2017年03月12日

ちはやふる-下の句-

ちはやふる-下の句-.jpg

2016年 日本
監督: 小泉徳宏
出演: 
広瀬すず:綾瀬千早
野村周平:真島太一
真剣佑:綿谷新
上白石萌音:大江奏
矢本悠馬:西田優征
森永悠希:駒野勉
清水尋也:須藤暁人
松岡茉優:若宮詩暢
松田美由紀:宮内妙子
國村隼:原田秀雄
坂口涼太郎:木梨浩

<シネマトゥデイ>
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競技かるたを題材にした末次由紀の人気コミックを、『海街diary』などの広瀬すず主演で実写映画化した『ちはやふる』2部作の後編。競技かるたに情熱を注ぎ全国大会を目指す高校生たちの物語を、前作同様『タイヨウのうた』などの小泉徳宏監督が描く。ヒロインの幼なじみを野村周平と真剣佑が演じるほか、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清水尋也らが共演。クイーンとしてヒロインの前に立ちはだかるライバルに松岡茉優がふんし、広瀬と真っ向勝負を繰り広げる。
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 予想外の面白さに待ちきれない思いで後編を鑑賞。前編の最後で「かるた」をやめると宣言した競技かるたの天才児新。物語は新たな展開を迎える。全国大会出場を決めた都立瑞沢高校かるた部。創部していきなり全国大会かという突っ込みは、まぁマイナースポーツのかるただから「さもありなん」と受け止めたい。意気上がるメンバーだが、千早は「クイーン」の存在を知ってしまう。自分と同じ高校生ながらのかるたの女王。

 打倒クイーンにのめり込む千早。そこにはかるたをやめると寂しく宣言した新を翻意させたいという思いが滲む。ところが競技かるたは、団体戦と個人戦では勝手が違うようで、個人戦に突っ走る千早を部長の太一は引き留めるが、「聞く耳持たず」。さらにクイーンは左利きであり、その対策に頭が一杯になる。せっかくまとまりかけたメンバーなのに、ギクシャクした状態で、全国大会の日が迫る。

 ただでさえ練習時間が惜しいのに、猛暑の中でエアコンのない部室と、吹奏楽部の練習音に悩まされることになる。二重苦三重苦を抱えたかるた部。こうした苦難を乗り越えるのも面白いストーリーには必要である。個人戦に走っていた千早がチームに戻ったのは、意外な力が働いたもの。太一部長の下、メンバーはさらに一体感を増し、幼馴染三人衆の中では一番弱かった太一が本当にかるたに目覚め、そして高みを目指してA級を取得する。

 対立していた吹奏楽部とは意外な方法で対立を解消する。吹奏楽部のかるた部に対する返礼もさわやかである。そして全国大会。新は新で千早に心を動かされて会場に来る。そして圧倒的な強さを誇るクイーン。先を読ませない展開は、それだけでどう転ぶかわからない面白さがある。時にくすっと笑わせる要素もあり、「かるたなんて」とバカにしていたのに、物語の世界にすっかり引きずり込まれる。

 男二人と女一人の恋愛模様は意外にもその方向へ進まず、それがこの映画を安易なラブストーリーと一線を画すものにする。これもまた良し。気がつけば大きく心を震わされる展開。これほどの映画だとは予想すらできなかった。単純と言えば単純なのかもしれない。だが、自分自身こういう映画に素直に感動できる自分でいたいと常々思っているので、笑われても気にしないところである。

前編後編のセットで早くも個人的に今年度1にしたい映画である・・・


評価:★★★★★



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2017年03月10日

ちはやふる-上の句-

ちはやふる-上の句-.jpg

2016年 日本
監督: 小泉徳宏
出演: 
広瀬すず:綾瀬千早
野村周平:真島太一
真剣佑:綿谷新
上白石萌音:大江奏
矢本悠馬:西田優征
森永悠希:駒野勉
清水尋也:須藤暁人
松岡茉優:若宮詩暢
松田美由紀:宮内妙子
國村隼:原田秀雄
坂口涼太郎:木梨浩

<シネマトゥデイ>
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『海街diary』などの広瀬すずを主演に迎え、末次由紀のコミックを実写化した青春ドラマ。競技かるたをテーマに、主人公と仲間たちのひたむきな情熱や夢を描く。『男子高校生の日常』『日々ロック』などの野村周平と、アクションスター千葉真一の息子である真剣佑がヒロインの幼なじみを好演。人気俳優たちの共演による、きらめく青春の日々に胸がときめく。
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 本来、まったく観るつもりもなかったのだが、映画好きの友人が好評価していたので観てみる気になった作品。前後編に分かれている青春映画というと、なんとなく『僕等がいた』を思い出してしまうが、その好印象があったのも事実である。

物語の舞台は都立の瑞沢高校。ここでは全員が部活動に入らないといけない。そして主人公の綾瀬千早が一人かるた部を立ち上げるべく奮闘している。新しい部の創設条件はメンバーを5人以上集めること。もともと幼馴染の真島太一を引き込んだ千早は、競技かるたの経験があった西田、未経験だが日本の文化を愛する奏、机とあだ名される孤高の駒野を口説き落とし創部に漕ぎ着ける。

そもそも千早は太一と綿谷新という3人で「競技かるた」をやっていた。しかし、ある日新は転校して行ってしまう。祖父が競技かるたの第一人者であったこともあり、新の競技かるたの腕前も凄い。密かに千早に心惹かれる太一は、そんな新に嫉妬心を抱いている。高校生になった千早は、「競技かるた部」を創設し全国大会を目指すが、その根底にそこで新に会いたいという気持ちが滲む。

男二人と一人の女という恋愛パターンはもう語り尽くされている。そしてその多くのパターンが、「男→女→男」というパターン。この映画では、「太一→千早→新」となっている。太一はどうしても勝てない新に勝ちたくて、新のメガネを隠したこともある。そうした後ろめたさを抱えたまま、無邪気にかるたを追求する千早に寄り添う。「近くにいた方が有利」と信じて。

青春をかける対象は、よくスポーツなどが絵になるが、ここではそれが「かるた」。正直言って、そんなドラマ「見たい」と思わない。ところがこれが意外に面白い。勝利を目指して仲間たちとともに努力するという点では、かるたであっても野球やサッカーやラグビーのようなスポーツと同じ面白さを追求できるものである。いつのまにか熱くドラマの世界に浸っている。

目の前に立つライバルと、仲間たちとの友情がある。そして太一も少しずつ成長していく。最後のところで自信が持てず、ツキの神様にも見放されていて、そしてそれは過去の自分の卑怯な行いにあると気が付いている。しかし、最後の東京都の決勝戦で、太一は精神的に大きく成長する。気がつけば胸が熱くなっている・・・

いい映画ではないかと一人思う。これほどとは予想していなかったのが正直なところ。
物語はまた異なる展開の様相を見せて後編へと続く。
後編も大いに期待できそうな前編である・・・


評価:★★★★☆





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2014年07月19日

アビス 完全版

アビス 完全版.jpg

原題: The Abyss
1993年 アメリカ
監督: ジェームズ・キャメロン
出演: 
エド・ハリス:ヴァージル・“バッド”・ブリッグマン
メアリー・エリザベス・マストラントニオ:リンジー・ブリッグマン
マイケル・ビーン:ハイラム・コフィ大尉
レオ・バーメスター:キャットフィッシュ・デ・ブリーズ
トッド・グラフ:アラン・“ヒッピー”・カーンズ
ジョン・ベッドフォード・ロイド:ジャマー・ウィリス

<映画.com>
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ジェームズ・キャメロン監督が1989年に手がけ、優れた映像技術でアカデミー賞特殊視覚効果賞を受賞したSF海洋映画「アビス」に、劇場公開版からカットされていた30分の映像を加えた完全版。
アメリカ海軍の原子力潜水艦が深海で消息を絶った。
救出に向かった深海油田発掘基地「ディープ・コア」のクルーと海軍ダイバーチーム「シール」のメンバーたちは、様々なトラブルに見舞われながらも捜索を続けるが……。
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個人的に大好きなジェームズ・キャメロン監督の25年前の作品。
かつて観たのは140分のバージョンだったが、これはそれよりも30分長い完全版。
改めて観てみると、実に見所の多い映画である。

米海軍原潜モンタナが潜航航海中に正体不明の物体と遭遇して沈没する。
救助には米海軍シールズがあたるが、近くで海底油田の採掘を行っていた会社に協力要請がなされる。
そして海底の採掘基地ディープコアへシールズのメンバーが降りてくる。

ディープコアを仕切るのは、主任のバッド。
コフィ大尉率いるシールズとともにやって来た設計士のリンジーとは夫婦だが、二人は離婚間近である。
そしてさっそく捜索が行われる。
原潜に生存者はなかったが、リンジーと作業員のジャマーは不思議なモノに遭遇する。

折からハリケーンが現場海域に到来し、周辺は大混乱となる。
原潜沈没から、互いに不信感を持つ米ソ対立の危機が生じる。
外部とのコンタクトを失ったシールズのコフィ大尉は、深海の影響とソ連への極度の警戒心によるストレスから次第に正常な判断力を失っていく。
そして遂に原潜から核弾頭を抜き出し、深海で爆発させようとする・・・

この映画は実に盛り沢山。
バッドとリンジーは常に喧嘩が絶えず、この夫婦のドラマは、『ダイハード』を思わせる深い物語となっている。
正気を失ったコフィ大尉が核爆発を試み、一方でハリケーンによりディープコアはダメージを負い、人類とは異なる生命体の存在がチラつく。

現場は深海。
人間が行くのには加圧・減圧が必要で、行きは8時間、帰りは3週間を要する。
外部からは完全に閉ざされている。
それを乱すのは最初から最後まで「軍」。
これは最後の強烈な反戦メッセージと重なり合う。

初めて観た時に強く印象に残っているのが、バドが爆破セットされた核弾頭の処理の為、人類未踏の深海へ降りていくシーンだ。
“液体呼吸”というアイディアも衝撃的だったし、深海への降下(“落下”に近い気もする)は、観る方も引き摺り込まれそうな気がした。
まさに“アビス”=深淵というタイトルにピッタリである。

『ターミネーター2』でも『タイタニック』でも見られたが、ここでも“犠牲”の精神が描かれ、ストーリーを盛り上げる。
息もつけぬ171分の大作である。


評価:★★★☆☆


     
     
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2013年07月23日

シックス・センス

シックス・センス.jpg
    
原題: The Sixth Sense
1999年 アメリカ
監督: M・ナイト・シャマラン
出演: 
ブルース・ウィリス/マルコム・クロウ
ハーレイ・ジョエル・オスメント/コール・シアー
オリヴィア・ウィリアムズ/アンナ・クロウ
トニ・コレット/リン・シアー
ドニー・ウォルバーグ/ヴィンセント・グレイ
ミーシャ・バートン/キラ・コリンズ
M・ナイト・シャマラン/コールを診察した医師

<Movie Walker 解説>
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死者が見える少年と心に傷を負った精神科医が交流を通じて癒されていく姿を綴った異色のサスペンス・ホラー。
監督・脚本はインド出身の新鋭M・ナイト・シャマラン。
撮影は「すべてをあなたに」のタク・フジモト。
音楽は「ダイヤルM」のジェームズ・ニュートン・ハワード。
視聴効果は「アルマゲドン」のドリーム・クエスト・イメージズ。
出演は「アルマゲドン」のブルース・ウィリス、「僕のボーガス」のハーレイ・ジョエル・オスメント、「ベルベット・ゴールドマイン」のトニ・コレット、「ポストマン」のオリヴィア・ウィリアムスほか。
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ブルース・ウィリスと言えば、「ダイハード」で一躍、アクションスターとしての地位を築いた役者さんである。
しかしアクションばかりではない。
そんな「非アクション」系の代表作とも言えるのが、本作品である。
しばらく時間を置いて、再度観てみると、新たな発見があったりする。

小児精神科医の第一人者マルコム(ブルース・ウィリス)はある晩、妻アンナ(オリヴィア・ウィリアムス)と自宅にいたところを押し入ってきた男に撃たれる。
男はマルコムが10年前に治療した患者のヴィンセントだった。
ヴィンセントはマルコムを撃つとその場で自殺し、この事件はマルコムの心に拭いがたい傷を残す……。

1年後のフィラデルフィア。
妻アンナと言葉を交わすこともできず悶々とする日々を送るマルコムは、心を閉ざした8歳の少年コール(ハーレイ・ジョエル・オスメント)に出会う。
マルコムが初めてコールを訪ねた日、コールは一目散に駆けていってしまう。
最後のオチを知っていると、このシーンに隠された意味に気がつく。

コールには他人に言えない秘密がある。
それは死者が見えること。
普通の人は、大人も子供もそんな話を信じない。
それゆえに、彼は友達からも異常者扱いされて苦しんでいた。

妻との間に生じた溝に傷つきながら、コールの治療にあたるマルコム。
やがて二人は心を通わせるようになり、コールは死者が見えるという秘密をマルコムに打ち明ける。
ここで死者たちの特徴が語られる。

「自分達がしばし死んだと思っていない」
「死者はお互いに見えない」
「死者は自分が見たいものは見える」

死者が見えるという前提だと、いろいろと齟齬が生じてくるものであるが、この特徴によってそれが打ち消される。
なかなかのストーリー展開である。
そして、マルコムはそんなコールの言動から自分自身の過去の失敗に気付き、そしてコールに対するアドバイスとなる。

コールの告白からオカルトホラー的に進んだストーリーだが、それが胸を打つストーリーへと変わっていく。
愛する我が子を心の底では信じつつも、案じざるを得なかった母親だが、コールの話から言っている事が本当だと確信する。
ラストの車の中での母子の会話は、何度観ても涙モノである。
死者ももともとは生者であったわけである。
恐れる対象ではないのである。

衝撃的なラストは、さすがに二度目だとどうと言う事はない。
気がつけばオカルトどころか、胸を打つストーリー。
何度観ても名作だと思うし、間違いなくブルース・ウィリスの「非アクション系」代表作だと思うのである・・・


評価:★★★★☆





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2013年04月23日

明日に向かって撃て!

明日に向かって撃て.jpg

原題: Butch Cassidy and the Sundance Kid
1969年 アメリカ
監督: ジョージ・ロイ・ヒル
出演: 
ポール・ニューマン:Butch_Cassidy
ロバート・レッドフォード:The_Sundance_Kid
キャサリン・ロス:Etta_Place
ストロザー・マーティン:Percy_Garris
ジェフ・コーリー:Sheriff

<Movie Walker 解説>
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実在した2人組の強盗を描いた新感覚のモダン・ウェスタン。
監督は「モダンミリー」のジョージ・ロイ・ヒル、脚本はウィリアム・ゴールドマン。
撮影は「冷血」のコンラッド・ホール、音楽は『007/カジノ・ロワイヤル』のバート・バカラック、衣装をイーディス・ヘッドが担当。
製作は「レーサー」のジョン・フォアマン、総指揮にはポール・モナシュが当たっている。
出演は「レーサー」のポール・ニューマン、「白銀のレーサー」のロバート・レッドフォード、『卒業』のキャサリン・ロス、「ワイルドバンチ」のストロザー・マーティン、『勇気ある追跡』のジェフ・コーリー、テッド・キャシディなど。
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この映画を初めて観たのは、もうだいぶ昔の子供の頃の事だ。
映画好きの親父と一緒に観ていたと思うが、子供心にロバート・レッドフォードがカッコよくて、そして衝撃のラストは強烈な印象として残ったものである。
そんな映画を久しぶりに観る。

ポール・ニューマンもロバート・レッドフオードも若い。
そしてキャサリン・ロスもスクリーンの中では変わらぬ美しさ。
ポール・ニューマンとキャサリン・ロスが一台の自転車に相乗りするシーン。
BGMに「雨にぬれても」が流れる。
前半のハイライトは、今も色褪せていない。

主人公のブッチ・キャシディとサンダンス・キッドは実在の人物だという。
大まかなストーリーは、歴史通りのようである。
アメリカ国内で強盗団を組織していた二人だが、鉄道を続けて襲った事から最強の刺客を送られる事になる。
追い詰められて滝壺へ飛びこむ事になるが、カッコ良いサンダンス・キッドのユーモラスな一面が楽しめる。
このシーンのやり取りもよく覚えている。

そして二人は、サンダンスの恋人エッタと3人でボリビアへ逃亡。
堅気になるつもりだったが、やっぱり強盗家業。
平凡な幸せを望むエッタは、やがて一人アメリカへ帰る。
野宿しながらの、3人のやり取りが何とももの悲しい。

やがて寂れた村で、乗っていた馬から足がつく。
警官隊に囲まれるも、二人にはどこか余裕がある。
所詮は田舎の警官という安心感があったのかもしれない。
そこに今度は軍隊が到着する。
そんな状況を知らないブッチは、サンダンスに向かって次はオーストラリアへ行こうと話す。
傷つきながらも、思いは遥か彼方の土地におよぶ。

映画史上に残るラストシーンは、今観てもインパクトが大きい。
こういう映画を観たから、映画好きになったのだろう。
忘れられない名画である。


評価:★★★★☆


    

posted by HH at 22:28 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るオススメ映画