2017年08月14日

【あと1センチの恋】

あと1センチの恋.jpg

原題: Love, Rosie
2014年 イギリス・ドイツ
監督: クリスチャン・ディッター
出演: 
リリー・コリンズ:ロージー
サム・クラフリン:アレックス
ジェイミー・ウィンストン:ルビー
クリスチャン・クック:グレッグ
タムシン・エガートン:サリー
スキ・ウォーターハウス:ベサニー

<シネマトゥデイ>
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『P.S.アイラヴユー』の原作者としても知られるセシリア・アハーンの「愛は虹の向こうに」を基に、友達以上恋人未満の男女の擦れ違いを描くラブストーリー。6歳のころから全てを共有してきた男女が思いを伝えられず、それぞれの人生を歩むことになりながらも、思いも寄らぬ運命へと導かれていくプロセスを映す。主演は、『白雪姫と鏡の女王』などのリリー・コリンズと『スノーホワイト』などのサム・クラフリン。運命のいたずらに翻弄され、12年間も擦れ違い続けた二人のもどかしく切ない関係に胸が詰まる。
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ロージーとアレックスは、6歳からの幼なじみ。ずっと一緒に過ごしてきたため、高校生となってもその関係は「友達以上恋人未満」とも言うべき関係。互いに触れてはならない部分を避けるかのように過ごしているが、年頃になりアレックスに気がある女の子も出てくる。その一人ベサニーに興味を持つアレックス。ロージーは心にもなく、「誘え」と言ってしまう。そしてその通りにしたアレックスはベサニーと付き合うようになる。

ロージーもアレックスも密かに相手を想っているが、こうなると自分からは言い出せない。ロージーはグレッグに誘われ、そのまま付き合い初体験を迎える。2人は、共にイギリスの田舎町を離れ、アメリカのボストンにある大学へ一緒に進学しようと語り合う。しかし、何とロージーは妊娠が発覚してしまう。一度は生まれた子供を里子に出し、ボストンへ行こうと計画するロージーだが、いざ生まれた子を抱くと手放せなくなる。こうしてロージーは地元に残り、アレックスとは別々の道を歩むことになる。

以来、アレックスはボストンで着々と夢へと進み、ロージーは生まれた娘の子育てで忙しい日々を過ごす。互いに寄せる想いは封印したまま。以後2人のすれ違いは続いていく。ロージーがフリーの時はアレックスに恋人がいて、アレックスが破局した時にはロージーはグレッグとよりを戻していて、まさに思いはすれどもすれ違い。そんなドラマがつついていく。

そう言えば、アン・ハサウェイの『ワン・デイ23年のラブストーリー』も互いに思いながら結ばれない2人を描いていたが、この手の話はたくさんあるのかもしれない。かく言う自分も、これほどドラマチックではないが、苦い「すれ違い」を経験しているので、よけいこの2人に共感してしまう。人生にはどうしようもない事ってあるのである。

幼馴染であるがゆえに、あまりにも近すぎて今さら恋愛感情を告白できないというのもよく理解できる。そういう意味では、共感しやすいストーリーである。主演のリリー・コリンズも愛らしくて、男としては尚更共感度大である。『白雪姫と鏡の女王』ではそれほど気付かなかったが、かなりかわいい女優さんである。

『ワン・デイ23年のラブストーリー』もこの映画も、個人的には似たような経験をしているということもあってかなり心に響くものがあった。観終わって溜息が出たのは言うまでもない。そんな自分のほろ苦い思い出を刺激してくれた映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年05月27日

マリアンヌ

マリアンヌ.jpg

原題: Allied
2016年 アメリカ
監督: ロバート・ゼメキス
出演: 
ブラッド・ピット:マックス・ヴァタン
マリオン・コティヤール:マリアンヌ・ボーセジュール
リジー・キャプラン:ブリジット・ヴァタン
マシュー・グッド:ガイ・サングスター
ジャレッド・ハリス:フランク・ヘスロップ
アントン・レッサー:エマニュエル・ロンバード
アウグスト・ディール:ホバー

<シネマトゥデイ>
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俳優だけでなくプロデューサーとしても活躍するブラッド・ピットと、アカデミー賞受賞監督ロバート・ゼメキスがタッグを組んだラブストーリー。第2次世界大戦下を舞台に、ある極秘任務を通じて出会った男女が愛し合うものの、過酷な運命に翻弄されるさまを描く。ブラピふんする諜報員と惹かれ合うヒロインをオスカー女優マリオン・コティヤールが演じるほか、『127時間』などのリジー・キャプラン、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』などのマシュー・グードらが共演する。
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 時は第二次大戦。フランス領モロッコの都市カサブランカに密命を帯びた男マックスがやって来る。そこで、現地のスパイ、マリアンヌと夫婦を装いドイツ大使を暗殺するというのが任務。先に準備をしていたマリアンヌの功績もあり、2人はスムーズに地元社会に溶け込む。そして大使出席のパーティーの招待状を堂々と手に入れると、すべて事は手筈通りに進み、2人は見事な連携で大使を暗殺し脱出する。そして任務を終えたマックスは、マリアンヌに本当の夫婦としてロンドンに行こうと誘う。

 かくしてマックスとマリアンヌは、ロンドンで暮らし始め、ほどなくして娘が生まれる。ドイツ軍による空襲下での出産であった。平穏な日々を送るマックスだが、ある日情報機関から呼び出しを受ける。てっきり再任務の話かと考えていたマックスであるが、切り出された要件は、マリアンヌに対するスパイ容疑。そしてそれを確認するための囮情報をマリアンヌに掴ませ、流出を確認するという。事実が確認された場合、マリアンヌは処刑されることとなり、その役目を負うのはマックスであると告げられる。拒否した場合は、当然彼も大逆罪として死刑に処される。

 愛する妻にかけられた疑惑・・・
冒頭では、ドイツ大使暗殺で鮮やかな連携を見せるブラピとマリオン・コティヤールのコンビ。アクション系の映画かと思いきや、実は深いストーリーのドラマ。愛する妻にかけられたスパイ疑惑。信じたい気持ちと、万が一という不安。主人公のマックスの苦悩はよくわかる。そして時に戦時中。「スパイは銃殺」というのが当然の時代背景である。疑惑は真実なのか、それとも誤解なのか。結果を待てずに自ら確かめようと行動したマックスの気持ちもよくわかる。

 例によって、自分だったらどうするだろうと考えてみた。疑いが晴れた場合は問題がないが、問題はスパイ疑惑が事実だった時。さすれば、まずは事実関係を先に掌握し、万が一の事態に備えるであろう。その意味では、マックスの行動はまさにその通りであり、共感できるところである。しかし、その結末には何とも言えないものが残る。
 戦争モノ、スパイモノというよりも、濃厚な人間ドラマと言える物語。深い余韻を残す映画である・・・


評価:★★★☆☆



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2016年11月10日

ブルックリンの恋人たち

ブルックリンの恋人たち.jpg

原題: Song One
2014年 アメリカ
監督: ケイト・バーカー=フロイラン
出演: 
アン・ハサウェイ:フラニー・エリス
メアリー・スティーンバージェン:カレン・エリス
ジョニー・フリン:ジェイムズ・フォレスター
ベン・ローゼンフィールド:ヘンリー・エリス

<シネマトゥデイ>
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『プラダを着た悪魔』『レ・ミゼラブル』などのアン・ハサウェイが、主演と製作を務めたラブロマンス。事故で意識が失われた状態に陥った弟の日記を基に、彼の歩んだ道をたどっていた女性に待ち受ける恋を見つめる。メガホンを取るのは、『プラダを着た悪魔』で監督助手を務めていた新鋭ケイト・バーカー=フロイランド。『タイムクルセイド ドルフと聖地騎士団』のジョニー・フリン、『メルビンとハワード』などのメアリー・スティーンバージェンが脇を固める。甘く切ない物語に加え、舞台となるブルックリンの街並みも必見。
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アン・ハサウェイの出演する映画は、それだけで観る価値があると考えている。この映画もアン・ハサウェイ主演でなければ、たぶん観ることはなかったと思う類の映画である。映画を観る基準の一つとして、そういうのもアリだろう。

アン・ハサウェイ演じるフラニーは、モロッコで人類学の博士号を取得するために研究をしている。そこへ、かかってきた一本の電話。それは、弟ヘンリーが交通事故により昏睡状態に陥っていることを告げる母カレンからの電話。急遽故郷のブルックリンへと戻るフラニー。しかし、病室で横たわるヘンリーについて、医師は回復するのは難しいかもしれないと告げる。

失意のフラニーは、ヘンリーがやっていたことを見ていく。大学を辞めてミュージシャンになると宣言したヘンリーの考えに、フラニーは大反対し、それが理由で二人の関係は疎遠になっていた。ヘンリーから送られてきた動画のURLを見ることもなかったフラニー。ヘンリーの部屋で、フラニーは彼が憧れていたミュージシャンのジェイムズのライブチケットを見つける。

弟の代わりにライブへと足を運んだフラニーは、ジェイムズの歌に感動し、ライブが終わった後に彼に声をかける。そして自分の弟がジェイムズの大ファンだということや、その弟が現在事故で昏睡状態だということを彼に伝える。次の日、フラニーが弟の病室にいると、ジェイムズが見舞いに来る。病室で歌を披露するジェイムズ。意識のないヘンリーにも届いているかもしれない。

フラニーは、さらにヘンリーが聞いていたであろう街中の様々な音を集めてヘンリーに聞かせ、行きつけの店のパンケーキを買ってきてその匂いを嗅がせる。いつしかフラニーとジェイムズはそんな行動を一緒にするようになっていく・・・近年、大活躍のアン・ハサウェイだが、この映画では実に静かな役柄。仲違いしていた弟が瀕死の状況。仲違いの原因も弟の行く末を案じたもの。だが明日をも知れぬとなれば、どんな生き方であれ生きていてほしいと願うもの。そんな姉の姿がしみじみと伝わってくる。

 『レ・ミゼラブル』では見事な歌を披露したアン・ハサウェイだが、この映画ではほんの少しそれを披露しただけ。ちょっと期待していたが、まぁ仕方あるまい。弟の生活ぶりを疑似体験していくうちに、弟の愛した世界が見えてくる。弟が奇跡的に目を覚ましたら、共通の話題で盛り上がって、さぞかし仲の良い姉弟となるだろう。そんな思いが観ているうちに心に湧き上がってくる。

 ジェイムズの歌も優しく響いてきて、静かな、そして心温まる映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2016年10月18日

追憶

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原題:The Way We Were 
1973年 アメリカ
監督: シドニー・ポラック
出演: 
バーブラ・ストライサンド: ケイティ・モロスキー
ロバート・レッドフォード: ハベル・ガードナー
ブラッドフォード・ディルマン: J・J
ロイス・チャイルズ: キャロル
パトリック・オニール: ジョージ
ジェームズ・ウッズ: フランキー

<Movie Walker解説>
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移り変わる激動の20年間にわたる男と女の愛を描いたラブ・ストーリー。製作はレイ・スターク、監督は「大いなる勇者」のシドニー・ポラック、原作・脚本はアーサー・ローレンツ、撮影はハリー・ストラドリング・ジュニア、音楽はマーヴィン・ハムリッシュ、編集はマーガレット・ブースが各々担当。出演はバーブラ・ストライサンド、ロバート・レッドフォード、ロイス・チャイルズ、ブラッドフォード・ディルマン、パトリック・オニール、ヴィヴェカ・リンドフォースなど。
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時折、まだ観ていない古い映画を観るのも楽しみにしているが、この名画もその一つ。映画は観ていなかったが、バーブラ・ストライサンドが歌う主題歌は何度も聞いたものである。そんな名画をいつまでも観ないままでおくわけにはいかない。そういうわけで観るに至ったものである。

物語の舞台は1937年、ヨーロッパではスペイン内戦が勃発している。ケイティとハベルの2人は、大学の同級生。政治活動に熱中するケイティは、スペイン内戦についてソ連擁護の演説を打つ。一方のハベルは、ごく普通の大学生活を送る。しかしながら、そんな中でお互いの存在を意識している。やがて、二人は卒業し、それぞれの道を歩む。時は第2次世界大戦へと移行し、ケイティは海軍軍人となったハベルと偶然再会する。

再会した2人は急速に親しくなる。酔いつぶれたハベルをアパートに連れてきたケイティは、そっと隣に身を沈める。政治活動では誰彼憚ることなく、意見を戦わせるケイティであるが、恋愛ではおっかなびっくりのところがある。そんな2人は、互いに愛し合うようになり、一緒に暮らし始める。

戦争が終わり、除隊したハベルはケイティと結婚。ハベルは大学時代にはじめた創作活動を再開する。やがてハベルの脚本が売れ出し、映画脚本家・小説家として有名になっていく。そして、ハベルの小説をプロデューサーでもある友人のJ.Jが映画化する。しかし、J・Jらハベルの友人たちの言動はケイティの政治信条に反し、ケイティは反感を覚える。まもなくケイティは妊娠するが、世の中はマッカーシズムが蔓延し始める・・・

 ロバート・レッドフォードは、近年『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』に出演していルノを見て、昔からあまり変わっていないなと感じたものであるが、さすがにこの映画では若々しい。バーブラ・ストライザンドも個人的には「女優」というよりも「歌手」という印象の方が強いが、ここでは強い信念と好きな男に対する弱さとが相まった素敵な女性を演じていて、好印象である。

 原題は、「あの頃の私たち」というような意味になるのだろうか、それを「追憶」と訳したのは、翻訳の妙であると思わざるを得ない。名画はこういうところも名画なのかもしれない。ラストの二人の姿がなんとも言えない味わい。バーブラ・ストライザンドの歌う主題歌が、改めて心に染み入る映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2016年10月13日

orange-オレンジ-

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2015年 日本
監督: 橋本光二郎
原作 : 高野苺
出演: 
土屋太鳳: 高宮菜穂
山崎賢人: 成瀬翔
竜星涼: 須和弘人
山崎紘菜: 茅野貴子
桜田通: 萩田朔
清水くるみ: 村坂あずさ

<シネマトゥデイ>
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高野苺のコミックを基に、未来からの手紙によって運命を変えようと奮闘するヒロインの姿をファンタジックかつ爽やかに描く青春群像劇。手紙により10年後の自分が後悔していることを知った女子高生が、大切な人を救おうと行動する姿を映す。NHKの連続テレビ小説「まれ」の土屋太鳳と山崎賢人がヒロインと相手役で再共演。『君に届け』やテレビドラマ「鈴木先生」などに携ってきた橋本光二郎が、長編映画で初のメガホンを取る。土屋と山崎のほかにも、『マジックナイト』などの竜星涼や『神さまの言うとおり』などの山崎紘菜らが出演。
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 いろいろな想定のドラマがあるが、これは「未来の自分から手紙が届く」というストーリー。それだけでも興味をそそられるが、Youtubeで観たアニメなどの影響で映画も観てみたくなったもの。NHKの連続テレビ小説(個人的には『まれ』よりも『花子とアン』の方だ)でお馴染みの土屋太鳳が主演というところも興味を惹かれたところである。

 冒頭、主人公の菜穂は、鞄の中に見慣れぬ手紙が入っているのに気づく。見ると差出人は自分自身。そして、手紙は未来の自分からと綴る。未来の自分には後悔していることがあって、その後悔を避けるためのアドバイスを送るという内容であった。半信半疑のまま学校に行く菜穂。しかし、その朝、手紙に書いてある通り転校生の成瀬翔が菜穂のクラスにやってくる。

 手紙には、さらにその日翔を誘うなと書かれているが、菜穂の仲のいい仲間たちはさっそく翔を誘ってしまう。楽しそうな翔を見て、菜穂は安心するが、後日誘わないでと書かれていた手紙の意味を知ることになる。手紙には、菜穂が「翔を好きになる」と書かれており、菜穂はそのまま翔に心惹かれていく。

 手紙には翔が死ぬことを防いでほしいとある。ふだんは内気な菜穂であるが、手紙に背中を押され積極的に行動していく。そしてそれを見守る須和は、10年後の菜穂の夫となっている。果たして10年後の未来は不可避なのか、それとも「過去」は変えられるのか。高校生の純愛ストーリーの要素も重なり、ドラマに引き込まれていく・・・

 かつて、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』という映画が大ヒットしたが、誰もが過去に後悔を抱えている。「あの時に戻れたら」という気持ちは誰にもあるだろう。だから『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』『ペギー・スーの結婚』などの映画が創られるわけである。この映画では、「手紙」が届くという形であるところが特徴だろう。

 もちろん、タイムトラベルものはタイムパラドックスを考えるとややこしくなるし、この映画でも突っ込みどころはあるわけであるが、そんな重箱の隅をつつくより素直に映画の世界に浸りたい。男二人が一人の女を好きになるというパターンも、『生徒諸君』や『僕等がいた』と同様、王道パターン的なところがあるが、二人の男は互いに争うことはなく、むしろ須和は菜穂を応援する。このあたりの機微もドラマの味付けである。

 アニメ版は映画よりも長いせいか、ゆったりといろいろなエピソードを綴っている。映画はどうしてもダイジェスト版的になってしまうのは致し方ないが、主要なエピソードを拾ってうまく仕上げている。ラストは観る者の想像に任せてくれるので、それぞれ好きな未来を描くのもいいかもしれない。観終って優しい気持ちになれる映画である・・・

評価:★★☆☆☆





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