2011年07月26日

ジュリー&ジュリア

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原題: Julie & Julia
2009年 アメリカ
監督: ノーラ・エフロン
出演: メリル・ストリープ/エイミー・アダムス/スタンリー・トゥッチ/クリス・メッシーナ/リンダ・エモンド

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1949年、ジュリア・チャイルドは外交官の夫ポールの任地パリで、芸術的なフランス料理の洗礼を受ける。
好奇心旺盛で食べることが大好きなジュリアは、大胆にも名門料理学校コルドン・ブルーのプロ養成クラスに飛び込むのだった。
それから半世紀を経たニューヨークで、ジュリー・パウエルは夫エリックに励まされながら、ジュリアの著した料理本の全レシピを1年365日で制覇し、ブログに掲載することを決意する・・・
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「この映画は2つの実話に基づいている」と最初に説明される。
「2つの実話?」と訝しがりながら観始めると、やがてその理由がわかる。
ストーリーは2つの話が並行して進む。
1949年、外交官の夫ポールとともに、ポールの任地であるパリに到着するジュリア。
そして現代のニューヨークで、ピザ店の2階のアパートで夫エリックとともに新しい生活を始めるジュリー。
一見、無関係な2つのストーリーが絡み合って進む。

ジュリーは公務員。
9.11に対する電話応対を担当する。
30歳を迎え、仕事でバリバリ稼ぐ友人たちに引け目と焦りを感じながら、人生を模索する。
そして、夫にヒントをもらい自分を変えるために、ジュリア・チャイルドが書いた“Mastering the Art of French Cooking”という料理本に記載されている536のレシピを365日かけて作る事を決意する。
料理が好きで作家を夢見ていたジュリー。
作る事と書く事と、二つをブログを使ってやろうというものである。
ジュリーの生活は、それを期に徐々に変化していく・・・

パリ赴任からしだいに料理に目覚めていくジュリアと、「ジュリア&ジュリープロジェクト」と称して料理を作り始めるジュリー。
そんな二人の奮闘が綴られていく。
何かを成し遂げようと頑張る姿は、ドラマとしても美しい。

映画の中で、ジュリーの綴るブログは、現在もまだ「THE JULIE/JULIA PROJECT」として残っていて、閲覧する事ができる。
ストーリーの内容と同様、「Nobody here but us servantless American cooks...」というサブタイトルのそのままである。
映画の中のジュリーの心境が実際に窺い知れるわけである。
こうしたところは、実話の持つ強みだろう。

しかしながらこのブログ、せめて作った料理の写真だけでもアップされていると、ビジュアルに訴えかけるものがあっていいと思う。
本題とはかけ離れているが、ちょっとした雑感だ。

それにしても頑張って何かを成し遂げる姿は心に訴えかけるものがある。
諦めて漫然と日常生活を送っている人には、誰でもきっと何かを成し遂げられるというヒントになるかもしれない。
ちょっと元気がでる映画である・・・


評価:★★☆☆☆




posted by HH at 21:40 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2011年07月24日

インフォーマント!

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原題: The Informant!
2009年 アメリカ
監督: スティーヴン・ソダーバーグ
出演: マット・デイモン/スコット・バクラ/ジョエル・マクヘイル/メラニー・リンスキー

<STORY>********************************************************************************************************
1992年、イリノイ州にある大企業で働くウィテカーは順風満帆だった。
33歳にして重役、工場をまかされ、家庭も円満。
ところがある日、工場でウィルスが発生。
日本企業のスパイから脅迫を受けたと報告した事から、FBIが介入。
しかしなぜか録音機を取り付けに来た捜査官に、ウィテカーは会社が違法な価格協定を行っていると告白。
その日以来、ウィテカーは巨大企業の内部告発者になるのだが、彼には「隠しごと」があった・・・
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マット・デイモン主演という事で迷わず観る事にした映画。
実話を基にしているといいつつも、かなり脚色されていると最初に説明があったが、なかなか正直だなと感じる。
実話と言っても、実際はみんなある程度の脚色はあると思うからだ。

さて、「インフォーマント」というタイトルにある通り、この映画は内部告発者の映画である。
主人公はアメリカの企業ADM社の若き重役マーク・ウィテカー。
何とスーツ姿のマット・デイモンであるが、でっぷりと太って登場。
最近はすっかりアクションスターとしてのイメージが強いが、そのイメージを一新するかのようである。

マークは6歳の時に両親が事故死。
以来裕福な家庭の養子となって育てられる。
やがて努力の甲斐あってADM社の若き重役にまで上り詰める。
そのまま勤めあげていれば、順風満帆な人生だったのかもしれない。

ところがある日、彼の担当する工場でウィルスが発生し、日本企業からそれについて脅迫を受けたと報告する。
報告を受けた経営陣は、FBIに連絡。
FBIはマークの家に録音機をセットする事を提案。
捜査官がマークの家にやってくる。

しかし、そこでマークは捜査官にADM社が行っているカルテルを密告する。
大規模なカルテルの立件に向けて、FBIはマークに協力を要請。
こうして水面下での捜査が始る。
交渉時に登場する企業に味の素などの名前がバンバン出てきて実にリアル。
こういうところが実話の強みなのだろう。

大規模なカルテルの摘発という方向に進むかと見られたが、ストーリーは意外な方向に展開していく。
徐々に露わになるマークの人物像。
あのマット・デイモンのイメージとはどんどんかけ離れていく。

役者だから、いろいろな役柄をこなす必要もあるのだと思う。
アクションもいいが、こうした地味な男の役もまたそれなりに良いのではないかと思う。
それにしてもこの映画、2009年制作という事は、「インビクタス/負けざるものたち」と同じ年なわけで、にも拘らずこの体型の違い・・・
かつてのロバート・デ・ニーロほどではないが、短期間という事を考えると、凄いなぁと感心させられる映画である・・・


評価:★★☆☆☆




     
posted by HH at 23:52 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2011年07月11日

クレイマー クレイマー

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原題: Kramer vs. Kramer
1979年 アメリカ
監督: ロバート・ベントン
出演: ダスティン・ホフマン/メリル・ストリープ/ジャスティン・ヘンリー/ジェーン・アレキサンダー/ジョージ・コー

<STORY>********************************************************************************************************
ジョアンナ・クレイマー(メリル・ストリープ)は結婚して8年。
今日も夜通し帰らぬ夫を持ってついに夜明けを迎えていた。
最初は幸せだった結婚生活も、今ではもう無意味なものに感じられていた。
夫テッド(ダスティン・ホフマン)は仕事第一主義で帰宅はいつも午前様だ。
2人の間には会話すらなくなっていた。
7歳になる子供ビリー(ジャスティン・ヘンリー)のことを気にしながらも、ジョアンナは自分をとり戻すために家を出る決心をした。
寝息をたてるビリーに“アイ・ラブ・ユー”とささやきかけ、スーツケースを片手にまさに家を出ようとした時、テッドが帰って来た…。
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この映画を観たのはもう30年も前になる。
だが、印象深い映画というのは何年経ってもよく覚えているもの。
この映画も主要なシーンは記憶に残っている。
30年振りに観てみると、ダスティン・ホフマンもメリル・ストリープも若いし、ファッションはやっぱり時代を感じるし、何よりアメリカでさえ女性は家で家事をするものという風潮だった事があらためてわかる。
映画は時代を映す鏡なのである。

「クレイマー クレイマー」というタイトルは、アメリカでは訴訟の時に「〜vs〜」とする事からきている。
元クレイマー夫妻が子供の親権を裁判で争う。
まさに原題の「Kramer vs. Kramer」の意味するところであり、内容を良く表しているタイトルである。

「男は仕事」という世間の風潮の中で、がむしゃらに働くテッド。
昇進のチャンスを目前に控え、気分良く家に帰ってくる。
出迎えた妻のジョアンナは身の回りの荷物をまとめ、細々とした生活の必要事項をテッドに伝えると、「別れたい」と告げて出ていってしまう。
7歳のビリーとともに後に残されて茫然とするテッド。
ビリーと二人の生活が始る。

この映画の象徴的なシーンの一つにフレンチ・トーストがある。
ジョアンナが出ていった翌朝、何でもない事のようにビリーに伝えながら、テッドはフレンチ・トーストを作る。
ところが満足に卵さえ割れない。
しかし、年月を経て二人で迎えた最後の日の朝、鮮やかな手つきで二人協力してフレンチ・トーストを手早く作る。
セリフはなくとも、何よりも雄弁に語っているシーンである。

女性の社会進出が始った時代。
親権を争う裁判では母親が有利。
今ではたぶんあり得ないのだろう。
裁判では互いに相手を完膚なきまで叩く弁護士。
妻が自分より年収が多いと知ってショックを受ける表情のテッド。
この微妙な表情もさすがダスティン・ホフマンといったところだ。

今でこそ、家庭第一、家族第一が映画でも謳われているが、まさにこの時期が過渡期であったとわかるこの映画。
ほんとうは両親二人と仲良く暮らすのが子供とっては一番良いわけであるが、両親の事情など子供にはわかるはずもない。
今でこそ簡単に離婚してしまう時代となってしまい、「死が二人を別つまで」という結婚式での誓いが白々しく思えてしまうが、この映画ではそんな意味をしっかりと考えさせてくれる。

ラストのビリーにはウルッとさせられるし、テッドとジョアンナとの互いに対する思いやりにも心が温かくなる。
あらためて観ても良い映画だなぁと思わせられる。
テーマ曲とあわせて、いつまでも心に残る一作である・・・


評価:★★★☆☆

     

     
posted by HH at 21:55 | 東京 ☀ | Comment(1) | TrackBack(0) | ドラマ

2011年06月30日

おとうと

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2010年 日本
監督: 山田洋次
出演: 吉永小百合/笑福亭鶴瓶/蒼井優/小林稔侍/加瀬亮

<STORY>********************************************************************************************************
早くに夫を亡くした吟子は、東京の私鉄沿線の一角で、小さな薬局を女手一つで切り盛りしながら娘の小春を育て、義母の絹代と3人で暮らしていた。
小春とエリート医師の結婚が決まり、一家は幸せの絶頂にあった。
そして結婚式当日。
和やかに始まった披露宴に、にわかに暗雲が―吟子の夫の13回忌で大暴れしたのを最後に、音信不通になっていた吟子の弟・鉄郎が紋付き袴で現れたのだ・・・
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しっかり者の姉とダメな弟。
タイトルの通り、そんな兄弟愛を描いた山田洋次監督の人情ドラマである。

主演は吉永小百合。
夫を亡くし、一人薬局を切り盛りしながら義母と一人娘と暮らしている。
一人娘の小春は、薬剤師になって店を手伝う一方で、医師との結婚が決まり幸せの絶頂期にある。
そんな小春の結婚式に、音信普通だった“叔父”が突然やってくる。

酒癖が悪いため、「飲まない」と約束していたにも関わらず、飲んで酔って醜態をさらす。
旅芸人として全国を回り、たまに帰ってくれば、常識外れで空気の読めない立ち居振る舞いで一族の鼻つまみ者。
そんな叔父を笑福亭鶴瓶が自然に演じる。

結婚式はぶち壊すし、借金は押し付けてくる。
ダメダメ人間のおとうと・鉄郎だが、姉吟子は事あるごとに庇う。
吟子の一人娘小春のエピソードと吟子と鉄郎のエピソードが人情味溢れて綴られていく。

どうして吟子はこんなにも鉄郎をかばうのだろうか。
単に吉永小百合のキャラクターに合わせたシナリオなのか。
観ているとそんな風に思うかもしれない。
しかし、姉弟の組み合わせを持つ親の立場からすると、また違ったように見える。
親亡きあと、弟がダメ人間になったとしても、やっぱりお姉ちゃんには面倒をみてほしいものだと、親の立場からは思えてしまう。
きっと二人の親も、吟子の事を空の上から褒めているに違いない。

この二人を見ていると、「ダメな兄貴としっかり者のの妹」というあるコンビが頭に浮かぶ。
山田洋次監督も、きっとフーテンの寅さんを意識しているに違いない。
まあ寅さんの方が、もっとしっかりしているかもしれないが・・・

吉永小百合のどこまでも非の打ちどころのないキャラクターと鶴瓶のどんぴしゃりとハマったキャラクターと、小春の蒼井優のどこか幸薄げなキャラクターが見事にブレンドされた心温まるドラマである・・・


評価:★★★☆☆





posted by HH at 23:05 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2011年06月18日

アン・ハサウェイ/裸の天使

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原題: HAVOC
2005年 アメリカ
監督: バーバラ・コップル
出演: アン・ハサウェイ / ビジョウ・フィリップス / シリ・アップルビー / マイケル・ビーン / ジョセフ・ゴードン・レヴィット / マット・オレアリー

<STORY>********************************************************************************************************
LAの裕福な家庭に育ちながら、退屈な生活に飽きたらずコカインとケンカに明け暮れる毎日のアリソン。
さらなる刺激を求めて、仲間とヒスパニック街に出かけた彼女は、メキシコ人のヤクの売人ヘクトルと出会い、彼らストリート・ギャングのエキサイティングな生き方に魅了される。
しかし、仲間に入れてほしいと持ちかけた彼女に、ヘクトルが出した条件は、サイコロを振って出た目の数だけ、彼の仲間たちとセックスをすることだった…
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邦題は「アン・ハサウェイ/裸の天使」。
アン・ハサウェイと言えば、美人女優。
見ているだけで何時間でも過ごせるようなキュートな美女だ。
そんなアン・ハサウェイが主演の映画とあれば、無条件に観たいと思うもの。
そんな単純な動機で観た映画である。

観終わって気がつく。
なぜ邦題に「アン・ハサウェイ」と入っているのか。
もちろん、アン・ハサウェイ主演という事をセールスしたいのだろうが、本当のところは「それ以外には何の魅力もない映画だから」である。
ストーリーは、実につまらない。

アン・ハサウェイ演じるアリソンは、お金持ちの家の高校生。
しかし両親は多忙でいつもアリソンとはすれ違い。
冷蔵庫に貼ったメモで会話する毎日。
彼氏たちと毎日をおもしろかしく過ごすもどことなく満たされない。
何をしても面白くない。

そんなある日、ヒスパニックたちが多く住むダウンタウンへと繰り出す。
場末の危険な香りが漂い、カッコつけていた彼氏は地元のギャングに凄まれて、ビビって帰る。
危険な状況に驚きながらも、その強烈な刺激に惹かれたアリソンは、女たちだけでダウンタウンに乗り込んでいく・・・

裕福な白人と貧しいヒスパニック。
アメリカの格差ある貧富の差を象徴したような二つの地域。
ヒスパニックたちは、白人居住地区に立ち入っただけで警官たちに職務質問を受ける。
ストーリーとは別にそんなアメリカ社会の一面を垣間見る事ができる。

見所はアン・ハサウェイの立ち居振る舞いだけなのであるが、トップレスシーンもあったりして、こんな映画なのにここだけは観る価値があるかもしれないと思ったりする。
続きは適当に想像して下さいと言いたげなエンディング。
もうちょっと続きを丁寧に描いたら、それなりの映画になっていたかもしれず、残念な気もする。

ただこの映画は邦題がすべてを語っている。
アン・ハサウェイだけ観てよしとすべきなのだろう・・・


評価:★☆☆☆☆

アン・ハサウェイ出演映画
「ジェイン・オースティン 秘められた恋」
「レイチェルの結婚」
「パッセンジャーズ」
「アリス・イン・ワンダーランド」
「プラダを着た悪魔」
「ブロークバック・マウンテン」


     
posted by HH at 23:53 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ