2017年07月16日

マグニフィセント・セブン

マグニフィセント・セブン.jpg

原題: The Magnificent Seven
2016年 アメリカ
監督: アントワーン・フークア
出演: 
デンゼル・ワシントン: サム・チザム
クリス・プラット: ジョシュ・ファラデー
イーサン・ホーク: グッドナイト・ロビショー
ヴィンセント・ドノフリオ: ジャック・ホーン
イ・ビョンホン: ビリー・ロックス
マヌエル・ガルシア=ルルフォ: バスケス
マーティン・センズメアー: レッドハーベスト
ヘイリー・ベネット: エマ・クレン
ピーター・サースガード: バーソロミュー・ボーグ
ルーク・グリメス:テディ・キュー
マット・ボマー: マシュー・クレン

<シネマトゥデイ>
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黒澤明の傑作『七人の侍』と同作をリメイクした『荒野の七人』を原案にした西部劇。冷酷非道な悪に支配された町の住人から彼を倒してほしいと雇われた、賞金稼ぎやギャンブラーといったアウトロー7人の活躍を追う。メガホンを取るのは、『サウスポー』などのアントワーン・フークア。『トレーニング デイ』『イコライザー』でフークア監督とタッグを組んだデンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、イ・ビョンホンらが結集する。熱いストーリーと迫力のアクションに注目。
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西部劇の名作『荒野の七人』を原案とした西部劇。原題こそ同じ「The Magnificent Seven」であるが、邦題を『荒野の七人』としなかったのは、リメイクではなく、ストーリーは別物であることに対する配慮かもしれない。となると、なかなかナイスな邦題であると思う。

舞台は、ローズ・クリークの町。近郊の鉱山から金が採掘できることが判明したことから、悪徳実業家のバーソロミュー・ボーグが金にモノを言わせて住民たちを町から追い出しにかかっている。タダ同然の立ち退き料を提示された住民たちは教会に集まって意見を交わしているが、そんなところにボーグは手下を引き連れてやって来て力で住民たちを脅す。教会は放火され、抵抗を示した住民たちは見せしめに射殺される。射殺された住民の妻カレンは、町を守るべく助っ人を探す。

そんなところに出会ったのは、そこで殺人の指名手配犯を射殺した委任執行官サム・チザム。さっそくチザムに事情を話し助っ人を依頼する。初めは興味を示さなかったチザムであるが、標的がボーグだと知り依頼を引き受ける。そしてチザムは、仲間集めにかかる。最初はギャンブラーのファラデー。そして南北戦争時の知り合いロビショー。ロビショーはナイフの達人である相棒ビリーを従えている。さらに手配中の殺人犯バスケスに声をかけ(手配は取り下げないが追わないという約束でだ)、ネイティブ殺しのジャック、ネイティブのレッド・ハーベストと合計7人でローズ・クリークへと乗り込んでいく。

町に乗り込んだチザムたちは、手始めに保安官をはじめとするボーグの用心棒たちを次々に倒していく。さすが西部劇らしい展開。カレンとチザムは、さらに町の住民たちに協力を呼びかけ、協力を申し出た住民たちに銃の訓練を施す。しかし、にわか素人の住民たちは戦力には程遠い。そしてチザムらは、ボーグの金鉱からダイナマイトを強奪して町の防御を整え、ボーグたちを迎え撃つ準備を行う。そして、いよいよボーグが味方を引き連れ大挙してやってくる・・・

 善と悪の対決は、西部劇ではお決まりのパターン。選りすぐりの七人は、数のハンディを負いながらも、住民たちの協力を得て次々と攻めくる相手を撃ち倒していく。正義が勝つのは当然であるが、オリジナルの『荒野の七人』と比べると、どうも「表面的」な感じが拭えない。単に悪を退治して終わりというスッキリ感だけで、どこか「軽い」のである。もちろん、それも魅力の一つだと思うが、比較してしまうと見劣り感は拭えない。

 その最大の要因は、「無常観」ともいうべきものであろう。『荒野の七人』では、村を守るためやむを得ずに立ち上がったという経緯がある。初めは銃を買いに行った村人たちに対し、「銃より人を雇え」とリーダーのクリスが教えたのであるが、ここでは最初から用心棒を探しに行っている。そして、雇われたガンマンも暴力を是としていない。オリジナルでは、カッコいいガンマンに憧れがちな子供たちに、「本当の勇気とは銃を持って戦うことではない」と諭すシーンが出てきたが、ここではそういうことはなく、勧善懲悪オンリーである。

 『荒野の七人』の元となった黒澤明監督の『七人の侍』も、武士を礼賛していない。「農民が一番強い」というメッセージが流れていたが、そうしたものもない。それが、この映画の「軽さ」の原因であり、それはさすがのデンゼル・ワシントンをもってしてもカバーできていない。そのデンゼル・ワシントンも、たった20ドルでどうみても割の合わない仕事を引き受けたクリスと比べると、実は立派な「戦う理由」を持っているとわかる。

 金目当てではなく、苦しんでいる村人のために危険を冒して戦った『荒野の七人』と比べると、「マグニフィセント・セブン」はそれなりに自分の理由をもっていたとも言える。残念ながら、その差は比較できないほど大きい。テーマ音楽は懐かしかったが、内容的にはあの名作とはかなり距離のある「普通」の映画と言える一作である・・・


評価:★★☆☆☆


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2017年07月01日

2017年4〜6月ベスト3

 2017年もはや半分が終わった。季節は梅雨。「うっとおしい」という言葉が日常の日々であるが、夏休みも間近に迫っており楽しみ溢れる季節でもある。「暑い、暑い」と言うだけでなく、四季ある我が国の今の季節を楽しみたいものである。

さて、そんな季節の4-6月であるが、この期間に観た映画は48本。これは昨年の同時期と比べて12本多い。今年は昨年までの「週末2本」のペースから「週末3本」のペースに増やしており、ちょうどその分増えた計算である。

その中で、個人的に選んだのが下記ベスト3。この中には、過去に一度観た映画は対象外としている。

第1位:
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅.jpg

総じて横並び感が強く、選ぶのも難しかったところではあるが、『ハリー・ポッター』シリーズの姉妹作というのか、別シリーズなのかわからないが、同じ魔法使いの物語。場所をニューヨークに移し、時代を20世紀初頭にし、またまた夢のある内容となっている。何も考えずに楽しめるところがこのシリーズのいいところである。

かつて『スーパーマン』を初めて観た時、それまでの映画と違って自然と人が宙に浮く映像に感動し、本当に人間が空を飛べるのではないかという錯覚に陥ったが、このシリーズでは何だか本当に魔法使いがいるのかもしれないと思えてきてしまう。ストーリーもそうだが、映画ならではの映像の世界を堪能したい映画である。


第2位:
『ウォール・フラワー』

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友達もなく、孤独で目立たない主人公。パーティーとなれば、間違いなく壁際でたたずんでいるしかない存在の主人公が、義兄妹2人と仲良くなったことから世界が変わっていく。心密かに妹のサムに惹かれるが、サムには恋人がいて自分にはそばで見つめているしかない。そんな胸が切なくなるような物語。

 誰にでも似たような経験はあるのかもしれない。若者たちはそれぞれに悩みを抱えながら世界と向き合うことになる。成熟した世代となると、振り返ってみて胸が熱くなる時代というのは誰にでもあるに違いない。そんな感傷を起こさせる映画。原作小説も読んでみたいという気にさせられる。懐かしい感覚が蘇ってくる映画である。


第3位:
『海街diary』

海街diary.jpg

原作は漫画。妻子を捨てて別の女性とともに出て行った父の訃報が、残された3姉妹の下に届く。葬儀に出席した3姉妹の前に現れたのは、異母妹のすず。その置かれた境遇を見た長姉のサチは、すずに「一緒に暮らさないか」と誘う。それに即答で応じたすずが、3姉妹の住む鎌倉にやって来る。こうして4姉妹だけの生活が始まる。

妻と離婚できない同僚医師と付き合っている長姉のサチ。お酒が好きで若い男と付き合う次姉の佳乃。奔放な性格の三女チカ。そこに加わったすずの4姉妹のそれぞれの日常が描かれていく。古都鎌倉を舞台にして、綾瀬はるか、長澤まさみ、広瀬すずといった女優陣たちも魅力的な映画。

映画を観終わって、原作漫画を読み始めたが、映画は原作を忠実に描いている。そして、原作漫画はまた映画では描かれないエピソードも多く、ストーリーに厚みをもたらしている。じんわりと心に染み入ってくる、まさに日本的な映画である。

さて、これから年間で最も映画を観られる季節となる。数多く観ればいいというものではないが、数多く観れば「当たり」も増えるかもしれない。いい映画との出会いを期待したい2017年の夏である・・・




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2017年04月01日

2017年1-3月ベスト3

2017年も早や3か月が経過した。季節はそろそろ日中はコートもいらなくなってきている。身の回りではまだもう少しといった感じがするが、ニュースでは東京の桜が満開だと告げている。冬を乗り越えたこの季節は、いつも何とも言えない味わいがある。

さてそんな中、この3か月間で観た映画は49本。昨年の同時期より11本多い。今年に入って週末2本のペースを3本にした効果である。観たい映画のリストが減るどころか増え続ける現状に対応したもので、それでも減らない。時間的なゆとりができているのもあるが、まぁ焦らずじっくり楽しみながら観ていきたいと思う。

第1位:『ちはやふる-上の句-』『ちはやふる-下の句-』

ちはやふる-上の句-.jpgちはやふる-下の句-.jpg

これは前後編の2部セットで1つとしたいが、「高校生が主人公」「題材はカルタ」という組み合わせは、何もなければたぶん観なかったであろう映画である。映画好きの友人が激賞していたこともあって観たわけであるが、これが大正解。人が良いというものは素直に受け入れてみようと改めて思った次第である。

 物語は、スポーツカルタに燃える主人公が高校に入学し、カルタ部を作って全国大会出場を目指すというもの。高校生ならではの紆余曲折と、カルタとはいえスポーツ独特の成長過程が描かれていく。観ているうちに物語の世界に引き込まれ、いつの間にか胸が熱くなっている。

 これを観ないのは、映画好きなら人生の損と言えるだろう。文句なしの1位である。

第2位:『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』

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大ヒットシリーズのスピンオフ作品。スピンオフとはいえ、きちんと歴史に沿っているわけで、シリーズを熟知している立場からすると、スピンオフというより立派なシリーズ作品なわけである。記念すべき第1作では、「デススターの設計図が入手された」ところからスタートし、それを前提としてシリーズが始まったわけであるが、それがいかにして入手されたかが本作品で語られる。

 当たり前ではあるが、「人の数だけドラマがある」わけで、デススターの設計図を入手するのもドラマがある。歴史を結果から見れば実に簡単であるが、その経緯を丁寧に追っていくと奇跡のような出来事が交じっていたりする。この映画も様々な偶然の要素が加わって設計図の入手に至っていることが描かれる。それは一つの奇跡の物語。

 シリーズの一作としてはもちろん、単独でも十分堪能できる映画である・・・
 
第3位:『レヴェナント:蘇えりし者』

レヴェナント:蘇えりし者.jpg

 3位は迷いに迷ったが、やはり決め手は「迫力」かもしれない。まだアメリカがアメリカになる前夜の時代。否、開拓精神の発揮により、まさにアメリカになりつつある時代。主人公は毛皮を集めているが、ネイティブアメリカンとの争いや、身内までもが隙を見せれば命を狙う中、息子を殺された復讐とサバイバルとが物語の核となる。

 物語の中では人の命は軽い。実に簡単に死んでいく。ネイティブアメリカンの襲撃を受け、今まで話をしていた仲間があっという間に死体になる。グリズリーに襲われ、瀕死の重傷を負い、仲間の裏切りで目の前で息子を殺される。生きるという迫力が、真に迫って来るところが他の作品と紙一重を分けたと言えるかもしれない。

その他、迷いに迷った作品は以下の通り。
『ブルックリン』
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『エクス・マキナ』
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 ともに観終わったあとに余韻の残る映画であった。ベスト映画を選ぶのにあれこれ悩むのもそれだけ良い映画を観た証。これからも大いに悩みたいところである。次の4-6月はGWもあり、また少し多くの映画と出会えるだろう。一本一本との出会いを大切にしたいと思う・・・

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2017年01月01日

2016年 年間ベスト10

 2016年も無事に終わった。いい年であったかどうかと問われれば、こと映画に関しては良い年であったと言えるであろう。年間で観た映画は169本。これはきちんと記録を取っている2005年からの過去12年間で、2014年に次いで2番目に多い年である。2014年は「失業期間」という特殊要因があったので、これを除く「通常ベース」では実質過去最高であったことになる。

 この要因はと問われれば、U-NEXTやツタヤディスカスが動画配信で無料キャンペーンをやってくれたため、それに便乗したということがある。さらには子供達が親と一緒に遊ばなくなり、時間が増えたということもある。後者の傾向は今後ますます拍車がかかるであろうし、映画を観る本数も増えるであろうと思われる。

さて、そんな169本の中から、個人の好みで振り返って10本を選んでみた。対象は、「初めて観た映画」で、どんなにいいと思った映画でも、2度目のものは対象外としている。

第1位:『スター・ウォーズ フォースの覚醒』

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やっぱりこれだろうか。6本で終わりとジョージ・ルーカスが宣言し、大変残念に思っていたのだが、再開と聞いてどんなに嬉しかったことか。そしてその内容も期待通りのものであり、単品評価というよりも、過去のシリーズの蓄積を含んだ評価と言えるかもしれない。さらに続きが期待できるとあって、実に楽しみである。

第2位:『007スペクター』

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ジェームズ・ボンドがダニエル・クレイグに代わり、途端に従来のボンドを離れ「肉体アクション」に移行し、実に残念であったのだが、この映画で従来のボンドが復活。その喜びがこの評価となる。やはりジェームズ・ボンドは英国紳士のイメージを崩して欲しくない。いくらイーサン・ハントやジェイソン・ボーンが迫力ある肉体アクションを見せびらかせても追随して欲しくない。そんな個人の願いが届いたのか、従来のイメージ通りのジェームズ・ボンドの復活劇に狂喜乱舞の一作である。

第3位:『LOVE LETTER』

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これは有名な日本映画。今までなんで観落としていたのかと愕然とさせられる。はるか昔の若い頃、こんな淡い恋心を抱いたことがあったと自分でも思い起こされる。中山美穂が可愛らしくて、自分ももう一度純粋・純情だったあの頃に帰ってみたいと思わされる。こういう心に染み入る映画は、日本映画ならではでないであろうか。今まで観なかったことが本当に悔やまれる映画である。

以後は下記の通りであるが、自分でも難しい順位づけだと思う。どれも同じくらい良かったものばかりである。

第4位:『ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション』
第5位:『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』
第6位:『マイ・インターン』
第7位:『エヴァの告白』
第8位:『クリード:チャンプを継ぐ男』
第9位:『ターミネーター:新起動/ジェニシス』
第10位:『ジュラシック・ワールド(2015)』

さて、今年はどんな映画と出会えるであろう。やはり楽しみなのは「スター・ウォーズ」シリーズだし、昨年観過ごしたあの映画この映画である。いたずらに本数を追求するのではなく、自然体で一本一本新たな映画との出会い、そして良かった映画との再会を楽しみたいと思うのである・・・


posted by HH at 13:39 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2016年10月10日

2016年7-9月ベスト3

ようやく秋らしくなってきたこの頃、食べ物も美味しく食欲も進む。例年、7〜9月は夏休みともあって観る映画の本数も増えるのであるが、なぜか今年はあまり進まず、合計35本と4〜6月よりも少ない有様であった。まあ「数よりも質」であるから面白い映画が観られれば、数は少なくともいいのであるが・・・

さて、その中からベスト3を選んでみた。

第1位:『007スペクター』

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ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドになって以降、すっかり「肉体アクション」系に移行してしまい、それは個人的に本来のジエームズ・ボンドとは違うと感じていて不満だったのであるが、それが本作では見事解消。本来のジェームズ・ボンドのカムバックに嬉しい限りである。

寅さんの映画もそうであるが、こうしたシリーズには「お約束」というものがある。ミッションは果たすものの、いつも少々やり過ぎてMにお小言を食らう。ミス・マニペニーにはさりげなくプレゼントやちょっとした言葉を送る。Qから借りた最新兵器はろくな説明も聞かず、それでも適切に使用し最後はお釈迦にしてしまう。そして常に美女を口説き落とす・・・

ジェームズ・ボンドにジェイソン・ボーンやイーサン・ホークのような派手なアクションは期待していない。長年の「お約束」に戻ってきたジェームズ・ボンド万歳という映画である。

第2位:『LOVE LETTER』

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遅まきながら岩井俊二監督の名作と言われるこの映画を鑑賞。なんとなく観ないで来てしまったのは、多分アイドル(中山美穂)の主演だったからである。よくある「アイドル映画」の一つとみてしまっていたのであるが、これが大失敗。最近はきちんと見分けるようにしているが、当時はまだ「アイドル映画」に対する拒絶心が大きかったのである。

ストーリーは、そんなに心を鷲掴みされるというほどのものではないと、個人的には思う。しかし、誰でも似たような甘酸っぱい経験があるからではないだろうか、このストーリーに必要以上に心を動かされるものがある。スマホもパソコンもない時代。互いに気持ちを上手に伝え合うことを知らない若者の気持ちが、いつしか己の思い出を刺激する。
数は少なくとも、こういう映画をこそ観たいとつくづく思わせられる一作である。

第3位:『オデッセイ』

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金魚鉢で泳ぐ金魚が、自由を求め金魚鉢を飛び出したとする。もしも運と偶然と自助努力とが相まって外へ飛び出せたとしても、次の瞬間、金魚は死ぬことになる。なぜかそんなことを考えてしまったが、アクシデントで火星に一人取り残されてしまった主人公の姿は、そんなことを彷彿とさせる。しかも、金魚鉢におとなしく滞在していても、いずれ食料が尽きて死ぬことになる。

二進も三進もいかない状況とはこのことかもしれないが、人間は金魚とは違う。持てる知恵をフル回転させてサバイバルを試みる主人公の姿に、「人間諦めてはダメだ」とつくづく思わせられる。冷静に現状を観察し、自らの知恵をすべて引き出し、何ができて何ができないのかを考える。実生活でも、その根本は同じである。仕事でもそうではないかと考えさせられる。マット・デイモン主演映画としても、SF映画としてもスリリングで面白い一作である。

さて、いよいよ今年も残り3ヶ月。まだまだ観たい映画は山積しているし、じっくりと鑑賞を楽しみたいと思うところである。今年いちばんの映画といえる作品に出会えるだろうか。それとも「今年の一本」はもう観てしまったのであろうか。年末を楽しみにしたいと思う・・・
posted by HH at 21:41 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記