2017年02月12日

プロミスト・ランド

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原題: Promised Land
2012年 アメリカ
監督: ガス・ヴァン・サント
脚本: マット・デイモン/ジョン・クラシンスキー
出演: 
マット・デイモン: スティーヴ
ジョン・クラシンスキー:ダスティン・ノーブル
フランシス・マクドーマンド:スー・トマソン
ローズマリー・デウィット:アリス
スクート・マクネイリー:ジェフ・デノン
タイタス・ウェリヴァー:ロブ
テリー・キニー:デヴィッド・チャーチル
ハル・ホルブルック:フランク・イェーツ

<シネマトゥデイ>
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『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のマット・デイモンとガス・ヴァン・サント監督が再び手を組んだ社会派ドラマ。新たなエネルギー源として注目を浴びるシェールガス革命を背景に、脚本と製作もこなすマット演じる大手エネルギー会社の社員が、ガス採掘権を買収すべく訪れた田舎町で住民との交流を通じ、自身の人生を見つめ直していく。共演には『お家(うち)をさがそう』のジョン・クラシンスキーや、オスカー女優のフランシス・マクドーマンドら実力派がそろう。
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エネルギー会社のグローバル・クロスパワー・ソリューションズに勤めるスティーヴは、天然ガスの採掘権を買うため、同僚のスーと共にペンシルヴェニアの田舎町へやって来る。この土地に眠るシェールガスの採掘権を購入するという、まさに時流に乗った事業である。2人はさっそく住民の家を一軒一軒まわって契約を結んでゆく。農業が主流の町で、その農業すらも寂れつつある町で、採掘権の売却は人々にとっても大きなチャンスでもあった。

そんな中、町の体育館で住民説明会が開かれる。しかし、それに水を差したのは高校教師のフランク。シェールガスの採掘方法である水圧破砕法について、環境面への悪影響を指摘。これにより説明会は紛糾し、後日住民投票が開かれることになる。さらに追い打ちをかけるようにして、環境保護団体の活動家ダスティンが町に現れ、故郷であるネブラスカ州で、水圧破砕法によって農場が荒廃した事実を訴える。

無数の牛の倒れている衝撃的な写真を配り、環境破壊を町中訴えて回るダスティン。次第に反対派が増え、反対の看板が林立し始めるとスティーヴも焦りを覚える。起死回生を狙うスティーヴは、賛成派の住民たちの協力を借りて祭りの開催を準備するが、無情にも当日の大雨で中止を余儀なくされる・・・

話題のシェールガスに絡んだ話とあって、ストーリーとは別に興味をそそられる。安価なシェールガスの大量供給によりエネルギー事情が変わり、アメリカでは原子力発電所の廃炉につながっているらしい。そんなシェールガスであるが、採掘に当たって環境破壊を引き起こすとあれば、穏やかではいられない。

また、仮に環境破壊が事実だとした場合、そうした技術を売り込む立場となったら、自分はどう行動するのであろうか。主人公のスティーヴは、環境破壊より農業をはじめとする産業が活力を失う中、町の荒廃を救うためにはこれしかないとして人々を説得していく。それに応じて嬉々としてお金を受け取る人がいる。このあたり何が大事か、何をなすべきかは難しい。

ラストについては、どう解釈するのかは観た人によって違うのかもしれない。一瞬、『ジャスティス』のアル・パシーノの再現かと思ったが、そこはちょっと違う。『ジャスティス』のような爽快感ではなく、深い味わいとでも言えるだろうか。

 結末はあえてボカシているのかもしれない。主演のマット・デイモンは、ここではアクションを封印。と言ってもすでに『幸せへのキセキ』など非アクション系ドラマにも多数出ているから違和感はない。こういうシリアスなドラマもよく合っていると思う。
 人の価値観はみなそれぞれ。何が正しくて何が間違っていると一概には論じられない。そんなことを感じながら、じっくりと味わって観たい映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年01月20日

ふしぎな岬の物語

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2014年 日本
監督: 成島出
出演: 
吉永小百合: 柏木悦子
阿部寛: 柏木浩司
竹内結子: 竜崎みどり
笑福亭鶴瓶: タニさん
笹野高史: 竜崎徳三郎

<シネマトゥデイ>
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人気作家・森沢明夫の小説を基に、のどかな里で小さな喫茶店を営む女店主と、店に集う人々との心温まる交流を描いた人間ドラマ。日本映画界を代表する女優・吉永小百合が『八日目の蝉』などの成島出監督と共同で、映画人生で初めて企画に挑戦。主演の吉永とは初共演となる阿部寛、『おとうと』などの笑福亭鶴瓶、『ストロベリーナイト』シリーズなどの竹内結子ら実力派が脇を固める。原作のモデルとなった喫茶店が実在する千葉県明鐘岬を中心にロケを敢行した景色も魅力。
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物語の舞台は、とある岬の突端にある一軒の喫茶店“岬カフェ”。店主の柏木悦子は、夫亡き後、一人でこの店を切り盛りしている。毎朝、悦子を慕う甥の浩司とともに船で小島に行き、湧き出る岩清水を汲んでコーヒーを丁寧に入れる。優しく「おいしくなぁれ」と語りかけながら入れるコーヒーを飲みに来るのは、地元の常連客。漁師の徳さんや不動産屋のタニさんなどが、入れ代わり立ち代わりやって来る。

甥の浩司は少し発達障害がある雰囲気。思い込みが激しく、悦子を慕うあまり暴走したりする。そんなある村祭りの日、漁師の徳さんの娘・みどりが数年ぶりに帰ってくる。父親の反対する相手とともに出て行ったのだが、やはりうまくいかなくなってのバツの悪い帰郷である。傷心のみどりには、昔と変わらぬ浩司の姿が慰めになっている。そんな岬カフェと取り巻く人々の物語が語られていく。

ある時幼い娘を連れた父親が岬カフェを訪ねてくる。なぜか娘の言うまま辿り着いたと説明する父親。二人は店内の悦子の亡き夫が残した虹の絵に見とれる。そして二度目に来た時、娘が絵を移動させるように言われたと言う。よくよく聞いてみれば、そう言われた相手はどうやら悦子の亡き夫であったという。

また、ある晩、一人の泥棒が岬カフェに忍び込む。気がついた悦子が店に入って行くと、男は金を出せと脅す。しかし、どこかオドオドしている。悦子が穏やかに事情を聴くと、男は身の上を語りだす。そして悦子の用意したトーストを食べると、研ぎ師だという男は自慢の一品を置いて姿を消す・・・

主人公の悦子は、おっとりしていていつも微笑みを絶やさないタイプ。吉永小百合にはまさにぴったりである。どこまでもまっすぐな浩司を演じるのは阿部寛で、これもピタリとハマってる。男とうまくいかなくなって戻って来た娘の憂いある表情を、ただきれいなだけではない竹内結子が演じれば思わず隣に座ってビールでも飲みたくなる。鶴瓶も笹野高史もバイプレーヤーとしては味わいのある役柄で、まさに日本映画の心温まる魅力が出ている映画と言える。

そうして出来上がった映画は、ほんわかとした雰囲気の中で味わい深いものがある。こういう映画は、日本映画の得意とするところなのかもしれない。安心して観ることのできる映画である・・・

評価:★★☆☆☆





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2017年01月09日

ジャッジ 裁かれる判事

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原題: The Judge
2014年 アメリカ
監督: デヴィッド・ドブキン
出演: 
ロバート・ダウニー・Jr:ヘンリー・”ハンク”・パルマー
ロバート・デュヴァル:ジョセフ・パルマー判事
ヴェラ・ファーミガ:サマンサ・パウエル
ヴィンセント・ドノフリオ:グレン・パルマー
ジェレミー・ストロング:デイル・パルマー
ビリー・ボブ・ソーントン:ドワイト・ディッカム
サラ・ランカスター:リサ・パルマー

<シネマトゥデイ>
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ロバート・ダウニー・Jrとオスカー俳優ロバート・デュヴァルが初めて共演した法廷サスペンス。人々からの信望の厚い判事でありながら殺人容疑を掛けられた父と、その弁護を引き受けることになった絶縁状態の息子が、互いに反目しながらも裁判に挑むさまを描く。監督は『シャンハイ・ナイト』などのデヴィッド・ドブキン。法廷で主人公と対峙する検事をビリー・ボブ・ソーントンが熱演するほか、ヴェラ・ファーミガ、ヴィンセント・ドノフリオら実力派が脇を固める。
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アメリカ、イリノイ州・シカゴ。ヘンリー・”ハンク”・パルマーは金さえ積めばどんな裁判でも有利に動かす、アメリカらしいやり手弁護士。ある日、法廷にいたハンクの元に母の死を告げる電話が入る。裁判は延期され、ハンクは故郷であるインディアナ州の片田舎に単身向かう。というのも妻・リサとは離婚調停中であり、父親とは不仲であったことから娘・ローレンも置いていったのである。

故郷に戻ったハンクは、兄のグレン、知能障害のある弟デールト再会する。地元で裁判官を務める父ジョセフとは挨拶を交わすもギクシャクしている。というのも、ハンクは幼小時からヤンチャであり、父ジョセフの悩みのタネ出会ったものが、将来野球選手として有望視されていた兄グレンを事故で怪我させて以来、ハンクとは折り合いが悪くなっていたのである。詳しくは語られないが、ハンクが都会へと出て行ったのもそんな背景があったのであろう。

葬儀が終わり、戻ってきたハンクは、車庫にある父の車のバンパーが破損していることに気づく。しかし、父ジョセフは車を壊した覚えはなく、激高する。逃げるようにして飛行機に乗ったハンクに父ジョセフが逮捕されたとの連絡が入る。容疑は「轢き逃げ」。相手はかつて父・ジョセフが温情判決を出したところ、それが仇となって殺人を犯した男であり、しかも押収されたジョセフの車から血痕反応が出て被害者のものと一致し、容疑は決定的となる。

息子と相容れないジョセフは、地元のケネディという若手弁護士を雇う。しかし、経験のないケネディに対し、敏腕のディッカム検察官が相手となり、裁判ではケネディのミスもあり父ジョセフに不利に動く。プレッシャーからケネディは助手に回り、ハンクが弁護を引き受けることになる・・・

何せ黒いものでも白にしてしまうほどの敏腕弁護士。父・ジョセフを無罪にしてしまうのかと思っていたら、ことはそんなに単純ではない。故郷を離れていたハンクには知らなかった事実が明らかになる。その一方で、かつて付き合っていた女性サムと再会する。長引く滞在に、娘ローレンを呼び寄せ、祖父と初めて対面させる。久しぶりの地元で、ハンクは家族と地元の人々との交流を重ねていく。

裁判は、父・ジョゼフが罪を犯したか否かを争うのではなく、事実は事実としていかに情状酌量を勝ち取るかが焦点となっていく。しかも、ハンクが弁護に有利に働く事実をジョセフに止められ法廷に出せない。そんな展開もドラマを盛り上げてくれる。そして知られざる父の思いを知り、ハンクのわだかまりも氷解していく。父を悪人として攻めるディッカム検察官と全てをぶつけ合った裁判の判決の瞬間は、観ていて思わず息を飲んでしまった。


裁判が終わり、ハンクを見つめるディッカム検察官の何か言いたげな心情。それはラストで明らかになるが、この経緯や裁判所に掲げられた反旗、父・ジョセフが語る生涯最高の弁護士などなど、最後の最後まで心を揺さぶるストーリーである。アイアンマンのロバート・ダウニー・Jrも同じようなキャラクターながらここではシリアスな面を強調。すっかりいいおじいさんになったロバート・デュバルが実にいい年寄りとして登場する。両者の真っ向からの絡み合いが実に良かった。

久しぶりにいいドラマを観たと思える映画である・・・


評価:★★★☆☆




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2017年01月04日

スケアクロウ

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原題: Scarecrow
1973年 アメリカ
監督: ジェリー・シャッツバーグ
出演: 
ジーン・ハックマン: マックス・ミラン
アル・パチーノ: フランシス・ライオネル・“ライオン”・デルブッキ
ドロシー・トリスタン: コーリー
アン・ウェッジワース: フレンチー
リチャード・リンチ: ジャック・ライリー

<映画.com>
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ヒッチハイクでアメリカ大陸を横断する2人の男の友情を描く。製作はロバート・M・シャーマン、監督は「哀しみの街かど」のジェリー・シャッツバーグ、脚本はギャリー・マイケル・ホワイト、撮影はビルモス・ジグモンド、音楽はフレッド・マイロー、編集はエヴァン・ロットマンが各々担当。出演はジーン・ハックマン、アル・パチーノ、ドロシー・トリスタン、アン・ウェッジワース、リチャード・リンチ、アイリーン・ブレナン、ペニー・アレン、リチャード・ハックマンなど。
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昔からなぜかアル・パチーノが好きであった私は、よくその主演映画を観たものである。この映画もその一つ。もう内容はほとんど忘れてしまっていたが、タイトルを見てもう一度観てみたくなった次第である。

物語は、刑務所を出たマックスが、丘を越えて道路に出てくるところから始まる。それを目にしたのは、5年ほど船に乗っていたというライオン。ライオンは親しげにマックスに話しかけるが、マックスは無視する。二人は共にヒッチハイクを試みるが、止まってくれる車はない。それでも似た境遇の二人は、少しずつ打ち解けて行く。

やがて意気投合した二人は、洗車店を始めようということになる。車は誰もが持っているし、必ず汚れるからというのがその目論見。開業資金は、マックスがピッツバーグの銀行に預けており、ライオンも同行することになる。ただし、途中でマックスはデンバーの妹コリーを訪ね、ライオンは、デトロイトに置き去りにしたままの妻アニーに会いに行くことにする。

こうしてコンビを組んだ二人は、それぞれの経由地を経て、洗車屋を始めるために旅をする事になる。だが、気が短くて喧嘩っ早いマックスは、事あるごとにあちこちで喧嘩騒ぎを起こす。おだやかな性格のライオンは、笑いで人を和ませようとする。畑のカカシは、そのチンケな格好でカラスを笑わせ、笑わせられたカラスはその畑を荒らさないのだと語る。それがタイトルの由来。

酒と女と喧嘩とに明け暮れるマックス。どんな事情かわからないが、妻を捨てて船に乗ったライオンには生まれているはずの子供もいる。性別もわからないからどちらでもいいようにと選んだプレゼントを抱えて旅をする。マックスの喧嘩が元で30日間の強制労働を課せられたりしながら目的地へと急ぐ。そしてライオンには思いもかけなかった結末が待っている。

こうしたドラマの良し悪しは、観終わったあとに残る味わいの深さによるのだろうと思う。そういう意味では、この映画は深い味わいが残る。以前観た時のことはもう忘れてしまったが、あまり記憶に残っていないところをみると、その時はあまり感じなかったのかもしれない。観る時の年齢も感想には影響するということだろう。
その後の二人の姿をちょっと想像してみたくなった映画である・・・
 

評価:★★☆☆☆





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2017年01月03日

ブルックリン

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原題: Brooklyn
2015年 アイルランド=イギリス=カナダ
監督: ジョン・クローリー
出演: 
シアーシャ・ローナン:エイリシュ・レイシー
エモリー・コーエン:アンソニー"トニー"・フィオレロ
ドーナル・グリーソン:ジム・ファレル
ジム・ブロードベント:フラッド神父
ジュリー・ウォルターズ:ミス・キーオ
ブリッド・ブレナン:ミス・ケリー
フィオナ・グラスコット:ローズ・レイシー

<シネマトゥデイ>
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『わたしは生きていける』などのシアーシャ・ローナンを主演に迎え、アイルランドからニューヨークに移住した女性の青春の日々を映すドラマ。アイルランドの片田舎から大都会のニューヨークにやって来たヒロインが、戸惑いながらも自らの宿命と愛に身を任せる姿に迫る。『パディントン』のジュリー・ウォルターズやジム・ブロードベントらベテラン俳優らが共演。二つの国と二人の男性の間で引き裂かれていくヒロインの成長物語が胸に響く。
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1950年代のアイルランド。小さな町に住むエイリシュは、意地の悪い女主人の店で働いている。そんなエイリシュにニューヨークに住む知り合いの神父から職が得られるという知らせがもたらされる。地元にはまともな職もないことを懸念したキャリアウーマンの姉の手配である。姉と母に涙で別れを告げ、エイリシュはアメリカ行きの船に乗り込む。

故郷を離れるのも初めてなのであろう、エイリシュは見るもの聞くもの全てが新鮮。船中では同室の女性に助けられ、入国審査の受け方のレクチャーも受ける。仕事はブルックリンの高級デパートでの販売店員。下宿先では、同じ下宿人の女性たちから洗練された生活の手ほどきを受ける。やがて激しいホームシックに陥り、アイルランドから届く姉の手紙を何度も読み返しては、涙に暮れるエイリシュ。

そんなエイリシュの様子を見かねて、神父はブルックリン大学の会計士コースを受講するよう勧める。やがて学ぶ喜びを知り、少しずつ前向きになっていくエイリシュ。そんなある日、エイリシュは誘われて出席したパーティーでイタリア系移民のトニーと出会う。トニーの誠実さに少しずつ心を開いていくエイリシュ。ところがある日、故郷から突然の悲報が届く・・・

同じ移民を主人公にした『エヴァの告白』は、ポーランドからの移民であったが、この映画はアイルランドからの移民。時代は『エヴァの告白』より30年ほど後になるが、それでも船での移動と入国管理局の様子は大きく変わらない。誰もが、豊かさを求めてアメリカへと渡ったのであろう。

デパートの客とも初めはろくに口もきけなかったエイリシュだが、すぐに親しげに雑談を交わせるようになる。代金のやり取りにシューターのようなものを使っているのが新鮮だったりする。恋人ができると、一緒に海水浴に行く。脱衣所などなく、着替えはトニーが持ってくれているタオルである(ここで最初から来てくるという方法を教わり、のちにアイルランドで友人たちに披露する)。こうした何気ない風景に興味を引かれたりする。

そして里帰りしたエイリシュは、環境が一新する。仕事の紹介を受け、言い寄ってくる男性も出てくる。何よりそこは生まれ育った故郷だし、母親を残してアメリカへ行く必要はなくなる。アメリカに残して来た気掛かりといえば、密かに結婚したトニーだけである。これこそが人生の皮肉なのかもしれない。

どうするのだろうと思っていたが、エイリシュの決断はある意味当然なのかもしれない。エイリシュを演じたのは、シアーシャ・ローナン。『ハンナ』『ラブリー・ボーン』のびっくりするくらい可愛らしかった女の子も随分と大人になったものである。特徴的な大きな目が、運命をしっかり見据えて行く主人公の気持ちをよく伝えてくれていたように思う。

 同じような話が、実際にはいくつもあったのであろう。そんな昔の人たちの思いに心を動かされるような映画である・・・


評価:★★★☆☆





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