2007年06月10日

クラッシュ

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原題:Crash
2004年 アメリカ
監督:ポール・ハギス
出演:サンドラ・ブロック/ドン・チードル/マット・ディロン

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ロサンゼルス。
ハイウェイで一件の自動車事故が起きた。
日常的に起きる事故。
しかしその“衝突”の向こうには、誰もが抱える“感情”の爆発が待っていた。
ペルシャ人の雑貨店主人は護身用の銃を購入し、アフリカ系黒人の若い2人は白人夫婦の車を強奪。
人種差別主義者の白人警官は、裕福な黒人夫婦の車を止めていた。
階層も人種も違う彼らがぶつかり合ったとき、悲しみと憎しみが生まれる・・・
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一つの事故を中心として様々な人々の日常が描かれる。
そこには強烈な人種差別が横たわる。
憎しみが憎しみを呼ぶ「憎しみの連鎖」に陥らんとする。
しかし、ぎりぎりのところで「良心・善意」が歯止めをかける。

善と悪とが交差する。
同じ人間の中でもだ。
差別に反感を覚え、身をもって黒人を救った善意の警官が善意の黒人を射殺してしまう。

差別を厭わない白人のセレブな奥様が少数民族のお手伝いさんに真の友情を感じる。
こうだ、と押し付けられるのではなく、それぞれのケースが淡々と描かれる。
人の世の営みはこうなのだと改めて思う・・・




評価:★★★☆☆
posted by HH at 09:27 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2007年06月09日

綴り字のシーズン

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主)リチャード・ギア/ジュリエット・ピノシュ

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 北カリフォルニアに住むナウマン家の人々は理想的な家族のように見えた。
大学で教鞭をとる宗教学者の父ソール(リチャード・ギア)、科学者の母ミリアム(ジュリエット・ビノシュ)、学業優秀な兄アーロン(マックス・ミンゲラ)と妹のイライザ(フローラ・クロス)。
パワフルでカリスマ性に満ちたソールは輝く太陽のような存在で、その周りを家族が回っていた。
何事にも完璧さを求める彼は家族に崇められるリーダーであり、だれもが彼から認められることを望んでいた・・・
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タイトルにある綴り字とはスペリングのこと。
出題者が単語を言い、その単語のスペルを言うのだ。
そのコンテストが描かれる。
そんなのがあるのかと思いつつ見る。

リチャード・ギアが理想的な父親を演じる。
子供の面倒をよく見、料理などの家事もこなす。
比較されると困ること間違いなしだ。

だが、そんな中から問題が出てくる。
ちょっと安心だ。

物語はその展開と解決を示唆して終わる。
静かな映画だ。

あれこれと言葉による説明よりも映像での説明も多い。
見ながら「そういうことか」と自分なりに解釈するのである。
それも映画の良さだろう。

穏やかな映画を見たい時には良いかもしれない。



評価:★★☆☆☆
posted by HH at 11:30 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2007年05月21日

ドア・イン・ザ・フロア

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主)ジェフ・ブリッジス/キム・べシンガー

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児童文学者のテッドは、妻マリアン、4歳の愛娘サラと、裕福な暮らしをしていた。
その夏、テッドは名門高校に通い、作家を志す少年エディを、助手のアルバイトとして自宅に住まわせる。
希望に胸を膨らませるエディは、やがて家族の様子がおかしいことに気付く。
テッドは、スカッシュと絵のモデルとの浮気に明け暮れ、創作活動をする様子もない。
美しい妻のマリアンとは、半別居状態だ。
そして、夜中に家族の写真を見つめ、何か呟いているサラ。
やがてエディは、家族に隠された悲しい過去を知るようになる・・・
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俳優も人間である以上、当然年はとる。
ジェフ・ブリッジスもキム・ベイシンガーも若い時のイメージが強く残っているゆえに、「年をとったな」とまず感じた。
それは悪い意味ではない。

何かを引き摺りながら生きている夫婦、というのがよくわかる映画だ。
二人のあどけない子供と助手としてやってきた青年の純真がそれを浮きたたる。

こういう映画は静かに進んでいく。
それもまた内容にふさわしい。

ひと夏の経験で青年も成長する。
作家としての文章テクニックよりも感性を学んだのではないだろうかと思わせる。

時として、こういう映画もまた良いかもしれない。


評価:★★☆☆☆
posted by HH at 23:58 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2007年05月12日

同じ月を見ている

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主)窪塚洋介/黒木メイサ/エディソン・チャン

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幼なじみのエミの心臓病を治したい一心で、医者の道を歩む鉄矢。
恋人同士の二人のもとに、ある知らせが届く。
もう一人の幼なじみのドンが、刑務所を脱走したというのだ。
人の心を絵に描き出し、その人を癒してしまう不思議な力を持つドン。誰よりも純粋な心を持つドンに、大切なエミを取られてしまうのではないか・・・。
そんな不安と暗い思い出を抱える鉄矢、そして二人の間で心が揺らぐエミの前に、ドンが7年ぶりに現れる。
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原作は漫画である。

映画の弱点としては、「時間が限れている」という点が上げられる。
原作では主人公3人の様子が丁寧に描かれている。

映画はそのダイジェストだ。
だからまったく初めて見た人はよく理解できたのかななどと思ってしまった。

ところで香港映画界の大物エティソン・チャンが出演している。
「インファナルアフェアシリーズ」「メダリオン」「ムービングターゲット」「ベルベットレイン」など見た事がある。

正直に言って「なぜ(こんな映画にこんな役で)?」と思ってしまった。
本人に問題があるというわけではもちろんない。

映画自体は可もなく不可もなくといったところか…


評価:★☆☆☆☆
posted by HH at 09:52 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ

2007年05月06日

県庁の星


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主)織田裕二/柴咲コウ

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K県庁のエリート公務員・野村は、200億円をかけたプロジェクトを踏み台にキャリアの躍進を狙っている。
プロジェクトに必要な「県と民間の交流」をクリアするため、半年間の研修に借り出された野村は、三流スーパー「満天堂」に派遣されることに。
パート従業員の二宮が野村の教育係になるが、役所のスキルを押し通そうとする野村は、スーパーの現場に馴染めない。
その頃県庁では、野村抜きでプロジェクトが動きはじめてしまう…
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織田裕二が県庁のエリートとして登場する。
彼の行動はまさにお役所の、というより組織の中のそれである。
良いも悪いもない。
そういうものなのだ。

一転、それが地元の弱小スーパーへ移り県庁の理論がスーパーそれとぶつかり合う。
見ている方は県庁の理論がいかにずれているかを感じるが、果たしてそれを笑えるであろうか。
ふとそんな事を思う。

フィクションであるが、何やらビジネス書を読んでいるような感覚に陥る。
スーパーを立て直して行く様は見ていて心地よい。
その過程で彼が学んだことはそのままビジネスで使える。
「素直になる事、素直に学ぶ事、誰かと一緒に物事を協力してやる事」

彼は大きく進化する。
役所も変えそうなほど。
だが、役所は変わらない。
それもそうだろう。
その方が現実感がある。

サラリーマンの人には良いかも知れない。
2時間ちょっとでビジネス書を一冊読むようなものだ。
そうでない人が見ても単純に楽しめる。

日本映画も捨てたものじゃない。


評価:★★★☆☆
posted by HH at 09:45 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ