
原題: Havoc
2025年 イギリス・アメリカ
監督: ギャレス・エバンス
出演:
トム・ハーディ:パトリック・ウォーカー
フォレスト・ウィテカー:ローレンス・ボーモント
ジャスティン・コーンウェル:チャーリー・ボーモント
クエリン・セプルヴェダ:ミア
ゼリア・メンデス=ジョーンズ:ジョニー
ジム・シーザー:ウェス
ルイス・ガスマン:ラウル・バスケス
ティモシー・オリファント:ヴィンセント
<映画.com>
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『ヴェノム』 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のトム・ハーディが主演を務めるサスペンスアクション。人生に疲れ果てた刑事が、裏社会に支配されかけた街で、ある政治家の息子を救出するため壮絶な戦いを繰り広げる。
心に傷を抱えながらも、街を牛耳ろうとする裏社会と闘っている刑事ウォーカー。ある日、一件の麻薬取引が失敗したことをきっかけに、報復を企む犯罪組織、汚職政治家、さらには警察内部の裏切り者からも命を狙われることになる。混迷する状況の中、ウォーカーは絶縁状態にある政治家の息子を救い出そうと奔走。やがて街を覆う汚職と陰謀の深い闇を暴いていき、その過程で自らの過去とも向き合うことになる。
共演はテレビシリーズ「JUSTIFIED 俺の正義」のティモシー・オリファント、『ラストキング・オブ・スコットランド』のアカデミー賞俳優フォレスト・ウィテカー。監督は『ザ・レイド』のギャレス・エバンス。Netflixで2025年4月25日から配信。
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物語は、クリスマスの夜、マスクを被った男たち4人が麻薬を積載したトラックを強奪して逃走するところから始まる。パトカーの一団が後を追うも大型トラックでもあり止められない。激しいカーチェイスの末、トラックの荷台にいた男は、積んでいた洗濯機を追走するパトカーに投げつける。パトカーは大破し、運転していた刑事のコルテスは意識不明の重傷を負う。強奪犯たちは逃げおおせ、トラックに載せていた麻薬を強奪の依頼主であるマフィアのツィとチンの元に届ける。ところが、直後に謎の集団がその場を襲撃し、ツィもその場で射殺される。
現場を担当することになったのは、主人公である殺人課の刑事ウォーカー。防犯カメラの映像からその場に町の有力者であるローレンス・ボーモントの息子チャーリーがいたことを確認する。ウォーカーは、かねてよりローレンスから裏で汚い仕事を請け負っていたが、家族のために裏社会との決別する決意をする。一方、ローレンスは市長選に立候補している大事な時期。ウォーカーはローレンスに決別を宣言するが、最後の仕事としてチャーリーを保護して連れ帰ることを約束させられる。
その頃、チャーリーは恋人のミアとともに海外逃亡を企て、ミアの叔父であるラウルにパスポートの偽造を依頼する。ウォーカーは相棒のエリーとは別に独自の情報網より捜査を進めていくが、容疑者がチャーリーであることが周囲に露呈したこととそれを知っていながら報告していなかったことを問題視され、上司よりエリーとのコンビ解消と捜査から外れるように命令を受けてしまう。それでもウォーカーはエリーに懇願し、ラウルの情報を入手して独自に行動を続ける。
一方、息子であるツィを殺された中国マフィア「三合会」を率いるフォンは、自ら報復のために部下を引き連れてチンの元にやってくる。フォンは部下たちに車でローレンスを白昼堂々襲撃させ、拉致する。ウォーカーは目論見通りクラブにやってきたミアと接触し保護しようとするが、そこにチャーリーを追う麻薬課のヴィンセント、ジェイク、ヘイズの3人が現れ、更に中国マフィアが多数やってくる。そして始まる三つ巴の激しい銃撃戦。多数の死者が出るが、ウォーカーはチャーリーとミアを連れて何とか逃げ伸びる・・・
主役のウォーカーを演じるのはトム・ハーディ。最近は、アクション俳優としての立場が確立しつつあるように思う。されどドラマ的な役柄でも数多く出演しているし、アクション一辺倒というわけではない。本作では市長を狙うローレンスに金をもらう形で裏の仕事を様々にこなしてきた男が、そこから足を洗うにあたり、最後に頼まれた仕事をする姿が描かれる。決して清廉潔白なヒーローではない。ローレンスも影で暗躍しているが、妻を亡くした際の行動で息子のチャーリーに恨まれている。
中国マフィアが絡み、汚職警官が加わり、欲望と暴力が交じり合う中で、ウォーカーはうまく生き残って足を洗えるのか。銃撃戦はなかなかの迫力。後に残ったのは虚しさだけかもしれない。そんな大混戦の中で最後まで生き残った1人がウォーカーの相棒のエリー。脇役であまり目立たないが、実は密かにタフな女性警官で、その存在感が最後に光っていた。終わってみれば正義がどこにもない。生き残った者にも虚しさだけしか残らない。重い空気を最後まで漂わせる映画である・・・
評価:★★☆☆☆







