2017年06月05日

X-メン

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原題: X-Men
2000年 アメリカ
監督: ブライアン・シンガー
出演: 
パトリック・スチュワート: チャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)
ヒュー・ジャックマン: ローガン(ウルヴァリン)
ジェームズ・マースデン: スコット・サマーズ(サイクロップス)
ファムケ・ヤンセン: ジーン・グレイ
ハル・ベリー: オロロ・マンロー(ストーム)
アンナ・パキン:マリー・ダンキャント(ローグ)
イアン・マッケラン:エリック・レーンシャー(マグニートー)

<シネマトゥデイ>
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アメリカの人気コミック『X-メン』を20世紀FOXが7年かけてついに映画化。単なるスーパー・ヒーロー映画ではなく、善と悪の神話的戦いを描きつつも若者からも圧倒的指示を受けるストーリー展開。『タイタニック』のデジタル最新技術を結集した斬新なVFX映像は迫真の超能力バトルを描きだした!全米NO.1ヒット作。
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 今やシリーズ6作、スピンオフ4作となったシリーズの出発点となった第1作。最新作を除いてすべて観ているが、こういうシリーズは何度でも観てみたいと思うもの。今回、久しぶりに第1作を観てみることにした次第。

 近未来。人類の突然変異であるミュータントの存在が認知され、今やそれを危険視する人々が出てきている。ケリー上院議員はその急先鋒であり、ミュータント規制法案の成立を訴えている。そんな一方で、触れた者の力を奪う能力を持った少女・ローグが、自らの能力に目覚めてしまう。キスをした恋人が意識不明の状態になり、ショックを受けたローグは家を出て放浪するうちにウルヴァリンと出会い、行動を共にする事になる。

 そんな2人に、突然大男のミュータントが襲いかかる。そこに現れたのは、目から強烈なビームを放射するサイクロップスと嵐を巻き起こすことができるストーム。ピンチを脱したウルヴァリンとローグは、「恵まれし子らの学園」へ運ばれる。そしてウルヴァリンはジーンと出会い、その治療を受ける。そしてそこは、プロフェッサーXが率いる「Xメン」によって守られたミュータント専門学校である。

 シリーズを通して観ていると、マグニートーとプロフェッサー達との関係はもうわかりきっているし、ウルヴァリンが体に金属を埋め込まれた経緯も『ウルヴァリン:X−MEN ZERO』でわかっているので、すんなり入ってくる(最初に観た時はどうだったのか思い出せないが・・・)。シリーズでお馴染みのミスティークもここではマグニートー派で、Xメンとは敵対している。

 マグニートーは、「ミュータント登録法案」を推し進めていたケリー上院議員を拉致し、彼をミュータントへと変化させる。そして学園に潜り込んでいたミスティークの工作によって、ローグを誘い出しこれを拉致する。その能力を拡張させて、エリス島で行われるサミットに集まった各国首脳をミュータントへと変えようとするのである。プロフェッサーは、これまたお馴染みの装置「セレブロ」を使いローグの行方を探そうとするが、ミスティークによる仕掛けで意識を失ってしまう・・・

 こういうシリーズをもう一度観てみるというのもいいものだと改めて思う。一度観ても10数年すればあらすじなど忘れてしまっていたりするし、何気ないシーンでもその意味に改めて気付いたりするからである。いわば「二度見の楽しさ」と言えるかもしれない。そう言えば、小中学生の頃は、映画を観に行くと2回続けて観ていたものだと思い出す。2度目はゆとりをもって観られるので、新たな気付きを得られたりすることもある。

 このシリーズも続けてもう一度すべて観直しても面白いと思う。少なくとも次の2作目は、既に観てから10年以上経過しているし・・・観ていない映画を観るのも楽しいが、良いと思った映画を二度三度と観るのも良いと思う。
『スターウォーズ』シリーズと並び、そういう楽しみ方をしていきたいシリーズである・・・


評価:★★☆☆☆



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2017年05月26日

AIR/エアー

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原題: Air
2015年 アメリカ
監督: クリスチャン・カンタメッサ
出演: 
ノーマン・リーダス: バウアー
ジャイモン・フンスー: カートライト
サンドリーヌ・ホルト: アビー

<映画.com>
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大ヒットテレビシリーズ「ウォーキング・デッド」のノーマン・リーダス主演によるSFスリラー。放射性物質の拡散により、地上での呼吸が不可能となった近未来。絶滅寸前に陥った人類は社会再建のため、優秀な遺伝子を持つ人々を地下の人工冬眠施設で眠らせていた。その維持管理を任された技術者バウアーとカートライトは、半年ごとに目を覚ましながら、生存可能な最後の場所と冬眠中の人々を守り続けている。しかしある時、自分たちの睡眠装置の1つが故障してしまう。酸素が完全になくなるまであと2時間に迫る中、2人は生き延びる方法を求めて奔走するが……。共演に『ブラッド・ダイヤモンド』のジャイモン・フンスー。
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 物語の舞台は近未来。化学兵器による大気汚染によって地球上は人類が住めないほど汚染されてしまった後。アメリカ政府による最後の策として、科学者など人類の英知を担う人たちを低温睡眠装置で眠らせている施設内。汚染が解消された未来で目覚めさせ、人類の再起を期そうという考えである。施設ではバウアーとカートライトがメンテナンス担当として6カ月ごとに睡眠から目覚めて2時間ほど作業をすることになっている。そして、2人が目覚めたところから物語が始まる。

 バウアーとカートライトは、定例作業をこなす。カートライトには、アビーという名の女性が現れ会話を交わす。幽霊なのか幻覚なのかはわからない。作業を終えて再び半年間の睡眠につこうとするが、アクシデントで火災が起こり、カートライトの睡眠装置が壊れてしまう。酸素の供給は作業時間の間だけであり、そのままでは1人が死んでしまう。とりあえず予備の酸素供給装置を作動させて時間を稼ぎ、2人は対応策に取り掛かる。

 バウワーは予備の睡眠装置をテストするが、誤作動を起こし、バウワーはあやうく窒息寸前になる。施設にはもはや予備の睡眠装置はなく、バウワーは眠っている誰かを外に放り出して代わりにその装置を使うべきだと主張する。カートライトは戸惑うものの、現れたアビーに諭され、思いとどまる。そして他の施設に救助を求めることを思いつく・・・

 近未来という設定であるが、装置は実に旧式で笑ってしまいそうになる。限られた空間で、登場人物は3人といういわゆるシチュエーション・スリラーという分野なのだろうか。困難に直面した2人が、初めは協力し合うものの、時間が限られる中、疑念が生じて対立する。刻一刻と酸素供給時限が迫る中で、スリリングな展開となる。

 しかしながら、近未来感のまるでない空間ではどうもSF感に乏しく、インパクトが弱い。主演の2人についても、『ブラッド・ダイヤモンド』のジャイモン・フンスーはともかくとして、『ウォーキング・デッド』は観ていないので、ノーマン・リーダスは私にとっては無名の存在。これといってインパクトはない。たびたび登場するアビーについても、幻覚なのか空想なのかを考えていて集中できなかったのもあるし、どうもストーリーに共感できなかった。

 残念ながら、面白みに欠けた映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年03月31日

モーガン プロトタイプ L−9

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原題: Morgan
2016年 アメリカ
監督: ルーク・スコット
製作: リドリー・スコット/マイケル・シェイファー/マーク・ハッファム
出演: 
ケイト・マーラ: リー・ウェザーズ
アニヤ・テイラー=ジョイ: モーガン
ミシェル・ヨー: チェン博士
ジェニファー・ジェイソン・リー: キャシー・グリーフ
ポール・ジアマッティ: シャピロ博士
ローズ・レスリー: エイミー

<映画.com>
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『ブレードランナー』のリドリー・スコット製作のもと、息子のルーク・スコットが長編初メガホンをとり、暴走した人工生命体の脅威を描いたSFアクションスリラー。シンセクト社の研究施設で開発が進められていた人工生命体の試作品L-9「モーガン」が、突如として研究者を襲い大怪我を負わせた。事態を調査するため、危機管理コンサルタントのリー・ウェザーズと心理評価の専門家シャピロ博士が現地に派遣される。しかし、調査の最中にモーガンが再び混乱しはじめてしまい……。リー役を『オデッセイ』のケイト・マーラ、シャピロ博士役を「サイドウェイ」のポール・ジアマッティがそれぞれ演じた。
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物語は一人の女性がとある施設にやってくることから始まる。女性の名はリー・ウェザーズ。とある企業から派遣されたリスクコンサルタント。実はその施設ではある事故が起こっており、その調査と評価がリーの役目。そしてリーは早速、調査に取り掛かる。事故の内容はその施設で女性が怪我をさせられたというもの。怪我をさせたのはモーガンという名の少女。

モーガンは、この施設で人工的に生まれた女性。と言っても企業側はそれを「人間」とは認めていない。施設の人間がモーガンを「her」と呼ぶのに対し、リーがそれを「it」と訂正させるところに両者の深い溝がある。施設の研究者たちは、モーガンに愛着を抱いており、企業が事故を原因として研究を中止させることを恐れている。そして企業側からはさらに専門家のシャピロ博士が派遣されてくる。

シャピロ博士はモーガンと面談をするが、シャピロ博士は意図的にモーガンを感情的にさせる。しかし、それは裏目に出てモーガンはシャピロ博士を殺害する。慌ててモーガンを眠らせるスタッフ。リーはモーガンを処分するように伝えるが、モーガンを「育てた」施設の研究者たちはそれができず、モーガンを救おうとする・・・

ここから物語は急展開する。このモーガンであるが、遺伝子操作によって生まれ、人間のように赤ん坊から成長した様子。実際は数年で成人の体型になったようだが、映画では詳しいことは説明されていない。優れた格闘テクニックを身につけているが、その理由もわからない。謎が多すぎるところがイマイチか。もう少し説明してくれてもいいと思うところ。

以前観た『エクス・マキナ』とテイストが似ているが、こちらの映画はモーガンの詳細がわからないというストレスがある。ストーリー展開も『エクス・マキナ』と似通うところがあるが、ラストに明らかになる事実には驚かされるものがある。「そうだったのか!」と。

監督は、この映画の製作も務める『ブレードランナー』のリドリー・スコットの息子さんだという。名作『ブレードランナー』も、人間と同じ思考回路を持ったレプリカントが登場し、その短い命に苦悩するが、モーガンは命こそ短命ではないが、人間の思考とのギャップを感じている様子。単なるSFではなく、考えさせるところがあるのは、リドリー・スコットのテイストなのかもしれない。

ただ、ストーリーとしては凡庸だったかもしれない。主演のケイト・マーラが淡々と任務をこなそうとする理由が最後にわかって一捻りあるものの、もうちょっと何かが欲しかった気がする映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年02月25日

プロジェクト・アルマナック

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原題: Project Almanac
2015年 アメリカ
製作:マイケル・ベイ/アンドリュー・フォーム/ブラッド・フラー
監督: ディーン・イズラライト
出演: 
ジョニー・ウェストン:デイビッド
ソフィア・ブラック=デリア:ジェシー
サム・ラーナー:クイン
アレン・エバンジェリスタ:アダム
バージニア・ガードナー:クリスティーナ

<映画.com>
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『トランスフォーマー』シリーズのマイケル・ベイが製作を手がけ、タイムマシンを手に入れた若者たちが興味本位に過去を変えたことから恐ろしい事態に陥っていく姿を描いたSFドラマ。高校生のデビッドは、幼い頃のビデオ映像に現在の自分の姿が映っているのを発見する。父の作業場からタイムマシンを見つけた彼は、仲間たちと共に過去へさかのぼり、宝くじを当てたりいじめっ子に復讐したりと好き放題に楽しみ始める。ところが、彼らが過去を変えたために現在も変化し、友人の存在が消えてしまう。さらに、世界中で飛行機事故や暴動が起こるようになり、人類は破滅の危機に追い込まれていく。出演は「マーヴェリックス 波に魅せられた男たち」のジョニー・ウェストン、『MIA ミア』のソフィア・ブラック=デリア。
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 主人公のデイビッドは、独自に改良したドローンをビデオに録り、それを添えてMITに願書を提出する。観ていてなかなかの出来栄えなのだが、それが認められて見事念願の合格通知を手にする。しかし、喜びもつかの間、奨学金が予定額に届かず、入学に暗雲が漂う。デイビッドは、7歳の誕生日に父親を事故で亡くし、母親の稼ぎだけでは奨学金なくして大学へは進めない。そんな苦悩を抱えだデイビッドは、屋根裏部屋で父のビデオカメラを発見する。懐かしい映像は、まさに7歳の誕生日パーティのもの。しかしその映像の中に、今の自分の姿を発見して愕然とする。

 さっそくいつもの仲間たちを集め、ビデオの映像から推理して謎を探っていく。そしてそれは地下室にある研究用具に行きつく。さらに父親が実は軍の研究機関にいて、そこにあるのはタイムマシンだと気が付く。持ち前の優秀さを活かし、デイビッドは仲間たちとともに、資料を基にタイムマシンの制作に取り組んでいく。このあたりの流れるような過程は単純に面白い。若者たちが事件に巻き込まれていくパターンは、『トランスフォーマー』シリーズでもおなじみであるが、展開にスピード感があっていい。

 こうしてとうとうデイビッドたちは、タイムマシンを完成させてしまう。そこからデイビッドたちは過去へと戻り、「時間差」を利用して楽しむ。宝クジ(ロトのようものだろうか)を当てて大金を合法的に手にし、テストで好成績を取り、授業中に「45秒」だけ抜け出して過去のロックフェスタに参加する。しかも現在では無価値となったVIPカードをオークションで格安に手に入れた上で参加するという賢さ。デイビッドたちが夢中になって楽しむのも無理はない。

 さらにデイビッドは、密かに思いを寄せていたジェシーに対してアタックし、その心を掴む。これも過去の失敗を糧としてやり直すわけであるから、うまくいくわけである。こうして我が世の春を謳歌するデイビッドたちであるが、これだけだとストーリーは面白くない。やがてその余波は思いもかけない「歴史の改変」となって現れる。それはとうとう航空機事故で多数の死傷者が出るという事態に発展する。

 焦ったデイビッドは、仲間とのルールを破って一人で過去に戻り、変わってしまった過去を直そうと奮闘する。何がどうと因果関係を辿り、何とか正そうと悪戦苦闘するところからドラマが動いていく。こちらを正せばあちらが立たず、で世の中は思う通りには動かない。何度も過去に戻る中、次々と予想外の出来事が起こっていく。恐怖の悪循環。そしてとうとう、決定的な事件が起こってしまう・・・

 こうしたタイムトラベルものには、必然的に「タイムパラドックス」という問題がついてまわる。この物語でもそうであるが、一つの時間の流れの中で考えるとどうしても矛盾が生じてしまう。それを細かくつつくのはナンセンスだろう。「そういうものだ」として観るのが正しい観方である。そして最後にデイビッドは、最初に問題となった時間=7歳の誕生日に戻ることにする。

 「あんなことできたらいいな」「こんなことできたらいいな」そんな願望を実現させてくれるとともに、世の中そううまくはいかないと諭すような内容。スピーディで、主人公デイビッドの心中も良く伝わってくる。主人公が好きになる女性として登場するのは、個人的に注目している『MIA ミア』のソフィア・ブラック=デリア。ここでも美しさは変わらず。引き続き注目していきたい存在である。

 マイケル・ベイの影響力がどこまで出ているのか知る由もないが、『トランスフォーマー』シリーズの香り漂う楽しい映画である・・・


評価:★★☆☆☆



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チャッピー

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原題: CHAPPiE 
2015年 アメリカ
監督: ニール・ブロムカンプ
出演: 
シャールト・コプリー:チャッピー
デーヴ・パテール:ディオン・ウィルソン
ニンジャ:ニンジャ(ダイ・アントワード)
ヨ=ランディ・ヴィッサー(ダイ・アントワード):ヨーランディ
ホセ・パブロ・カンティージョ:アメリカ
ヒュー・ジャックマン:ヴィンセント・ムーア
シガニー・ウィーバー:ミシェル・ブラッドリー

<シネマトゥデイ>
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『第9地区』『エリジウム』の鬼才ニール・ブロムカンプが手掛けたSFアクション。人工知能を搭載したロボットのチャッピーが自身を誘拐したストリートギャングたちと奇妙な絆を育みながら、壮絶な戦いに巻き込まれていく。『第9地区』にも出演したシャールト・コプリー、『X-MEN』シリーズなどのヒュー・ジャックマン、『愛は霧のかなたに』などのシガーニー・ウィーヴァーなど、実力派や個性派が出演。純粋無垢なチャッピーの愛らしい姿やリアルな造形に加え、すさまじいアクションの数々も見もの。
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 近未来。ヨハネスブルグの高い犯罪発生率を減らすため、南アフリカ政府は、大手兵器メーカーTetravaal社から、高性能の人工知能を取り入れた最先端のロボットを購入し警察に配備している。これにより警官の被害が減り、犯罪組織の壊滅にも効果を発揮する。ロボットの設計者ディオン・ウィルソンはさらにAIの改良に励み、ついに人間の知性を模倣した新たなAIソフトウェアを開発する。

 一方、社内では人間の脳波コントロールで動く攻撃ロボット「ムース」を手掛けるエンジニアのヴィンセント・ムーアが、ディオンの成功を妬み、機会を伺っている。そんな中、ディオンは新たに開発した AIの導入についてCEOのミシェル・ブラッドリーの許可を得られず、密かに損傷して廃棄予定だったロボット警官22号とソフトウエアをアップデートするためのUSB持ち出す。

 これを待ち受けていたのは、ロボット警官の活躍で金に窮していたギャンググループのニンジャ、ヨーランディ、アメリカ。彼らはディオンを誘拐すると、壊れたロボットに新しいAIソフトをインストールさせ、意のままに動かし強盗に役立てようと考える。誕生したロボットは赤子同様の知能で、ニンジャらの「教育」により、「ギャング口調」を覚え「成長」していく・・・

 昔何かで、「人間には悪の心があるから相手の悪事がわかる」ということを読んだ気がする。疑うことを知らない幼児は、簡単に騙される。生まれたばかりのチャッピーもそうであり、「犯罪を犯してはいけない」とインプットされているが、「相手を寝かせる」とギャングのニンジャに説明されると、純粋に相手を攻撃して「寝かせ」てしまう。「車泥棒から車を取り返せ」と言われて、素直に車を強奪する。騙されて強盗の手先をするチャッピーの姿は滑稽であるが、かえって人間の醜さを見せつけられる気がする。

 借金返済の期限が迫るニンジャ達は、チャッピーを「最強兵器」として利用しようとし、ムーアはそのテクノロジーを奪うためにチャッピーを襲ってUSBを強奪する。CEOのミッシェルはあくまでもビジネス優先であるし、純粋にテクノロジーを追求するディオンとチャッピーにとって生きにくい環境である。

 「学習する機械」という意味では、『ターミネーター2』を思い出す。ここでもチャッピーは、ギャングのニンジャを「パパ」、ヨーランディを「ママ」として学習し、成長する。短期間でのその成長ぶりは、取り巻く醜い人間達と比較すると、下手をすると人間を上回る「心」を持つに至るかのごときである。

 これからAIはどこまで進化して行くのであろうか。そして出来上がった AIは果たして人間の幸福に役立つのであろうか。「ジャッジメントデイ」を迎えることのない未来を期待したいところである。ヒュー・ジャックマンも『リアル・スティール』のようにロボットで格闘する役柄で登場するが、面白いことに『リアル・スティール』とは善悪正反対である。

アクション映画としても面白く、楽しみながら考えさせてくれる一作である・・・


評価:★★★☆☆




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