2018年01月19日

【サウスポー】My Cinema File 1862

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原題: Southpaw
2015年 アメリカ
監督: アントワン・フークア
出演: 
ジェイク・ギレンホール:ビリー
レイチェル・マクアダムス:モーリーン
フォレスト・ウィテカー:ティック
オオーナ・ローレンス:レイラ・ホープ
カーティス・"50セント"・ジャクソン:ジョーダン・メインズ
ナオミ・ハリス:アンジェラ・リベラ

<シネマトゥデイ>
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愛する妻がこの世を去り、娘とも引き離され全てをなくしたボクシングの元世界チャンピオンが、再び頂点を目指し娘との絆を取り戻すため奮闘するドラマ。どん底からの再起を図る主人公を、『ナイトクローラー』などのジェイク・ギレンホールが体当たりで演じる。共演にはオスカー俳優フォレスト・ウィテカー、『007』シリーズなどのナオミ・ハリス、『スポットライト 世紀のスクープ』などのレイチェル・マクアダムスら実力派が集結。監督を、『トレーニング・デイ』などのアントワーン・フークアが務める。
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 スポーツを描いた映画なり物語は、栄光を目指して駆け上がっていくストーリーが多いと思う。ボクシング映画の代名詞とも言える『ロッキー』もまさにそんな映画の典型であった。無名の男が努力の末にチャンピオンを倒すというのが、一種のセオリーである。ところがこの映画の場合、主人公はボクシング世界ライトヘビー級王者のビリー"ザ・グレート"・ホープ。4団体の統一チャンピオンで47戦全勝という戦績は、まさにトップ・オブ・トップであり、従来のセオリーからは外れている。

 そんな世界最強の王者は、美しい妻モーリーンと一人娘のレイラとともに豪華な自宅に住み、高級車に乗り、成功者として誰もが羨むよう生活を送っている。冒頭でもビリーは、防衛戦を戦い強烈な右を浴びせて挑戦者をノックアウトする。しかし、その戦い方はディフェンスを軽視したもので、常に殴り合いとなるリスクの高いスタイル。当然ながら、妻モーリーンはいつもビリーの身を案じている。

 ある日、ビリーが育った施設を支援するパーティーにビリー夫妻は出席する。ところがそこへかねてからビリーを挑発しているエスカバーが現れ、挑発を繰り返す。それが妻モーリーンへの侮辱に至り、激怒したビリーはモーリーンの制止を振り切り殴り合いの喧嘩をしてしまう。その混乱の中、エスカバーの兄弟が拳銃を撃ち、それが運悪くモーリーンに命中してしまい、モーリーンはビリーの腕の中で息をひきとる・・・

 失意のビリーは気力を失い、有利を予想されていた試合で惨敗し、タイトルを失う。さらに問題行動を起こしたビリーは、ついに1年間の謹慎処分を宣告される。また、かねてから悪化していた収支はついに限界を超え、家屋敷を含めて財産を失うことになる。そして、なによりも大切な最愛の娘レイラは、裁判所の命令により親権を剥奪され児童施設に引き取られてしまう・・・

 こうしてビリーは、栄光の座から転げ落ちる。しかし、ビリーには最愛の娘を取り戻すという目的が生まれ、再び栄光を目指す。ここにスポーツ映画の「セオリー」が無事復活する。ロッキーもクラバー・ラングに執拗に挑発され、タイトルを失った。そして初心に戻り、みすぼらしいジムを経営するティックに頭を下げてトレーニングを依頼する。こういう這い上がる姿こそがスポーツ映画の見所である。

 ビリーはビリーの失ったベルトを締めているエスカバーを倒すべくトレーニングに明け暮れる。ティックとの対立。そして独特のトレーニング。いやでもロッキーを思い出す。そしてボクシング映画の成否に欠かせないのが試合のシーンだろう。ジェイク・ギレンホールも『ナイトクローラー』などでは「優男」というイメージだったが、ここでは流石に見事に鍛え上げている。

 そして何といっても、試合の迫力。『ロッキー』もかなり迫力があったが、この映画ではさらにリアリティーが増している。これは観ていてなかなかの迫力である。さらにビリーのファイトスタイルは「打たれてもそれ以上に打ち返す」スタイルであり、何と矢吹丈顔負けのノーガード戦法まで繰り出す。この迫力がさらなる魅力を引き出す。

 そんな迫力ある試合を決めたのは、タイトルにある「左」。失った栄光と娘を取り戻し、そしてビリーが一回り大きくなって行く姿がなかなか胸に響いてくる。
『ロッキー』シリーズ以来のボクシング映画である・・・


評価:★★★☆☆





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2018年01月09日

【スパルタ】My Cinema File 1856

スパルタ

原題: Спарта(英題Sparta)
2016年 ロシア
監督: ニコライ・クドラショフ
出演: 
アンドレイ・セミオノフ:ニコライ
ニコライ・クドラショフ
デニス・ニキフォロフ
ヤン・ツァトニック
ヴラディミール・エピファンツェフ
マクシム・コノヴァロフ

<TSUTAYA 解説>
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前科者となった元総合格闘技チャンプが、全長10メートルの変形リングで戦う最新型格闘技"スパルタ"に参戦。彼の快進撃と宿敵との対決を描く。アンドレイ・セミオノフ主演のリアル格闘アクション。
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ロシアの映画も最近はいろいろと種類が増えてきたが、これはロシア発の格闘技映画。主人公のニコライは総合格闘技のチャンピオン。今日も相手を倒し、プロデューサーからはアメリカ進出の話も出る。リングを降りて控室に向かう途中、連れていた彼女に心無い侮蔑の言葉を浴びせられる。これにキレたニコライは、その男を殴り倒す。普通の人間なら単なる暴力でも、ニコライがやればただでは済まない。ニコライは傷害罪で逮捕され、刑務所行きとなる。

ニコライに甘え、車をねだっていた女は、自分が原因であるにも関わらず、さっさとライバルアンドレイに乗り換える。ニコライは3年間の服役を終えて出所し、復帰を目指してトレーニングを開始するが、刑務所生活で衰えた肉体は元には戻らない。ジムを辞めざるを得なくなると、食うために仲間のジムを便りコーチに転じる。そんな彼の前をアンドレイに取り入って車を買ってもらった女が歩き去る。

そんなニコライに、新たに創設された"スパルタ"という格闘技の話がもたらされる。細長い変型リングで、4人1チームで2チームが勝ち抜き戦を繰り広げるというもの。これは実際にあるものなのかどうかわからないが、柔道の勝ち抜き戦みたいでなかなか面白い。そう言えば、その昔新日本プロレスでも正規軍と維新軍でこの形式の試合をやっていた記憶がある。復調したニコライは、仲間と組んでこの"スパルタ"に参戦する。それに対し、過去にニコライに負けたことがトラウマとなっているアンドレイは、プロデューサーの指示を振り切って"スパルタ"に参戦する・・・

格闘技の映画となると、当然ながら試合シーンの迫力が重要となってくる。その点、この映画は実にリアリティに富んでいて、実戦さながらの迫力あるシーンが多い。ストーリー自体はそんなでもないと思うが、やはり格闘シーンの迫力がそれを補っているところがある。殴り、蹴り、そして腕ひしぎを始めとしたグラウンドテクニックが観ていて心地よい。

実際の格闘技でも、ロシアの皇帝ヒョードルが長らく王座を守っていたから、ひょっとしたらロシア国内でも総合格闘技の熱は高いのかもしれない。こういう映画が創られた背景にはそういう熱があるのかもしれないと思ってみる。それにしてもロシアの格闘技界は金目当ての美女が群がってくるような世界なのだろうか。明らかに金目当ての女を甘えさせるニコライとアンドレイの姿にふとそんな事を考えてみた映画である・・・


評価:★★☆☆☆






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2016年11月06日

【明日のジョー】My Cinema File 1622

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2011年 日本
監督: 曽利文彦
出演: 
山下智久:矢吹丈
伊勢谷友介:力石徹
香里奈:白木葉子
香川照之:丹下段平
勝矢:西 寛一(マンモス西)
虎牙光揮:ウルフ金串
杉本哲太:安藤洋司
津川雅彦:白木幹之介

<シネマトゥデイ>
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昭和40年代に社会現象を巻き起こし、戦後最大のヒット作に数えられるボクシング漫画「あしたのジョー」を実写映画化。『ピンポン』でスポーツ漫画とCGの融合を評価された曽利文彦が監督を務め、主人公・矢吹丈が運命のライバル・力石徹と出会い、やがてリング上で雌雄を決するまでを最新CG技術も駆使して活写する。ジョーを山下智久が演じるほか、力石徹を伊勢谷友介が熱演。徹底的な役づくりで生まれた究極の肉体美も見逃せない。
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 小学生の頃、漫画少年だった私は、かろうじて少年マガジンで連載していた『あしたのジョー』を読んだことがあるが、きちんと読破したのはコミックを買い揃えてのことである。スポーツのドラマとしても、最後は人間ドラマとしても、「名作」と言われてもおかしくない漫画である。 

 そんな名作漫画の映画化といっても、何か興味があったわけでもなく、「ただ何となく」観たに過ぎないのが正直なところ。物語は、戦後の比較的早い時代が背景となっている。まだ社会全体に貧しさが残っていて、そんな象徴とも言える「ドヤ街」に矢吹丈がやってくる。

 ある食堂で、丈は丹下段平と出会う。酔いつぶれてだらしない団平は、ヤクザの借金取りに殴られるが、丈は結果的に喧嘩に参戦し、そして警察に逮捕されてしまう。丈の腕っ節を見込んだ団平が、「拳闘をやらないか」と持ちかける。ボクシングを「拳闘」というところが時代である。ちなみに漫画では、団平は「拳キチ(=拳闘キチガイ)」と呼ばれているのである。

 そして少年院に収監された丈に届く団平からの手紙。「明日のために」と題されたそれは、ジャブから始まるボクシングのテクニックについての指導。初めは反発する丈であるが、暇を持て余していたこともあり、試しに練習してみる。これが思ったより手応えがある。そして少年院で、最大のライバルとなる力石徹と運命的な出会いがある。

 物語は、かつてのアニメと同様、プロのリングで力石と相見えるところまで描かれる。それはそれで良いのであるが、やはり映画は時間の制約があってどうしても「ダイジェスト版」にならざるを得ない。少年院でのボクシング大会や徹底的なディフェンスで強くなった青山のエピソードはカットされているし、出所後プロデビューするまでのウルフ金串との因縁もカットされている。

 特にクライマックスの力石戦では、最後のパンチに至るまで丈の心の中の声がカットされてしまっているので、漫画を読んでいない人には意味がわかったのだろうかと余計な心配をさせられた。随所に散りばめられた「名場面」はそれなりにきちんと再現されていて、嬉しく感じたのは事実である。頭の中でカットされたエピソードを再現して補っていたからこそ、それなりに楽しめたとは思うが、やっぱり映画だけで「明日のジョー」の深みを理解するのは無理だろうと思う。

 肝心の出演者であるが、丈の山下智久や力石の伊勢谷友介、白木葉子の香里奈はなかなか雰囲気が出ていた。特に団平を演じたのが香川照之で、ご本人の元の姿からすると物凄い変身であり、少し横幅が足りなかったが、「努力」は評価したいと思う。さらにボクシングの試合のシーンは、ストップモーションなども取り入れられていて、なかなかの迫力があった。ストーリーをカットせざるを得なかったところを除けば、久々に明日のジョーの世界に浸ることができたと思う。

 それにしても、改めて名作だと思うし、久しぶりに全20巻を読破してみたいと思わされる映画である・・・


評価:★★☆☆☆




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2016年07月26日

【リベンジ・マッチ】My Cinema File 1575

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原題: Grudge Match
2013年 アメリカ
監督: ピーター・シーガル
出演: 
ロバート・デ・ニーロ:ビリー・“ザ・キッド”・マクドネン
シルヴェスター・スタローン:ヘンリー・“レーザー”・シャープ
ケヴィン・ハート:ダンテ・スレート・Jr.
アラン・アーキン:ルイス・“稲妻”・コンロン
キム・ベイシンガー:サリー・ローズ
ジョン・バーンサル:B.J.

<Movie Walker解説>
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シルヴェスター・スタローンとロバート・デ・ニーロというボクシング映画のヒーローを演じた名優たちが、かつてのライバルボクサーとして再びリングに立つ姿を描くアクション。2人が老体に鞭を打ち、体を張った熱演を披露するほか、それぞれの代表作を彷彿とさせるパロディシーンも随所に登場し、笑いを誘う。
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ピッツバーグのボクシング界。互いに実力者であったヘンリー・“レイザー”・シャープとビリー・“ザ・キッド”・マクドネンは、戦績は2戦して1勝1敗。しかし、雌雄を決する3戦目を前にして、レイザーは突如引退を表明する。それから30年。かつての両者のプロモーターの息子ダンテ・スレートJrは、ボクシングゲームに二人のキャラクターを使おうと画策する。ところが、撮影現場で鉢合わせした両者は、年甲斐もなく乱闘となってしまう。

 そんな両者の乱闘がSNSを中心に世間の話題となり、話はリングでの再戦へと進む。老骨に鞭打ってトレーニングに励む二人であるが、シャープと元恋人サリーは、かつてビリーとベッドを共にし、挙句に息子B.Jを生んでいたことから、二人の遺恨はリング内外に及び、特にビリーは再戦に強い意欲を見せる。二人の決戦はいつの間にか小さなイベントからテレビ放映の試合となっていく・・・

 シルベスター・スタローンとロバート・デ・ニーロと言えば、『ロッキー』と『レイジング・ブル』という代表作がある。当然それを念頭に製作されたのかもしれないが、シャープがトレーナーからトレーニングの指導を受けるにあたり、生卵を何個もグラスに割って入れて一気飲みしたり、牛肉の塊をサンドバック替わりにしようとしたりと、かなり「意識」したシーンが散見される。(『レイジング・ブル』からもあったのかもしれないがちょっとわからなかった)

 そんな「遊び」にも見られるように、この映画はシビアにボクシングの対決を描いていくというよりも、気楽に楽しく「実力者同士」の対決を描いていくといったニュアンスである。観ている方も、果たしてどちらに軍配が上がるのかと興味をそそられる。盛んにシャープを挑発するビリー。それに対し、何となく気乗り薄なシャープ。両者はサリーという女性を巡っても対立する。サリーはシャープに寄り添い、サリーの息子B.Jは実父ビリーのトレーニングを手伝うという対立もある。

 メインはやはりラストでの対決なのであるが、当初は敵意むき出しの対決も、やがて心温まる試合へと変わっていく。試合結果は予測できなかったが、なるほどと思わせるには十分な結果であった。ボクシングシーンの迫力はまずまずだし、演出もなかなかのものであった。エンドロールでは、マイク・タイソンとイベンダー・ホリフィールドが登場し、こちらも遊び心満載であるが、果たして必要あったかどうかは疑問である。

 まぁ、あまり肩ひじ張らず、固い事言わずに気楽に観られるし、気楽に観るべきであろう。それにしても、『ナイン・ハーフ』で魅惑的な女性を演じたキム・ベイシンガーもいつの間にか年をとったなぁと感慨深い。いつの間にかスクリーンのスターたちも年を取っている。そんなことをつくづくと実感させられた映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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2016年06月26日

【クリード:チャンプを継ぐ男】My Cinema File 1565

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原題: Creed
2015年 アメリカ
監督: ライアン・クーグラー
出演: 
マイケル・B・ジョーダン: アドニス・ジョンソン
シルベスター・スタローン: ロッキー・バルボア
テッサ・トンプソン:ビアンカ
フィリシア・ラシャド: メアリー・アン・クリード
アンソニー・ベリュー: “プリティ”・リッキー・コンラン

<映画.com>
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シルベスター・スタローンを一躍スターに押し上げた代名詞『ロッキー』シリーズの新たな物語。ロッキーのライバルであり盟友であったアポロ・クリードの息子アドニス・ジョンソンが主人公となり、スタローン演じるロッキーもセコンドとして登場する。自分が生まれる前に死んでしまったため、父アポロ・クリードについて良く知らないまま育ったアドニスだったが、彼には父から受け継いだボクシングの才能があった。亡き父が伝説的な戦いを繰り広げたフィラデルフィアの地に降り立ったアドニスは、父と死闘を繰り広げた男、ロッキー・バルボアにトレーナーになってほしいと頼む。ボクシングから身を引いていたロッキーは、アドニスの中にアポロと同じ強さを見出し、トレーナー役を引き受ける。アドニス役は「フルートベール駅で」の演技が高く評価されたマイケル・B・ジョーダン。同じく「フルートベール駅で」で注目された新鋭ライアン・クーグラーが監督・脚本。第88回アカデミー賞ではスタローンが助演男優賞にノミネート。スタローンにとっては、『ロッキー』以来のアカデミー賞ノミネートとなった。
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『ロッキー・ザ・ファイナル』で大円団だと思っていたシリーズ。まさかこう言う形で次があるとは思ってもいなかった。でもロッキーが再びリングに上がるというのもなんだし、これはこれで興味を惹かれて迷わず観る。

主人公は、かつてロッキーと死闘を演じたアポロの息子アドニス。それも愛人の息子というおまけつき。ケンカに明け暮れて施設に収容されていたところをアポロの未亡人メリーアンに引き取られる。さすが元チャンピオンの家だけあって、豪邸に住むメリーアン。アドニスは何不自由ない暮らしを送り、まともな仕事にもついている。しかし、心の中でボクシングに対する衝動は抑えられない。

ひっそりとメキシコでリングに上がり、14戦全勝の記録を残す。そして抑えきれない衝動に動かされ、仕事を辞め父のジムに入門を申し入れる。しかし、あっさり断られたアドニスは、反対する母を振り切ってフィラデルフィアへ向かう。そこは亡き父のライバル、ロッキーのいる町。アドニスは、『ロッキー・ザ・ファイナル』でも登場したレストラン「エイドリアン」を訪ねて行く。

そしてロッキーのコーチが始まるのであるが、それはかつてロッキーがミッキーから受けたコーチを受け継ぐもの。鶏を追うトレーニング、そしてフィラデルフィアの街中を走るランニング。どうせなら朝起きて生卵を飲み干してからトレーニングを始めて欲しかったし、肉をサンドバッグに見立てたトレーニングや、ロシアで行ったトレーニングなんかも復活させて欲しかった気がする。

そうして力をつけたアドニスが、やがて英国のスーパースターコンランに目をつけられ、対戦を求められる。ロッキーがアポロから指名されたのに似ている。肝心の試合は、なかなかの迫力。実際のボクシングでは、いいパンチが入ればそれで試合は終わってしまうから、ここまでの殴り合いは映画ならではかもしれない。いずれにせよ、ロッキーのファイトが受け継がれたことは間違いないだろう。

気になるのは今後だろう。単なる『ロッキー』シリーズのスピンアウトで終わるのか、シリーズ最終作となるのか、あるいはこれが新たな『クリード』シリーズの幕開けとなるのか。幕開けとしては、ちょっとインパクトが弱かったかもしれないが、そうなっても面白いと思う。

『エクスペンタブルズ』シリーズでは、まだまだ第一線で活躍しているスタローンも、ロッキーとしては衰えを見せている。その姿にも哀愁を感じさせ、時間の流れを感じさせる。
『ロッキー』から40年経っていることを考えると、それも自然であり、かつこれだけ長く続くシリーズも凄いと思う。

その金字塔的なシリーズの一作とするのに問題は全くない。
今後の展開を期待したい映画である・・・


評価:★★★☆☆



posted by HH at 17:02 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツドラマ