2025年02月01日

【あなたが寝てる間に…】My Cinema File 2964

あなたが寝てる間に….jpg

原題: While you were sleeping
1995年 アメリカ
監督: ジョン・タートルトーブ
出演: 
サンドラ・ブロック:ルーシー・モデレッツ
ビル・プルマン:ジャック・キャラハン
ピーター・ギャラガー:ピーター・キャラハン
ピーター・ボイル:オックス・キャラハン
ジャック・ウォーデン:ソウル・タトル
グリニス・ジョンズ:エルシー・キャラハン
ミコール・マーキュリオ:ミッジ・キャラハン
ジェイソン・バーナード:ジェリー・ウォレス
マイケル・リスポリ:ジョー・ジュニア
アリー・ウォーカー:アシュレー・ベーコン
モニカ・キーナ:メアリー・キャラハン
ディック・キューザック:ルービン医師

<MOVIE WALKER PRESS解説>
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大都会で暮らす孤独なシングル・ウーマンが、運命のいたずらから真実の愛を掴むまでを描いたハートフルなラヴストーリー。偶然の積み重ねによる物語の妙と、ツボを抑えた演出が醸し出す笑いと感動が心に残る。監督は「クール・ランニング」のジョン・タートルトーブ。脚本は新鋭のダニエル・G・サリヴァンとフレデリック・リボー。製作は「エンジェルス」「アイ・ラブ・トラブル」などのヒットメーカー・コンビ、ジョー・ロスとロジャー・バーンバウム。エグゼクティヴ・プロデューサーはアーサー・サルキシアンと、「コーンヘッズ」などの監督でもあるスティーヴ・バロン。撮影は「クール・ランニング」のフェドン・パパマイケル、音楽は「マスク(1994)」のランディ・エデルマンが担当。主演は『スピード』で一躍トップスターとなったサンドラ・ブロックと、「めぐり逢えたら」「キャスパー」のビル・プルマン。共演は「未来は今」のピーター・ギャラガー、「ケイティ」のピーター・ボイル、「ギルティ 罪深き罪」のジャック・ウォーデンほか。
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主人公のルーシーは、家族も恋人もいない孤独なシングルウーマン。シカゴの鉄道改札で働いている。そんなルーシーだが、毎日決まった時間に改札を通り抜けて行くハンサムなサラリーマンに淡い恋心を抱いている。声をかけられるわけでもなく、一瞬の遭遇である。クリスマス・イヴの朝、今日も見知らぬハンサムなサラリーマンがルーシーの座る改札を通り抜けていく。ところが、その彼はホームでチンピラに絡まれてしまう。そして勢いでホームから落ちて気を失う。そのまま線路に落ちて気を失った彼をルーシーは線路に飛び降り、間一髪のところで彼を救出する。

意識不明の状態に陥った彼と共にルーシーは病院へ向かう。しかし、面会出来るのは家族のみと言われてしまう。いつか結婚したいのにというルーシーの独り言を聞いていた看護婦が、ルーシーを婚約者だと勘違いしてしまう。そのお蔭で、ルーシーは彼のそばにいられる事になったが、事態を聞きつけてやってきた彼の家族にも婚約者だと間違えられてしまう。随分のんきな話だが、そこはラブコメのいいところ。病室には、彼の両親、祖母、妹、名付け親のおじまでもが集う。

孤独なルーシーは居心地の悪さを感じるも、彼の名前がピーター・キャラハンだということがわかる。その場を去ろうとしたルーシーだが、フレンドリーなピーターの家族が引き止めてルーシーをクリスマスの夕食に誘う。偽りの婚約者の立場で躊躇するルーシー。いつの間にか本当の婚約者ではないということを言い出せなくなっている。意識を失っているピーターにルーシーは、独り言で事の顛末を語る。偶然それを聞いていたおじのソウルは、逆にルーシーに本当のことを伝えてあの家族を壊さないでくれと頼まれてしまう・・・

こうしてピーターが意識を失っている間に(あなたが寝てる間に…)、ルーシーとキャラハン家の距離が急速に縮まっていく。家族の愛に溢れたキャラハン家のクリスマスにルーシーは、温かい気持ちになる。ルーシーがキャラハン家に泊った翌朝、ひっそりと帰ろうとしたルーシーは、ピーターの弟のジャックと鉢合わせてしまう。初対面の2人のこれが運命の出会い。物語はいたってシンプルなラブコメ。30年前の作品だが、サンドラ・ブロックも若さに溢れている。物語の内容とタイトルも絶妙である。

随所にツッコミどころはあるのだが、ラブコメにはそんなツッコミは無粋である。見た目に一目ぼれというのはよくあるが、イケメンに一目ぼれした孤独な女性が誤解の中で本当の愛を見つけていく物語は安心して観ていられる。駅のホームの上に改札があり、みんなコインを置いて改札を通っていく。そんな時代を感じさせる背景も新鮮であったりする。やがてピーターが意識を取り戻すが、当然ながらルーシーのことがわからない。すると医師から一時的な記憶喪失だと告げられてしまうのには笑ってしまった。医者はそんなものかもしれない。

サンドラ・ブロックのお相手のビル・プルマン。どこかで観た記憶はあるが、名前になじみがない。よくよく調べてみたら、『インデペンデンス・デイ リサージェンス』(My Cinema File 1611)の大統領だった。そんなにイケメンというほどではないと思うが、がらりと違う役柄も面白い。サンドラ・ブロックはコメディにも多数出演しているが、これがその走りの映画かもしれない。

安心して観られるラブコメ映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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2024年09月09日

【ビバリーヒルズ・コップ2】My Cinema File 2908

ビバリーヒルズ・コップ2.jpeg

原題: Beverly Hills Cop II
1987年 アメリカ
監督: トニー・スコット
出演: 
エディ・マーフィ:アクセル・フォーリー
ブリジット・ニールセン:カーラ
ジャッジ・ラインホルド:ローズウッド
ジョン・アシュトン:タガート
ロニー・コックス:ボゴミル
ユルゲン・プロフノウ:デント

<MOVIE WALKER PRESS解説>
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大がかりな現金強奪事件に挑む刑事のハチャメチャな活躍を描くポリス・アクション。製作は『トップガン』のドン・シンプソンとジェリー・ブラックハイマー、監督も同作のトニー・スコット、エグゼクティヴ・プロデューサーはロバート・D・ワックスとリチャード・ティエンケン、脚本はラリー・ファーガソン、ウォーレン・スカーレン、撮影はジェフリー・キンボール、音楽はハロルド・フォルターメイヤーが担当。出演はエディ・マーフィ、ブリジット・ニールセンほか。
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『ビバリーヒルズ・コップ』の続編。

デトロイト市警察の刑事アクセル・フォーリーは、高級スーツに身を包み、フェラーリ328 GTSのエンジンをかける。前回の活躍でボロボロのシボレーから一気に乗り替えたのかと思いきや、例によって今回もおとり捜査を行っている。今度はアメリカン・エキスプレスのクレジットカードを偽造する集団への潜入捜査。しかし経費を大量に使い込んだことで、上司のトッド警部から3日間で結果を出すように宣告される。

一方その頃、前回登場したビバリーヒルズ警察管内では、アルファベットの順番ごとに強盗犯罪を行なう「アルファベット強盗」事件が発生。そして捜査にあたっていたボゴミル警部が、強盗団一味に撃たれ重傷を負う。ニュースでその事件を知ったアクセルは、同僚のジェフリー刑事にフェラーリを預けて自分が働いているのを装うようにと頼んでビバリーヒルズの病院に向かう。

そこで一命を取り留めたものの安静状態のボゴミルとビリーとタガートに再会するが、再会の喜びも半減である。さっそく犯人を挙げようとするが、ビリーとタガートは新任警察長ラッツと折り合いが悪く、交通課に左遷されていてアルファベット強盗に関する捜査に携われない。しかし、そんな事を気にするアクセルではない。アクセルは2人を説き伏せて独自に捜査を開始する。まずは遺留品。ボゴミルが撃たれた現場に落ちていた薬莢は特殊加工が施されており、それをヒントにまずは地元の射撃クラブに向かう。

これがいきなりのヒット。ここは犯人グループが隠れ蓑にしている射撃クラブ。そうとは知らず、聞き込みを始めたアクセルを見たオーナーのデントは、部下のケインにアクセルを殺すように命令する。射撃クラブをあとにしたアクセルはボゴミルの家に向かい、彼の書斎からデントに関する資料を発見する。デントがアルファベット強盗だと確信したアクセルは、ボゴミルの娘で保険会社に勤務するジャンに、デントに関する調査を依頼する。

アクセルはビリーとタガートを連れて、デントと関わりがある武器商人ソモポラスが出入りするストリップ・バーに向かう。ところが、バーを出たところで何者かに銃撃される。なんとか撃退したが、派手な銃撃戦となったため駆け付けたラッツに目を付けられる。それでもアクセルは、現場に残っていたマッチ箱から指紋を検出し、犯人がケインであることを突き止める。そして深夜の射撃クラブに忍び込んだアクセルたちは、デントの机から次の犯行場所に関する暗号を見付け出す・・・

アクセルは例によって口八丁で相手を惑わせていく。トッド警部に高額な経費にサインさせ、ビバリーヒルズに就くや否や修繕中の豪邸の工事業者を煙に巻いて家主が留守な事をいい事に豪邸を勝手に使う事にする。市長の顔色を伺い、部下に威張り散らすラッツ署長はいうに及ばず、パーティー会場の受付を言いくるめて招待されていないパーティー会場に入り込む。そうしたアクセルのマシンガントークが見どころではあるが、本作でもそれは絶好調である。背後にアルファベット強盗の事件はあるが、それが主軸ではない。

主犯一味の実行リーダーはブリジット・ニールセン。『ロッキー4』(My Cinema File 1328)でドラゴの妻を演じていたのが印象的だったが、その高身長を活かし、ここでも謎の冷酷な美女として登場する。前作でトリオを組んだタガートとローズウッドも持ち味を生かし、相変わらず慎重なダガ―トともはやすっかりノリノリでルールを逸脱するローズウッドとがアクセルの脇を固める。事件の解決後、退院したボゴミルが新しい署長に任命され、また次の続編へと続く。

現代の感覚ではアクセルの行動にいかがなものかと思う部分もあるが、総じてエディ・マーフィの演じるキャラクターは強烈である。都合よく行き過ぎるところはコメディとして見れば気にはならない。なんとも心地良いアクセル刑事の痛快な一作である・・・


評価:★★☆☆☆








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2024年06月06日

​​【ミックス。】My Cinema File 2863

ミックス。.jpeg

2017年 日本
監督: 石川淳一
出演: 
新垣結衣:富田多満子
瑛太:萩原久
広末涼子:吉岡弥生
瀬戸康史:江島晃彦
永野芽郁:小笠原愛莉
佐野勇斗:佐々木優馬
森崎博之:張
蒼井優:楊
田中美佐子:落合美佳
遠藤憲一:落合元信
小日向文世:富田達郎

<映画.com>
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ドラマ「リーガルハイ」で知られる人気脚本家・古沢良太のオリジナル脚本作品。新垣結衣と瑛太がダブル主演を務め、卓球を題材に、男女混合ダブルス(ミックス)を通じて巻き起こる人間模様を描いた。幼い頃、卓球クラブを経営していた母のスパルタ教育により、天才卓球少女として将来を期待された多満子だったが、母の死後は普通の人生を歩んでいた。ある時、恋人を会社の新人社員に寝取られたことをきっかけに、逃げるように田舎に戻った多満子は、いまや赤字経営に転落した卓球クラブを立て直すことになる。そのために全日本卓球選手権の男女混合ダブルス(ミックス)部門への出場を目指すことになった多満子は、クラブに通う落ちぶれた元プロボクサーの萩原とコンビを組むのだが……。監督は、同じく古沢のオリジナル脚本作品「エイプリルフールズ」を手がけた石川淳一。2016年のリオデジャネイロオリンピックで男子シングルス銅メダルを獲得した水谷隼をはじめ、石川佳純、伊藤美誠ら本物の卓球選手も登場する。
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とあるローカル線の社内。信じていた男に裏切られ、やけ酒を飲んで二日酔いの富田多満子がぐったりとして座っている。すると社内の女子中学生に視線を投げる男に気がつく。男はおもむろに立ち上がり、女子中学生に近づいていく。不審に思った多満子が萩原に近づくと、二人はバランスを崩し、萩原が多満子を押し倒したような体勢になる。二日酔いの多満子は、そのまま吐いてしまう。

多満子の母は、幼少期から多満子に卓球のスパルタ特訓をしていた。しかし、多満子は嫌でたまらなく、それもあってか表彰台も3位止まり。表彰台で1位に輝く江島晃彦少年にひそかに憧れるだけ。やがて不幸にして母は亡くなるが、多満子はこれを幸いに卓球との関わりを絶つ。そして28歳になったOLの多満子は、会社の卓球部に入って来た江島と再会する。誘われるまま多満子は江島と付き合い始めるが、卓球のことは何も分からないふりをする。

順調な付き合いを続けていた多満子だが、卓球部に小笠原愛莉という選手が入ってきてから不協和音が響く。江島と愛莉は、ミックスのペアを組むことになり、2人は距離を縮めていく。そしてある日、多満子は江島と愛莉の決定的な瞬間を見てしまう。ショックを受けた多満子は、会社を辞めて実家へ戻る。タクシー運転手をしている多満子の父は、友人の借金の保証人になって借金苦に喘いでおり、亡き母の跡を継いで経営しているフラワー卓球クラブも売るつもりだと告げる。

実家に戻った多満子は、幼い頃からの知り合いの吉岡弥生と再会する。弥生は玉の輿で医者と結婚し、クラブでは卓球のコーチをしている。弥生はさっそく多満子にコーチを頼む。細々と続いていたクラブの会員は不登校の佐々木優馬と、トマト農園を営む落合夫妻、そしてなんと電車で多満子が吐いた相手の男萩原久であった。多満子に気付いた萩原は、まだもらえていないクリーニング代を賭けて多満子に勝負を挑むが、久々とは言え多満子の腕は健在であった。

思い立った多満子は、活気のないクラブを建て直すべく、全日本卓球選手権に出てクラブをアピールしようと思い立つ。全日本卓球選手権に出場要件はないらしく、参加は自由。そこで多満子は競争率が低いミックスに焦点を絞りそれぞれペアを作って臨むことにする。落合は夫婦
でペアを組み、弥生は優馬と組むと、必然的に多満子は萩原と組むことになる。こうして3つのペアは全日本卓球選手権の神奈川県予選会にエントリーする・・・

スポーツを題材にしたドラマである。それも卓球という少しマイナーなスポーツ。スポコンというよりも、スポーツを題材としたラブコメである。妻子と別れ、建設現場で働く元ボクサーの萩原と、卓球少女だった過去を封印した多満子が、卓球を通して近づいていく。卓球クラブのメンバーは不登校生やトマト農園の夫婦などで、とても全日本選手権などには程遠いが、参加自由という規定が物語の助けとなる。

行きつけの中華料理店の夫婦が元中国の卓球強化選手という都合の良さからコーチを頼んだりしてメンバーは腕を上げていく。都合良さは否めないが、そこはコメディであり、大目に見たいところである。肝心の卓球の試合も、練習したのか撮影技術なのかそれなりのレベルで展開される。いきなり素人が勝ったら興覚め感があるが、そこはうまくストーリーを作っている。それなりに映画の世界に入り込めば、胸が熱くなるシーンもあり、最後まで楽しく観られる。

水谷隼をはじめ、石川佳純、伊藤美誠ら本物の卓球選手もちょい役で登場するなど遊び心もあったりする。多少都合よすぎるところはあるものの、深く考えずに軽い気持ちで観て楽しみたいラブコメ映画である・・・


評価:★★☆☆☆







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2024年03月26日

【フレンチ・キス】My Cinema File 2834

フレンチ・キス.jpeg

原題: French Kiss
1995年 アメリカ
監督: ローレンス・カスダン
出演: 
メグ・ライアン:ケイト
ケヴィン・クライン:リュック・テシエ
ティモシー・ハットン:チャーリー
ジャン・レノ:ジャン=ポール・カルドン刑事

<映画.com>
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恋人を奪い返しにパリを訪れたアメリカ人女性の旅を描く、キュートなラブ・コメディ。全編、フランスでのオール・ロケーションを敢行、各地の名所を収めた映像も見どころ。「めぐり逢えたら」「星に想いを」など、このジャンルでは他の追随を許さないメグ・ライアンが主演と共同製作を兼ねている。監督は「わが街」「ワイアット・アープ」のローレンス・カスダン。脚本はアダム・ブルックス。製作はティム・ビーヴァンとエリック・フェルナー、キャサリン・ギャラン、メグ・ライアンの共同で、ライアンの主宰するプルーフロック・プロが製作協力に当たっている。撮影は4度オスカー候補となり、「ワイアット・アープ」などでカスダンとの名コンビを組むオーウェン・ロイズマン、美術は「クイズ・ショウ」「ネル」のジョン・ハットマン。音楽は「ジュニア」「ウォーターワールド」のジェームズ・ニュートン・ハワードがスコアを書き、ルイ・アームストロングの『ラ・ヴィ・アン・ローズ』、コール・ポーター作曲の『I Love Paris』などの名曲がフィーチャーされている。共演は「デーヴ」「殺したいほど アイ・ラヴ・ユー」のケヴィン・クライン、『レオン』のジャン・レノ、「Q&A」のティモシー・ハットン、「美しすぎて」のフランソワ・クルゼ、モデル出身の新星スーザン・アンビーら。
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ローレンス・カスダン監督、メグ・ライアン主演という事で、懐かしくなって観た映画。「ラブコメの女王」メグ・ライアンの作品がひたすら懐かしい。

そのメグ・ライアン演じるケイトは、カナダで婚約者のチャーリーとの結婚を控えて幸せの絶頂にいる。結婚前にフランスに出張することになったチャーリーから、同行しないかと誘われるが、極度の飛行機恐怖症とあって残ることにする。しかし、これが裏目に出る。まもなくチャーリーから連絡があり、一方的に別れを告げられる。パリで運命的な出会いがあったというのがその理由。ショックを受けたケイトは、意を決してパリ に向かう。

いざ、飛行機に乗ったものの、たちまち恐怖心に襲われる。そんなケイトの隣に座ったのは怪しげなフランス人のリュック。リュックは、ケイトが眠っている隙にぶどうの苗木とダイヤのネックレスをこっそりケイトのバッグに忍び込ませる。なんとかパリに到着したケイトは、そのままチャーリーが滞在しているホテルに向かう。しかし、そこでチャーリーと女の姿を目にしたケイトは、衝撃のあまり気を失う。運悪く、その隙にスリの男がケイトのバッグを持ち去ってしまう。

まさに踏んだり蹴ったりのケイト。さり気なくあとを追ってきたリュックは、自分の隠したものも一緒に盗難に遭ったことから、親切を装って心当たりの男の元へと向かう。「蛇の道は蛇」である。なんとかバッグを取り戻すが、ぶどうの苗木はあったもののダイヤがない。焦るリュック。それを後目にケイトはカンヌへ旅立ったチャーリーの後を追う。ダイヤが気になるリュックは列車でもケイトに付きまとう。

その列車内でケイトは急な腹痛に襲われる。フランスの列車はトイレがないのか、ケイトはとある駅で途中下車する。そこでも親切を装うリュックは付き添うが、その駅はリュックの故郷でもあり、下車したついでに次の列車までの時間つぶしに、リュックは実家のぶどう園にケイトを連れて行く。事情があって実家のぶどう園は弟が継いでいるが、リュックは近隣に自分のぶどう園を持つのが夢だとケイトに語る・・・

コメディゆえに気楽に観ていられる。婚約者がいるにもかかわらず、パリに出張に行って電撃的に一目ぼれしたフランス美女と恋に落ちた恋人を追ってパリに向かう主人公。そこにどうやら盗んだダイヤを持って帰国する男が隣に座る。荷物検査を回避するためか、ダイヤをケイトのバッグに隠したことから、リュックはケイトに付きまとう。それに伴う騒動を映画は追っていく。奪われた恋人を取り戻す事で頭がいっぱいのケイトは、うさん臭いリュックを警戒する余裕もないのか、2人でカンヌまで行く。そしてリュックは恋人奪還作戦に協力を申し出る。

「ラブコメの女王」と称される通り、確かにメグ・ライアンはラブコメ作品に多数出演している。その中では 『恋人たちの予感』(My Cinema File 1234)が、一番好きかもしれないが、個人的には 『戦火の勇気』(My Cinema File 439)『プルーフ・オブ・ライフ』(My Cinema File 388)のようなシリアスな映画が好みである。最近は、あまり出演作品も観られなくなってしまったが、折に触れ過去の作品を観なおして行きたい。そう思わせてくれる映画である・・・


評価:★★☆☆☆








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2024年01月10日

【ハート・オブ・ウーマン】My Cinema File 2799

ハート・オブ・ウーマン.jpeg

原題: What Women Want
2000年 アメリカ
監督: ナンシー・マイヤーズ
出演: 
メル・ギブソン:ニック・マーシャル
ヘレン・ハント:ダーシー・マグワイヤー
ローレン・ホリー:ジーニ
マリサ・トメイ:ローラ
マーク・フォイアスタイン:モーガン・ファレル
アシュレー・ジョンソン:アレックス・マーシャル

<映画.com>
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広告代理店で働くニックは仕事にも女性にも自信満々のバツイチ独身男。ところが彼は、他社から引き抜かれた女性エグゼクティブ、ダーシーに狙っていた部長の座を奪われてしまう。そんなある日、ニックは自宅の風呂場で転倒したのがきっかけで、周りにいるあらゆる女性の考えていることが声となって聞こえるようになる。彼は他人に弱味を見せないダーシーの心の声を、図らずとも聞いてしまうのだが……。
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主人公は大手広告代理店のやり手ディレクターのニック。自信過剰なプレイボーイである。子供の頃からショービジネスの世界で華やかな女性たちに囲まれて育ち、女性の心を掌握していると思い込んでいる。その日も朝からカフェの店員ローラに軽口をたたいて出社する。待っていたのは社長のダン。約束されていた昇進の話だと思ってオフィスへ行くが、告げられたの は、他社で敏腕女性ディレクターとして実績を上げたダーシーをニックの就くはずであったポジションに迎えるという事。これからは女性向けのビジネスが中心になるという考えであった。

失望したニックは、前妻ジーニの再婚の結婚式に行き、娘アレックスと久しぶりに会う。そしてジーニが新婚旅行に行く間、ニックはアレックスを預かることになる。しかし、アレックスは明らかに父親を嫌悪している。ダーシーが就任し、ダーシーはさっそく女性向け商品のコピーを翌日までに考えるよう課題を出す。ニックと同僚のモーガンは、ダーシーへの不満をあからさまに態度に出すが、ダーシーは気にせずに進める。おそらく、女性蔑視の視線には慣れっこになっているのだろう。

不満はあっても仕事は仕事。帰宅後、ニックは想像力をかき立てようと、酒を飲みながら女性向け商品を自分で試す。パンストを履き、クリームを塗りまくり、脱毛まで試みる。慣れない女性用品に悪戦苦闘していると、アレックスが恋人を連れて帰ってくる。父親がパンストを履いた姿を恋人に見られたアレックスは、さらに呆れ果てて父親として認めないと宣言する。慌てたニックは、水を張ったバスタブにドライヤーを落として感電し、気絶する。

翌朝、目を覚ましたニックは、通いのメイドの口には出していない言葉が聞こえることに気付く。慌てて外に出たニックは、街中から響いてくる女性達の心の中の声に晒される。女性が心の中で思っている事がわかるというのは、身につけられれば凄いだろうと思う。これまで女心がわからなくて苦労した経験が山ほどある身としては、実にうらやましい。ニックは初めこそ混乱して元に戻る方法を模索するが、やがてそれを生かす事を考えるようになる。

会社の会議では、ダーシーは笑顔とは裏腹に心の中ではニックを馬鹿にしていることを知る。女性社員の心の声も聞こえてくる。しかし、それを元にした女性向け商品についてのアイデアをストレートに出すが、時にオブラートも必要である。さらに娘のアレックスから全く信用されていないこともわかってしまい、アレックスとも喧嘩になってしまう。しかし、うまく生かせば大きな武器になる。ニックは、カフェのローラの心の声を聞き、デートの約束を取り付ける。

内容的には人の心の声が聞こえるなんてことはナンセンスであるが、これはコメディ。実際にできたら楽しいだろうと思いながらストーリーを追う。そして女心がわかっていなかったニックは、女性たちの心の声を聞き、女性たちのハートをつかんでいく。そんなニックに自分を重ねて想像してみるのも楽しいひと時である。職場で目立たぬ存在であったエリスにも思いやりを見せ、ダーシーとの関係もどんどんよくなり、ハートウォーミングな展開になっていく。

この作品の女性版として『ハート・オブ・マン』(My Cinema File 2319)が作られており、先にそちらを観ていたが、遅まきながら「本家」を鑑賞した次第。『マッド・マックス』(My Cinema File 384)以来、アクションスターという印象が強かったメル・ギブソンだが、コメディでも違和感はない。ヘレン・ハントも美しく、どこまでも安心して観ていられるハート・ウォーミングな映画である・・・


評価:★★★☆☆








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