする(できなかったが・・・)。

 『エイリアン』では、異性物に対し「退治」しようとしたが、この映画ではそれに加えて「地球からの隔離」にクルーたちは奮闘する。最後はステーションごと宇宙に隔離されるとわかってもクルーたちは冷静に行動する。自分は助からないとわかっても、仲間をそして人類を守ろうとする行動を取る。「醜い」人間を登場させなかったのは、「選ばれし者はかくあるべし」というお手本のようである。

 そんなクルーたちの奮闘だからこそであろうが、ラストはちょっと衝撃的であった。ある意味『エイリアン』の方が、後味が良いと言える。いろいろな映画が次々に創られる中、ストーリー構成が似たようなものになるのは仕方ないと思うが、それでもオリジナルの工夫はほしいところ。その意味ではこの映画の満足度は高い。

 ラストの続きを思わず想像してしまった映画である・・・


評価:★★★☆☆





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2018年01月27日

【メッセージ】My Cinema File 1865

メッセージ.jpg

原題: Arrival
2016年 アメリカ
監督: ドゥニ・ビルヌーブ
出演: 
エイミー・アダムス:ルイーズ・バンクス
ジェレミー・レナー:イアン・ドネリー
フォレスト・ウィテカー:ウェバー大佐
マイケル・スタールバーグ:ハルパーン捜査官
マーク・オブライエン:マークス大尉
ツィ・マー:シャン将軍

<映画.com>
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『プリズナーズ』「ボーダーライン」などを手がけ、2017年公開の「ブレードランナー 2049」の監督にも抜擢されたカナダの鬼才ドゥニ・ビルヌーブが、異星人とのコンタクトを描いた米作家テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を映画化したSFドラマ。ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、"彼ら"が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが……。主人公ルイーズ役は『アメリカン・ハッスル』 『魔法にかけられて』のエイミー・アダムス。その他、『アベンジャーズ』 『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナー、『ラストキング・オブ・スコットランド』でオスカー受賞のフォレスト・ウィテカーが共演。
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 主人公は言語学者のルイーズ。大学での講義に出勤してくるが、なぜかあたりが騒々しい。そして教室に入った彼女は、学生からニュースを見るように言われる。ニュースでは世界の各地に突如として現れた謎の物体について報じている。宇宙船か軍の秘密兵器か、この手の話には常に付きまとう憶測が飛び交っている。ルイーズはなぜかそれほど興味を示さないが、そこへアメリカ軍の大佐ウェバーがやって来てある音声をルイーズに聞かせる。それは、宇宙人とコンタクトした軍が収集した「宇宙人の言葉(かもしれない)」もの。大佐はルイーズに意見を求める。

 ルイーズは現地に行く必要を訴え、数学者のイアンとともに現地へと案内される。そして厳重な装備に身を固めると、宇宙船の内部へと案内される。そこに現れたのは、未知なる生命体。その生命体は、「ヘプタポッド」と呼ばれるようになり、ルイーズとイアンは、彼らとの意思疎通を図る様、大佐から依頼される。目的は「彼らがなぜ地球にやって来たのか」を知ること。さっそく、専門家の立場から彼らに対峙したルイーズは、生命体からの文字らしきものを示される・・・

 未知の生命体との遭遇を描いた映画は多々ある。まずはその生命体がどんな姿をしているかに興味をそそられるが、いきなり登場した「ヘプタポット」は、なんとタコのような姿。昔火星人のイメージとして描かれたものを思い出してしまったが、とても知的生命体とは思えない。それはともかく、この映画では互いに言葉が通じない者同士でコミュニケーションを取る難しさを改めて実感させてくれる。何せそもそもどうコミュニケーションをとっていいかわからないわけである。声なのか文字なのかテレパシーなのか。その上で相手の言語を理解しなければならないのであり、これは相当難儀なことである。

 彼らの言語を研究するルイーズだが、時折その私生活がフラッシュバックされる。夫や娘と過ごす日々。娘が成長し、いつのまにか夫とは破局する。そして最愛の娘も(おそらく癌で)亡くなってしまう。このイメージが後で大きな意味を持っていることがわかるのだが、それはこの時点ではわからない。イアンの協力もあって、ルイーズは次第に彼らの言語を解読していく。無知な大佐に説明した白人とアボリジニとの「カンガルー」という言葉を巡る説明が物語の理解を促してくれる。

 そして、「WEAPON」という言葉にたどり着くが、これを聞いた世界各国は「ヘプタポッド」による侵略を警戒して攻撃準備を始める。特に過剰に反応したのは中国。最近ハリウッド映画で存在感を増している中国。中国マネーによる「侵略」か、13億マーケットを意識しての「へつらい」か、とにかく中国がここでも出てくる。人間同士でさえ、同じ言葉の解釈でも分かれるのだから、ましてや異星人となると猶更である。そんな緊迫する中で、ルイーズは「WEAPON」とは「武器」ではなく「ギフト」を意味しているという答えにたどり着く・・・

 この映画の面白いところは、異星人の言語が「時制」を持たない事。時間という概念がないことが、この映画のストーリーにひとヒネリ半を加える。未来と現在が錯綜し、そもそも時間とは何なのかがわからなくなる。そういえば、同じように未知との生命体との遭遇を描いた映画『コンタクト』でも、この時間の流れの違いが衝撃のラストに現れていたが、この映画でも大きな意味を持つ。

 そしてルイーズがする未来に対する決断も静かに心に響いてくる。待ち受ける未来を受け入れるルイーズの姿に、考えさせられるものがある。ストーリー自体はそれほどでもないのだが、いつの間にか深い思考の世界に引き込まれている。それがこの映画の特徴であるが、ストーリー以上に実に深い映画である・・・


評価:★★★☆☆





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2018年01月13日

【猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)】My Cinema File 1857

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー).jpg

原題: War for the Planet of the Apes
2017年 アメリカ
監督: マット・リーヴス
出演: 
アンディ・サーキス:シーザー
ウッディ・ハレルソン:大佐
スティーブ・ザーン:バッド・エイプ
カリン・コノバル:モーリス
アミア・ミラー:ノバ
テリー・ノタリー:ロケット
タイ・オルソン:レッド・ドンキー
マイケル・アダムスウェイト:ルカ
トビー・ケベル:コバ
ガブリエル・チャバリア:プリーチャー
ジュディ・グリア:コーネリア

<シネマトゥデイ>
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『猿の惑星』の前日譚を描いた『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』『猿の惑星:新世紀(ライジング)』の続編となるSF大作。猿と人類が地球の支配者を決する戦いの一方で、自らの種族を守るべく行動する猿のリーダー・シーザーの心の葛藤も映す。シーザーは、前2作に続きアンディ・サーキスが演じる。共演は、ジュディ・グリアとウディ・ハレルソンら。監督は前作と同じくマット・リーヴスが務める。
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何事にも始まりというものがある。子供の頃、テレビで観た『猿の惑星』。チャールトン・ヘストン主演のその映画は、衝撃的なラストとともに強く心に残っている。その映画では、チャールトン・ヘストン演じる宇宙飛行士が、宇宙旅行の果てに猿に支配された地球に帰ってくる物語であった。そこでは、「猿に支配された」のが前提となっていたが、どうして猿に支配されるようになったのかは語られなかった。このシリーズは、その語られなかった経緯を描いたもので、実にもっともらしくて楽しんでいる。

前作で復讐心に囚われた猿のコバの反乱によって、猿と人間の戦争が引き起こされてから2年。人類は猿の絶滅を目指し、そして指導者シーザー率いる猿は戦いよりも人類から逃れる術を画策している。冒頭では、「大佐」指揮下の部隊が猿の拠点を襲撃する。シーザー率いる援軍により人間の部隊を撃退する猿たち。しかし、赤毛のゴリラ・レッドを筆頭に、猿達の中でも人間側へと寝返る猿も出始めている。シーザーは囚えた捕虜たちを敢えて釈放し、和平交渉のメッセージを託す。

しかし、大佐はあくまでも猿の殲滅を目指し、ある夜集落に侵入する。何とか撃退したものの、シーザーは息子のブルーアイズと妻のコーネリアを殺されてしまう。翌朝、仲間を安全な土地へ旅立せると、シーザーは大佐への復讐の為に群れを離れる。付き添うのは古い仲間であるロケットとオランウータンのモーリス、ゴリラのルカ。かくして4匹の猿たちは、大佐率いる人間の部隊の跡を追う・・・

人類は謎のウィルスに感染すると、言葉を失っていく。そうした感染者を大佐は抹殺している。まるで劣勢人種を虐殺したナチスのようである。感染したのがバレれば殺されるわけで、娘が感染してしまったある兵士は、娘をつれて部隊を脱走する。ところが運悪くシーザーたちと遭遇。殺されると思ったのか、脱走兵が銃を構えたためシーザーは彼を射殺する。小屋の中でウィルスに感染し、言葉を失った少女を発見するシーザーたち。父の気持ちを思うと哀れである。

人間とサルの関係は、かつての白人入植者たちとインディアンの関係を彷彿とさせる。武力ではなお猿を上回る人間。猿は戦いを避けたかったが、人間は矛を収めない。シーザーの考えを知っていれば、少なくとも脱走兵は猿を恐れず、共存を求めたであろう。『アバター』もそうであったが、人間(といっても"白人"かもしれない)の血なまぐさい性がここでも描かれる。

 猿は団結し、知恵を増す。人間はウィルスによって言葉を失っていく。近代兵器もそれを維持する担い手があってこそ。チャールトン・ヘストンの猿の惑星へ向かう方向付けはできていく。さらにシーザーの次世代となる息子コーネリアスも登場する。一応、前日譚たる本シリーズ三部作もこれで終わりのようである。果たして新たなシリーズはあるのだろうか。昔から好きだっただけに、さらなるシリーズ化は歓迎したいところだが、どうなのだろうか。

 コーネリアス世代となるはずの「その後の世界」を観てみたいと思わずにはいられないシリーズ第3弾である・・・


評価:★★★☆☆





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2018年01月06日

【スター・ウォーズ 最後のジェダイ】My Cinema File 1851

スター・ウォーズ 最後のジェダイ.jpg

原題: Star Wars: The Last Jedi
2017年 アメリカ
監督: ライアン・ジョンソン
出演: 
デイジー・リドリー:レイ
ジョン・ボヤーガ:フィン
アダム・ドライバー:カイロ・レン
オスカー・アイザック:ポー・ダメロン
マーク・ハミル:ルーク・スカイウォーカー
キャリー・フィッシャー:レイア・オーガナ
ルピタ・ニョンゴ:マズ・カナタ
アンディ・サーキス:スノーク最高指導者
ドーナル・グリーソン:ハックス将軍
アンソニー・ダニエルズ:C-3PO
グウェンドリン・クリスティー:キャプテン・ファズマ
ケリー・マリー・トラン:ローズ・ティコ
ローラ・ダーン:ホルド提督
ベニチオ・デル・トロ:DJ
ヨーナス・スオタモ:チューバッカ
ジミー・ビー:R2-D2

<映画.com>
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『スター・ウォーズ』の10年ぶりの新作として大ヒットを記録した『スター・ウォーズ フォースの覚醒』に続くシリーズ作品で、伝説のジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカーを探し当てた主人公レイがたどる、新たな物語が描かれる。前作で「スター・ウォーズ」の新たな主人公レイに大抜てきされ一躍注目を集めたデイジー・リドリーのほか、ストームトルーパーの脱走兵フィンを演じるジョン・ボヤーガ、ダースベイダーを受け継ぐカイロ・レン役のアダム・ドライバー、そしてルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミル、2016年12月に急逝したレイア・オーガナ役のキャリー・フィッシャーらおなじみのキャストが出演。監督・脚本は「BRICK ブリック」『LOOPER ルーパー』などで頭角を現したライアン・ジョンソンが担当した。
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待望の新シリーズ第2弾。通算第8弾。前作『スター・ウォーズ フォースの覚醒』から2年で続編というのはありがたい限り。しかも昨年はスピンオフ作品(『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』)を観ているから3年連続で観られたことになり、満足この上ない。

前作で、帝国軍の残党が結成したファースト・オーダーと新共和国のレイア・オーガナ将軍が率いる私設軍隊レジスタンスの対立が描かれたが、その戦闘が激化している。状況はレジスタンスに不利に動いている。冒頭でレジスタンスが拠点を築いていた惑星ディカーの基地を、ファースト・オーダーのハックス将軍が率いる大艦隊が急襲する。レジスタンスのパイロットであるポー・ダメロン中佐がXウイングに搭乗し、単機でファースト・オーダーの旗艦ファースト・オーダー・ドレッドノートに立ちはだかる。

血気にはやるポーは、レイアの「戻れ」という命令を無視してファースト・オーダー・ドレッドノートへの攻撃を続行する。このポーが今回は活躍する。ファースト・オーダー・ドレッドノートはレジスタンスの爆撃機によって撃沈する(宇宙空間で爆弾を「落とす」というところに違和感を覚えるが気にしない)。しかし、その対価として爆撃隊は全滅する。レジスタンスは何とかファースト・オーダーの追撃を振り切って逃げる。

前作のラストで伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーを見つけたレイだが、ルークは差し出されたライトセーバー捨て、レイに関心を示さない。レジスタンスへの助力を要請するも、ルークはすげなくこれを拒絶する。それにしてもルーク・スカイウォーカーも年を取ったものである。ご本人が演じているのも息の長いシリーズの持ち味と言えるが、別人のようでもあり、本人が演じているメリットはあまりない気もする。

いろいろとやり取りがあり、ルークはレイの修行を引き受ける。一方、ファースト・オーダーを率いるのは最高指導者スノーク。ソロの息子であり、今や次のダースベイダーの筆頭に位置するカイロ・レンは最高指導者に厳しく責められ、その怒りをレジスタンスの追撃にぶつける。ルーク、レイア、チューバッカとお馴染みのメンバーにレイ、フィン、ポー、そしてカイロ・レンの新メンバーが絡み合う。なかなか観応え十分、濃厚な時間が過ぎゆく。

レジスタンスの劣勢は打開する術なくファースト・オーダーに追い詰められていく。ファースト・オーダーの艦隊に追跡されたレジスタンスの艦隊が「燃料切れ」で追いつかれるが、慣性の法則が働く宇宙空間で「これ如何に」という気持ちが働くも、封印する。新シリーズ3部作の真ん中という位置付けは、過去の『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』『スターウォーズ エピソードU』と同様、小休止的なところはやむを得まいか。どちらにせよ、単体で評価することに意味のない作品であることは間違いない。

楽しみなのは最後の第3弾(通算第9弾)。同じ感覚であれば2年後となるが、あまり慌てなくてもいいので、いい作品にしてもらいたいと思う。その前にまたスピンオフ作品があるようなので、次回作はそれを楽しみたいと思う。
観終わればまた次が気になる。それを待つ時間も楽しみにしたい永遠のシリーズである・・・


評価:★★★☆☆






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2018年01月05日

【デッド・シティ2055】My Cinema File 1850

デッド・シティ2055.jpg

原題: Vice
2015年 アメリカ
監督: ブライアン・A・ミラー
出演: 
トーマス・ジェーン:ロイ
ブルース・ウィリス:ジュリアン
アンビル・チルダーズ:ケリー
ブライアン・グリーンバーグ:エヴァン

<映画.com>
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トーマス・ジェーン、ブルース・ウィリスらの共演で、人間とレプリカント(人造人間)の壮絶な戦いを描く近未来SFアクション。企業王のジュリアンは、現実世界に飽き足らない富裕層の願望をかなえる享楽的なリゾート都市「VICE(ヴァイス)」を作り上げる。そこでは、人々がレプリカント(人造人間)を相手に殺人や暴力、ドラッグ、レイプといった負の欲求を満たすことができた。しかし、その影響でVICEの外の現実世界でも犯罪が横行し、事件を捜査する刑事ロイはVICEの閉鎖を訴えていた。そんなある日、不具合で自我に目覚めたレプリカントのケリーがVICEから逃げ出し、彼女を助けたロイらとともにVICE壊滅を目指して戦いに乗り出す。監督はウィリスが出演した『コードネーム:プリンス』のブライアン・A・ミラー。
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 近未来。企業王ジュリアンは富裕層向けの都市「Vice(ヴァイス)」をオープンさせている。そこはレプリカント相手に殺人やレイプ等の犯罪行為を実際に行うことができるという場所。主人公の刑事ロイは、そこで狂った欲望を叶えた富裕層が犯罪行為の魅力に取りつかれてしまい、ヴァイスの外でも凶悪な事件を起こすというケースにつながっていることを危険視している。都市内に入るのに必要な許可を待ちきれずロイは中に立入り犯人を逮捕する。

 一方、ヴァイスに暮らすレプリカントのケリーは、その日も絞殺される。そして蘇生措置の過程で、本来消去されるべき殺された記憶が消去されないまま「仕事」に復帰する。そして恐ろしい体験のフラッシュバックに襲われ、警備をかいくぐってヴァイスから脱出する。その後、ケリーはレプリカントの生みの親であるエヴァンと出会う。エヴァンの部屋に飾られた自分の写真。実はケリーは、エヴァンが今は亡き最愛の妻に似せて作ったレプリカントであった・・・

 人間が社会秩序を守って生活するのは、犯罪を犯せば刑務所に入れられるからであり、自らが犯罪の犠牲者になることを防ぐためでもある。だが、もし犯罪を犯しても罪に問われなければ、という社会が近未来に実現する。そこでは相手を殺しても罪には問われない。なぜなら閉ざされた空間で、殺す相手がレプリカントであるから。そういう町ヴァイスがこの映画の舞台となっている。

 レプリカントが自我に目覚めて人間に逆らって脱走するというストーリーは、どこか『ブレードランナー』に相通じるものがある。人は誰でも犯罪を犯してみたいという欲望はあるだろうが、まさか実際にやるわけにはいかない。しかし、レプリカントなら大丈夫という発想だ。そしてヴァイスの中では、銀行強盗や殺人などがゲーム感覚で行われている。発想としては面白い。

 そして明らかにB級映画のこの映画に、ヴァイスの運営者として登場するのがブルース・ウィリス。この人は大物ながら時折こうしたB級映画に脇役で出ている。それはそれで面白いと思うが、この映画はいかにも陳腐である。映画の中で自我に目覚めるのは、開発者が妻に似せて作ったモデル。4年と寿命が決まっていて、それでも最後に主人公と一緒に逃げたラストが何とも言えない『ブレードランナー』とは比べるまでもない。

 実際にこういう施設があったら利用するだろうかと想像してみる。やっぱり理性が壊れそうで、自分だったら利用しないだろうなと思う。そんなことをつらつら想像してみるにはいい映画である・・・


評価:★☆☆☆☆





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