2017年08月10日

ゼロの未来

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原題: The Zero Theorem
2013年 アメリカ
監督: テリー・ギリアム
出演: 
クリストフ・ワルツ:コーエン・レス
デビッド・シューリス:ジョビー
メラニー・ティエリー:ベインズリー
ルーカス・ヘッジズ:ボブ
マット・デイモン:マネジメント

<シネマトゥデイ>
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『未来世紀ブラジル』などで知られるテリー・ギリアム監督が、コンピューターに支配された世界を舞台に、人間の存在意義と生きる目的を問うSFドラマ。寂れた教会にこもり謎の数式を解こうとする孤独な天才技師の人生が、ある女性との出会いを機に動きだしていくさまを描く。主演は、『イングロリアス・バスターズ』などのオスカー俳優クリストフ・ヴァルツ。共演には『海の上のピアニスト』などのメラニー・ティエリー、『ハリー・ポッター』シリーズなどのデヴィッド・シューリスら実力派がそろう。
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物語の舞台は、近未来。主人公のコーエンは、コンピュータ技師。荒廃した教会に一人で住み、何やら作業をしながら人生の意味を教えてくれる電話が鳴るのを待っている。そんなコーエンが出勤する。外に出るとケバケバしい色彩が溢れた未来社会。コーエンが歩くのに合わせて壁の広告が移動する。今やスマホの位置情報を元に、広告を表示する技術が語られているが、これが実用化されるとこんな風になるのかもしれないと思わされる1シーン。

職場についてコーエンは、スロットマシンのような機械の前に座り、ペダルを漕いでコントローラーを操作する。何やらゲームなのかと思いきや、これがコンピューター操作でコーエンの仕事である。コーエンは、いつかかってくるかもしれない電話を受けるため、上司のジョビーに在宅勤務の申し入れをするが、マネジメントに相談してみるとはぐらかされる。そしてそんなやり取りから、マネジメントが出席するパーティーに参加する様、ジョビーはコーエンに指示する。

パーティーに連れ出されたコーエンは、明らかにパーティー向きの人間ではなく、まわりに馴染めない。しかし、そんな中で、コーエンは魅力的な女性ベインスリーと出会う。さらに逃げ込んだ部屋で偶然マネジメントと会う。そしてそこでコーエンは、マネジメントから直接「ゼロの定理」を求める仕事を指示される。在宅勤務が認められたことから、コーエンはさっそく仕事に取り掛かる。しかし、この仕事は過去に何人も挑戦しては出来ずに終わっているといういわく付きの仕事であった・・・

どんな映画かと期待していたが、「何やら良くわからない映画」というのが正直な感想。古い教会と次々と登場する変わった登場人物。ケバケバしいだけにしか見えない未来ファッションに包まれた人々。中でもマネジメントとして登場するのは、マット・デイモン。なんでこんな映画に出演しているのか不思議であるが・・・

ピカソの絵を見ても一般の人には落書きにしか見えないが、見る人によってはものすごい芸術作品に見えるもの。この映画もそんな「芸術作品」のような感じがする。素直に観れば面白くないのであるが、何かを感じさせる香りが漂っているのは事実である。マット・デイモンもそんな可能性を見て出演したのかもしれない、などと思ってみる。

しかしながら、ピカソの絵と同様、優れた芸術作品と駄作とは紙一重の世界。この映画も微妙である。何かを感じはするものの、単純に映画としてはそんなに面白くはない。もう一度観たいかと問われれば、答えは“No”である。まぁ、素人鑑賞家としてはそれでいいと思っている。
映画は、わかりやすい方がいいと実感させてくれる映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年08月03日

本能寺ホテル

本能寺ホテル.jpg

2017年 日本
監督: 鈴木雅之
出演: 
綾瀬はるか:倉本繭子
堤真一:織田信長
濱田岳:森蘭丸
平山浩行:吉岡恭一
田口浩正:大塚
高嶋政宏:明智光秀
近藤正臣:吉岡征次郎
風間杜夫:本能寺ホテル支配人
八嶋智人
:マッサージ師

<シネマトゥデイ>
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『プリンセス トヨトミ』の綾瀬はるかと堤真一、鈴木雅之監督と脚本の相沢友子が再び集結し、元OLと織田信長との「本能寺の変」前日の奇妙な遭遇を描く歴史ミステリー。婚約者の両親に会うために京都を訪れたヒロインが“本能寺ホテル”という宿に泊まり、本能寺の変の前日に、暗殺の標的となっている信長に出会い、信長や森蘭丸と交流するさまが描かれる。元OL役の綾瀬と信長役の堤のほか、濱田岳、平山浩行、風間杜夫などが出演。現代と戦国時代の京都を行き来するヒロインが、歴史的な事件にどう絡んでいくのかに注目。
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織田信長は、人気のある歴史上の人物であり、SFタイムトラベル系の映画などでよく採り上げられているように思える。基本的にその手のドラマは趣向に合わないので見ないから詳しくないが、チラホラ目にしているのは事実である。この映画もそんな「信長モノ」の一つと思ってスルーしようかと思ったが、「綾瀬はるか」、「堤真一」といった出演陣の名前を見て観ることにした次第である。

主人公の倉本繭子は自己主張の少ない女性で、勤めていた会社が倒産したところ、交際している吉岡恭一からプロポーズされ、流されるままにそれを受け入れる。そして繭子は、恭一の両親の金婚式の祝賀パーティーに呼ばれ、京都を訪れる。恭一はここで自分の結婚式の段取りもすべて決めるつもりであり、繭子は流されるままそれを良しと考えている。

しかし、予約していたホテルは手違いで泊まることができず、繭子は途方に暮れながら街をさまよう。そして“本能寺ホテル”という古びたホテルに辿り着く。レトロチックな館内。エレベーターに乗った繭子は、気が付くと大きな屋敷の中にいる。そしてそこで出会ったのは、信長の小姓であった森蘭丸。そしてそこが天正時代の本能寺だとわかる・・・

こうして戦国時代にタイムスリップした現代のOLと天下統一を目前に控えた織田信長とが交流するという物語。荒唐無稽と言えばその通り。しかしこの手の物語はあまり真面目にとらえてはいけない。「そういうものだ」と思って観るのが正しい鑑賞スタンスだと思う。そうでなければとても正視できるものではない。

どうやら本能寺ホテルは、かつての本能寺と同じ場所に位置しているという設定のようで、本能寺ホテルに置かれている天正時代からの置物のネジを巻き、エレベーターの中で信長が好んで食べたこんぺいとうを食べるとタイムスリップし、フロントの受付ベルを鳴らすと戻ってくるというルールがある。これも「そういうものだ」と思って観るのが正しい。

時に天正10年6月1日。それはまさに「本能寺の変」の前日。そこで主人公は織田信長と出会う。ほとんど自分の意思を表に出すこともなく、周囲に流されるまま生きてきた主人公が、天下統一を目指し自らの意思で突き進む織田信長と出会い、影響を受けていく。翌日に死んでいく運命にある織田信長を前にし、歴史的事実を伝えるかどうか主人公は悩む。伝えれば歴史を変えかねない。タイムトラベルものにはタイムパラドックスの問題がついてくるが、そのあたりはさすがに辻褄を合わせてくる。

冷やかし半分で観始めたドラマではあるが、観ているうちにそれなりにドラマの世界に引き込まれていく。それは主役の綾瀬はるかや堤真一、濱田岳といったメンバーの力量なのかもしれない。「意外とつまらなくなかった」というのが正直な感想かもしれない。こういう映画もたまにはいいと思わされる。
細かいところを気にせずに楽しみたい映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年07月24日

ロスト・エモーション

ロスト・エモーション.jpg

原題: Equals
2015年 アメリカ
監督: ドレイク・ドレマス
出演: 
ニコラス・ホルト:サイラス
クリステン・スチュワート:ニア
ガイ・ピアース:ジョナス
ジャッキー・ウィーヴァー:ベス
オーロラ・ペリノー:アイリス

<映画.com>
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リドリー・スコット製作総指揮の下、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のニコラス・ホルトと『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートが共演したSFサスペンス。世界戦争によって地上の99.6%が破壊された近未来。滅亡の危機に瀕した人類は、遺伝子操作を施した感情のない人間の共同体「イコールズ」をつくった。そこで暮らす人々は保健安全局の監視下に置かれ、愛情や欲望といった感情が生まれると、「発症」したとして隔離施設へ送られ、安楽死させられる運命にあった。そんな環境下で、感情を「発症」してしまったサイラスとニアは、外の世界への脱出を決意する。日本でもロケを敢行し、世界的建築家・安藤忠雄の建築物で近未来都市の世界観をリアルに再現した。監督は「今日、キミに会えたら」のドレイク・ドレマス。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2017」上映作品。
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「リドリー・スコット製作総指揮」のSF映画となると、何はともあれ観てみたいと思う所である。そんなこの映画は、世界大戦によって地上のほとんどが破壊しつくされた世界が舞台。生き残った人類は、共同体を作って生活している。そして人類が絶滅近く追い込まれた諸悪の根源は感情にあるとして、人類は感情を封じて暮らしている。そう言えば、『リベリオン』でも人類は感情を封じて暮らしていたが、これがやっぱり争いの元なのだろうか。

さて、そうして感情を封じて暮らしている人類であるが、時折感情が生じてしまう。これを「発症」として、レベル管理し(今で言えば「認知度3」みたいなものだ)、発症した場合は適宜投薬治療を受けることになる。しかし、レベル4以上の「重症」となると、施設へと送られ、何とその先に待っているのは「安楽死」という状況なのである。

主人公のサイラスは、他の人々と同様、無表情で日々の暮らしを送っている。毎日同じように起きて出勤し、波乱のない仕事を淡々とこなし、そして家に帰ると一人食事をして寝る。誠に寂しい生活ぶりであるが、そもそも「寂しい」という感情がないのだろうからそんなことも感じないのであろう。

そんなサイラスは、ある時同僚のニアという女性の存在に気付く。そして気が付くとニアを目で追っている。我々にしてみれば、目の前にクリステン・スチュアートがいればそれは目が釘付けになろうというものだが、感情のない人々にしてみれば異常行動なのだろう。そしてある日、ビルから人が飛び降りる。感情のない人々は淡々と眺めているが、ニアは明らかに動揺した様子であり、それにサイラスは気が付く。

そうしてついにサイラスは自らの感情の芽生えに気付き、診察の結果「レベル1」と診断される。まだ初期症状である。「空気感染はしないがマグカップは他の者とは異なる専用のものを使用する」など、同僚と話し合って決める様子が滑稽である。その昔は呪術など怪しげな治療が行われていたが、それを笑えない社会である。そしてサイラスの「症状」はいよいよ重症となっていく・・・

物語は、近未来のSF映画の形を取った恋愛映画という見方もできる。恋愛といっても、感情が芽生えたばかりのサイラスとニアのそれは、現代の高校生レベルと言えなくもないものである。それでもこの世界では重大事。禁を犯し感情に従って行動するサイラス。そのようにして物語は静かに展開していく・・・

主演はニコラス・ホルトとクリステン・スチュアートとあって、これはそれだけでも観る価値はあると思うが、やはりストーリー的に難がある。SFというには、ちょっと物足りないし、ハラハラドキドキするわけでもない。『リベリオン』が体制に反して戦うのに対し、この映画はもっと消極的な手段を選ぶ。平和的と言えば平和的。その分、映画としては魅力が下がっている。

静かな分、可も不可もないという感想の映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年07月07日

リベリオン

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原題: Equilibrium
2002年 アメリカ
監督: カート・ウィマー
出演: 
クリスチャン・ベール:ジョン・プレストン/クラリック
エミリー・ワトソン:メアリー・オブライエン
テイ・ディグス:アンドリュー・ブラント/クラリック
アンガス・マクファーデン:副総裁デュポン
ショーン・ビーン:エロール・パートリッジ
ウィリアム・フィクナー:ユルゲン

<シネマトゥデイ>
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第3次世界大戦後、警察国家の中で反乱者を取り締まる聖職者についた男の葛藤を、今までに見たこともない新しい武術でスピーディに展開するアクションエンターテインメント。製作はスピーディな演出に定評のある『スピード』のヤン・デ・ボン。主役に『アメリカン・サイコ』のクリスチャン・ベールが他に例のない設定の武術を見事にこなす。脇を固めるのは『レッド・ドラゴン』のエミリー・ワトソン、『ロード・オブ・ザ・リング』のショーン・ビーンなど演技派揃い。爽快でスタイリッシュなガン=カタと名付けられた未体験アクションは必見!
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映画をたくさん観ている私だが、観落としている映画も多々ある。「クリスチャン・ベール」主演のこの映画もその1つ。気が付いて慌てて鑑賞に至った次第である。
物語は、第三次世界大戦後の世界。戦後に出現した都市国家・リブリアでは、二度と戦争が起らないようにするために、何と人間の感情を持つことを禁じるという手段を採用している。過去の二度の世界大戦では、「国家間の連帯」に寄ろうとして、国際連盟、国際連合と作られたが、それで失敗したため大きな発想の転換があったらしい。

そのリブリアでは、感情を揺り動かす対象となる音楽や文学書籍、絵画や映像など「感情的なコンテンツ」は全て「EC-10」として禁止されている。さらに人々は「イクイリブリウム(この映画の原題)」という政府機関が生産・配給する感情抑制薬であるプロジアムの服用を義務付けられている。これによって人々は無感情に生きている。

ところがそんな方針に逆らい、薬の服用を拒んで「EC-10」を所有する人間が出てくる。そういう人々は「感情違反者」として、当局が取り締まりを強めている。その摘発を行うのが、特殊捜査官「グラマトン・クラリック」。中でも主人公の第1級クラリックのジョン・プレストンは、優秀なエリート捜査官である。

プレストンは、妻が感情違反で処刑されたという過去を持ち、息子のロビー、娘のリサと3人で暮らしている。ロビーはクラリック志望であり、やがてはプレストンのような優秀な捜査官になる事が伺える。妻が連行されて行く時も、有罪となって火炙りで処刑された時も、プレストンは無表情にそれを見送っている。確かに、戦争などは起こりそうもない。

そんなある日、プレストンは、「感情違反者」のグループを一斉検挙し、犯人グループを射殺、発見された本物の「モナリザ」を何と焼却してしまう。戦争を回避するためなら文化遺産の焼却でも何でもOKというところは、今の共産党の行く末みたいである。そしてイェーツの詩集を持っていた同僚のパートリッジが、「違反者」だとわかり、何の躊躇もなく射殺する。そしてある日、プレストンは偶然服用しようとしていたプロジアムのカプセルを割ってしまう・・・

何とも変わった想定のSF映画。こうした未来社会を舞台とする映画は珍しくないが、限られた狭い範囲なのか、全世界なのかよくわからないが、映画を観る範囲ではごく狭いエリアの話に思える。戦争を回避するために感情を無くさせるという考えは、同じ目的で「記憶」を無くさせる世界を描いた『ギヴァー 記憶を注ぐ者』を連想させる。記憶のない世界もだが、感情のない世界もまた味気ないもの。いくら崇高な目的とは言え、人間らしさも考えたいものである。

そんな不自然な世界は、必然的にほころびが生じる。「禁止」は蜜の味でもあり、禁断の果実ほど甘いものはない。2つの映画の世界はともに、主人公の動きによって体制が揺らいで行く・・・
そうしたストーリーに加え、この映画の大きな特徴はクリスチャン・ベール、エミリー・ワトソン、ショーン・ビーンという出演陣だろうか。正直言ってB級臭の漂う映画に出てくるキャストとは思えない。

もう1つは、主人公プレストンの格闘術だろう。銃を主力としながら、まるでダンスのようなガン捌き。クリスチャン・ベールだから様になってはいるが、私の友人がやったらタコ踊りになる代物である。「見せる」という目的であるからいいのだろうが、なかなかユニークなアクションであった。B級映画の帝王クリスチャン・スレイターあたりに主役を演じさせた方が、B級感を前面に出せてよかったのではないかと思わされる。ちょっと大物が出演するのはもったいないと思われる映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年06月10日

アサシン クリード

アサシン クリード.jpg

原題: ASSASSIN'S CREED
2016年 イギリス・フランス・アメリカ・香港
監督: ジャスティン・カーゼル
出演: 
マイケル・ファスベンダー:カラム・リンチ / アギラール・デ・ネルハ
マリオン・コティヤール:ソフィア・リッキン博士
ジェレミー・アイアンズ:アラン・リッキン
ブレンダン・グリーソン:ジョセフ・リンチ
シャーロット・ランプリング:エレン・ケイ
マイケル・ケネス・ウィリアムズ:ムサ
ドゥニ・メノーシ:マクゴーウェン

<シネマトゥデイ>
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世界的なヒットを記録したゲーム「アサシン クリード」を、新たなキャラクターとストーリーで実写映画化したミステリーアクション。遺伝子操作によって、スペインでアサシンとして活躍した祖先の記憶を追体験させられる男が、歴史に隠された謎に挑む姿を描く。主人公とその祖先をマイケル・ファスベンダーが演じるほか、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズらが共演。監督は『マクベス』でマイケル、マリオンとタッグを組んだジャスティン・カーゼルが務める。
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マイケル・ファスベンダーとマリオン・コティヤールの競演と言えば、それだけで観てみようという気になるもの。期待していたのだが、残念な結果となった映画である。

主人公・カラムは幼少時に、父親に母親を殺されるという悲惨な経験をする。そして物語はいきなりカラムの死刑執行シーンとなる。どうやら成人してからロクな人生を送らなかったようである。何があったのかはわからない。そして死刑は執行されるが、やがてカラムは目を覚ます。そこはいずことはわからぬ施設。現れたのは、ソフィア・リッキン博士と名乗る女性。彼女が語るには、人の暴力性を無くすことが可能となる「エデンの果実」が必要で、そのためにカラムの力が必要だという。

そしてカラムは、「アニムス」と呼ばれる装置に接続される。その装置は、遺伝子記憶を再現するもので、実はカラムは15世紀のスペインに生きていたアサシン・アギラールの直系子孫であり、「エデンの果実」のゆくえはそのアギラールが知っているはずであったため、カラムの遺伝子に眠るアギラールの記憶を再生・追体験させようとしたのである。なかなか面白そうなストーリーだとこの時点では思う。

アニムスを通じてアギラールの記憶が再生される。アギラールは、侵略してくるテンプル騎士団を迎え撃つ役割を課される。遠い過去の出来事が再生されていく中で、リッキン博士の目的も明らかになる。裏にいるのはテンプル騎士団。そしてカラムの父は、なぜ母を殺害したのかといった謎が紐解かれていく。

 何となく面白そうな感じで進んでいたのであるが、「エデンの果実」そのものがあいまいで、いつだれが何の目的で作ったのかなど、観ていながら疑問が脳裏を離れない。遠い過去の祖先の活躍は、何となくアクション映画を観ている感じで楽しめなくはないが、現代のストーリーがマッチしない。死刑になるくらいの犯罪者であるはずのカラムは、あまりにもスマート過ぎて死刑囚という臭いがしないし・・・

 映画の観方も人それぞれだし、気にならない人は気にならずに楽しめるのかもしれない。遺伝子から記憶を再生するというアイデアも面白いと思うが、それでも子供ができるまでの記憶しか引き継げないだろうとか、それならこの出来事のあと子供を作ったのかなど、くだらないことを考えてしまう。大物俳優さんがいろいろ出演していた割に面白みを感じなかったのは、やはり「ストーリーが貧弱だった」に尽きるのであろう。

 残念ながら、眠気をこらえるのが大変な映画であった・・・


評価:★☆☆☆☆





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