
原題: Assassin
2023年 アメリカ
監督: ジェシー・アトラス
出演:
ブルース・ウィリス:ヴァルモア
ドミニク・パーセル:エイドリアン
アンディ・アロー:マリ
ノムザモ・ムバサ:アレクサ
<概要>
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ヴァルモラ率いる米軍は、他人の体を乗っ取ることができるマイクロチップ技術を発明する。その矢先、最新鋭の兵器を確保した男による世界平和を脅かす陰謀が発覚。ヴァルモラはマイクロチップを使った極秘任務を遂行することに。
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ブルース・ウィリスの引退作品という事で観る事にした映画。『ダイ・ハード』(My Cinema File 89)で一世を風靡し、その後もアクション俳優として活躍してきたブルース・ウィリスだが、実はあまり面白くないB級作品にも多数出演している。そのため、名前だけで観ると危険な俳優のリストに入れてある。この作品もタイトルからしてB級臭が強烈に漂っていたが、あえてラストという事で観ることにした映画である。
主人公はブルース・ウィリスではなく、軍人の女性アレクサ。アレクサには恋人の軍人セバスチャンがいるが、そのセバスチャンはある極秘任務の末、昏睡状態に陥っていて目が覚めない。そこへアレクサにも同じ任務への参加の打診がくる。その任務とは、ある科学者が開発した他人の意識を乗っ取る装置を利用して、とある犯罪組織の壊滅を図ったもの。「クモ」と呼ばれる装置を相手の体内に侵入させ、そのまま意識を乗っ取るというのは、実現すれば恐ろしい気もする。
セバスチャンは組織のボス、エイドリアンの部下の意識に潜り込んで「潜入捜査」を行っていたが、作戦内容を見破られた上に、「クモ」を抜き取られてしまっていた。どうやら潜入中に「クモ」を抜き取られると意識が元に戻らないようで、セバスチャンの意識不明はそれが原因。「クモ」を奪回してセバスチャンの意識を取り戻そうというのが、アレクサが任務を引き受けた理由。ここでチームリーダーとして登場するヴァルモアを演じるのがブルース・ウィリスというわけである。やはりB級映画臭が強くなる。
相手の犯罪組織も普通の犯罪組織ではなく、逆にどうやったのか同じ装置を手に入れたエイドリアンは、反撃に転じる。一般女性がいきなり路上でヴァルモアに殺意むき出しで突進してくる。初めは躊躇していたアレクサも、覚悟を決めて作戦に身を投じる。潜入対象はエイドリアンがお気に入りの絵の作者マリ。マリの意識に潜入したアレクサはエイドリアンに接していく。しかし、作戦遂行には長時間マリの意識に潜入しないといけない。その副作用か、アレクサは自分とマリとの区別が段々とつかなくなっていく・・・
案の定、ブルース・ウィリスはチョイ役で、重要なポジションだとは思うが、エイドリアンの反撃に遭ってあっさり殺されてしまう。どこをどう探しても「ダイハード」的な要素は微塵もない。配給会社がブルース・ウィリスを出汁にして無理やり映画を売り込もうとしたのだろう。SF映画であれば、事前設定がきちんとしていないとわけがわからないが、装置の詳細も敵の組織の規模もその内容もよくわからないまま。なんで敵の犯罪組織は装置を入手できたのか。スパイがいたんだろうなと想像して個人的に補うしかない。
ブルース・ウィリスも最後の作品がこれでいいのかという気もするが、ご本人は有終の美を飾ろうなどという気はないのだろう。そんな映画において主役のアレクサは1人奮闘する。それはそれで評価したいが、いかんせんストーリーも陳腐でどうにもならない。ブルース・ウィリスの最後の作品という意味では残念でしかない映画である。温故知新ではないが、ブルース・ウィリスのB級作品を観るのであれば、もう一度『ダイ・ハード』(My Cinema File 89)を観てみたい。そんな気持ちを強くさせられた一作である・・・
評価:★☆☆☆☆





