2025年11月21日

【傷だらけのふたり】My Cinema File 3090

傷だらけのふたり.jpg

原題: 남자가 사랑할 때/Man in Love
2014年 韓国
監督: ハン・ドンウク
出演: 
ファン・ジョンミン:ハン・テイル
ハン・ヘジン:チュ・ホンジョン
クァク・ウォン:ヨンイル
チョン・マンシク:ドゥチョル
キム・ヘウン:ミヨン
ナム・イル:テイルの父
カン・ミナ:ソンジ

<映画.com>
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借金取りの男が、生きる世界の異なる女性との出会いを通し、人生を見つめ直していく姿を描いたドラマ。一見粗野で乱暴だが、人情に厚い一面も持つテイルは、闇金の借金取りをしている。ある時、昏睡状態に陥った男の借金を、男の娘で銀行の受付嬢として働くホジョンに肩代わりさせる。しかし、ホジョンに一目ぼれしてしまい、何とか彼女に気に入られたいテイルは、借金を帳消しにする代わり、自分と何度かデートするという契約を結ぶ。はじめはテイルに拒絶反応を示していたホジョンも、次第に心を開いていく。『新しき世界』「ユア・マイ・サンシャイン」のファン・ジョンミン、テレビドラマ「がんばれ!クムスン」のハン・ヘジンが共演。
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主人公のハン・テイルは友人でもあるドゥチョルの経営する闇金会社で部長として働いている。肩書きは立派だが、やっていることは無慈悲な取り立て。担当は市場で、周辺の商人に高利で金を貸している。ある日、ドゥチョルから、若い社員たちが担当している回収困難な案件に応援要請がある。債務者は意識不明で入院中の男。さっそく病院に乗り込んだテイルは、非情にも寝ている男を叩き起こそうとする。そこには娘のホンジョンが付き添っているが、情け容赦ない取り立てに代わりに支払うことを了承する。

気を良くした若手社員二人はホンジョンに身代わりとして返済の覚書にサインさせる。悪辣な取り立てをしたテイルだが、ホンジョンの事が気になってしまう。そしてテイルは密かにホンジョンを調べる。市場内にある銀行に勤めているが、父の入院費も払えず、自分の車も差し押さえられるほど金に困っている。そこでテイルは、銀行が終わるのを待ってホンジョンに会うが、いきなり腎臓を売って金を作る話をする。当然ながら怒ったホンジョンは期日までには返すと言って帰る。

どうやらホンジョンに惚れてしまったテイル。社長のドゥチョルにボーナスとしてホンジョンの覚書をくれと交渉する。ドゥチョルはしぶしぶ納得するが、テイルは新しい覚書を用意して再びホンジョンをレストランに呼び出す。そして自分と会って、会うたびに塗り絵のマスを埋めていってすべて埋まったら借金の覚書を無効にすると持ち掛ける。ホンジョンは躊躇するも背に腹は代えられない。会って話をして食事をするだけという条件でテイルの差し出した覚書にサインする。

こうして毎日のデートが始まる。テイルは女性に対する態度もわからず、ましてや相手の気持ちになってみるという事もない。ホンジョンにいきなり「愛している」と打ち明けるものなので、逆にホンジョンから「お金は返すから二度と私の前に現れないで!」と言われてしまう。翌日、会社の事務所でホンジョンの父が死んだことを知ったテイルは、葬儀の場に赴く。弔問客もいない中で1人寂しく祭壇を守るホンジョン。するとテイルは市場関係者などを呼び賑わいのある葬儀にする。頑なだったホンジョンのテイルに対する思いも変っていく・・・

美女と野獣は恋愛モノの1つのパターンであるが、やくざな男と健気な女性との恋愛物語。男は闇金の取り立て屋。その手法は荒っぽい。闇金の取り立てなど優しくやっていたら商売にならないのだろう。その取り立て屋があろうことか、債務者の娘に惚れてしまうという物語。主人公のテイルはおそらく教育も受けていないのであろう、ガサツで女性に対する接し方も知らない。普通、病院に入院している相手から乱暴に取り立てをすれば家族から恨まれて当然であるが、どうやらテイルにはそんな感覚はない。

しかし、愛が人を変えるのか、テイルは言葉ではなく行動でそれを示していく。特に葬儀場では弔問客もなく、1人座っているホンジョンを見て、片っ端から知り合いを列席させ賑やかな葬儀になる。根は優しい男なのだろう。そして取り立て屋というやくざな商売も辞めることにする。ところが、それまで生きてきた世界はそう簡単には足抜けできない。物語もハッピーエンドというわけにはいかない。それでもテイルはホンジョンと一時幸せなひと時を過ごすことができる。

テイルに焦点を当てると悲恋物語になりそうであるが、それまでテイルの取り立てに遭った人たちからすれば違う感想が聞かれるのだろう。物事は一面から見てもダメであるが、映画はその一面から見て悲恋物語を作り上げる。やくざな男が女に恋をしてまっとうな人間に生まれ変わろうとする。その物語は胸に迫るものがある。そういう1つの物語として、生まれ変わろうとしたテイルの姿に温かいものを感じる。もう少し早くテイルがホンジョンに出会っていたら・・・そういう想像をしたくなる映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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2025年11月13日

【守護教師】My Cinema File 3086

守護教師.jpg

原題: The Villagers
2018年 韓国
監督: イム・ジンスン
出演: 
マ・ドンソク:ギチョル
キム・セロン:ユジン
イ・サンヨプ:ジソン
チン・ソンギュ:ビョンドゥ

<映画.com>
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「新感染 ファイナル・エクスプレス」で一躍人気を集めたマ・ドンソクが、女子高生失踪事件に挑む熱血教師に扮した主演作。かつてはボクシングのチャンピオンの座に就きながら、暴力沙汰によりコーチの職を失ってしまったギチョルは、女子高の体育教師として働いていた。女生徒たちに囲まれた職場は、男ばかりの世界で過ごしてきたギチョルにとっては戸惑うことばかりだったが、学校になじもうとする中で不登校中の同級生の行方を捜すユジンと出会う。こつ然と姿を消してしまったその生徒を、他の教師は単なる家出と取り合わず、警察の捜査もまったく進展が見られなかった。生徒の行方を捜さないのは意図的ではないかと感じさせるこの町の不穏な空気をギチョルが感じる中、ユジンが何者かに襲われてしまう。ギチョルはユジンに代わって生徒の行方を探そうとするのだが……。ユジン役は、「冬の小鳥」『アジョシ』などで天才子役として注目を集めたキム・セロン。
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主人公は、かつてボクシングの東洋チャンピオンとして名をはせたギチョル。冒頭の飲み会の席で、先輩と喧嘩になりこれを殴ってしまったことから仕事を失ってしまう。心配した姉のはからいで、とある街の女子校に体育教師として赴任することになる。そこでギチョルは、今は警官になっている教え子のドンスと再会する。学校に赴任すると学年主任の肩書を与えられる。しかし、それは学費を滞納している生徒から金をとりたてる役割で、要は皆がいやがる仕事を体よく押し付けられたものであった。

韓国の高校の事情はわからないが、学費の支払いは生徒が行うのか、生徒に直接督促している。生徒も稼ぎがあるわけではなく、請求されても払えるものではない。そんな滞納者の生徒の中にユジンという生徒がいる。また、もうひとり、ハン・スヨンという生徒も学費を滞納していたが、この生徒はずっと学校に出てきていない。そしてユジンは尋ね人のチラシを作ってあちこちに貼り歩いている。ユジンはスヨンは家出ではなく失踪だと主張している。しかし、学校も警察も家出と決めて何もしようとしない。

時に街は知事選の真っ最中。ギチョルの勤務する女子校の理事長キム・キデも立候補者の1人である。ユジンはその日もスヨンを探して街中を歩き回っている。とある印を見つけてその店に入っていくと、強面の男たちが彼女を取り囲む。店に入るところを偶然見かけたのがギチョル。ギチョルは中に入り、ユジンを助けだす。ユジンの話を聞いたギチョルは、警官のドンスに問い合わせるが、ドンスの答えは曖昧。家族から委任状が必要と言われ、ギチョルは両親のいないスヨンの保護者である祖母を訪ね、委任状にハンコをもらう。

ドンスは委任状をしぶしぶ受け取るが、別の刑事にそれを咎められる。どうやら何か裏がありそうである。一方、ギチョルは女子トイレでタバコを吸っていた生徒を取り押さえるが、その際、トイレの個室に盗撮カメラが取り付けられていることに気づく。調べてみると間抜けなことに映像に取り付ける男の姿が映っている。それは職員室でギチョルの隣に座っている美術教師のキムであった。女子生徒たちに人気のある教師であり、ギチョルは驚くが、キムが席を立った隙に立ち上げたままのパソコンを調べてみると、なんとハン・スヨンと連絡を取り合っていたことがわかる・・・

最近はそのガタイを生かしたアクションがいい味わいのマ・ドンソク。今回は女子高の教師役であり、今回もそんなアクションを期待していたところ。しかし、始まってみればとある女子高生の失踪事件が背景にあり、知事選に立候補する校長の動きがあり、両者は次第に距離を近づけていくというもの。マ・ドンソクは赴任した女子高で授業料未払いの生徒に対する督促を行う。大きな体を小さくして生徒に督促する様子は滑稽である。しかし、いかがわしい店ではいかがわしい店員相手の乱闘をし、それなりに見せてくれる。

事件の真実は実にささいなもの。「金持ちの息子はバカ息子」という典型例。それほど物理的な強敵がいるわけでもなく、マ・ドンソクのパワーも見せ場が少ない。マ・ドンソクのパワーアクションを期待していると消化不良に陥るかもしれない。それはそれでまた別の映画で期待するしかない。事件の黒幕も真犯人も考えてみればよくあるパターン。ストーリーにそれほどひねりがあるわけでもなく、凡庸と言えば凡庸である。

ユジン役は、『アジョシ』(My Cinema File 981)の印象が強く残っているキム・セロンということであったが、成長するとどうにも普通の女の子であり、「名子役必ずしも美人女優ならず」という格言を生み出せそうなのは、日本の名子役にも通じているかもしれない。そんなところも含めて、残念ながら平凡な映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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2025年10月26日

【別れる決心】My Cinema File 3079

別れる決心.jpg

原題: Decision to Leave
2022年 韓国
監督: パク・チャヌク
出演: 
パク・ヘイル:チャン・ヘジュン
タン・ウェイ:ソン・ソレ
イ・ジョンヒョン:アン・ジョンアン
コ・ギョンピョ:スワン
パク・ヨンウ
キム・シニョン:ヨンス

<映画.com>
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『オールド・ボーイ』「お嬢さん」のパク・チャヌク監督が、殺人事件を追う刑事とその容疑者である被害者の妻が対峙しながらもひかれあう姿を描いたサスペンスドラマ。
男性が山頂から転落死する事件が発生。事故ではなく殺人の可能性が高いと考える刑事ヘジュンは、被害者の妻であるミステリアスな女性ソレを疑うが、彼女にはアリバイがあった。取り調べを進めるうちに、いつしかヘジュンはソレにひかれ、ソレもまたヘジュンに特別な感情を抱くように。やがて捜査の糸口が見つかり、事件は解決したかに見えたが……。
『殺人の追憶』のパク・ヘイルがヘジュン、『ラスト、コーション』のタン・ウェイがソレを演じ、「新感染半島 ファイナル・ステージ」のイ・ジョンヒョン、「コインロッカーの女」のコ・ギョンピョが共演。2022年・第75回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。
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主人公は刑事のへジュン。部下のスワンと射撃の練習をしながら殺人事件が減ったと話し、未解決事件の解決に力を注ごうと話している。そんな矢先、男が山頂から転落死する事件が発生する。へジュンは現場検証をし、被害者の妻であるソレと会う。ソン・ソレは中国人であり、韓国語は上手くない。夫が亡くなったというのに悲しむ様子がない。若く美しい妻ソレに、スワンは、ソレが夫を殺害したのではないかと疑う。

それに対し、へジュンは偏見を持つことなく実直に捜査をして判断しようとする。取調室でへジュンは、ソレに対し夫が亡くなった状況を説明する。写真を使用した丁寧な説明をするが、ソレは淡々と説明を聞き、挙句にとうとう絶命したのかと言いクスリと笑う。この様子を外で見ていたスワンはソレが笑ったことに驚く。へジュンとスワンはソレのアリバイを調べるために、ソレの職場に向かう。

介護人として高齢女性のもとで働くソレの評判は良く、被害者が亡くなった日のソレのアリバイも確認される。へジュンとスワンは念のためソレを監視する。夫が亡くなったにもかかわらずすぐに仕事に復帰するソレ。捜査が進み検死の結果、被害者の爪からソレのDNAが検出される。へジュンはソレに事情を聞く。そして中国から逃れて来たソレが、その時親切に話を聞いてくれた夫と結婚したという経緯を知る。

取調室でへジュンはソレと向かい合ってシマ寿司を食べる。疑惑はあるが決定打はない。へジュンはソレの住むマンションの前で張り込み監視を続ける。ソレも自分が監視されていることに気づいている。しかし、へジュンの上司は、転落死に事件性はなく捜査を打ち切るように告げる。へジュンは、その判断に従うが、スワンは一つの資料を突きつける。それはソレが中国で母親を殺し、中国に帰れば投獄は間違いないというものであった・・・

当初は事故かと思われていた転落死。しかし、遺族である妻は夫の事故死を嘆き悲しむわけではなく淡々としている。当然ながら刑事のへジュンとスワンは疑問を抱く。しかし監視を続けるうちにへジュンの中で別の感情が芽生えていく。一体真相はどうなのかというミステリー要素が強まる中、謎の未亡人に惹かれていくへジュン。やがてそれはへジュンがソレを自分の部屋に招くまでになる。

一方で部下のスワンは初めからソレに対する疑いを捨てていない。へジュンは妻帯者であるが、妻とは仕事の関係で別居している。そして事件が終わった後も会い、出かけるようになるが、終わったはずの事件にまた疑惑が再浮上する。刑事としては優秀なのだろう、へジュンは疑惑に気づき、自らの足でそれを確認する。その結果、疑惑はさらに深まっていく。それとあわせてソレに対する気持ちも高まっていく。

ミステリーなのかロマンスなのか。事件に対する疑惑と美しき容疑者ソレに心惹かれる刑事。女に溺れ、捜査を台無しにしてしまった自分は完全に崩壊したと語り、証拠の携帯を処分するようにと告げる刑事。ドラマは揺れながら進む。美しい人妻に溺れて刑事としての職務から逸脱する主人公。後半はミステリーよりも狂おしいドラマへと変貌していく。ソレの姿をどう見るかは難しい。

ドラマはハッピーエンドでもなく、疑惑を残したまま終わる。ソレは悪女だったのか不幸な女だったのかもわからない。そんな疑問と余韻を残して物語は終わる。深い味わいのある韓国映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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2025年09月20日

【ガール・コップス】My Cinema File 3066

ガール・コップス.jpg

原題: 걸캅스/英題:Miss & Mrs. Cops
2019年 韓国
監督: ジャング・ダウォン
出演: 
ラ・ミラン:パク・ミヨン
イ・ソンギョン:チョ・ジヘ
ユン・サンヒョン:チョ・ジチョル
チェ・スヨン:ヤン・ジョンミ
ヨム・ヘラン:総合相談窓口室長。元女性刑事機動隊3期。
ウィ・ハジュン:ウジュン

<映画.com>
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悪に立ち向かう女性警官たちの奮闘を描いた韓国製アクションコメディ。警察の女性刑事機動隊で活躍していたミヨンは、結婚と出産をきっかけに、市民の苦情を扱う課に異動させられる。息子と無職の夫を抱えながらも平穏な日々を過ごしていたが、義妹である熱血刑事ジヘがトラブルを起こした末に同じ課に配属されたことで、状況は一変。正反対な性格の2人は、家でも職場でも衝突を繰り返す。そんなある日、アダルト動画サイトに動画を拡散すると脅された若い女性が相談に訪れる。事件を解決するべく手を組むミヨンとジヘだったが……。出演は「僕の中のあいつ」のラ・ミラン、「レッスル!」のイ・ソンギョン、アイドルグループ「少女時代」のスヨン。
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冒頭、ソウルのソンサン警察署の刑事機動隊に所属する主人公のパク・ミヨン刑事は、単身犯罪グループに踏み込むと、女だと思ってなめる相手を次々となぎ倒して検挙する。署から表彰されるほどの活躍だったが、そんなミヨンを見染めたのが、夫になるチョ・ジチョル。検事を目指して司法試験に臨んでいたが、なかなか突破できず、結果的に無職のままである。どうして2人が結ばれたのかはわからないが、家庭を支えるためミヨンは部署の異動を申請し、現在は署の相談窓口にて慣れないデスクワークをしている。

一方、市内で女性にインクをかけるという事件が頻発し、女性刑事のチョ・ジヘが囮捜査に乗り出す。ところが、ちょっとした誤解からジチョルが犯人と間違われてジヘに捕まってしまう。実はジヘはジチョルの実の妹であるが、早とちりが過ぎるところがある。ミヨンとジへは義姉妹の関係で、夫婦と妹が同居している。ジヘの誤認逮捕が問題となり、ジヘはミヨンがいる総合窓口へ一時的に配置されることになる。2人は家庭でも職場でも口論を繰り返す。

そんなある日、通報を望む女子学生が窓口へやって来る。酷く怯えた様子で、やって来たものの逃げるように帰って行く。異変を察したミヨンは女子学生を追いかけて外へ出るが、直後に女子学生はトラックに轢かれてしまう。すぐに女子学生を救急搬送するが、その時女子学生のスマホがトークアプリの着信音を鳴らす。情報操作に長けている同僚ジャンミによって、スマホロックを解除すると、そこから女子学生がレイプされ、その時の動画を専門サイトにアップさせると脅迫するものだと判明する。

幸い事故に遭った女子学生は一命を取り留める。そこでジヘは病院へ向かう。見舞いに来ていた被害者の友人の話によると、初めて行ったクラブで4人の男達に声をかけられ、一緒に飲んでいる間に気付いたら被害者女性が姿を消していたと言う。その後、何事もなく過ごしていたが、ある画像によって女子学生が被害に遭ったことが分かったとのこと。さっそくその専門サイトにアップされた動画についてジャンミと調査していたミヨンは、動画は一つのIPから複数アップされていたが、仮想通貨の取引も行われており単独犯ではなく組織的な犯行だと考える。

病院から戻ったジヘは、すぐに署内のサイバー犯罪捜査隊へサイトの調査を依頼し、女性青少年課の女性刑事に捜査依頼を持ち掛けるが、いずれも忙しいと断られてしまう。さらに古巣の強力3チームでもジヘは厄介者扱いされており、相手にしてもらえない。自分たちは捜査などできない総合窓口であり、日中は室長の目が光っているため無暗に席を外すことができないというジレンマを抱える。それでも正義感から、ハッカー能力の高いジャンミがクラブと周辺の監視カメラをハッキングし、そこから被害者が男達に連れられ車に乗せられる映像を発見し、車のナンバーも偽造ナンバーであることなどを調べ上げていく・・・

近年、女性のアクション映画も珍しくはない。しかし、それらはたいてい美人であるが、この映画の主人公ミヨンは見事な普通のおばさんであり、そんなおばさんのアクションというのは、意外性は高いものの、あまり鑑賞意欲を掻き立てるものではない。全体的に安易な展開なのであるが、そこはコメディ・タッチということで流す。コメディであるがゆえに、細かい部分は気にしない。被害者を苦しめているのは、半グレ集団。麻薬も扱い、それで女たちを狙っては同様の手口を繰り返している。応援が得られないまま、ジヘとミヨンは2人だけで犯人逮捕に向かう。

犯人を追って2人は怪しげなタトゥー屋に客として入って行って情報を探る。そして犯行が行われたクラブへ行くが、若いジヘはすんなり通るが、ミヨンだけが受付でおばさんゆえに入店を断られる。そんなやり取りも笑いを誘うのだろう。ドタバタ展開で犯人一味を検挙してメデタシメデタシというパターンを踏襲する。正直言って、韓国映画のコメディはアクションものに比べるとあまり面白くない。この映画もおばさんを主人公にして笑いを取ろうと思ったのだろうが、あまりうまくいかなかったようである。

韓国映画にも良し悪しがある。アクションはいいけどコメディはイマイチ。この映画だけで判断するわけではないが、そんな印象を深めた一作である・・・


評価:★★☆☆☆







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2025年08月08日

【ザ・ソウルメイト】My Cinema File 3046

ザ・ソウルメイト.jpg

原題: The Soul-Mate
2018年 韓国
監督: チョ・ウォニ
出演: 
マ・ドンソク:ジャンス
キム・ヨングァン:テジン
イ・ユヨン:ヒョンジ
チェ・ユリ:ドギョン
チェ・グィファ:ジョンシク

<映画.com>
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「新感染 ファイナル・エクスプレス」のマ・ドンソクと「君の結婚式」のキム・ヨングァンの共演作。田舎町の警察官テジンは、犯罪組織による人身売買の現場を目撃し、口封じのため暴行されてしまう。意識不明の重体に陥ったテジンは生霊となるが、柔道場の館長ジャンスにだけは彼の姿が見えることが判明。ひょんなことから共同捜査をすることになったテジンとジャンスは、事件の裏に隠された巨大な陰謀に巻き込まれていく。「のむコレ3」(2019年11月15日〜/東京・シネマート新宿、大阪・シネマート心斎橋)上映作品。
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最初の登場人物は警察官のテジン。真面目で誠実な好青年であり、職務にも忠実。魚屋に勤めるヒョンジと付き合っており、仕事が終わればヒョンジの手伝いをしている。そんなテジンを愛するヒョンジは生傷が絶えないテジンの心配ばかりしている。ヒョンジの夢はいつか自分がかつて家族と住んでいた家を取り戻すこと。一方、小さな柔道館を営む館長ジャンスは、他人事には関わらない主義。バスの中でチンピラがおばあさんに絡んでいても助けようとはしない。そんなジャンスには、心臓病を患う娘ドギョンがいて、ドナーを待っている。

ある夜、頼まれて迷い犬を捜していたテジンは、港にて密入国者を発見する。非番であっても警察官として車を追いかけたテジンは、途中で車を見失う。トンネルの中に入ったところで同じ車を見つけるが、その車の持ち主はジャンス。テジンはジャンスが密入国者を斡旋している一味ではないかと疑いを持ち職務質問するが、身に覚えのないジャンスは相手にせず立ち去ってしまう。諦めきれないテジンは翌朝、偶然ジャンスを見つけて尾行する。ところが、途中のナイトクラブで昨夜目撃した密入国者を連れて行った男を発見する。

テジンはジャンスを疑いつつも、怪しい男を見つけたナイトクラブを見張ることにする。すると、ホステスの1人が逃げようとして捕まるのを見かける。ホステスは捕まる間際にスマホを垣根に投げ捨てるが、テジンはそれを入手する。後を追って店内に潜入したテジンは、店の屋上で密入国者を半ば無理矢理働かせている事実を知る。さらにスマホの動画から店での内情が明らかになる。さっそく先輩の警官ジョンシクに相談し、上司への報告を任せる。そのあとジャンシクの指示でとある駐車場に行くが、そこで何者かに襲われた挙句、車で轢かれ意識を失ってしまう。

そこへ、ジャンスがたまたま通りかかるが、ジャンスもまた犯人一味に襲われ意識を失ってしまう。テジンとジャンスは救急搬送されたが、テジンは脳出血で昏睡状態となる。駆け付けたヒョンジは深い悲しみに襲われ泣き叫ぶ始末。ところが、テジンはそれを見ている。さらに見れば自分はベッドの上で寝ている。どうやら幽体離脱したようである。当然、周りの人間は自分に気づかない。途方にくれるものの、一緒に運び込まれたジャンスはなぜかテジンの姿を見ることができる。こうしてジャンスとだけテジンは話ができることになる。

幽体離脱したテジンは人に気づかれないままどこへでも行ける。そして見舞いに来た先輩ジャンシクが、実はナイトクラブの社長から脅されていることを知る。さらにテジンはジョンシクを追いかけナイトクラブへ。そこでなんと上司である警視が一味と癒着していることがわかる。さらに警視は証拠隠滅を兼ねてテジンとジャンスを亡き者としようとしていることを知り、テジンはジャンスに警告する・・・

タイトルにあるソウルメイトとはそういう事かとわかる。現実にはあり得ないことであるが、映画の世界ではなんでも可能である。ジャンスを演じるのは、『犯罪都市』(My Cinema File 2757)シリーズで見事な肉体美でパワフルに暴れるマ・ドンソク。ここでも柔道館の館長という役柄であるが、さりとてちぎっては投げという活躍があるわけではない。ちょっと期待してしまったから残念ではあるが、主に活躍するのはテジンである。上司である警視が犯罪に加担し、自分は幽体離脱で手も足も出ない。さらに恋人も危険にさらされている。そんな中でテジンとジャンスが活躍する。

最後は完全にメデタシメデタシというわけではないのは、完全ハッピーエンドを好むハリウッドとの差かもしれない。全般的にコメディ・タッチでライトな感じで物語は進む。こういう映画はあれこれと重箱の隅をつつかずに見るのが正解である。それでもラストにいたっては心温まるエピソードもあり、温かい気持ちにさせてくれる。じっくりと鑑賞するというよりは、軽い気分で観たい韓国映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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