2014年10月29日

ブロークン

ブロークン.jpg

原題: Broken
2012年 イギリス
監督: ルーファス・ノリス
出演: 
ティム・ロス:アーチー
キリアン・マーフィ:マイク
エロイーズ・ローレンス:スカンク
ロリー・キニア:オズワルド
ロバート・エムズ:リック

<WOWOW解説>
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ある家族の父親が誤解から、向かいの家の息子に暴力を振るう。
この事件をきっかけに運命を揺さぶられていく2家族を描いた英国の社会派ドラマ。
人気男優T・ロスらが共演。
同じ近所に住むが、いずれも何かが足りない3つの平凡な家族。
ある暴力事件をきっかけに、なかでも1組の父娘は特に動揺し……。
英国の郊外を舞台にしているが、“憎しみと暴力の連鎖”はどこの国で起きてもおかしくない事態であり、どうすれば避けられるのかという疑問を見る者に投げかける、ビターな1本だ。
出演は「パルプ・フィクション」やTV「ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間」のロス、『インセプション』のC・マーフィら。
監督は舞台の演出で高い評価を受けてきたR・ノリス。日本では劇場未公開。
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イギリス発の人間ドラマ。
物語の舞台は、中流家庭と思われる家が建ち並ぶ住宅街の一角。
主人公は、スカンクという名の中学生になる少女。
スカンクは糖尿病を患っている。
兄が一人いて、父親は弁護士をしており、母は愛人を作って家を出てしまっている。

ある日、向かいに住むリックと話していると、突然隣家の父親オズワルドがやってきてリックを殴り倒す。
オズワルドには3人の娘がいて、母親がいないせいか素行が悪い。
真ん中の娘が父親にコンドームを見つけられ、叱られた際に咄嗟に相手はリックだと嘘をついたのが原因であった。
さらに3女はスカンクをカツ上げする始末。

スカンクの家には家政婦カシャがいて、その恋人はスカンクの学校の担任。
やがてスカンクにもボーイフレンドができ、大人の世界を垣間見つつ、子供の世界に生きている。
オズワルドに殴られ、3姉妹にバカにされたリックは、精神を病んでしまう。

こうしたドラマ映画はそんな一つの世界のありふれた日常を描いていく。
それを観て何を感じるか、は人それぞれかもしれない。
個人的に感じたのは、子供の教育の難しさだろうか。
オズワルドの家では母親がいない。
そして父親は3姉妹を溺愛しているが、その姿はどこか歪んでいる。
さらに一旦怒ると手がつけられなくなり、誰彼となく殴り倒す。
そんな父親だからか、娘たちも素行が悪くなる。
その責任は、父親にあるが、当人はもちろん気付いていない。

精神を病んでしまうリックにしても、母親の過保護が本人の自立を妨げているようにも思える。
もちろん、母親本人は気付いていない。
この映画に出てくる登場人物たちは、みな自分は問題ないと思っている。
世間一般の人もみなそうであろう。
“Broken”というタイトルが何を表しているのか。
「壊れる」という意味であるならば、何となく言わんとしていることは伝わってくる。

壊れていきリックとその家族。
オズワルドの家もまた然り。
そんな中にあって、ラストのスカンクにはちょっと救われる気もする。
深い意味の見え隠れする映画である・・・


評価:★★☆☆☆

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2014年10月27日

ヴィクトル・ユゴー笑う男

ヴィクトル・ユゴー笑う男.jpg

原題: L'Homme qui rit
2012年 フランス
監督: ジャン=ピエール・アメリス
出演: 
ジェラール・ドパルデュー:ウルシュス
マルク=アンドレ・グロンダン:グウィンプレン
クリスタ・テレ:デア
エマニュエル・セニエ:女公爵

<WOWOW解説>
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文豪V・ユゴーの古典小説をG・ドパルデューらフランスの豪華キャスト共演で映画化。
口の両端を裂かれ、いつも笑ったような顔をした主人公は、旅芸人として生きるが……。
リュック・ベッソン監督が代表取締役社長を務める映画会社“ヨーロッパ・コープ”も参加した作品。
ユゴーによる原作はサイレント映画時代の1928年、ハリウッドのユニバーサル社も映画化したことがあるが、悲劇的要素も多いストーリーを本作は、むしろ痛快といっていいほどエンターテインメント色豊かに映画化。
奇妙な運命のもとで生きる主人公に扮したのは、カナダ出身のM=A・グロンダン。
もともとは端正な顔立ちであることをうかがわせて魅力的だ。
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ヴィクトル・ユゴーと言えば、何と言っても『レ・ミゼラブル』が有名であるが、作品はそれだけではない。
ただ、タイトルが『笑う男』だけだと、大衆の興味を惹かないと思われたのであろう、「ヴィクトル・ユゴー」と原作者名をタイトルに取り入れている。
結局、この映画は日本未公開らしいが、そんな苦心の跡が見てとれる。

冒頭、男達が出航の用意をしている。
一人の少年が一緒に連れて行ってくれと懇願する。
しかし、男達は無情にも少年を置いていく。
少年の名は、グィンプレン。
雪の中を当て所なく、一人歩いていく。

やがて雪の中で凍死した母親に抱かれた少女を助ける。
何とか村まで歩くも、どの家も扉を閉ざし、グィンプレンを受け入れてくれない。
ようやく村の外れで、移動生活を送るウルシュスという男に助けられる。
グィンプレンが助けた少女デアは、なんとか助かるものの、失明してしまっている。

以来、3人での生活。
始めは薬草を売って生計を立てていたウルシュスだが、グィンプレンとデアが成長すると、2人による芝居を始め、これが好評を博するようになる。
やがて3人は町に住むようになり、デアはいつしかグィンプレンに恋心を抱く。

グィンプレンは幼い頃、誘拐団にさらわれており、冒頭でグィンプレンを置き去りにした男達がまさにその誘拐団であったとわかる。
そして誘拐団が残して行ったのは、グィンプレンだけでなく彼の顔の傷もそうであった。
グィンプレンは、口の両端を切り裂かれており、その傷跡は彼の顔を笑ったように見せていた。
まさに、「笑う男」であるが、この笑う男グィンプレンとデアの演じる悲劇は町の話題となり、ある女公爵の目に留まる・・・

口の両端を切り裂かれてしまったために、その傷跡からいつも笑っているように見えるグィンプレン。
子供の頃は、その傷を恥じて顔を隠している。
そんなグィンプレンも、盲目のデアの前では顔を隠す必要もなく、たぶん心も開いていられたのであろう。
何もなければ、貧しくとも幸せに暮らせたのかもしれない。

ところが、彼らの演じる悲劇が受けて大勢の人が見に来るようになると、何よりもグィンプレンが変わっていく。
劇では顔を隠さず、女公爵も素顔のグィンプレンに近づいてくる。
やがてグィンプレンは、もともとさる貴族の家から誘拐された息子だとわかると、金も地位も手に入る。
そうすると、貧しくとも幸せだったウルシュスとデアとの生活から離れていく。
絵に描いたような変化である。

『レ・ミゼラブル』でも薄幸のファンテーヌという娼婦が登場したが、この物語でもデアには同情の気持ちが自然と湧き起こる。
人間とは欲望の前には大切なものを見失いがちである。
それは物語の中だけでなく、世の中の人すべてに当てはまりそうである。
少なくとも、この豊かな日本という国に暮らしている人には、そう言えるのではないか、などと思ってみる。

内容的には、もっと評判になっても良さそうな作品なのであるが、そうではないのは何でだろうか。
全体的に暗い雰囲気が災いしたのであろうか。
個人的には、“もう一つの『レ・ミゼラブル』”とでもして評価したい映画である・・・


評価:★★☆☆☆



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2014年10月24日

上京ものがたり

上京ものがたり.jpg

2013年 日本
監督: 森岡利行
出演: 
北乃きい:菜都美
池松壮亮:良介
谷花音:さき
瀬戸朝香:ふぶき
木村文乃
黒沢あすか
岸部一徳

<Yahoo!映画解説>
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田舎から上京して美術大学に通い、作家デビューするまでを描いた西原理恵子の自伝的コミックを映画化した青春ドラマ。
自分を特別な存在だと思っている少女が体験する挫折、そして夢をつかむまでのプロセスを赤裸々につづる。
主演は、『武士道シックスティーン』などの北乃きい。
無職の恋人を、『行け!男子高校演劇部』などの池松壮亮が演じるほか、瀬戸朝香、谷花音などが共演。
メガホンを取るのは、西原原作の映画『女の子ものがたり』を手掛けた森岡利行。
将来の夢や恋愛にもがきながらも、転んでもただでは起きないたくましさが共感を呼ぶ。
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原作は、コミックらしい。
西原理恵子の“自伝的”物語という事であるが、“自伝的”という事は、自伝にフィクションがブレンドされているのだろうかと思ってみたりする。
どこまでがフィクションかはわからないが、純粋に物語として楽しめるものである。

主人公は、美大に通うため田舎から上京してきた菜都美。
東京での暮らしをスタートさせるが、家賃を払うのに精一杯の毎日を過ごしている。
絵具を買うにも難儀しているのを見た大学の友達が、“時給のいいバイト”を紹介してくれる。
その仕事とは、キャバクラ。
背に腹はかえられないと思ったのか、わりとあっさり働きに出る。

しかし、店では素人っぽさが売りだけで、どうやら成績はビリの様子。
店長にお尻を触られても嫌だと言えない。
ある日、菜都美は同じ店に努める良介に借金を頼まれる。
いかにも返せなさそうなのに、菜都美は1万円貸してしまう。
このあたり、断れない性格が伺える。

そして良介は、他のホステスからの借金や店からの給料の前借りを踏み倒し、店を辞めてしまう。
しかし、そんな良介は突然菜都美の部屋を訪ねてくる。
断らないのか断れないのか、菜都美はそのまま一緒に暮らし始めてしまう。
されど良介は定職につかず、結果的にはヒモ状態となる。

良介は働かないばかりか、拾ってきた猫の病院代に8万ものお金を平気で使い、「命のほうが大事じゃないか」と言うような有り様。
そんなある日、菜都美はキャバクラの先輩ホステス吹雪の娘沙希と絵を描いた事がきっかけで仲良くなる。
それを機に、吹雪とも親しくなる。

美大でもクラスで最下位の菜都美であったが、吹雪の「最下位には最下位の戦い方があると思う」という言葉に勇気づけられ、自分なりの戦い方で絵の道に進むことを決心し、毎日のように出版社へ自分の絵を売り込み始める。
絵は下手なままなのに、エロ雑誌にも果敢に飛び込み、やがて仕事を獲得していく・・・

原作者の西原恵理子の事も、原作漫画の事もほとんど知らないので、映画は映画として何の先入観も持たずに観たのであるが、若者が明日を目指して頑張るストーリーというのは、やっぱり温かい気持ちになる。
絵が好きで、せっかく美大に進学したのに、成績はビリ。
だが、のんびりした性格なのか、それに落ち込む事なくトップの同級生を素直に認められるところは、良い性格だと思う。

そんな主人公の頑張る姿をストーリーは追っていく。
特に大きな波乱があるわけではない。
主人公のどこか人より一歩遅れてしまうようなところが、ストーリー全体にも表れているような展開の物語。
人によっては、主人公の菜都美の行動はもどかしく映るかもしれないが、個人的には好ましく感じたところである。
原作者の西原理恵子にもちょっと興味を持った。

肩肘張らずに楽しめる映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2014年10月23日

二十四の瞳

二十四の瞳.jpg

1954年 日本
監督: 木下惠介
出演: 
高峰秀子:大石先生
月丘夢路:マスノ
井川邦子:松江
小林トシ子:早苗
田村高廣:磯吉
笠智衆:男先生
夏川静江:大石先生の母
浦辺粂子:男先生の妻
清川虹子:よろずや
浪花千栄子:飯屋のかみさん
明石潮:校長先生

<映画.com>
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「女の園」に次ぐ木下恵介監督作品。
壷井栄の原作を同監督自身が脚色している。
撮影も「女の園」の楠田浩之、音楽は「三つの愛」の木下忠司。出演者は「女の園」の高峰秀子、田村高廣、天本英世、「昨日と明日の間」の月丘夢路「陽は沈まず」の小林トシ子、笠智衆など。
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あまりにも有名な映画であるが、今日まで観ることなくきてしまった。
温故知新ではないが、ちょうど木下惠介監督の生誕100年の特集をしていたこともあり、観る機会に恵まれたというわけである。

主人公は若い女性教師の大石。
小豆島の岬の分校に赴任してくる。
ここでは小学校1〜4年生が学び、5年生からは遠く離れた本校に通うことになっている。
岬から本校までは5キロの道のり。
小学校5年ともなれば歩いて通えるだろうという判断なのかもしれないが、片道1時間以上はかかるだろうから、かなり大変である。

時に昭和3年。
大石先生は岬の分校まで4里=16キロの道のりを自転車で通う。
自転車に乗って通勤する姿は、現代の感覚では何ともないのであるが、村の人々は「洋服を着て自転車に乗るモダンガール」と奇異の目で見る。
この映画の製作は1954年(昭和29年)であり、ストーリーとは別に“時代”を感じさせてくれる。
その自転車を月賦で買ったのも珍しかったらしい。

赴任して受け持ったのは男5人、女7人の12人の生徒。
タイトルのゆえんである。
大石先生は、背が低いことから生徒たちから「小石」とあだ名をつけられる。
そして先生と生徒たちはすぐに親しくなる。

ある日、生徒がいたずらで掘った落とし穴にはまり、大石先生は足を怪我してしまう。
かなり重傷で、自転車にも乗れなくなり、当然学校も休むことになる。
寂しくなった生徒たちは、みんなで示し合わせて先生を訪ねることにする。
子供らしく、何とも微笑ましい。

しかし、いざ歩き始めるが、なにせ16キロの距離。
子供たちの足では限界があり、途中から泣き出す子が出る始末。
そこへ偶然通りかかったバスに医者帰りの大石先生が乗っており、生徒たちと再会。
子供たちは一斉に先生に駆け寄り誰もが泣き出す。
何とも言えないシーンである。

結局、大石先生は自宅から近い本校勤務となり、分校の子供たちとは5年生になった時に再会する。
少し大きくなった子供たち。
不思議な事に、子役がみなよく似ている。
本当に成長したかの如くである。

1年生だった時にはみな同じだった生徒達も、やがて少しずつ家庭の事情などで変わってくる。
松江は母がお産で死に、生まれた子も死んでしまうと大阪へと預けられていく。
家が破産し、修学旅行に行けない子がいる。
軍国主義の風が吹き、男の子たちは兵隊になると語る。
そんな風潮を嫌い大石先生は職を辞する。

自分の夫も戦死し、娘も木から落ちて死んでしまうという不運が重なる。
教え子たちも戦地に散る。
同じ学び舎でスタートした先生と12人の生徒たちの運命に胸が熱くなる。
なぜ“名画”と言われて、名前が残っているのかがよくわかる。

最後に分校に復職した先生の歓迎会を、元の教え子たちが開く。
集まったのは男2人と女5人の7人・・・

映画が好きなら、是非観ておきたい日本映画である・・・


評価:★★★☆☆



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2014年10月07日

17歳のエンディングノート

17歳のエンディングノート.jpg

原題: Now Is Good
2012年 イギリス
監督: オル・パーカー
出演: 
ダコタ・ファニング:テッサ
ジェレミー・アーバイン:アダム
パディ・コンシダイン:パパ
オリビア・ウィリアムズ:ママ
カヤ・スコデラーリオ:ゾーイ

<Yahoo!映画解説>
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不治の病で余命9か月の少女が、残りの人生でしてみたい事柄を実行していく中で予定外の恋に落ち、生きる意味を見いだしていく人間ドラマ。
監督は、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の脚本家オル・パーカー。
限られた人生を謳歌しようとするヒロインを、天才子役としてキャリアを重ねてきたダコタ・ファニングが熱演。
共演には『戦火の馬』のジェレミー・アーヴァイン、『思秋期』で監督デビューを果たしたパディ・コンシダインら実力派が顔をそろえる。
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『エンディング・ノート』とあるように、これは死を間近にした17歳の少女が、「死ぬまでにやりたいこと」をやると言う物語。
そう言えば以前、『死ぬまでにしたい10のこと』という映画を観たが、コンセプトは同じようである。

主人公は17歳の少女テッサ。
白血病にかかっていて、治癒の見込みはなく、あとは延命治療のみという状態。
本人もしっかりそれを認識し、死ぬまでにやりたいことのリストを作り、友人のゾーイとともに実行を試みている。

冒頭は「初体験」。
ゾーイとともに、男の子二人と“その機会”を設けるが、寸前でやめてしまう。
やっぱり初めての時は「誰でもいい」というわけにもいかないのだろう。
リストの中には「法律を破る」というのもあって、二人は万引きをする。
あえなく捕まってしまうのだが、ゾーイが盗んだのは妊娠判定キット。
そこでゾーイの妊娠が発覚する。

両親は離婚し、テッサは父親と暮らしている。
弟は、「お姉ちゃんが死んだらまた旅行に行ける?」なんて聞いてしまう。
9歳なんだが、まだそのあたりの機微には疎い。
そしてたまたま訪れた隣家で、テッサは越してきたばかりのイケメンのアダムと出会う。
やっぱり年頃となれば何よりも異性なのだろう。

そんなアダムとの付き合いを父親は反対する。
大概、父親は反対するものだが、それは“我が身を振り返って”という部分が大きい気がする。
しかし、余命短い我が娘に対しては、「アダムには耐えられない」と説明している。
事実、大量出血するテッサの姿に、アダムはうろたえ何もできない。
そして次第に、“その時”は近づいてくる・・・

主演はダコタ・ファニング。
かつて小さくかわいらしかった少女もだいぶ大きくなった。
ただ、子供の頃の方が正直言ってかわいらしかったと思う。
この後、どう大人の女になっていくのか。
どんな役者になっていくのか、興味のあるところである。

共演は、『戦火の馬』のジェレミー・アーヴァイン。
純朴なイメージの青年役がここでも良く似合う。
死を前にした少女の物語と言っても大げさな“お涙頂戴モノ”になっていないところが、この映画の好感が持てるところ。
機微に疎い弟も、さすがに最後は分かっていたし、スマートなラストであった。

普段何気なくやっている事、年と共に自然とやれた事でも若くして人生を終えるとなるとできない事もある。
つくづくと我が身の幸せを感じざるを得ない。
そんな“当たり前”に感謝したくなる一作である・・・


評価:★★☆☆☆




   
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