2023年10月02日

【アンチャーテッド】My Cinema File 2754

アンチャーテッド.jpeg

原題: Uncharted
2022年 アメリカ
監督: ルーベン・フライシャー
出演: 
トム・ホランド:ネイサン・ドレイク / ネイト
マーク・ウォールバーグ:ヴィクター・サリヴァン / サリー
ソフィア・アリ:クロエ
タティ・ガブリエル:ブラドック
アントニオ・バンデラス:モンカーダ

<映画.com>
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トレジャーハンターのネイサン・ドレイクが伝説の秘宝や古代都市の謎に挑む人気アクションアドベンチャーゲーム「アンチャーテッド」シリーズを、トム・ホランド&マーク・ウォールバーグの共演で実写映画化。ニューヨークでバーテンダーとして働くネイサン・ドレイク(ネイト) は、器用な手さばきを見込まれ、トレジャーハンターのビクター・サリバン(サリー) から、50億ドルの財宝を一緒に探さないかとスカウトされる。ネイトは、消息を絶った兄のことをサリーが知っていたことから、トレジャーハンターになることを決意する。同じく財宝を狙う組織との争奪戦の末に、手がかりとなるゴールドの十字架を手にしたネイトとサリーは、500年前に消えたとされる幻の海賊船へとたどり着くが……。マーベル・シネマティック・ユニバース版『スパイダーマン』シリーズで知られるトム・ホランドがネイト、『トランスフォーマー』シリーズのマーク・ウォールバーグがサリーを演じる。監督は『ヴェノム』「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー。
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冒頭、気を失っていたネイサン・ドレイク(ネイト)が気がつくと、そこは空中。飛行機から投げ出された荷物にかろうじて足が絡まり、空中に投げ出されずにいる状態。荷物はベルトで固定されており、襲いくる敵をかわしながらなんとか飛行機に戻る。しかし、その瞬間、搭載されていた自動車が飛び出し、ネイトは一緒に投げ出されてしまう。いったい何が起こったのか。

時は15年前に遡る。10歳のネイトは兄のサムと孤児院で暮らしている。両親がいない兄弟は、海洋冒険家フランシス・ドレイクの末裔として、トレジャーハンターに憧れ、その日も海賊の航海地図を求めて館に忍び込む。しかし、あっけなく警備員に取り押さえられ、常習犯のサムは孤児院から連れて行かれるところとなるが、ネイトに迎えに来ると言い残し逃げて行く。

兄の帰りを待ちながら大人になったネイトは、いつしかニューヨークでバーテンダーとして働いている。器用にバーテンディングを見せながら、裕福そうな女性からこっそりネックレスをくすねるのもお手の物。その日、ネイトの前にサリーという名の男が現れ、「50憶ドルの財宝を一緒に探さないか」と持ちかける。胡散臭い話を断ったネイトだが、くすねたネックレスをいつの間にか奪われており、ネイトはサリーに興味を持つ。

そしてサリーが兄サムのことを知っていたことから、兄との再会を果たすためにサリーに協力することにする。狙うは、500年前に50憶ドルの財宝を積み消えたとされるマゼラン一行の船。それはその昔、兄サムが探し求めていた秘宝。まずは、船の航路が記された地図が眠る場所への鍵となる十字架。2つのうち1つはすでにサリーが持っている。そして、もうひとつはオークションへの出品が決まっている。オークション会場で十字架を奪おうとするネイトとサリー。そこに立ちはだかるのは、やはり海賊船の財宝を狙う財閥モンカーダ。

モンカーダは、ブラドッグと手を組んでいる。このブラドッグが、最後までネイトとサリーの邪魔をすることになる。なんとか十字架を手に入れた2人が向かったのはバルセロナ。そこにもうひとつの十字架を持ったサリーの知り合いのクロエが待っている。サリーもクロエも他人を信用しないというのが信条。隙を見せれば裏切りあう。それでも十字架の使い道を解けていなかったクロエは、ネイトとサリーに渋々協力することにする。ネイトは考古学の知識に長け、謎を解くという点では天才的な能力を見せる。

歴史に埋もれたお宝を謎解きをしながら探すというのは、既視感漂う内容。古くは『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(My Cinema File 236)が代表格だし、ニコラス・ケイジの『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』(My Cinema File 410)もそのものずばりである。ストーリーを作りやすいのかもしれない。そして3人は、ブラドッグの妨害と戦いながら、十字架の謎を解いて十字架が開ける鍵穴を探していく。500年も前の装置が故障もなく作動するのか、とついつい突っ込みを入れたくなるが、それは野暮というもの。3人とともにお宝を求めていく。

冒頭の輸送機でのアクションはその途中のもの。今は映像の技術も凄いから本物の空中でのアクションのように3人とブラドック一味とのバトルが展開される。お金持ちのモンカーダを演じるのは、なんとアントニオ・バンデラス。大物が演じるので、さぞかし手ごわいのかと思いきや、あっさりブラドッグに裏切られて殺されてしまう。ちょっと気の毒。空中でのアクションは、『ミッション・インポッシブル』シリーズを彷彿させられる。この頃、ちょっとしたアクションでは驚きも少ない。

海賊船の航路が示された地図を手に入れ、そして海賊船とそこに積まれたお宝を目指す3人。最後まで飽きさせない展開。トム・ホランドとマーク・ウォールバーグとのコンビはそれだけで観る価値があるから不満は残らないが、どこか新鮮な驚きというものが欠けている。それは「お宝さがし」という使い古されたテーマだからかもしれない。それでも海賊船の空中バトルなど、ストーリーを補うアクションがあるのが救いかもしれない。原作はシリーズもののゲームらしい。今後、続編が作られるのかはからないが、観ても損はなさそうに思う。

シリーズ化を裏付けるように、エンドロールでは謎の人物が登場する。とりあえず、次回もあるなら観てみようか。そう思わされる一作である・・・


評価:★★☆☆☆








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2023年07月31日

【ジャングル・クルーズ】My Cinema File 2723

ジャングル・クルーズ.jpeg

原題: Jungle Cruise
2021年 アメリカ
監督: ジャウム・コレット=セラ
出演: 
ドウェイン・ジョンソン:フランク・ウルフ
エミリー・ブラント:リリー・ホートン
ジャック・ホワイトホール:マクレガー・ホートン
エドガー・ラミレス:ドン・ロペ・デ・アギーレ
ジェシー・プレモンス:ヨアヒム王子
ポール・ジアマッティ:ニーロ
ベロニカ・ファルコン:サム
ダニ・ロビラ:サンチョ
キム・グティエレス:メルヒオール
アンディ・ナイマン:コディントン
ダン・ダーカン・カーター:ゴンサロ
フィリップ・マクシミリアン:アクセル
ラフェアル・アレハンドロ:ザケウ

<映画.com>
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ディズニーランドでおなじみの人気アトラクション「ジャングルクルーズ」を実写映画化したアクションアドベンチャー。アマゾンのジャングルの奥深くに「“奇跡の花”を手にした者は永遠の命を手にする」という不老不死の伝説があった。行動力と研究心を兼ね備えた植物博士のリリーは、この秘密の花を求めて危険に満ちたアマゾンへ旅立つ。リリーが旅の相棒に選んだのは、現地を知り尽くしたクルーズツアーの船長フランク。ジャングルに生息する珍しい動物やスリルあふれる先住民の村、滝の裏側など名所の数々を、時にジョークを交えながら観光客相手にガイドしているフランクだったが、彼にもまた、奇跡の花を求める、ある理由があった。「伝説に近づく者は呪われる」と言われる、アマゾン奥地の「クリスタルの涙」を目指してジャングルを進むリリーたち。そこで彼らは恐るべき真実を知り、奇跡の花をめぐる争奪戦に巻き込まれる。フランク役に『ワイルド・スピード』シリーズのドウェイン・ジョンソン、リリー役に「メリー・ポピンズ リターンズ」「イントゥ・ザ・ウッズ」のエミリー・ブラント。監督は『トレイン・ミッション』 『フライト・ゲーム』のジャウム・コレット=セラ。
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1916年のロンドン。マクレガー・ホートンは「月の花」と呼ばれるアマゾンのジャングルの奥地に咲く幻の花の探索費用を王立人類学冒険協会に求めるが、相手にしてもらえない。「月の涙」は難病を治し、呪いを解く力を持つとされているが、いかにも怪しげであり無理もない。「月の涙」の探索には、協会が所持している「聖なる矢尻」が必要であるとされる。費用の拠出が断られるであろうことを予測していたのか、マクレガーの姉リリーはなんとこれを盗み出す。

その時、一足遅く聖なる矢尻を奪われたドイツ王子・ヨアヒムは、リリーたちの後を追う。そしてアマゾンの入り口の町にやってくる。ここで観光客相手にクルーズ船の船長をしているのがフランク・ウルフ。しかし、フランクは船会社のオーナー・ニーロによって、借金のカタに船の鍵とエンジンを取り上げられてしまう。そこにやってきたのはリリーとマクレガー。フランクは、リリーとマクレガーの話を聞くと、自ら案内を申し出る。そして船の鍵とエンジンを取り戻すと船を発進させる。

ディズニーランドのアトラクションである『ジャングル・クルーズ』を元ネタに映画化した作品。その名の通り、ジャングルをクルーズするが、映画にするにはそれなりに味付けが必要。そこでジャングルの奥地にある秘宝を探索するというストーリー仕立てにし、それを悪役が邪魔立てするというよくありがちな展開。『インディ・ジョーンズ』も『ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記』(My Cinema File 410)も皆同じパターンである。

襲いくるヨアヒムとその手下たちからは巧みに船を操って逃げる。しかし、ヨアヒムはなんと潜水艦でこれを追跡する。時代的には第一次世界大戦中であり、ここでもやっぱりドイツは悪役である。さらにヨアヒムと部下たちはとある洞窟に辿り着く。そこにはその昔呪いをかけられたアギーレと、その仲間たちが石化している。川から離れると石化してしまうという呪いをかけられていたためで、ヨアヒムは川の水をかけてアギーレたちを復活させ、味方に引き入れる。

そんなエピソードを散りばめてクルーズは進む。リリーは「月の涙」で多くの人を救いたいという思いを抱いている。途中、プカ・ミチュナ族に襲われ、フランクたちは村へ連れていかれる。実はプカ・ミチュ族はフランクとは昵懇であり、フランクがプカ・ミチュナ族を通じて「聖なる矢尻」を手に入れようとしていることがわかってしまう。リリーは激怒するが、そこへ村をアギーレたちが襲撃してくる。混乱の最中、フランクはアギーレの剣で刺され、川へと転落してしまう・・・

『ジャングル・クルーズ』というお題目が先にあり、それをなんとかストーリー仕立てにして物語化したと言える映画。主演はドウェイン・ジョンソンにエミリー・ブラント。ドウェイン・ジョンソンは元プロレスラーらしく主としてアクション系だが、この手の冒険もの(『ウィッチマウンテン/地図から消された山』(My Cinema File 694)『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(My Cinema File 2067) )にもお馴染みとなってきている感がある。エミリー・ブラントは様々な役柄を演じているが、個人的には『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(My Cinema File 1385)『ボーダーライン』(My Cinema File 1957)などのアクション系が好きである。そんな両者の共演が心地よい。

最後は当然、メデタシメデタシということになる。ディズニー映画らしい「ジャングル・クルーズ」を楽しめる一作である・・・


評価:★★☆☆☆







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2020年04月29日

【奇跡の2000マイル】My Cinema File 2211

奇跡の2000マイル.jpg

原題: Tracks
2013年 オーストラリア
監督: ジョン・カラン
原作: ロビン・デビッドソン
出演: 
ミア・ワシコウスカ: ロビン・デビッドソン
アダム・ドライバー: リック・スモーラン
ローリー・ミンツマ: ミスター・エディ

<シネマトゥデイ>
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1977年にオーストラリア西部の3,000キロに及ぶ砂漠を単独横断した女性が著した回顧録を基に、『ジェーン・エア』などのミア・ワシコウスカ主演で映画化。24歳の女性が4頭のラクダと愛犬と一緒に敢行した砂漠の旅を通して、出会いや経験を重ねていく姿をつづる。監督は『ストーン』などのジョン・カラン、『フランシス・ハ』などのアダム・ドライバーが共演する。オーストラリアの壮大で美しい自然と、過酷な旅に身を投じるヒロインを体現するミアの熱演が見どころ。
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実在の女性冒険家ロビン・デヴィッドソンの実話を基にした映画。女性単独でオーストラリアの砂漠を徒歩で横断したというのはなかなかである。舞台は1975年、アリススプリングスにロビンが愛犬のディギディとともにやってくるところから始まる。何のツテもなかったのだろう、ロビンは街を転々としながらラクダを買うためのお金とツテを探す。ラクダ牧場に行き、調教技術を学びつつ、ラクダをもらう約束で格安で働くが、挙句に約束を反故にされてしまったりする。

それでもめげずに朽ち果てた一軒家に住み込み、チャンスを待つ。そして友人のツテで「ナショナルジオグラフィック」からの資金援助を得ることに成功する。ただし、それには交換条件があり、横断中の様子をカメラマンのリックが撮影する機会を設けること。可能な限り、独力で達成を目指していたロビンにとっては好ましくないが、資金確保のために渋々条件を飲む。そして何とかラクダ4頭を確保し、1977年4月、愛犬ディギティを連れ、ついにオーストラリア砂漠横断の旅を開始する。

カメラマンのリックによる撮影は初日に続き、横断29日目にエアーズロック付近で行われる。リックは男のくせにおしゃべりで、ロビンは鬱陶しく思う。それでも夜はキャンプの日々。砂嵐に往生したり厳しい自然に弱気になる中で、人恋しさもあってか、ロビンはいつしかリックと一夜を共にする。しかし、リックはやはりジャーナリストであり、アボリジニの秘儀を無断で撮影してアボリジニの怒りを買い、その行為はロビンの旅にも悪影響を与える。

ロビンの旅は、オーストラリアの砂漠についていろいろと教えてくれる。もともとラクダは持ち込まれたものらしいが、気候風土にあっていたのかかなり繁殖して野生のラクダがいるそうである。温厚そうだが、野生のラクダは(去勢していないが故に)繁殖期には危険だとか。遭遇したらすぐ射殺しろとロビンは教えられる。また、アボリジニには聖地があって、通行する際に案内人なしでは女が通ることは禁止されている。

こうして映画はロビンの旅を追っていく。アボリジニのハンターに助けられ、リックは途中に水のタンクを置いておいてくれる。理由はわからないが、砂漠の真ん中で老夫婦がひっそりと暮らす家があり、そこで束の間の休息を得る。朝目覚めればラクダがいなくなって慌てて探す。一旦、方角を見失うとわからなくなる。その時助けてくれた愛犬ディギディは毒を誤飲してしまい、泣く泣く射殺せざるを得なくなる。

ロビンの旅は、砂漠を横断して西海岸にたどり着くこと。横断にかかった時間は何と195日。最果てのインド洋はどこまでも青く、海に飛び込むロビン。その喜びと安堵に溢れる表情は何とも言えない。演じるのは、ミア・ワシコウスカ。選んで観ている訳ではないが、それでもコンスタントに出演作品を目にするということは、割とそれなりの作品に出ているという証だと思う。砂漠での撮影は大変だったのではないかと何となく推察される。

砂漠といえばアラブが思い浮かぶが、アラブの砂漠とはまたちょっと異なる、されどラクダが似合う。オーストラリアの自然も見ることができて、改めてその大きさを感じさせてくれる映画である・・・


評価:★★☆☆☆







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2018年04月29日

【トゥモロー・ランド】My Cinema File 1911

トゥモロー・ランド.jpg

原題: Tomorrowland
2015年 アメリカ
監督: ブラッド・バード
出演: 
ジョージ・クルーニー:フランク・ウォーカー
ヒュー・ローリー:デビッド・ニックス
ブリット・ロバートソン:ケイシー・ニュートン
ラフィー・キャシディ:アテナ
トーマス・ロビンソン:若き日のフランク
ティム・マッグロウ:エディ・ニュートン
キャスリン・ハーン:ウルスラ
キーガン=マイケル・キー:ヒューゴー

<Movie Walker解説>
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ディズニーランドにある“トゥモローランド”が、ウォルト・ディズニーの夢を隠すカモフラージュだったら?というアイデアに基づくミステリー・アドベンチャー。17歳の少女と、“トゥモローランド”の存在を知る男が人類の未来を懸けた冒険に挑む。監督は『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』のブラッド・バード。
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1964年、ニューヨークで万国博覧会が開催される。その一画に設けられた発明コンテスト♂場に、少年フランク・ウォーカーは自分の発明品を持ち込む。それは空を飛ぶためのジェットパック。しかし、審査員はつれなく却下する。飛べるならまだしも、自宅での実験では上空ではなく、とうもろこし畑を突っ切って終わっていたのである。肩を落とすフランクであるが、審査員の娘アテナがフランクにあるバッジを渡し、ついてくるようにと言い残す。アテナのあとを追って、会場にあるイッツ・ア・スモール・ワールド≠フ乗り物に乗って遊覧すると、フランクは地下水路を経由して見たことのない世界に迷い込む・・・

そして現代。NASAの技術者を父に持つ17歳の少女ケイシー・ニュートンは、子供の頃から星座や宇宙に憧れている。しかし、NASAではシャトル計画を中止し、発射台の解体が始まっている。これに反発するケイシーは、密かに妨害工作をしてたが、ある夜とうとう捕まってしまう。すぐに釈放されるが、私物を返却された際、身に覚えのないバッジが紛れ込んでいる。何気なくケイシーがバッジに触れると、その瞬間、周囲が一面の麦畑に変わる。驚いたケイシーがバッジを落とすと、そこは何ら変わらない現実。どうやらバッジに触れると、一面の小麦畑が見えることがわかる。そこでは、はるかかなたに近未来的な建物が見えている。

興奮したケイシーが、バッジを手にしてその未来都市を見学する。未来のテクノロジーに溢れた乗り物が行き交い、20光年先の星へ向かう少女が家族に見送られる。実はそのバッジは、アテナがケイシーにだけに見えるようして渡したものであるが、やがてバッジは電池が切れてしまう。家に戻ったケイシーは、バッジについて検索すると、買い取りをしている店を見つけ、翌日さっそく店に行く。ところが、ケイシーの持参したバッジを見せると店主の態度が変わる。それどころか、外見はおもちゃだが強力な銃でケイシーを脅す。そのピンチにケイシーを助けたのはアテナであった・・・

実は店主夫妻はロボットで、さらにケイシーを追う謎の集団が登場する。アテナはケイシーを今や壮年となったフランクのところへ送る。フランクは、人里離れた家にこもり、あと60日程で世界が終わるという予測に悲観的になっている。フランクと話すケイシーのもとに、謎の集団が襲い来る。こうしてフランクとケイシーの未来に向けた謎の集団との死闘が始まる。いかにもディズニーらしい、それは見ていて安心な戦いである。ケイシーが見た未来都市こそトゥモローランドであり、至る所にディズニーランドが散りばめられている。

アテナがケイシーを選んだのは、明るい未来を信じる力が強かったから。「夢を諦めない」というディズニーのメッセージがまさに前面に展開される。それはそれで悪くないのであるが、難を言えば全体的にあんまり面白くないということだろうか。小学生くらいの子供が観ればまた感想が違うのかもしれないが、どうも展開が子供じみていて素直に感心できない。それは「イッツ・ア・スモールワールド」を大人が楽しめないのと同じなのかもしれない(もちろん、楽しめる人は問題ない)。

考えてみれば、せっかくジョージ・クルーニーが出演しているのだが、この内容はちょっと残念の一言である。されど映画を観た感想は人それぞれ。観る人によっては十分に面白いだろう。何より安心して観ていられるし・・・ディズニーランドの「トゥモローランド」が楽しめる人には、楽しいかもしれない映画である・・・


評価:★★☆☆☆





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