2017年04月03日

闇金ウシジマくんPART3

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2016年 日本
監督: 山口雅俊
出演: 
山田孝之: 丑嶋馨
本郷奏多: 沢村真司
藤森慎吾: 加茂守
浜野謙太: 戌亥
やべきょうすけ:柄崎

<シネマトゥデイ>
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山田孝之が高金利の金融屋を演じる人気シリーズで、真鍋昌平による原作コミックの「フリーエージェントくん編」「中年会社員くん編」を基にした社会派ドラマ。女性を口説くためネットビジネスで一獲千金を狙うフリーター、遊ぶ金欲しさに借金を重ねるサラリーマンに丑嶋馨が立ちはだかる。主演の山田のほか綾野剛、本郷奏多、藤森慎吾らが出演。監督は、これまでのシリーズ同様、山口雅俊。欲にまみれた登場人物たちの行く末と、大金が動く危険なマネーゲームが見どころ。
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原作漫画でその存在を知り、映画版はなぜかPART2を観たもののPART1を観ていないというイビツな形で向き合っているこのシリーズであるが、PART2を観る限り映画版も面白く、したがってPART3たる本作品の鑑賞にいたるもの。

 「闇金ウシジマくん」というタイトルながら、主人公であるはずのウシジマくんはあまり表だって活躍しない。「闇金だから」かもしれないが、シリーズの主役は「闇金で金を借りる人たち」である。しかも「闇金で借りる=普通のところでは借りられない」人たちだから、その実態はまさに社会の暗部といったところである。

 今回の主役は派遣労働者の沢村真司とサラリーマンの加茂守である。沢村は派遣会社で何とか食いつないでいる。街で撮影中のタレント麻生りなを見かけながら、金のない自分には無縁だと絶望的な気分に浸っている。そんな中、秒速で億を稼ぐと町中にCMが溢れるネット長者の天生祥のセミナーに目が留まる。参加するだけなら無料という謳い文句にセミナーに参加した沢村は、これに賭けてみようと親から本講座に必要な100万円を借り入れる・・・

 一方、妻がいながら保険のセールスレディと浮気をしているサラリーマンの加茂守は、日々嫌がらせを受けているが、それを金を無心してくる同僚の仕業と思いこんでいる。同僚に渡す金と密かに狙っている美人キャバ嬢を落とすためには金が足りず、ウシジマくんのカウカウファイナンスを訪れる。5万円の申し出に対し、利息前払で渡されるのは2万5千円。とんでもない暴利であるが、借りる方は「後で何とかなる」と考えるのだろう。大して疑問も持たずに借りていく・・・

 怪しげなネット長者も、ふたを開けて見れば次々に追加で金を要求され、それを払わないと稼げないと思わされる仕組み。当然、世の中そんなに甘くない。ちょっと考えれば、主催者に100万円、200万円と払うのだったら、そこで売っている教材を30万円で買った方が早いとわかりそうなものであるが、思い込んだらそういう正論は頭に浮かんでこないのだろう。沢村はそれでも賢く、やがて騙す方へとシフトしていく。

 こういう人間たちを見ていると気分が沈んでくる。原作漫画もやたら暗い。ウシジマくんは要所要所に登場するも、主人公はやっぱりこのどうしようもない人間たちである。しかし、ウシジマくんも何もしないわけではない。すべて元の木阿弥となった沢村に、「お前は自分の全人生を賭けて勝負したんだろ?すげーじゃねえか。なんもしてねー奴よりよっぽどマシだ。」と語ったりする。その是非はともかく、沢村の行動は「よっぽどマシ」なのであり、ウシジマくんのセリフは真実である。

 そんなシリーズも次のファイナルで終わりのようである。ここまで来たからには観ないといけない。そして今さらながら、PART1もである。どんなエンディングなのか。原作もそこまでは読んでいないので、楽しみにしたいと思うのである・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年03月18日

グランド・ジョー

グランド・ジョー.jpg

原題: Joe
2013年 アメリカ
監督: デビッド・ゴードン・グリーン
出演: 
ニコラス・ケイジ: ジョー
タイ・シェリダン: ゲイリー
ゲイリー・プールター: ゲイリーの父
ロニー・ジーン・ブレビンズ: ウィリー

<映画.com>
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ニコラス・ケイジが主演し、過去の犯罪歴に振り回されながらも真面目に生きようとする男と、父親の暴力に耐える少年が織り成す交流と苦難を描いた人間ドラマ。アメリカ南部の田舎町で暮らす男ジョーには複数の前科があったが、現在は森林伐採業者として真面目に働き、周囲の人々からも慕われていた。ある日彼は、仕事が欲しいという15歳の少年ゲイリーを雇うことに。ゲイリーは酒に溺れて働こうとしない父親の暴力に耐えながら、母や妹を養っていた。一緒に働くうちに親子のような関係を築いていくジョーとゲイリーだったが、そんな2人に過酷な運命が待ち受けていた。『ツリー・オブ・ライフ』のタイ・シェリダンがゲイリー役を繊細に演じ、第70回ベネチア国際映画祭で新人俳優賞を受賞した。監督は『スモーキング・ハイ』のデビッド・ゴードン・グリーン。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2016」上映作品。
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 物語の舞台となるのは、アメリカ南部の田舎町。主人公のジョーは、黒人たちを使いながら森林伐採を行っている。といっても、ジョーの役柄はいわば現場監督であり、自分のおんぼろの車にみんなを乗せて森へと向かう。そして伐採というのも正確ではなく、正確に言えば「枯らす」作業である。なんでも普通の木を切ってはいけないらしく、枯れ木ならそれが認められているようで、よって一本一本鉈で傷をつけては除草剤のような毒液を木にかけ、あとで伐採できるように枯らしていくのである。

一方、飲んだくれの父親の下で暮らす家族4人。15歳の息子ゲイリーが父をたしなめるも、父親は聞く耳持たず。生活費を稼ぐべく、ゲイリーはジョーに頼み込んで働かせてもらうことにする。なんとなく察した時ジョーはゲイリーを雇い、ゲイリーも喜んで一生懸命働く。しかし、ジョーが気を利かせて父親も一緒に雇うが、父親はサボってばかり。息子の健気さとは対照的である。

ゲイリーは、ジョーの下で一生懸命働く。しかし、働いたお金は父親が暴力で奪い取り、酒代に消える。そんなある日、ゲイリー親子は、ジョーに恨みを持つ男と知り合う。ゲイリーは男を殴り倒すが、ジョーを恨む男はジョーを銃撃する。このあたり、その後のきな臭い展開を匂わせるところがある。

ジョーが毎日仕事場へ仲間を運ぶ車はボロボロであり、いつも仲間たちから「買い換えろ」と言われている。しかし、そんな車をゲイリーは欲しがる。そしてジョーに900ドルで譲ってもらう約束をし、懸命にお金を貯め始める。そんなゲイリーにジョーは目をかける。老人と少年との交流、そして車がそれに絡むとなると、なんとなくクリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』を連想してしまう。事実、この映画は知ってか知らずしてか『グラン・トリノ』とかぶる部分が多い。

映画自体は、実に静かなストーリー。ノースリーブのシャツが南部の雰囲気を伝えてくれているような気がしてくる。そして飲んだくれのゲイリーの父親。なんと本物のホームレスだというが、本当にダメな飲んだくれの親父である。ゲイリーのやるせなさ。もう少し年齢を経れば、殴り返せる体力もついて負けないのであろうが、まだそこまではいかず、家族の中で唯一の働き手であるにもかかわらず、金を親父に取られてしまう・・・そんなやるせなさが、よく伝わってくる。

ニコラス・ケイジも本当に色々な役をやるものである。ここでは、クリント・イーストウッドに十分対抗していたと思う。何か夢があるでもなく、目的があるわけでもない。働いてはいるものの、家族がいない身では誰のために働くでもない。娼館で憂さを晴らすのがせいぜい。保安官の友人がいるから、飲酒運転など多少の目溢しは得られる程度。そんな男がゲイリーに目をかけたのは、自分の息子のような感情を持ったのかもしれない。

そんな愛情をかけられたゲイリーが、映画の後で果たしてどんな大人になっていくのか。ちょっと想像してみたくなってしまう映画である・・・


評価:★★☆☆☆






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2017年03月03日

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所.jpg

原題: If I Stay
2014年 アメリカ
監督: R・J・カトラー
出演: 
クロエ・グレース・モレッツ:ミア・ホール
ジェイミー・ブラックリー:アダム
ミレイユ・イーノス:キャット
ジョシュア・レナード:デニー
ステイシー・キーチ:おじいちゃん
リアナ・リベラト:キム

<シネマトゥデイ>
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ゲイル・フォアマンによるベストセラー「ミアの選択」を基に、昏睡状態に陥ったヒロインを『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツが演じたドラマ。チェロ奏者を目指すヒロインとその一家が交通事故に遭遇し、生と死のはざまにいるヒロインと彼女の17年間の人生を交錯させながら、彼女自身に委ねられた生死の行方をつづる。メガホンを取るのは、『ファッションが教えてくれること』などのドキュメンタリー作品などを手掛けてきたR・J・カトラー。クロエの表情豊かな演技に魅了される。
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 主人公のミアは17歳の高校生。元バンドマンの父と元パンクの母の下に産まれながら、なぜかその関心はクラッシックに向かう。そして中でもチェロに興味を持ち成長する。そんな娘に、父はバンドをやめ高校教師として生活することを選び、娘にはチェロを買い与える。ミアは高校生となり、学校でもチェロの練習に余念がない。

 そんなミアに関心を抱いたのは、イケメンで学内でも有名なアダム。同じ音楽でもアダムはバンドリーダーでボーカルをも務めている。積極的にミアにアプローチするアダム。初めは戸惑っていたミアも、やがてアダムに心惹かれる。高校生ともなれば、本格的に異性に目覚める年頃。この時期に異性と付き合う経験は、何物をも忘れさせる威力がある。しかし、将来の進路を決めるに際し、ミアはその才能を見た祖父の勧めで、最高峰ジュリアード音楽院の受験を考える。

 ジュリアード音楽院のあるNYは、ミアたちが暮らす街からははるか東方。アダムとも遠距離恋愛を覚悟しないといけない。自分の将来とアダムとの生活に悩むミア。そんなある日、一家は雪で学校が休みになったのをいいことに、みんなで車で外出する。しかし、路面が凍結していたため車はスリップ事故を起こし、気がつけばミアは救助される自分自身の姿を見つめている・・・

 幽体離脱状態のミアは、病院内で見舞いに来た人を見つめる中、過去の出来事がフラッシュバックされる。そうして、楽しい日々が繰り返される。思えば、ミアも話がトントン拍子に進みすぎていた。そのままだとドラマは全く面白くない。だが、事故でそれは一変してしまう。今まで当たり前だったものに手が届かなくなる。失って初めてわかる尊さ・・・

 原作は『ミアの選択』というライトノベルだという。何の「選択」なのかは映画を観た方が良いとして、原題の“If I stay”もなかなか深い意味のタイトルである。その先にどういう答えを見つけるのか。劇中でおじいちゃんが、未来のことはあれこれ悩んでも結局やってみないとわからないという内容のセリフを語るが、まさにその先は観る人の想像によって様々だろう。

 主演のミアを演じるのは、なんと『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツ。可愛い少女の格闘アクションで印象的だったが、いつのまにか大人の女性に成長している。これからもたくさんの映画に出演するのだろうが、とても楽しみな存在である。

 久しぶりに観た、静かに堪能できる映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2017年02月12日

プロミスト・ランド

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原題: Promised Land
2012年 アメリカ
監督: ガス・ヴァン・サント
脚本: マット・デイモン/ジョン・クラシンスキー
出演: 
マット・デイモン: スティーヴ
ジョン・クラシンスキー:ダスティン・ノーブル
フランシス・マクドーマンド:スー・トマソン
ローズマリー・デウィット:アリス
スクート・マクネイリー:ジェフ・デノン
タイタス・ウェリヴァー:ロブ
テリー・キニー:デヴィッド・チャーチル
ハル・ホルブルック:フランク・イェーツ

<シネマトゥデイ>
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『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のマット・デイモンとガス・ヴァン・サント監督が再び手を組んだ社会派ドラマ。新たなエネルギー源として注目を浴びるシェールガス革命を背景に、脚本と製作もこなすマット演じる大手エネルギー会社の社員が、ガス採掘権を買収すべく訪れた田舎町で住民との交流を通じ、自身の人生を見つめ直していく。共演には『お家(うち)をさがそう』のジョン・クラシンスキーや、オスカー女優のフランシス・マクドーマンドら実力派がそろう。
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エネルギー会社のグローバル・クロスパワー・ソリューションズに勤めるスティーヴは、天然ガスの採掘権を買うため、同僚のスーと共にペンシルヴェニアの田舎町へやって来る。この土地に眠るシェールガスの採掘権を購入するという、まさに時流に乗った事業である。2人はさっそく住民の家を一軒一軒まわって契約を結んでゆく。農業が主流の町で、その農業すらも寂れつつある町で、採掘権の売却は人々にとっても大きなチャンスでもあった。

そんな中、町の体育館で住民説明会が開かれる。しかし、それに水を差したのは高校教師のフランク。シェールガスの採掘方法である水圧破砕法について、環境面への悪影響を指摘。これにより説明会は紛糾し、後日住民投票が開かれることになる。さらに追い打ちをかけるようにして、環境保護団体の活動家ダスティンが町に現れ、故郷であるネブラスカ州で、水圧破砕法によって農場が荒廃した事実を訴える。

無数の牛の倒れている衝撃的な写真を配り、環境破壊を町中訴えて回るダスティン。次第に反対派が増え、反対の看板が林立し始めるとスティーヴも焦りを覚える。起死回生を狙うスティーヴは、賛成派の住民たちの協力を借りて祭りの開催を準備するが、無情にも当日の大雨で中止を余儀なくされる・・・

話題のシェールガスに絡んだ話とあって、ストーリーとは別に興味をそそられる。安価なシェールガスの大量供給によりエネルギー事情が変わり、アメリカでは原子力発電所の廃炉につながっているらしい。そんなシェールガスであるが、採掘に当たって環境破壊を引き起こすとあれば、穏やかではいられない。

また、仮に環境破壊が事実だとした場合、そうした技術を売り込む立場となったら、自分はどう行動するのであろうか。主人公のスティーヴは、環境破壊より農業をはじめとする産業が活力を失う中、町の荒廃を救うためにはこれしかないとして人々を説得していく。それに応じて嬉々としてお金を受け取る人がいる。このあたり何が大事か、何をなすべきかは難しい。

ラストについては、どう解釈するのかは観た人によって違うのかもしれない。一瞬、『ジャスティス』のアル・パシーノの再現かと思ったが、そこはちょっと違う。『ジャスティス』のような爽快感ではなく、深い味わいとでも言えるだろうか。

 結末はあえてボカシているのかもしれない。主演のマット・デイモンは、ここではアクションを封印。と言ってもすでに『幸せへのキセキ』など非アクション系ドラマにも多数出ているから違和感はない。こういうシリアスなドラマもよく合っていると思う。
 人の価値観はみなそれぞれ。何が正しくて何が間違っていると一概には論じられない。そんなことを感じながら、じっくりと味わって観たい映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2017年01月20日

ふしぎな岬の物語

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2014年 日本
監督: 成島出
出演: 
吉永小百合: 柏木悦子
阿部寛: 柏木浩司
竹内結子: 竜崎みどり
笑福亭鶴瓶: タニさん
笹野高史: 竜崎徳三郎

<シネマトゥデイ>
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人気作家・森沢明夫の小説を基に、のどかな里で小さな喫茶店を営む女店主と、店に集う人々との心温まる交流を描いた人間ドラマ。日本映画界を代表する女優・吉永小百合が『八日目の蝉』などの成島出監督と共同で、映画人生で初めて企画に挑戦。主演の吉永とは初共演となる阿部寛、『おとうと』などの笑福亭鶴瓶、『ストロベリーナイト』シリーズなどの竹内結子ら実力派が脇を固める。原作のモデルとなった喫茶店が実在する千葉県明鐘岬を中心にロケを敢行した景色も魅力。
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物語の舞台は、とある岬の突端にある一軒の喫茶店“岬カフェ”。店主の柏木悦子は、夫亡き後、一人でこの店を切り盛りしている。毎朝、悦子を慕う甥の浩司とともに船で小島に行き、湧き出る岩清水を汲んでコーヒーを丁寧に入れる。優しく「おいしくなぁれ」と語りかけながら入れるコーヒーを飲みに来るのは、地元の常連客。漁師の徳さんや不動産屋のタニさんなどが、入れ代わり立ち代わりやって来る。

甥の浩司は少し発達障害がある雰囲気。思い込みが激しく、悦子を慕うあまり暴走したりする。そんなある村祭りの日、漁師の徳さんの娘・みどりが数年ぶりに帰ってくる。父親の反対する相手とともに出て行ったのだが、やはりうまくいかなくなってのバツの悪い帰郷である。傷心のみどりには、昔と変わらぬ浩司の姿が慰めになっている。そんな岬カフェと取り巻く人々の物語が語られていく。

ある時幼い娘を連れた父親が岬カフェを訪ねてくる。なぜか娘の言うまま辿り着いたと説明する父親。二人は店内の悦子の亡き夫が残した虹の絵に見とれる。そして二度目に来た時、娘が絵を移動させるように言われたと言う。よくよく聞いてみれば、そう言われた相手はどうやら悦子の亡き夫であったという。

また、ある晩、一人の泥棒が岬カフェに忍び込む。気がついた悦子が店に入って行くと、男は金を出せと脅す。しかし、どこかオドオドしている。悦子が穏やかに事情を聴くと、男は身の上を語りだす。そして悦子の用意したトーストを食べると、研ぎ師だという男は自慢の一品を置いて姿を消す・・・

主人公の悦子は、おっとりしていていつも微笑みを絶やさないタイプ。吉永小百合にはまさにぴったりである。どこまでもまっすぐな浩司を演じるのは阿部寛で、これもピタリとハマってる。男とうまくいかなくなって戻って来た娘の憂いある表情を、ただきれいなだけではない竹内結子が演じれば思わず隣に座ってビールでも飲みたくなる。鶴瓶も笹野高史もバイプレーヤーとしては味わいのある役柄で、まさに日本映画の心温まる魅力が出ている映画と言える。

そうして出来上がった映画は、ほんわかとした雰囲気の中で味わい深いものがある。こういう映画は、日本映画の得意とするところなのかもしれない。安心して観ることのできる映画である・・・

評価:★★☆☆☆





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