2008年02月23日

【プライドと偏見】My Cinema File 175

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原題: Pride & Prejudice
2005年 イギリス
出演: キーラ・ナイトレイ/マシュー・マクファディン/ドナルド・サザーランド/ブレンダ・ブレッシン

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18世紀末のイギリス。
5人姉妹がいるベネット家の隣に大富豪の独身男性ビングリーが引っ越してきた。
美しく慎み深い長女ジェーンとビングリーが互いに惹かれ合う一方で、快活な次女エリザベスは、ビングリーの親友ダーシーの気位の高さに強い反発を抱いていた。
様々な噂を耳にし、ますますダーシーに嫌悪感を募らせていくエリザベスだったが、なぜか彼の存在が気になって仕方がなく……
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キーラ・ナイトレイといえば昨年公開された「パイレーツ・オブ・カリビアン」で海賊どもを向こうに回して一歩も怯まない姿が印象的であった。

原作はイギリス女流文学の最高峰と称されるジェーン・オースティン。
古式ゆかしき18世紀のイギリス社会。
女性には相続権がなく、人生の目的は「結婚」といってもその重みは今のそれとは桁違いという時代。
男勝りの役柄とは正反対の役柄と思いきや、5人姉妹の中にあっていい男を見つけてははしゃぐ他の姉妹とは一味違いしっかりと自己主張する女性の姿はなんとなく相通ずるものを感じる。

ストーリーは5人姉妹の次女エリザベスと隣家に越してきた富豪ビングリーの友人ダーシーとの恋物語。
しかし、高慢なダーシーにエリザベスは反発する。
悪い噂も耳にする。
プライドの高い男とそれに偏見を持つ女。
やがてそのプライドと偏見が取り除かれていく・・・

そうしたストーリーとは別にのどかな田園風景とイギリスの階級社会の様子、風俗などが興味深い。
女性に相続権がない、ということはこのベネット家のように両親と娘だけの家は、父親が死んでしまうと相続権が親族の(相続権のある)男に移ってしまうわけであり、場合によっては路頭に迷うわけである。

そういう時代背景、階級制度、紳士淑女の振る舞い・・・
一昔前のイギリス社会もまた確実に物語の一部である。


評価:★★★☆☆
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2008年01月27日

【ブロークバック・マウンテン】My Cinema File 166

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原題: Brokeback Mountain
2005年 アメリカ
出演: ヒース・レジャー/ジェイク・ギレンホール/ミシェル・ウィリアムズ/アン・ハサウェイ

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1963年、ワイオミング州ブロークバック・マウンテン。
農場に季節労働者として雇われたイニスとジャックはともに20歳の青年。
対照的な性格だったが、キャンプをしながらの羊の放牧管理という過酷な労働の中、いつしか精神的にも肉体的にも強い絆で結ばれていく。
やがて山を下りたふたりは、何の約束もないまま別れを迎える。
イニスは婚約者のアルマと結婚、一方のジャックは定職に就かずロデオ生活を送っていた……
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アメリカワイオミング州。
田舎というよりほとんど大自然の中(ブロークバックマウンテン)でひと夏羊の群れの番をする二人のカウボーイが、やがて許されざる関係になり苦悩するというお話。
もっとも舞台は1963年からとなっているので、ゲイ先進国のアメリカでもまだゲイが市民権を得ていなかったため「許されざる関係」になってしまったのだろう。

過去にゲイの男がリンチを受けて殺されるところを目撃したイニス(ヒース・レジャー)が、それがトラウマでジャック(ジェイク・ギレンホール)と二人で暮らす事に抵抗する。
きっと今なら二人幸せに暮らしてハッピー・エンドなのだろう。

そういう時代背景だからであろうか、二人は山を降りた後別々に「普通の生活」を送る。
結婚して子供ができて、表面的には幸せなファミリーを築く。
だが、互いに「ブロークバック・マウンテン」での出来事が忘れられない。
再会を機に関係が復活する。
離れて暮らすゆえに会えるのは年に数回。
しかも人目を気にして、あるいはブロークバック・マウンテンを思い出してか会うのはいつも山の中。

時間の経過を二人の子供の成長具合で表している。
特に断らなくてもはっきりわかる。
こういう表現も映画ならではだろう。
最後に19歳の娘が訪ねてくる事によって、二人の関係が20年続いている事がわかるのである。

ブロークバック・マウンテンが出発点であり、常に心にブロークバック・マウンテンがある二人の心情は、普通の男女間であったら「マディソン郡の橋」のような恋愛映画になったのかもしれない。
なにかと物議を醸したようであるが、こういう映画が作られるアメリカもスケールが大きい。

さる1月22日(アメリカ現地時間)に主演のヒース・レジャーが亡くなったとの事、まだ28歳なのに残念である。


評価:★★☆☆☆
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2008年01月11日

【記憶の棘】My Cinema File 159

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原題: Birth
2004年 アメリカ
監督: ジョナサン・グレイザー
出演: 
ニコール・キッドマン:アナ
キャメロン・ブライト:ショーン
ダニー・ヒューストン:ジョゼフ
ローレン・バコール:エレノア
アン・ヘッシュ:クララ

<シネマトゥデイ>
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10年前に愛する夫を亡くした美ぼうの未亡人と、彼の生まれ変わりを自称する10歳の少年の愛を描いたラブ・ミステリー。主演は『ムーラン・ルージュ 』のニコール・キッドマン。少年を『X-MEN:ファイナル ディシジョン』『ウルトラヴァイオレット』に出演する天才子役キャメロン・ブライトが演じる。監督はミュージックビデオ界気鋭のクリエイター、ジョナサン・グレイザー。美しくスタイリッシュな映像美のほか、ヴェネチア国際映画祭でブーイングを受けた衝撃の入浴シーンは必見。
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ニューヨークで家族と暮らすアナは、30代の未亡人。
10年前に夫のショーンを心臓発作で亡くして以来、悲しみにくれていたが、最近になりようやく新しい恋人、ジョゼフのプロポーズを受ける決意がついた。
ところが2人の婚約パーティーの夜、ひとりの少年がアナのもとを訪ねてくる。
少年は「僕はショーン、君の夫だ」とアナに告げる。最初は信じていなかったアナだが、死んだ夫と自分しか知らない出来事を、ショーン少年が話し出すうち、疑いが生じ出す。
「彼は本当に生まれかわりかもしれない」と・・・

なんとも不思議な出だしで映画が始まる。
アナの目の前に突然現れた10歳の少年が、10年前に死んだ自分の夫だと言う。
いわゆる生まれ変わりである。

忘れかけていた最愛の夫。
しかも新しい恋人との結婚が決まったばかり。
そんな時に・・・

こういう時に本人しか知りえない事を聞くのは常套手段。
だが、次々に質問に答えて行く少年。
次第に信じて行くアナ。
一方で謎めいた行動を取る亡き夫の親友の妻。

見ているうちに二コール・キッドマンの別の映画「アザーズ」を思い出した。
なんとなく映画の雰囲気が似ている。
「アザーズ」同様に最後に「あっ」と言わせるようなオチがあるのかなと期待してみていた。
だが、結末は意外な方向へ展開する。
謎めいた行動の理由も判明する。
スリラーでもサスペンスでもなく普通のドラマであった。
普通であるがゆえになんとなくアナに同情してしまった。

もしも最愛の人が亡くなって、ある日突然「生まれ変わりだ」と称する子供が現れたらどうするだろうか?
そんな事をちょっと考えてみた。
自分が生まれ変わった方だったら・・・
そんな事を想像してみるのもいいかもしれない。


評価:★★☆☆☆





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2008年01月08日

【トゥー・フォー・ザ・マネー】My Cinema File 158

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原題: Two For The Money
2005年 アメリカ
監督: D・J・カルーソー
出演: 
アル・パチーノ:ウォルター・エイブラムス
マシュー・マコノヒー:ブランドン・ラング
レネ・ルッソ:トニー・エイブラムス
アーマンド・アサンテ:C・M・ノヴィアン
ジェレミー・ピヴェン:ジェリー・サイクス
ジェイミー・キング:アレクサンドリア

<シネマトゥデイ>
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運と金とが絡み合うスポーツ賭博の世界を、実話に基づいて映画化したエンターテインメント作。ギャンブラーたちに情報を提供する“予想屋”として、類まれな才能を持った男の成功と挫折をリアルに描く。『サハラ 死の砂漠を脱出せよ』のマシュー・マコノヒーと名優アル・パチーノが、富と名声を求めるあまり金に人生を翻ろうされていく2人の男たちを豪快に演じる。ギャンブルの予想が大当たりし、“男のロマン”を体現する主人公の姿がそう快に描かれている。
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幼い頃からスポーツに親しんできたブランドン・ラング。大学のフットボールでスター選手となり、プロも注目する最終戦の大舞台で致命的な怪我をしてしまう。6年が経ち、電話の受付をしながらプロへの道を探るラング。ふとした事から得意とするスポーツの勝敗予測をするようになるが、その的中率が業界で力を振るうウォルター・エイブラムスの目に留まったのだった・・・

スポーツの勝敗予想などという職業は日本にはないが、ブックメーカーなどという名で盛んなところも海外にはあると聞く。
アル・パチーノが圧倒的な存在感で登場する。

個人的に「ゴッド・ファーザー」「ゴッド・ファーザーPARTU」以来のファンであるので、やっぱり彼の名を見つけると見てしまう。
最近は単独で主演というよりも若手と組んだり、「オーシャンズ13」のように敵役・悪役に回ったりする事も多い。
だが、どういう形であれその存在感は揺るぎがたい。
本作の破滅嗜好的な社長も迫力満点である。

「リクルート」もそうであったが、才能を見出し手塩にかけて育てた若者がやがて自分を凌ぐ実力を発揮し始めた時の葛藤というものがよく出ている。
役柄が年を重ねたアル・パチーノ自身によくマッチしているように思えるのだ。

若手のマシュー・マコノヒーも若者が内面の充実なくして突然金と力を持つとどうなるかという例をこれでもかと見せてくれる。
天国と地獄の両方を味わう姿に、やっぱり地道に力をつけないといかんよなと自戒の念を持つ。

最後はちょっとしたハッピーエンド。
本来の姿に戻ったマコノヒーに後味の良い映画である・・・


評価:★★★☆☆






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2008年01月05日

【ジャケット】My Cinema File 156

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原題: The Jacket
2005年 アメリカ=ドイツ
監督: ジョン・メイバリー
出演: 
エイドリアン・ブロティ:ジャック
キーラ・ナイトレイ:ジャッキー
クリス・クリストファーソン:トーマス・ベッカー医師
ジェニファー・ジェイソン・リー:ベス・ロレンソン医師
ダニエル・クレイグ:ルディ・マッケンジー

<シネマトゥデイ>
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スティーヴン・ソダーバーグとジョージ・クルーニー共同プロデュースによる新感覚サスペンス。時空を超えて謎の死の真相を探る男女を、オスカー俳優エイドリアン・ブロディと、『プライドと偏見』のキーラ・ナイトレイが熱演。さらに名優クリス・クリストファーソン、『マシニスト』のジェニファー・ジェイソン・リーら実力派が脇を固める。映画、MTVなど多方面で活躍するジョン・メイブリーが監督を務め、独創的で陰影に富んだ映像世界を創りあげた。
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1992年。湾岸戦争での頭部の負傷が原因で記憶障害になったジャックは、ある殺人事件に巻き込まれ精神病院に送られてしまう。拘束衣(ジャケット)を着せられ、死体安置用の引き出しの中に閉じ込められるという実験的療法を受けた彼は、気がつくと15年先の2007年へとタイムスリップしていた。そこで出会ったジャッキーというウェイトレスから、自分が4日後に死ぬことを告げられたジャックは、自分の死の真相を探ろうとするが…

ちょっと変わった内容の映画であるが、気がつくとすっかり引きずり込まれていた。
1992年にふと知り合った少女が2007年には大人の女性になっている。
これがキーラ・ナイトレイ。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」でお馴染みであるが、ここでも印象的な瞳は変わらず。
不思議な物語を受け入れ、主人公ジャックに協力して謎解きに付き合う。

怪しげな医師は久しぶりにお目にかかったクリス・クリストファーソン。
大分雰囲気が変わっていた。
新ジェームス・ボンドのダニエル・クレイグも入院患者として登場。
とてもボンドのイメージに結びつかない。
役者って面白いものである。

ジャックのエイドリアン・ブロディは、「戦場のピアニスト」のピアニストそのままの気の弱いひょろっとした男として出てくる。
不思議な経験をする男にぴったりとくる。

なんとなくよく知っている俳優がたくさん出てくる。
ストーリーも面白いし、エンディングも予想をちょっと裏切られて楽しめた。
2008年のスタートとしては満足のいく映画である。


評価:★★★☆☆





posted by HH at 22:48 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ