2016年03月16日

ANNIE/アニー

アニー.jpg

原題: Annie
2014年 アメリカ
監督: ウィル・グラック
出演: 
クヮヴェンジャネ・ウォレス: アニー・ベネット
ジェイミー・フォックス: ウィリアム・"ウィル"・スタックス
ローズ・バーン: グレース・ファレル
ボビー・カナヴェイル:ガイ
キャメロン・ディアス: ミス・コリーン・ハニガン
アドウェール・アキノエ=アグバエ: ナッシュ

<シネマトゥデイ>
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ミュージカル「アニー」を、『ハッシュパピー 〜バスタブ島の少女〜』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたクヮヴェンジャネ・ウォレス主演で映画化。舞台を現代のニューヨークに移し、いつか両親に再会できる日を信じてけなげに生きる少女の姿を追う。共演は、ジェイミー・フォックスとキャメロン・ディアスら。『ステイ・フレンズ』などのウィル・グラックがメガホンを取る。製作を務めるウィル・スミスとJAY Zがプロデュースした「トゥモロー」のほか映画オリジナルの楽曲も加わり、魅力的なキャストによるパフォーマンスに期待が持てる。
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もともとはブロードウェイミュージカルだというこの映画。
なんとなくタイトルは聞き知っていたが、もちろんストーリーは知らなかったので、興味津々で観た次第である。

主人公はタイトルの通り10歳の少女アニー。
4歳の頃、レストランの前に捨てられ、今は里親のハニガンの下で同じような境遇の少女たちとともに暮らしている。
里親のハニガンがアニーたちを養う理由は補助金であり、それをアニーたちにも公言。
愛情の欠片もない生活である。

アニーは両親が残した手紙を大事に持っていて、毎週金曜日にはもしかしたら両親が迎えに来るかもしれないと、レストランの前で閉店まで待ち続けている。
そんなある日、アニーは車にはねられそうになったところを、携帯電話会社の経営者でNY市長選に立候補しているスタックスに偶然助けられる。
厳しい選挙戦の最中、少しでも有利なればと一計を案じたスタッフは、スタックスにアニーを引き取ることを提案する。

支持率の上昇効果もあり、スタックスは選挙対策としてアニーを引き取り、一緒に暮らし始める。
あくまでも選挙期間中のこととして。
そしてスタッフは、有権者の支持率アップを狙い、アニーの両親との再会を演出しようと画策する・・・

恵まれない境遇の孤児アニーと、余るほど金を持っていて、なお貪欲に金と名誉とを求めるスタックス。
まったく対極にいる二人が一緒に暮らすうちに、次第にスタックスの心が溶かされていく。
よくありがちなストーリーであるが、それでもなお観ていて涙腺を刺激されることこの上ない。

ミュージカルということであったが、すべてのセリフが歌になっているというほど過度ではなく、適度なタイミングで挿入されていて違和感はない。
むしろミュージカルという感じがしない。
例外はあるものの、映画とミュージカルは相性が悪いと思っている人間としては、「気にならなかった」と言える。

さすが、本家のミュージカルは人気となっているだけあって、ストーリーには心打たれるものがある。
主演のクヮヴェンジャネ・ウォレスも嫌みのない演技で、ストーリーを盛り上げてくれる。
「良い映画を観た」と思わせてくれる一作である・・・


評価:★★★☆☆




posted by HH at 21:08 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ミュージカル

2013年08月10日

シェルブールの雨傘

シェルブールの雨傘.jpg

原題: Les Parapluies de Cherbourg
1964年 フランス
監督: ジャック・ドゥミ
出演: 
カトリーヌ・ドヌーヴ/ジュヌヴィエーヴ
ニーノ・カステルヌオーヴォ/ギイ
アンヌ・ヴェルノン/エムリ夫人
ミレーユ・ペレー/エリーズおば
マルク・ミシェル/ローラン・カサール
エレン・ファルナー/マドレーヌ

<Yahoo!映画 解説>
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互いに愛し合っていた傘屋の少女と修理工の若者が、戦争に引き裂かれ、別々の人生を歩くまでを描くミュージカル。
フランスの名匠ジャック・ドゥミ監督は語り調のセリフを排除。
すべてを歌で表現する大胆な歌曲形式を採用して、観る者の心を強く揺さぶる感動ドラマを撮り上げた。
ヒロインはフランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴ。
作曲家ミシェル・ルグランのポップな楽曲と、歌って踊るドヌーヴの魅力が全開の悲恋物語に心酔する。
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有名な映画である事は知っているものの、実は観た事がないという映画がある。
このあまりにも有名な映画もその一つ。
映画の冒頭からテーマ音楽が流れる。
この音楽も有名で、たぶん多くの人が一度は耳にした事があるに違いない。

なんとなく、ミュージカルという知識を持っていたが、それは映画が始ってすぐ判明する。
ミュージカルのタイプもいろいろあるのかもしれないが、この映画はセリフがすべて歌という完全ミュージカル。

基本的にミュージカルと映画は相性が良くないと考えている。
もちろん、「レ・ミゼラブル」のような例外はあるのだが、せめて普通のセリフくらいは普通に喋って欲しいと感じてしまう。
この映画が残念に思えるところはその部分だ。

時は1957年、フランス北部のシェルブール。
主人公は自動車修理工のギイと、母の傘店を手伝うジュヌヴィエーヴ。
愛し合う二人は、恋愛初期の恋人同士がそうであるように、寝ても覚めても相手の事しか考えられない状態。
そして既に結婚という二文字が二人の意識にある。
今は結婚しないカップルが半分以上というお国柄でも、この時代は結婚が大きな意味を持っていたらしい。

しかし、そんなギイに召集令状が届く。
徴兵制の国ゆえのドラマ展開である。
そして時にアルジェリア戦争の最中。
二人は泣く泣く離れ離れとなるが、その直前、愛し合う二人は一つになる。

ギイが去ったシェルブール。
母の店は借金返済に苦慮し、ジュヌビエーヴはギイの子を身籠り、さらにギイからの連絡は途絶える。
そこに現れる金持ち紳士カサール。
ジュヌビエーヴを見染めた上、何と他人であるギイの子供まで一緒に育てようと大きな申し出。
かくしてジュヌビエーヴは、カサールの妻となる。

戦争で負傷し帰国したギイは、ジュヌビエーヴの結婚を知って心も負傷する。
自暴自棄の日々。
しかしやがて伯母の娘マドレーヌに心癒され、結婚する。
誰もが似たような経験を持っているかもしれない。
今でもあの時、あの人と結婚していたら、と考える人がいるかもしれない。
そんな人にはちょっと心に刺さるストーリー展開である。

ジュヌビエーヴを責めるのは酷というもの。
置かれた状況で精一杯の判断をしているのである。
そして、時が流れそれぞれ幸せな家庭を築いた二人が偶然再会する。
パリに住むジュヌビエーヴが、遠出した帰りにわざわざ遠回りしてシェルブールにやってくる。
心のどこかで、ギイに会えたらという気持ちがあったのかもしれない。

テーマ音楽が力一杯流れる中、交わす言葉も少ない二人。
いろいろと話したい事が山ほどあっただろうに、お互いの家族の匂いがその思いを消す。
ミュージカル調のセリフが最後まで不自然なのは残念だが、このラストのシーンは何とも言えない切ない思いが交差する。
共に歩んでいたかもしれない人生が、また別々の方向へと向かって行く。
それもまた人の世というものなのかもしれない。

カンヌ映画祭でグランプリに輝いたのも頷ける。
ミュージカルでなければ、★★★★☆は固かった。
一度は観ておきたい名画である・・・


評価:★★☆☆☆





posted by HH at 23:59 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ミュージカル

2013年03月06日

レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル.jpg

原題: Les Misérables
2012年 イギリス
監督: トム・フーパー
出演: 
ヒュー・ジャックマン(Jean Valjean)
ラッセル・クロウ(Javert)
アン・ハサウェイ(Fantine)
アマンダ・セイフライド(Cosette)
エディ・レッドメイン(Marius)
ヘレナ・ボナム=カーター(Madame Thenardier)
サシャ・バロン・コーエン(Thenardier)

<STORY>********************************************************************************************************
19年の服役後、仮釈放となったジャン・バルジャン。
彼は宿を借りた司教の家の銀器を盗むが、司教はバルジャンを許し、バルジャンは身も心も生まれ変わることを決意する。
8年後、彼は市長にまでなっていた。バルジャンはファンテーヌという娼婦と知りあい、彼女の娘・コゼットを里親から取り戻すと約束をする。
しかしある刑事の出現をきっかけに、彼の過去が暴かれることとなり、彼は自分の正体を告白し、コゼットを連れて逃亡する…。
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原作はヴィクトル・ユゴー。
もうあまりにも有名で、今さら説明も不用であろう。
映画化されたのを観るのも、リーアム・ニーソンとユマ・サーマンが出ていた1996年版と本作とで2回目である。

今回、どうしても劇場で観たいと思ったのは、やっぱり豪華キャストだろう。
ヒュー・ジャックマンにラッセル・クロウ、アン・ハサウェイとくれば、どんな映画であろうと観ておきたいと思うところである。
それが、「レ・ミゼラブル」となると尚更興味は尽きない。

冒頭から囚人たちの過酷な作業が描写される。
もともとミュージカルが有名であるが、セリフもすべて歌という全編これミュージカル。
従来から「映画とミュージカルは親和性が低い」と感じていたものであるが、やっぱりそれなりの内容をもったものだとその個人的感覚も合わないものだと感じさせる。
各キャストの歌も意外にと言えば失礼かもしれないが、うまいと感じる。

髭を豊富に蓄えたヒュー・ジャックマンは、「X−MEN」シリーズの髭面とはまた違う趣で登場する。
のちに市長になっての姿と比べると、どうもかなり体重が違うように感じる。
役作りなのであろうが、なかなかのものだと思う。

悲劇のヒロイン、ファンテーヌを演じるのはアン・ハサウェイ。
数日前にこれでオスカーを取ったと知って興味があったが、出番は短いものの、迫真の演技。
その日暮らしを強いられる貧しい下層階級の切なさが訥々と伝わってくる。
前半のクライマックスというべき「I dreamed a dream」は、身震いするような迫力。

それにしてもやはりストーリーが秀逸。
貧しい中で、みんな我が身が大切。
他人の事など構っていられない。
真面目に働いていても、幸せになれるとは限らない。
たった一人の娘と一緒に暮らす事もままならず、無情にも職を奪われ、娘のため髪を売り体を売るファンテーヌ。
耐え難きを耐えるのもすべて子供のため。
手を差し伸べてくれる者はいない・・・

最後に手を差し伸べたジャン・バルジャンにしても、過酷な運命に翻弄される。
パン一切れを盗んだのは、飢えた妹の子供を助けるため。
19年の牢獄暮らしのあと、ようやく仮出所したのに、世間は無情。
ようやく食事とベッドを与えてくれた司教から、事もあろうに裏切って銀の食器を盗む。
警察に捕まり牢獄へ逆戻りの運命を、司教は救ってくれる。
キリスト教がなぜこれほど世の中に広まったのか、なぜ愛の宗教と言われるのか、それがよく伝わってくる。

優れた物語にミュージカルの味付け。
豪華キャストの演技と相俟って、同じ原作でも1996年版とは遥かに異なる。
実に心が洗われる思いの一作である。


評価:★★★★☆
   


   
   
posted by HH at 00:04 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ミュージカル

2011年09月25日

NINE

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原題: Nine
2009年 アメリカ
監督: ロブ・マーシャル
出演: ダニエル・デイ・ルイス/マリオン・コティヤール/ペネロペ・クルス/ジュディ・デンチ/ニコール・キッドマン/ソフィア・ローレン

<STORY>********************************************************************************************************
イタリアが世界に誇る映画監督、グイド・コンティー二。
だが豊かなはずの想像力が突如として消え果てた彼は、9作目となる新作の脚本を一行も書けずにいた。
決まっているのは主演女優だけなのに、刻々と迫る撮影開始日。
追い詰められた彼は、ついに新作の記者会見から逃げ出し、海辺のホテルに身を隠す。
そこで人生に影響を与えた美しき女性たちの幻想に逃避し、現実世界では呼び出した浮気相手と妻に救いを求めるグイド。
だが間もなく、プロデューサーに居場所を突き止められた彼は、また映画製作という戦場に連れ戻されてしまう…
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イタリアの名映画監督フェデリコ・フェリーニによる自伝的映画『8 1/2』をミュージカル化し、トニー賞を受賞した同名ブロードウェイ・ミュージカルを映画化した作品だということである。
かねてからミュージカルと映画は相性が良くないと思っているが、この作品では少し馴染んでいるかなという印象を受けた。

ミュージカルとなるとストーリーはあまり重視されない。
ここでも新作の脚本が書けなくて記者会見から逃亡する映画監督の姿を描くだけである。
ただ、合間合間に挟まれる歌はそんなに多くなくて、それがストーリーとのバランスが良く感じられた理由かもしれない。

始めの方でソフィア・ローレンが登場する。
懐かしいと思う反面、その昔観た記憶にある姿とあまり変化なく、とてもではないが、御年77歳とは思えない。
女優とは恐ろしいものであると思ってしまう。

主演のダニエル・デイ・ルイスもさすがオスカー俳優だけあって、ネタ切れに苦しむ映画監督の苦悩を見事に表現。
しかしそれ以上にペネロペ・クルスやニコール・キッドマンという女優陣が、歌って踊ってと見せてくれる。
ファッショナブルできらびやかで、さすがに音楽シーンは一見の価値がある。

映画の方はそれなりの満足感という出来だと思うが、オリジナルのミュージカルを舞台で見たら、たぶん相当面白いのではないかと思ってしまう。
そちらの方をいつか観たいと思うのである・・・


評価:★★☆☆☆







                       
posted by HH at 22:38 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ミュージカル

2010年05月17日

マンマミーア!

マンマミーア.jpg

原題: Mamma Mia!
2008年 アメリカ
監督: フィリダ・ロイド
出演:  メリル・ストリープ/アマンダ・セイフライド/ピアース・ブロスナン/コリン・ファース/ステラン・スカルスガルド/ドミニク・クーパー

<STORY>********************************************************************************************************
ギリシャの島で小さなホテルを営むドナの愛娘ソフィの結婚式前日、三人の男たちが島にやって来る。
父親を知らずに育ったソフィの夢は結婚式でヴァージンロードをパパと二人で歩くこと。
かつての母の恋人サム、ハリー、ビルのうちの誰かが自分の父親だと見当をつけたソフィが、内緒で招待状を送ったのだ。式の準備でただでさえ大わらわのドナは、昔の恋人たちの出現に大ショック。
果たしてソフィの父親は誰なのか?
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ミュージカルを映画化しても成功しないと個人的には考えている。
なぜならミュージカルは歌と踊りを楽しむものでストーリーはどうしても二の次になるからである。
普通の映画を観る感覚でミュージカルを観ると落胆することになる。
このミュージカルも例外ではない。

しかし、この「マンマ・ミーア!」が普通と違うところは、全編ABBAのヒット曲で構成されており、馴染み深いというところ。
映画ではなく、プロモーションビデオを観ている感覚に近いかもしれない。
次から次に流れるABBAの名曲。
ストーリーはついているが、それはおまけでメインはABBAの曲と考えればこれは楽しめる。

それにしてもABBAの曲に合わせてよくもこれだけ見事にストーリーを作れるものだと感心してしまう。
それぞれの歌詞が場面場面によくマッチしている。
ストーリーと歌が流れるように絡み合い、自然と体もリズムをとってしまう。

主演のメリル・ストリープも頑張って歌に踊りにと披露してくれる。
「プラダを着た悪魔」の気難しい編集長と同一人物とはとても思えない。
ABBAが好きなら最初から最後まで楽しく観られる映画である。


評価:★★★☆☆

    
posted by HH at 23:08 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ミュージカル