2025年10月01日

2025年7-9月ベスト3

この3か月は夏休みもあり、例年鑑賞本数が増える。今年は42本であり、昨年の47本に比べて5本少ない。さらに内容的にもインパクトのある映画はそれほどでもなく、小粒感が漂う。小粒は小粒なりに良さがあったりするので、観なければ良かったと後悔させられるものがなかったのが良かったところでもある。そんな42本の中から、ベスト3を選んでみた。

第1位:『善き人のためのソナタ』(My Cinema File 3052)

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東西冷戦時代の東ドイツが物語の舞台。悪名高き秘密警察シュタージに勤務する主人公。仕事ぶりは優秀で、冷徹な官吏そのもの。上司よりも優秀であることが伺えるほど。そんな主人公が監視対象として目を付けたのが、ある舞台監督。女優とともに暮らしているが、盗聴装置を仕掛け、その生活を聞いているうちにそれまでとは異なる感情が生まれてくる。そのきっかけとなったのが、「善き人のためのソナタ」というピアノ曲。社会主義の特権を謳歌する大臣と上司。その中で主人公と舞台監督との言葉を介さないやり取りが胸を打つ。
こういう映画を観ないのは人生の損失だと思わされる一作である・・・

第2位:『この茫漠たる荒野で』(My Cinema File 3062)

この茫漠たる荒野で .jpg

西部開拓時代のアメリカの物語。西部劇と言えば、昔はドンパチが中心でインディアンが悪役で、インディアンと戦うか町を牛耳る悪役と正義の白人ガンマンが戦うというのが主流だった。しかし、今やそんな流れは変わり、濃厚な人間ドラマが主流となっている。主人公は元南軍の大尉。ひょんな事からインディアンに両親を殺され、拐われて育てられた少女を拾う。英語が話せない白人の少女を成り行きから親戚の家に届ける事になったが、広大な西部を旅するうちに心が通じ合うようになる。

人々はみな自分のことで精一杯。そんな中で他人のために力を尽くす主人公の行動に心を動かされる。トム・ハンクスの主演映画にハズレはないと今回も思わされる一作である・・・

第3位:『夏目アラタの結婚』(My Cinema File 3045)

夏目アラタの結婚.jpg

児童相談所で働く主人公が、ひょんなことから世間を騒がせた連続殺人犯と刑務所で交流することになるが・・・という物語。一審で死刑判決を受けた女囚はいかにも不気味。死刑囚と刑務所で交流するという意味では、『死刑にいたる病』(My Cinema File 2657)と同じような設定であるが、今度は女囚。しかし、この女囚が不気味である。アップになった時の歯が汚いのが強烈なインパクトをもって迫ってくる。犯した罪もバラバラ殺人。女囚に翻弄されながらも隠された真実に迫っていく主人公。主役を演じるのは柳楽優弥であり、ストーリーに引き込まれていく。演技のことなどわからないが、わからないなりに凄いなと感じさせられた映画である・・・

さて、猛暑も少しずつ和んでいくこれからは食欲の秋であり、スポーツの秋であり、映画鑑賞の秋である。鑑賞本数は稼げないが、一本一本楽しみながら鑑賞していきたい。2025年最後の3か月。どんな映画に巡り合えるか。楽しみにしたいと思うのである・・・




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2025年07月01日

2025年4-6月ベスト3

梅雨が来たのか明けたのかよくわからぬこの日この頃。気がつけば2025年も半分が終わった。今年も暑い夏が本格化しているが、その前にこの3ヶ月を振り返ってみる。観た映画は38本。昨年よりも3本多い。週末に加えて出張に行けば、手持無沙汰な夜は映画鑑賞の機会となる。仕事で地方に出張に行くのはあまり好きではないが、ホテルで1人のんびりと映画を観るひと時は、お金に代わる報酬と言えるかもしれない。

そんな3か月間で観た映画を振り返って選んだ3本は下記の通りである。

第1位:『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』(My Cinema File 3007)

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前作『グラディエーター』(My Cinema File 3006)を観たのは25年も前。内容も半分以上忘れており、復習のために直前に観てから鑑賞に至る。前作は強烈な復讐劇だったが、本作はサバイバルと言えるかもしれない。物語は前作から時間を経て前作の主人公の次の時代。皇帝もゲタとカラカラという双子の皇帝に代わっている。ローマの侵略により捕虜となり、奴隷の身分に落とされたハンノが、過酷なグラディエーターとしての戦いを勝ち抜いていく。

人権などという概念のない時代。負ければ殺されるという戦い。物語はフィクションであるが、実際に行われていたわけであり、実に残酷である。映像の迫力も十分であり、ローマのコロッセオにいる気分にさせてくれる。ストーリー以外にもローマの世界を見ている気分を味わえるのである。ストーリーももちろん主人公に感情移入し、正義の心に胸が熱くなる。前作同様、文句なく面白い映画である。

第2位:『陪審員2番』

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プロ野球で言われている「名選手必ずしも名監督ならず」は、映画の世界でこの人には当てはまらない。もはや名監督と言ってもいいクリント・イーストウッドの監督作品。陪審員にスポットを当てた映画である。陪審員と言えば、『12人の怒れる男』が有名であるが、『12人の怒れる男』が真実に迫っていく映画であるが、この映画は真実から遠ざかろうとする物語。

子供ができて幸せ絶頂な主人公が陪審員に選ばれる。ところが事件の説明を受けて青くなる。それは犯行時間のまさにその時刻、その場所で主人公が車を何かで撥ねていたのである。当時は鹿かと思っていたが、実は人間だとわかる。このままだと無実の人間が重い罪に問われる。かと言って名乗り出れば自分の幸せな生活が壊れてしまう。そんな主人公の苦悩を描いていく。実に重厚なドラマである。

第3位:『侍タイムスリッパー』

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幕末の侍が現代にタイムスリップしたという物語。宿敵との果たし合いの瞬間に突然のタイムスリップ。環境変化に戸惑いながら、時代劇の斬られ役として生きていく事にした主人公。現代での生活に慣れるに従い、殺し合う世界から気持ちも遠ざかる。ところが、そこに同じようにタイムスリップした宿敵が現れる。単なるSF系の物語かと思いきや、ラストで本物の侍の心で主人公と宿敵が剣を交わす。予想外のストーリー展開に胸を打たれる物語。日本映画もまだまだ可能性を秘めている。安易に売れた原作の映画化やテレビドラマの劇場版でお茶を濁すのではなく、こういう映画を創ってほしいと思わざるを得ない。

さて、7-9月は夏休みもあって毎年鑑賞件数が増える期間。手元にあるリストは500本を優に超える。どれを観ようかと悩む喜び。数よりも質であるが、いい映画に出会える事を期待したい。





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2025年04月01日

2025年1-3月ベスト3

桜の風景が心を和ませる4月である。毎年の事ながら、毎朝少し遠回りして近所の桜を愛でながら通勤している。桜が咲き誇るこのわずかの期間、1日1日の大事さを実感させられるのもこの時期ならではである。

さて、そんな桜の季節に1月からの3か月間を振り返ってみた。この間、観た作品は41本。昨年の同時期の45本に比べると4本少ない。ドラマも随分観ているからその影響もあるが、映画もしっかり観たいところである。

その中からベスト3を選んでみた。

第1位:『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(My Cinema File 2954)

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タイトルだけで選んでいたらまず間違いなく観なかったと思う。たまたま車の中で聞いていたラジオで誰かが勧めていたので観ることにしたもの。これが大正解。基本的に人に勧められたものは必ず観る事にしているが、それは自分の趣向の範囲を超えるという意味でも大事だと改めて思う。

物語はクリスマスシーズンを迎えた全寮制の高校を舞台としたもの。クリスマス休暇でみんなが帰省する中、家庭の事情で1人残らなければならなくなった少年と、そのために残らなければならなくなった教師と料理長との3人の物語。恋人と過ごすために息子に残れという母親も母親だが、それにすねた少年と偏屈で変わり者と見られている教師、折からのベトナム戦争で最愛の息子を失った料理長との心温まる交流。

なんでこんなセンスのないタイトルを平気でつけられるのだろうかという思いは封印し、観た自分を褒めてやりたくなる映画である。

第2位:『マイスモールランド』(My Cinema File 2960)

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日本にいるクルド難民にスポットライトを当てた映画。主人公はクルド難民の女子高生。長年日本で暮らし、日本語も流ちょうに話す。進学の時期に来ているが、そこで事件が起こり、将来に暗雲が漂う。日本にいるクルド人問題もいろいろあるようで、クルド人に対する批判の声もあるようである。何が正しいのかは総合的に判断しないといけないが、この映画に関してだけ言えば、難民ゆえに苦労する女子高生に同情したくなる物語。

日本における難民認定が困難な事はよく言われているが、その問題に一石を投じるもの。この映画だけ観ていればたしかにそう思う。美形の主人公に人として何とかしたいと思わされる。いろいろな意味で観る価値は高い映画である・

第3位:『52ヘルツのクジラたち』(My Cinema File 2972)

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変わったタイトルは、特定の周波数で鳴くゆえに他のクジラに聞こえないと言われる孤独なクジラから来ている。主人公はとある田舎町に越してきた女性。訳アリの様子に町では都会で風俗嬢をしていたという噂が流れる。そんな主人公の訳アリの過去。それは実の親に虐待されて育ったというもの。あるきっかけでそんな境遇から解放されるが、恩人とは通じ合えない苦悩がある。不幸は後を追いかけてくる。田舎に移り住んだ主人公は、同じく虐待されている少年と出会う。

我が子は可愛いと思うのが普通の親の感情。虐待など考えられないが、世の中にはそういう考えられない親もいる。やりきれない気持ちになることしばしば。主人公の幸せを心から願いたくなる映画である。

さて、季節はこれから新緑の季節に向かう。外も気持ちいいが、夜は映画に没頭したい。GWもあるし、溜め込んだ映画を次々と観ていきたいと思うのである。



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2025年01月01日

2024年年間ベスト10

2025年が始まった。
年初にはいつも前年の映画のベスト10を決めている。意味はあるのかと問われると、やはりその年に観た印象的な映画というものを個人の記録として残しておきたいというものであり、1年間の振り返りとして後から振り返った時に大いに意味があるのである。

そんな考えの下、2024年に観た映画の総数は161本。前年よりも5本ほど多かった。だいたい週に3本観ている計算である。そんな中から選んだのが下記10本。人によって映画の感想は違うのだろうが、あくまでも私個人の私見によるものである。

第1位:『デューン 砂の惑星 PART2』(My Cinema File 2900)

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前作を観て期待していたが、ほぼ期待通りの内容。遥かかなたの架空の世界で繰り広げられる壮大なスケールのドラマ。映像の迫力も相まってしばし現実を忘れてしまう。強大な敵に追われながらも復讐を果たそうとする主人公の冒険活劇。しかもまだ第二弾で物語は終わらない。早く続きを観たいと思わされる。文句なくベスト1の映画である・・・

第2位:『オットーという男』(My Cinema File 2860)

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現代版「クリスマス・キャロル」とも言えそうなドラマ。一見頑固で偏屈な男が、お節介な隣人に悩まされていくうちに、だんだんと心の交流を深めていく。トム・ハンクス演じる主人公の表情が何とも言えない。いつしか胸に暖かいものが流れ込んでくる。偏屈な人間にもそうなった理由があり、そして人としての心をちゃんと持っていたりする。トム・ハンクスの代表作の1本にはなるだろう一作である・・・

第3位:『荒野の誓い』(My Cinema File 2855)

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クリスチャン・ベイルの主演作にはハズレがない。というか、個人的にはヒットする作品が多い。年間ベスト10に入ってくる確率が高い。個人的な好みによるともいえるが、いい映画ばかりだから自然と好きになっているというのもある。今回も、長年戦ってきた憎むべきインディアンを意に反して護衛する任務を命じられた大尉の話。憎むべき相手であるのに、接しているうちにだんだんと考えが変わってくる。

知らない相手に対しては人間はどうしても警戒心が沸く。しかし、理解するほど近くなっていく。そんな様子が伝わってくる。今回もまたクリスチャン・ベイル主演作の評価が上がる。これからも注目していきたいと思わされる一作である・・・

以下は下記の通りである。どれもこれも印象深いものであることは確かである。
新しい年が始まり、今年も数多くの作品に触れたいと思う。毎回の事ながら、ベスト10を選ぶのに悩みに悩むようでありたいと思う。映画を観られる幸せを噛みしめて1年を過ごしたいと思うのである・・・

第4位:『パリタクシー』(My Cinema File 2938)

第5位:『JUNG_E ジョンイ』()My Cinema File 2796

第6位:『ミセス・ハリス、パリへ行く』(My Cinema File 2881)

第7位:『ベイビー・ブローカー』(My Cinema File 2877)

第8位:『フェイブルマンズ』(My Cinema File 2847)

第9位:『怪物』(My Cinema File 2838)

第10位:『インディ ジョーンズと運命のダイヤル』(My Cinema File 2814)




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2024年10月01日

2024年7-9月ベスト3

例年のごとく、猛暑の夏が過ぎ去った。まだまだ余熱が残っているが、秋の雰囲気が心地よく漂う中、猛暑の3か月を振り返る。この間、観た映画は47本。残念ながら昨年より1本少なかった。それでも夏休みの関係で年間で一番本数が増える「激戦期」であり、その中から特に記憶に残ったベスト3である。

第1位:『デューン 砂の惑星 PART2』(My Cinema File 2900)

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『DUNE デューン 砂の惑星』(My Cinema File 2539)の続編。異郷の惑星アラキスで繰り広げられるSFストーリー。皇帝の裏切りによりハルコンネン家によって攻撃を受けたアトレイデス家の生き残りであるポールと母レディ・ジェシカは、砂漠の世界を逃れていく。なんとか砂漠の民フレメンに受け入れられる。そこを足掛かりに反撃に移っていくのが本作の世界。

今や表現する事に不可能はない映像技術により、見応えのあるストーリーが繰り広げられる。ハルコンネン家との対決、主人公ポールと砂漠の民フレメンの娘チャニとのほのかな恋愛。重厚なストーリーが2時間46分という長さを感じさせずに流れていく。この世界観はなかなかのものだと思う。続く第三弾が待ち遠しい一作である。

第2位:『ミセス・ハリス、パリへ行く』(My Cinema File 2881)

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重厚感あふれる大作から一転。家政婦である中年女性が、仕事先の裕福な家庭で見せられたシャネルの洋服に魅せられ、一念発起してお金を貯めてパリにシャネルの服を買いに行くという物語。1950年代のシャネルは今のような大衆が気軽に買えるような店ではなく、富裕層にのみ開かれた名店。のこのこ出かけて行った家政婦が巻き起こす泣き笑い。心温まるストーリーは、大作にはない魅力がある。観てよかったと素直に思える映画である。

第3位:『ベイビー・ブローカー』(My Cinema File 2877)

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ハリウッド映画と邦画との間にあって存在感を示している韓国映画であるが、その中の1本。赤ん坊を売買する男と生んだばかりの我が子を売ろうとする母親の物語。韓国映画ではあるが、監督は是枝裕和。韓国映画ではあるが、物語の底流に流れるのは是枝裕和監督の世界を感じさせるもの。人身売買の話なのであるが、そこにはきっちりと人間のドラマがある。味わい深い一作である・・・

さて、季節は秋が深まり、2024年も残り3か月となる。実は本年はここまで127本の映画を数えている。これは昨年よりも8本多い。どうやら今年は昨年を上回りそうであるが、数だけを競うのではなく、より心に残る映画を観ていきたいと思う。どんな映画と巡り合えるのか、楽しみな残り3か月である・・・




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